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マレー鉄道で沿線の町を観光しよう!路線や料金は?寝台はあり?

マレー鉄道で沿線の町を観光しよう!路線や料金は?寝台はあり?
投稿日: 2017年6月23日最終更新日: 2020年10月7日

マレー鉄道はシンガポールから北上してバンコクに至る鉄道です。沿線はクアラルンプール、ペナンといった観光地にも恵まれており豪華な観光列車も走っています。マレー鉄道の路線や沿線の魅力、そして気になる予約方法についてお知らせします。

マレー鉄道で半島縦断の旅見出し

沢木耕太郎さんの「深夜特急」で有名になったマレー鉄道。シンガポールからバンコクに至る2,000キロの路線ですが、厳密にはマレーシア国内がマレー鉄道でタイ国内はタイ国鉄です。ここでは、シンガポールからバンコク間を中心に沿線の観光や見どころ、タイ国鉄の寝台列車もご紹介します。

マレー鉄道の成り立ち見出し

マレーシアの最初の鉄道路線は1885年に開業しました。日本の鉄道開業が1872年ですから、ほぼ同じ時期ですね。路線はマレー半島の西海岸を北上してタイ国境に至るウエストコースト線と、途中で分岐して東シナ海に至るイーストコースト線の2大幹線と、ローカル支線からなります。

イーストコースト線はその名に反して沿線は山間部なので「ジャングルトレイン」として人気があります。ウェストコースト線はマレー鉄道の主要幹線として整備が進んでおり、タイ国境のパダン・プサールまで全線電化されています。以前はジョホールバルからクアラルンプール間の寝台列車が走っていましたが現在は廃止されています。

マレー鉄道の始めはシンガポール!?見出し

マレー鉄道の起点はシンガポールだったのですが、2011年にウッドランズ・トレイン・チェックポイントからシンガポール間が廃止されました。ウッドランズでは出入国審査もでき、ジョホールバルとの間にシャトル列車が走っていますが立地が不便なため、今ではバスで国境を越えてジョホールバル(JB Central)から乗車するのが一般的です。

クアラルンプールはマレー鉄道の中心地見出し

マレーシア南部の観光地というとマラッカがありますが、マレー鉄道からはアクセスに難があります。鉄道旅では一気にクアラルンプールを目指しましょう。以前は寝台列車で直行できたのですが、廃止後はゲマス(Gemas)での乗り換えが必要です。マレー鉄道の本数は少ないため、JB Centralを10時発の列車しか選択肢はありません。

ゲマスまでは4時間少しの行程で、食堂車や車内販売はないので食料を仕入れておきましょう。車窓は一面のジャングルが続きます。ゲマスからクアラルンプールまでは2時間半ほど。車窓に都市風景が目立ってくると乗り換えを含めて約7時間の長旅の終了です。ここまでの料金は51リンギット(約1,300円)です。

クアラルンプールの見どころ

クアラルンプールの駅はコロニアル様式の立派なもので、マレー鉄道の本社ビルと対になる建物です。現在はクアラルンプール中央駅が新ターミナルとして利用されています。クアラルンプールを回るにはポップオン・ポップオフバスが便利です。30分おきに観光スポットを巡回しています。1日乗り放題で45リンギット(約1,200円)です。

イスラム教を国教とするマレーシアの首都クアラルンプールには数多くのモスクがあります。マスジット・ジャメはクアラルンプール最古のモスクです。観光地ですが、信仰の場でもありますので女性は肌を隠さなければなりません。無料でローブを貸し出してくれます。またお祈りの時間は異教徒は立入禁止です。

マレーシアは多民族国家です。チャイナタウンにあるヒンズー教寺院、スリ・マハ・マリアマン寺院は圧巻です。数多くの神様がひしめき合う姿は、イスラム寺院とは対照的です。お香の匂いがたちこめる厳かな空間ですが、カラフルな壁や天井は眺めているだけで時を忘れます。

新興国として発展を続けるマレーシアを象徴するのが高層建築です。ペトロナス・ツインタワーは建築当時は世界一高いタワーとして話題になりました。高さ452メートル82階建てのツインタワーはクアラルンプールの新しいランドマークとして人気です。最上階の展望台や41階のスカイブリッジからの眺めは圧巻です。

食の都・イポーへ見出し

クアラルンプール中央駅(KL Central)からマレー鉄道沿線では第2の都市・イポー(Ipoh)までは約2時間です。列車本数は多く、1時間に1本ぐらいのペースで出ています。列車によって座席等級が異なり、Platinumの料金は46リンギット、Goldは35リンギット、Silverは25リンギットです。日本円で1,200円から900円ぐらいです。

イポーは食事が美味しいので有名で、名物はアヤム(チキン)やタオゲイ(もやし)です。マレーシアの中でも水が良いといわれる土地だけにいい食材が揃っています。ホワイトコーヒーやスノービールといった飲み物も美味しいです。スノービールはビールをキンキンに冷やしたジョッキに注ぐと泡が雪のように見えるというものです。

世界一美しいモスク見出し

クアラルンプールからの路線には見どころが満載です。クアラカンサー(Kuara Kangser)はベラ州の王都で、スルタンの宮殿があります。クアラカンサーにあるウブディアモスクは世界一美しいモスクといわれています。1919年創建とは思えないほど美しい姿を保っています。

列車の本数はイポーまでと同様に比較的多いですが、ここから先に行く列車は少なくなりますのでご注意を。イポーからの料金は19リンギット(約500円)から13リンギット(約350円)、バターワースまでの料金は32リンギット(約800円)から25リンギット(約650円)です。

世界遺産の島・ペナン見出し

イポーからペナン島の玄関口バタワース(ButterWorth)までは約2時間、料金は列車によって3等級に分かれており42リンギット(約1,100円)から23リンギット(約600円)までの幅があります。沿線は湖やプランテーションのヤシの林など、いかにも南国といった風景が続きます。

バタワース駅を下車し、連絡船で約20分でペナン島に渡ります。ペナン島のジョージタウンは世界遺産に指定されています。古い町並みの中には英国国教会、中国系寺院、ヒンズー教寺院が建ち並び多民族都市であったことをうかがわせます。コーンウォリス要塞は今でもマラッカ海峡に睨みをきかせています。

マレー鉄道からタイ国鉄へ見出し

以前はバンコク行きの寝台列車もバタワースから出ていたのですが、現在は国境のパダンプサール(Padang Beser)で乗り換える必要があります。料金は29リンギット(約750円)です。パダンプサールではマレーシアからタイへの出入国審査を行うので余裕を持って到着するようにしましょう。タイ国鉄の切符はバタワースでも購入することができます。

イミグレーションしてタイへ見出し

駅の中にマレーシアの入管とタイの入管があります。とくに国境という感じはしないので、うっかり不法入国などしないように気をつけましょう。出国・入国の手続きが終わったらいよいよタイ国鉄への乗り換えです。マレー時間18時発のバンコク行きの寝台列車が入線してきます。

寝台列車でバンコクへ見出し

タイ国鉄の寝台列車は2段式で下段が960バーツ(約3,000円)で上段が870バーツ(約2,800円)です。下段の方が揺れが少ないし、上段に予約がない場合は空間を広々と使うことができます。乗車してしばらくすると、夕食と昼食の注文をとりにきます。食事は後から席まで運んできてくれます。

寝台でゆっくり休んで、目が覚めると車窓は一面の水田です。ジャングルのマレーシアと水田のタイ、対照的な車窓風景です。タイ時間10時10分に終点バンコクに到着です。といってもタイの鉄道は30分ぐらいは普通に遅れます。このあと、深夜特急にならってチェンマイに向かうなど新たな旅を始めてください。

マレー鉄道の予約方法見出し

マレー鉄道のチケットはKTMのホームページで予約できます。e-Ticketというバナーをクリックして予約ページに飛びます。注意が必要なのは列車単位の予約になりますので、ジョホールバルからクアラルンプールに行く場合は、JBCentralからGemas、GemasからKL Centralというように区切って予約する必要があります。ネット予約できなくても現地で購入することができることもあります。

タイ国鉄のチケットもインターネットで予約できます。乗車区間、列車、等級を選択して座席も好みの席を選ぶことができます。いずれもメールでチケットが送られてくるので、現地での発券手続きは不要です。タイ国鉄のサイトはデフォルトがタイ語なので戸惑いますが、ユニオンジャックのアイコンをクリックすると英語に切り替わります。

マレー鉄道の寝台列車見出し

マレー鉄道の寝台列車といえば、ジョホールバルからクアラルンプール間の列車でした。マレー鉄道の代名詞ともいえるこの列車はJRから譲渡された旧国鉄のブルートレインを使用していましたが、2014年に新型車両に置き換え、運行路線の電車化に伴い2016年に廃止されました。ヘビーユーザーからは快適だけどつまらないなどと言われています。

ジョホールバルと東シナ海の港町トゥンパを結ぶ路線には寝台列車が走っていあす。沿線はほぼ山の中を走るのでジャングルトレインと呼ばれます。料金は140リンギット(約3,500円)の1等寝台、2等寝台は56リンギット(約1,500円)から40リンギット(約1,000円)です。座席車や食堂車も連結されています。

豪華観光列車・オリエント急行見出し

マレー鉄道には豪華観光列車が走っています。イースタン&オリエント・エクスプレスというこの列車はオリエント・エクスプレス・ホテルズ社が運行しており、食堂車やサロンカー、展望車も含む17両編成です。シンガポール発が2泊3日、バンコク発が3泊4日となっているのは出発時間の違いからです。

旅程はマレーシアではペナン島観光またはクアラカンサー観光、タイではクワイ川鉄橋見学とクワイ川観光という内容です。朝食はキャビンで、ディナーは食堂車で楽しむことができます。料金は2,960ドルから10,290ドルまで。ちょっと贅沢ですが、走る豪華ホテルの旅を楽しんでみるのもいかがでしょうか。

マレー鉄道に乗ってみませんか?見出し

いかがでしたでしょうか。マレー鉄道は個人で予約してしまえば旅行代理店に比べて格安でチケットをゲットできます。個人で手配するにはある程度の英語力は必要になります。そこまでの自信がないのであればツアーに参加してもいいと思います。飛行機やバスに比べて不便な鉄道ですが、ある意味贅沢な旅行を楽しんでみませんか。

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投稿日: 2017年6月23日最終更新日: 2020年10月7日

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