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ジャマイカの国旗は意味がある?
どこの国の国旗にも、様々な意味が込められていますが、ジャマイカの国旗も、もちろん例外ではありません。ジャマイカは何よりスペインやイギリスの植民地であったと言う歴史を持っています。そのまぎれもない事実が国旗に込められているので、より歴史を深く感じます。今回はそのジャマイカの国旗の由来や歴史、込められた意味などをご紹介します!
ジャマイカの国旗は様々な特徴がある!
ジャマイカの国旗は、緑と黄色、そして黒の3色のから出来ています。もちろん、その国旗に使われている3色には意味があり、使用されています。
ジャマイカの国旗の色は、特徴があるので、多くの方が目にしたことがあるでしょう。しかしジャマイカの国旗には他にも沢山の特徴と、その特徴それぞれに意味があります。
ジャマイカの国旗が持つその全ての特徴は、ジャマイカという国の歴史に由来します。ジャマイカの国旗自体はシンプルなデザインとも言えます。しかしジャマイカの国旗が出来た由来や歴史は、一言では言い表すことが出来ない様々な歴史が詰まっているのです。
ジャマイカの国旗はいつ生まれた?
ジャマイカの国旗は1962年8月6日に生まれました。これはイギリスの植民地から独立した記念日です。イギリスの植民地だった292年もの長い歴史から解き放たれ、見事に独立したのです。
そのジャマイカがイギリスの植民地だった時代の国旗には、ジャマイカとイギリスの両国の模様が描かれていました。
しかし、独立を期にジャマイカの国旗は現在の、多くの人たちが目にした事のある姿に生まれ変わりました。ジャマイカの国旗の意味や由来を知らずとも、その見た目からは、なんだか力強さを感じられます。
ジャマイカの国旗は突如変更された?
ジャマイカは1962年8月に独立を果たし、その時に新しいジャマイカの国旗を作成する事になりました。そして国中からデザインを公募し見事に決定した国旗は現在使われている緑、黄色、黒の3色を使った、現在のジャマイカの国旗とは異なる、横縞の国旗でした。めでたく決定したジャマイカの新たな国旗でしたが、本決定になるには少々問題がありました。
368件もの案から選ばれたジャマイカの国旗のデザインでしたが、このデザインの国旗をイギリスの植民地省へ申請した際に、タンガニーカ(現タンザニア)の国旗と似すぎているという理由で却下されてしまいました。そのため、もう一度デザインを練り直し、意味のある3色の色はそのまま採用して急遽デザインを変更したのだそうです。
せっかく決まったジャマイカの国旗でしたら、すんなりと可決されず、一筋縄では行きませんでした。しかしイギリスから独立するのに292年も要したのですから、国旗が一度却下されたぐらいでは何ともないでしょう。その決断力と行動力は、多くの人々が見習うべき事かもしれません。
ジャマイカの国旗に使われている色は3色!
ジャマイカの国旗は様々なシーンで見かける事の多い国旗です。インパクトの強い色合いのデザインのジャマイカの国旗は音楽シーンやファッションの場でも多く見かけられます。そのジャマイカの国旗の色は「黄色・緑・黒」の3色です。この3つの色にはそれぞれ意味や由来があり、そのどれもがジャマイカの歴史を語る上で欠かせないものとなっているのです。
黄色の意味
まずは、黄色の意味からご紹介して行きます。このジャマイカの国旗に使われている黄色は、本当は金色が使用されています。ですから正確にいうと「金・緑・黒」の3色の国旗という事になります。
この金色に込められた意味は、ジャマイカを美しく照らす太陽と、天然資源という意味が込められています。そしてこの金色のクロスには「セント・アンドリュー・クロス」という別名もあります。
太陽と天然資源という意味以外にも、キリスト教への信仰の思いも込められているのだそうです。何も知らずに見ていた国旗の一つの色にこれだけの意味が込められているのかと、関心してしまう方も多いのではないでしょうか。
緑と黒の意味
ジャマイカの国旗は、上下に緑、そして左右には黒が使われています。その緑の色に込められた意味は、希望と農業資源という意味なのだそうです。
そして黒の意味には少し歴史があり、国旗が作られた当初は「困難」という、ネガティブな意味が含まれていました。
過去の歴史を見れば、その困難という意味も理解出来ますが、1996年に「困難というネガティブな言葉はどうなのか」という見直しがされたのです。
国を象徴する国旗ですから、ネガティブな言葉よりも、前向きで明るいものの方がいいと言う結論になったのでしょう。そして現在の国旗の黒の意味するところは「ジャマイカ人の強さ、そして創造性」を意味しているのだそうです。
ジャマイカの国旗の歴史を辿ろう!
ジャマイカがイギリスから独立するまでには多くの歴史を歩んできました。しかし、イギリスの植民地になる以前でも複雑な歴史があり、一言ではかたずけられない歴史を歩んできているのです。
まず始まりは11世紀にも遡ります。11世紀にジャマイカへやってきたタイノ族/アラワク族は、南アメリカからカヌーに乗ってやってきたのだそうです。
その後、コロンブスなどに発見されて、1509年にスペインに征服されてしまうまでは、魚を捕ったり作物を作ったりとのんびり暮らしていたようです。
しかし、1509年にジャマイカがスペインに占領されてから50年もたたないうちにタイノ族/アラワク族は絶滅してしまう事になります。その理由は、スペイン人が占領するときに持ち込んだ疫病や戦争、そして奴隷制度によるものでした。
たった50年で絶滅してしまうというおそろしい歴史があり、その後17世紀になるとイギリスからの植民地化が進みました。それにより過酷な労働を強いられる事となったジャマイカは、イギリスからの独立を目指し、活動を始めたのです。そして292年もの長い歴史に終止符をうつべく、奴隷解放運動が活発になり、とうとう1962年に独立したのです。
ジャマイカの国旗と似ている国は?
ジャマイカの国旗は、現在のタンザニアと似ていると言う事で、一度は却下されてしまいました。では、そのジャマイカの国旗と似ていると言われるタンザニアの国旗はどのようなものなのでしょうか。
タンザニアの国旗には、ジャマイカの国旗とおなじく黒と緑、そして黄色と青が使用されています。その使われている色も似ていますが、黒の色の意味が「国民を表している」と言う点も非常に良く似ています。
そして似ているのは黒の意味だけでは有りません。緑が表す意味は、大地や農業と行った点も酷似しています。どちらの国も似た特徴を持った国ですから仕方のない事なのでしょう。
タンザニアの側に使われている青の色は、タンザニアが面しているインド洋の美しい青の色を象徴しています。そして黄色は豊かさと鉱物資源を表しているのですが、タンザニはでは美しい宝石が取れることも有名です。青紫色に輝く宝石で、タンザニアナイトと言われる魅惑の宝石が採れるほか、金が採れる国としても有名です。
ジャマイカがジャマイカと呼ばれるようになった由来は?
ジャマイカは、なぜジャマイカという国の名前になったのでしょうか。普段あまり名前の由来を考えることはないですが、名前の由来というのは聞いてみると「なるほど」と納得できるものが多いのが特徴です。
ジャマイカの国名の由来も例外では有りません。ジャマイカには元々先住民の「アラクワ人」が住んでいました。そのアラクワ人の言葉で「ザマイカ」というように呼ばれていました。
ザマイカとは国の特徴である、木と水が豊かだという意味や、泉の地という意味が由来になっていたそうです。ジャマイカは今もその美しい特徴は健在です。
そしてそのザマイカはのちにスペインに占領されると「ハマイカ」という綴りに変えられてしまいます。そしてさらにイギリスの植民地になると、英語読みで「ジャメイカ」と呼ばれました。
占領される国によって名前が変わっていくジャマイカですが、その後、イギリスから独立する事となり、新たに「ジャマイカ」という国名に変わりました。国の名前の由来である美しい水や土地は今も健在です。名前は支配する国によって変化を遂げていきますが、国の由来になる美しい自然は変えることができません。
ジャマイカの国旗には歴史が詰まっている!
ジャマイカの国旗には、様々な国民の思いや、辛かった歴史が詰まっています。しかし、独立して新たしい国「ジャマイカ」になったことにより、未来への希望が託されているのです。
もちろん、ジャマイカに限らず、国の国旗というのは歴史や人の想いがこれ以上ないというほどに詰まっているものです。その国の特徴や歴史を知ることで国旗への想いを知ることができるでしょう。
実は国旗には沢山のルールがあった!
ジャマイカの国旗を扱うには、たくさんのルールがあるのをご存知ですか?他の国でも国の国旗の扱い方には独自のルールーがあるかもしれません。今回はジャマイカの国旗の取り扱いの注意点をいくつかご紹介していきます。聞いてみると、中には「え?」っと驚くようなものもあるかもしれません。こういった雑学も、知ると結構楽しいものです。
まずは、ジャマイカの国旗を扱う際には、必ず尊厳を持って扱う事、というルールです。こちらは国を大切にしているからこそ国旗にも尊厳をもつということになるのでしょう。当たり前といえば当たり前な事です。
そして他の国の国旗とジャマイカの国旗を一緒に掲げる場合には、ジャマイカの国旗の方が大きくなければいけません。
さらに国家行事などで使用する場合以外では、すぐに破棄するような使い方は許されません。ちょっと部屋に飾って、飽きたら捨てる、というのはもってのほかという事になります。ジャマイカに滞在する場合は気をつけてください。
ジャマイカの国旗は非常に大切なものです。ですから、地面に着いてしまうような飾り方をしてはいけません。しかし、どんなに大切にしていても、劣化することは免れません。
そういった場合旗を処分する事になるのですが、処分する際には人の目に触れないように非公開で燃やして処分するそうです。これ以外にも沢山のルールが有りますが、どれも愛国心や、側への想いが伝わってくる内容ばかりです。
ジャマイカに住んでいる人たちの特徴は?
ジャマイカは暖かい国です。そのため、イメージする国民性は「陽気な人たち」と思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実際に訪れてみると、かなりのカルチャーショックを受ける事になるでしょう。
きっちりした日本の常識はあまり通じないと思った方が気楽にジャマイカを楽しむことができます。ジャマイカにいく際にはこちらもゆるゆるとした気持ちで赴くのがいいかもしれません。
陽気なイメージのあるジャマイカですが、ジャマイカでは現在は先住民はほとんど姿を消してしまいました。それには様々な理由があるのですが、現在のジャマイカの人たちは、奴隷制度で連れてこられたアフリカ系の先祖をもつ人たちが多く住んでいます。
90%以上がアフリカの人たちで占められているジャマイカは、イギリスの植民地だったために、宗教は60%以上がプロテスタントなのだそうです。。
ジャマイカの国旗はラスタカラー?
ラスタカラーと並んで、レゲエシーンなどでよくみるジャマイカの国旗ですが、ジャマイカの国旗はラスタカラーでは有りません。
ラスタカラーというのは、緑と黄色、そして赤の「ラスタファイリンカラー」の略です。そして緑、黄色、赤の3色かと思われがちですが、本来は3色の他に黒も使用されているのだそうです。
こちらの色にも意味があり、緑はジャマイカの自然、金は輝く太陽、そして赤は独立のために流された血の色、最後の黒は戦った戦士たちを意味しているのだそうです。
ジャマイカは音楽の国!
ジャマイカといえばレゲエの国です。誰でも一度は耳にした事があるレゲエの神様「ボブ・マーリー」の国でもあります。
ジャマイカに行けばすぐに、音楽を奏でる人たちに出会う事ができます。しかも特別にいい楽器がなくても、自分たちで作った楽器で音楽を奏でる人も沢山います。
そういった姿を見ると、音楽というのは学ぶものではなく、体の中から溢れ出てくる何かを表現する手段なのではないかと気付かされます。
ジャマイカに限らず国旗には色々な意味がある!
ジャマイカの国旗には様々な由来や歴史が詰まっていますが、それは決してジャマイカの国旗だけにあるわけではありません。日本の国旗にももちろん理由があります。
日本は、他の国に比べて国旗を日常的に飾る文化が少ないため、そういった情報があまり入ってきませんが、調べて見ると色々な事がわかって面白いのではないでしょうか。
ジャマイカの国旗の由来を知って思いを馳せよう!
今回は、ジャマイカの国旗についてご紹介していきました。色々な歴史や由来があり、知れば知るほど興味が湧いてくるのではないでしょうか。もしもジャマイカにいく機会がある方は、ぜひ国旗の意味もきちんと理解していくといいでしょう。そうすればジャマイカの人たちと、より深く仲良くなれるに違いありません!
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