世界遺産ジョージタウンではどんな観光ができる?
ジョージタウンはマレーシアのペナン島にある旧市街です。18世紀後半から20世紀半ばまでイギリス領としてマラッカ海峡の交易の中心地でした。そのため、市内には多くの西洋建築や古い家並みが残されていて、2008年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。大航海時代の面影を残す貴重な歴史や文化をたっぷりと楽しめますよ。
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース1
E&Oホテルからコムターヘ
スタートは白亜のイースタン&オリエンタルホテル(E&Oホテル)から。ここはジョージタウン一の老舗ホテルで、1885年に開業したコロニアルホテルです。作家のヘルマン・ヘッセやチャップリンなど著名人も数多く宿泊しました。館内には、優雅なアフタヌンティーを楽しめるレストランや英国式パブなどがあり、海を眺めながらムードたっぷりの旅時間を過ごせます。
EASTERN&ORIENTAL HOTEL 住所:10,Lebuh Farquhar,George Town,Pinang 電話番号:04-222-2000
E&Oホテルを後にしたら、ペナン通りを南へまっすぐに歩いてコムターへ行きましょう。途中、市場やバザールなどローカル色あふれるお店をのぞくのもグッド。目的地のコムターは高さ249m、68階建ての超高層ビルです。ジョージタウン一のノッポビルで、官公庁オフィスのほか、ショップやレストラン、バスターミナルなどが入った観光の拠点です。
コムターの最上階には、ルーフトップの展望台「レインボースカイウォーク」があります。そこは間違いなくジョージタウンの最高地点ですが、床も柄も透明ガラスのため、まるで空中を散歩しているかのよう。スリル満点ですね。雨の日は65階にある室内展望台へ。室内とはいえ、やはり床は全面ガラス張りなので、高所恐怖症の人にはおすすめできません(笑)。でも、絶景ですよ。
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース2
ブルーマンションから観音寺へ
ジョージタウンのアイコン的ホテルが通称「ブルーマンション」ことチョン・ファッ・ツェ・マンションです。19世紀末の大富豪の邸宅で、現在は人気のブティックホテルになっています。アンティークな家具や装飾が見事な館内は、うっとりするほどステキで、どこを撮っても絵になります。まるで19世紀にタイムスリップしたようですね。
2008年に世界文化遺産に登録されたマレーシア・ペナン島のジョージタウン!中でも有名なのが、真っ青な壁の通称ブルーマンションです。19世紀末、ペナンの大富豪によって建てられた豪邸で、宿泊も可能。日本からペナンまでは、クアラルンプールで国内線に乗り換えるのが便利です。 pic.twitter.com/cDA2DZ4Q0u
— AirAsia(公式) (@airasia_jpn) June 7, 2017
ただ、残念ながら宿泊者以外は敷地内に入ることはできないのですが、かわりに1日3回、45分間の館内見学のためのガイドツアーが行われています。有料ですが、宿泊客以外が館内を観れるチャンスです。ギフトショップもありますよ。
CHEONG FATT TZE Mansion 住所:14,Lebuh Leith,George Town,Pinang 電話番号:04-262-0006
ブルーマンションを出たら右手に歩き、ムントゥリ通り(Lebuh Muntri)を歩きましょう。すると、すぐにユニークなアイアンアートを目にするでしょう。ジョージタウンには、街のいたるところに細い鉄で描かれたアイアンアートを見ることができます。ちなみに上の写真は、マレーシア出身の靴デザイナーであるジミー・チュウが子どもの頃にこの場所で弟子入りしていた様子を描いています。
この通りには、古いショップハウスを改装したカフェやレストラン、ブティックホテルが点在しています。時折、ちょっと上を見上げてみましょう。かわいいカンフーガールを見つけるはずです。ジョージタウンには、アイアンアートだけでなく、カラフルなストリートアートもたくさんあります。ぜひ写真におさめてくださいね。
ムントゥリ通りをさらにまっすぐ歩いていくと、観音寺(Kuan Yin Teng)の背後にたどり着きます。このお寺は1801年に建てられたペナン最古の仏教寺院。本堂の正面には、信者が供える巨大な線香が煙を上げています。周辺にある、手作りの線香工房や花輪を売るお店などをのぞいてみるのもおすすめ。
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース3
ラブレーンからチュリア通りへ
ペナン島ジョージタウンのチュリアストリートとラブレーン界隈は、今更だけど、夜になると欧米系の人達が、沢山いる。この辺りだけにいると、マレーシアじゃないみたいな気になる。 pic.twitter.com/CdY5WKwqQm
— Goki (ゴウキ) (@gstokyo) May 17, 2017
ラブレーン(Love Lane)はコース2でご紹介したムントゥリ通りと交差する路地です。かつては、欧米人に人気のバックパッカー宿が集まる通りとして知られていました。最近は、おしゃれな雑貨ショップやカフェも目立ちます。なにより「ラブレーン」という名前がロマンチックなので、マレーシアのカップルにも大人気の場所なんですよ。
ラブレーンを南に歩いて行くとチュリア通り(Lebuh Chulia)とぶつかります。この通りはツーリストにとって、ジョージタウンで一番人気の通りといえるかもしれません。なぜなら、グルメなレストランやカフェなどが点在しているからです。もちろん、ユニークなストリートアートもたくさんあります。
チュリア通りには、夕方になると屋台の飲食店がたくさん出て、まるで路上フードコートのような雰囲気に。実はペナンはマレーシアでもっともグルメな都市として知られています。とりわけ屋台フードは有名で、その味を求めて、国中から食べにやってくるほど。おすすめはワンタン麺やミーゴレン(マレーシア風焼きそば)、ラクサ(マレーシア風ラーメン)など。ぜひトライしてみてくださいね。
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース4
ペナン博物館からハーモニー通りへ
ファーカー通り(Lebuh Farquhar)にあるペナン博物館は、19世紀末に建てられた学校で、第二次世界大戦時には日本軍が駐留したこともありました。ジョージタウンにまつわる歴史や美術のほか、当時の日本人に関する展示もあります。人気のプラナカン(華僑とマレー人の間に生まれた人々)文化に関する展示もあります。
住所: 57,jalan Macalister,George Town,Pinang 電話番号:04-226-1462
ペナン博物館を見学したら東へ進み、マスジッド・カピタン・クリン通りへ行きましょう。この通りは別名「ハーモニー通り」とも呼ばれています。なぜなら、キリスト教のセントジョージ教会、仏教の観音寺、イスラム教のカピタン・クリンモスクが並ぶ通りだから。1本裏手にはヒンズー教の寺院も。多民族&多宗教の人々が平和に暮らすマレーシアならではのストリートですね。
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース5
リトルインディア界隈
ハーモニー通りから1ブロック東には、インド系の人々のお店が集まったリトルインディアがあります。ここには、香辛料からサリー、インド食材店、レストランまさまざまなお店が集まっています。昼よりも夜の方が断然にぎわっていて、通りはイルミネーションでライトアップされ、毎晩縁日のような雰囲気。とくにヒンズー教のマハ・マリアマン寺院の夜のライトアップは幻想的。
リトルインディアから1ブロック北にある、ペナン・プラナカン・マンションもおすすめです。プラナカンとは華僑とマレーシア人のルーツを持つ人々で、交易で財を築いた裕福な人々が多かったといわれます。この邸宅も19世紀末に建てられ、当時の贅を尽くした装飾がみられます。アンティークな家具や食器もステキです。
住所: 29,Lebuh Gereja,George Town,Pinang 電話番号:04-264-2929
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース6
アルメニアン通り界隈
リトルインディアの南にあるアルメニアン通り(Lebuh Armenian)は、かわいいものが大好きな旅ガールにとくにおすすめ。キュートな雑貨ショップやカフェが並び、しかもたくさんのストリートアートが描かれています。ネコの絵も多く、世界の旅ガールたちのハートをわしづかみにしています。
#安愚楽 #agura 安愚楽詐欺罪追及祈願、詐欺罪確定、安愚楽問題全面解決まで続く!! ペナン島クーコンシ―寺院 pic.twitter.com/WUU9whA4sJ
— 青百 (@aohyaku) July 8, 2014
ぜひ訪れていただきたいのが、クー・コンシ(邸公司)です。ここは1906年に建てられた邸氏一族の霊廟で、豪華な装飾は見事。屋根の装飾は重さが25tにもなるそうです。緻密な装飾は当時すべて手作業で造られたもので、現在では再現不可能とのこと。内部も豪華なのでぜひ見学しましょう。
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース7
コーンウォリス砦周辺
マラッカ海峡を睨むように大砲が並ぶコーンウォリス砦は、ジョージタウンの歴史が始まった場所です。18世紀にイギリス東インド会社のフランシス・ライトがこの地に上陸、最初の要塞を築き、街づくりを始めました。内部には、当時のチャペルや留置所なども残されています。コタラマ公園を挟んだ向こう側には、白亜のシティホールやタウンホールなどの美しい歴史建築も。
ペナン島のジョージタウン、暑いことは暑いけど海風もあるしそれほどゴミゴミしてないから日中でもなんとか散策できる。クアラルンプールでは朝と夜しか行動しなかったけど。 pic.twitter.com/1XlvsUMS4S
— キトー戦士カンタム (@kito_senshi) May 1, 2017
コーンウォリス砦の南東には、ジョージタウンのシンボルともいえるヴィクトリア時計台が立っています。イギリスのヴィクトリア女王即位60周年を記念して、ジョージタウンの篤志家によって1902年に建てられました。60周年にちなんで、塔の高さも60フィート(約18.3m)あります。内部は見学できませんが、美しい外観は必見。
世界遺産ジョージタウンの人気観光コース8
水上の町クラン・ジェッティー
ジョージタウンの東端に、クラン・ジェッティという町があります。そこは水上生活者の住む町で、木の桟橋を渡っていきます。ここはかつて中国マフィアのアジトがあったところで、以前は一般市民はいきたがらないところでした。2008年にジョージタウンが世界遺産に登録された時に、ここも街の歴史の一部ということで残されたそうです。現在は土産物屋やカフェなどが並ぶ通りもあり、観光客に人気です。
上手なジョージタウン観光のコツ
ジョージタウンの人気観光エリアは約2km四方圏内にギュっと詰まっているので、街歩きにぴったり。ただ昼間は気温も高く、日差しも強いので、時には三輪自転車のトライショーに乗るのもおすすめ。トライショーは有名観光スポットで客待ちをしているほか、流しを拾うこともできます。また、水分補給も忘れずに。おしゃれなカフェも多いので、無理せずにカフェでひと休みしながら旅を楽しんでくださいね。