ケイジャン料理とは？定番のケイジャンチキンなどスパイスが決め手！

ケイジャン料理をご存じですか?実際にどんなものなのか、詳しく知らない人もいるかもしれません。最近ではケイジャンチキンもよく耳にしますが、ケイジャン料理は実はアメリカ料理です。アメリカというとハンバーガーなどジャンクフード的なものを思い出しますが、ケイジャン料理はアメリカを代表する素晴らしいジャンルを確立しています。そんなケイジャン料理をご紹介します。

ケイジャン料理、ケイジャンチキンといいますが、「ケイジャン」とはなんでしょうか。ケイジャンはアカディア人を意味する言葉で、北米のフランス系植民地に居住していたフランス系カナダ人の中で現在のアメリカはルイジアナ州に移住した人々とその子孫を指します。主にルイジアナのニューオリンズがケイジャンたちが暮らす地域になっています。

ケイジャンはアカディア人を指しますし、ニューオリンズの音楽であるジャズを指す場合もありますし、ケイジャン料理を指すこともあります。ケイジャン料理は基本的に地元で手に入る食材を生かした料理で、タマネギ、セロリ、ピーマンを多用する傾向にあります。そして、なんといってもスパイスが味のアクセントです。

ニューオリンズ近辺にはクレオール料理というのもあります。クレオール料理とケイジャン料理は非常に似ていて、フランス料理をベースにしながら、ケイジャンは地元の食材を活かした料理、クレオール料理はさらに欧州伝統性を強めたものになります。もっと簡単にいうと、クレオール料理はニューオリンズの富裕層、ケイジャン料理はニューオリンズの一般市民が好みました。

クレオール料理と並んで魅力あるケイジャン料理ですが、ここでは押さえておくべきケイジャン料理の定番を紹介します。ケイジャンやクレオール料理はニューオリンズ近辺の魅力ある食材を使用しており、フランス料理にも通じる上品さがあります。クレオール料理との違いを理解するためにも、スパイスが味の決め手になる逸品を知っておきましょう。手づかみで食べるケイジャンチキンだけがケイジャン料理ではありません。

ケイジャン料理といえばジャンバラヤですね。ジャンバラヤはケイジャン料理のことを知らない人でも知っているほど有名です。トマトをベースにチキンやスパイシーソーセージ、野菜などを材料にしていて、アメリカ風のパエリア、とでもいいましょうか。味はやっぱりスパイスの効き具合。本場ニューオリンズでも人気の逸品です。

海の幸がたっぷりのシーフードスープです。トマトをふんだんに使用していますし、なによりケイジャン料理の定義でもあるスパイスもばっちり。レストランによって調合が違うので、出会いを楽しめます。名前からもわかるようにシーフードはエビが中心になりますが、ニューオリンズがあるルイジアナ州はシーフードの名産地でもあり、カキやカニなどもリーズナブルです。

こちらもスープ料理のひとつで、チキンやソーセージを煮込み、オクラでとろみをつけています。ニューオリンズ近辺の主食である米とも合いますし、パンにつけて食べたりもします。ガンボはシーフードと一緒に煮込むものもありますが、ケイジャン料理ではトマトを使いません。クレオール料理のガンボはトマトを使って、スパイスの辛みがない分、酸味を効かせた味になります。

ポーボーイは冗談みたいな話が名前の由来です。それは貧しい少年を意味するプア・ボーイが語源だとか。なぜなら、安く買えるので貧しい人たちが好んで食べたからだそうです。そんなポーボーイは今やニューオリンズ名物のひとつ。フランスパンに野菜やシーフードを挟んだサンドイッチで豪快に手づかみで食べてしまいましょう。ニューオリンズの街ならどこででもよく見かけます。

クロウフィッシュってなんだかわかりますか?写真のように、ザリガニなんです。日本で見かけるアメリカザリガニとは種類が違い、泥臭くなくて味は白身魚のよう。バターを溶かしたものにちょっとつけるのですが、殻の割り方にはコツがいります。

続々と珍しい食材が出てきますが、キャットフィッシュはナマズです。日本ではあまり食されませんが、ニューオリンズ近辺にたくさん生息しているので、ソテーにしたりフライにして食べられます。イギリスの名物フィッシュ&チップスもケイジャン料理ではキャットフィッシュを使います。

その名の通り、揚げたオクラです。なんで日本語の名称なの?と疑問に思う方も多いでしょう。オクラは英語でもオクラといいます。そのため、ニューオリンズのケイジャン料理レストラン、あるいはクレオール料理店に行ったときも、フライドオクラで通じます。ニューオリンズではオクラにトウモロコシの粉をまぶして揚げるそうです。

ついに登場は真打ちのケイジャンチキン。スパイスをたっぷりまぶしたチキンをオーブンで焼き上げる、あるいはからっと揚げたもので、熱々を手づかみで食べてしまいたいですね。ホットでスパイシーですので、米にも合いますし、軽食にもOK。さらにはビールなどにもサイコーです。やっぱりケイジャンチキンは手づかみがおすすめです。

ケイジャンチキンは名前からケイジャン料理のひとつと見てもいいでしょう。スパイスたっぷり、オーブンで豪快に焼き上げれば、手づかみで食べたくなるようなケイジャンチキンの完成です。ただ、日本ではケイジャン＝スパイシーという定義になっているため、スパイスで味が辛めになっていればケイジャンチキンと謳う店も少なくありません。しかし、あまり細かいことは気にしなくてもよさそうです。

手づかみで豪快にケイジャンチキンを食べ、ジャンバラヤでお腹いっぱいに。でも、スパイスで口の中が辛くてしかたがありませんね。そんな時は、食後はデザートを楽しみましょう。ケイジャン料理のデザートも、実は美味しいメニューが多くあります。

甘いものが苦手な人には、ひと口も食べられないかもしれません。それほど甘いのがこのバナナフォスターです。作り方はバナナを温かくソテーして、そこにラム酒をかけます。そして最後にアイスクリームを添えるのが定番です。見るからに甘そうですが、スパイスでヒーヒーしていた口の中が、一気に洗われそうですね。

ピーカンナッツ＝オニグルミを熱して作ったカラメルに、さらに砂糖やらバターやらをかけたものです。糖分たっぷりですし、カロリーもものすごく高そうですが、すこし甘みが強くニューオリンズの名物お菓子は、一度気に入ったらクセになってしまう味なんだそう。そのため、食べ過ぎには注意です。

ベニエもまたニューオリンズの名物です。ケイジャン料理やクレオール料理がフランス系の人々が創り出した料理であり、ベニエは元々そんなフランスの野菜などと揚げる料理だったそうです。それがニューオリンズで変化し、揚げたドーナッツに粉砂糖をかけて食べるようになりました。ニューオリンズのカフェなどには必ずあるスイーツです。

スパイスが強烈なケイジャン料理にぴったりな、ケイジャンのドリンクも存在します。手づかみで食べるケイジャンチキンにはビールがバッチリですが、ほかにもオススメのカクテルやお茶があります。手づかみで食べるケイジャンチキンにもあう料理を見ていきましょう。

このハリケーンはニューオリンズの名物カクテルです。2種類のラムをフルーツジュースでトロピカルにカクテルしています。見た目とは裏腹にアルコール度数はかなりきついですから、お酒に弱い方はほどほどに。実はニューオリンズはアルコールを飲みながらの散歩が認められています。そのため、街中でハリケーンを飲んでいる人も少なくありません。

こちらは名前通り、お茶です。これは紅茶なのですが、太陽に当てて水出しをするという特殊な方法であることから「サンティー」と呼ばれています。味は、かなり甘いですが、疲れた身体や、スパイスで真っ赤になった口の中にはぴったりなんです。ニューオリンズでは紅茶を注文すると大概サンティーであり、ノンシュガーと言わないとものすごく甘いものが出てきますので、ご注意ください。

いかがでしたか。ケイジャンチキンだけでなく色々とありました。ニューオリンズは日本の夏の季節はハリケーンが多いので注意が必要です。また、1月から2月は「マルディグラ」、日本のゴールデンウィークの頃は「ニューオーリンズ・ジャズフェス」があり、この時期はホテルの値段が上がります。しかし、本場のケイジャン料理はとてもおいしいので、ぜひ1度訪れてみて下さい。