台湾の人気ローカル線「平渓線」へ!
日本統治時代に炭坑線として開通した平渓線。様々な時代を乗り越えて、今では台湾の人気ローカル線となって、多くの観光客が訪れるようになりました。単線の平渓線は、おおよそ1時間に1本の運行。つまり各駅停車の旅には、ちょうどいい時間の流れなんです。さぁ、自然とノスタルジーと伝統文化が融合する平渓線の旅に出かけましょう。
平渓線の停車駅は?
平渓線には、三貂嶺駅から大華駅、十分駅、望古駅に嶺脚駅、平渓駅、菁桐駅の7つの停車駅があります。平渓線沿線には、3つの老街と2つの滝、人気の映画のロケ地もあって、天燈あげもできちゃいます。各駅停車の旅なら、一日乗車券が便利。平渓エリアを知ったら、もっともっと台湾が好きになる!ここでは、4つの駅での観光をご紹介します。
平渓線「十分駅」
願いは天にむけて
駅を降りてすぐに、沿線を挟んで小さな街が広がります。天燈あげで有名なこの十分は、いつも観光客があふれていて、活気があります。お好みの色の天燈を購入して、願い事を書いたら、線路の上で天燈を放ちます。自分の願いが書かれた天燈が上がっていく瞬間の、幸福感や爽快感をぜひ体験してみてください。
十分瀑布でマイナスイオン
十分瀑布。駅から徒歩20分、付近は遊歩道になっている。 pic.twitter.com/HScEcghsx9
— BOROPHONE (@borophone) May 4, 2017
その十分老街から歩くこと15分程度の十分瀑布。遊歩道は、階段の多いルートとそうでないルートがあるので、健脚さんもそうでない方もご安心ください。これだけの水量なので、お天気によっては虹を見ることもできます。落差20m幅40mの台湾最大の滝で、マイナスイオンをたっぷり浴びて癒されちゃいましょう。
平渓線「望古駅」
間近で滝を見るならコッチ!
これが幻の望古瀑布です! pic.twitter.com/cNgfFT8eEE
— Hirokazu Hosoyama (@zqdym) April 24, 2016
十分瀑布は、遊歩道も整備されていて、観光客がたくさんいて賑やかですが、こちらの望古瀑布では、人はまばらです。そして、滝が近い!人ごみのない静かな場所が好きな自然派のあなたには、こちらをお勧めします。神秘的で美しい滝に、思わず時間も忘れてしまいそう。望古駅からすぐの場所ですが、アップダウンがあるので、頑張りましょ。
平渓線「平渓」
なだらかな傾斜にある平渓老街は、他の2つの老街よりも広くて、基隆河を挟んだ対岸にもお店が続いています。実はこの平渓でも天燈あげが体験できるんです。十分に比べると、観光客も少ないので、のんびりと天燈を選んで、願い事を書き、そして飛ばせます。基隆河にかかった橋の上で放つ天燈もいいですよ。
平渓老街は、本当にのんびりしています。周囲にはお土産屋さんや食堂、目にも鮮やかな中国菓子のお店。そしてお洒落なカフェも。小吃(おつまみ感覚の食事)できるお店がいくつもあるので、街歩きと一緒にどうぞ。餅米で包んだライスホットドッグには、スライスニンニク。これは台湾の方が大好きな食べ方なんです。トライしてみて!
平渓線「菁桐駅」
映画のロケ地を訪ねよう
菁桐老街の区間が短いですけど、このレトロな雑貨屋さんが目に入ったことはありますか?
— 台湾・新北の旅人(公式) (@newtaipeitour) May 15, 2017
雑貨屋さんに昔のおもちゃが置いてあり、中に入るとたくさんの思い出がよみがえりますね。#台湾 #新北 #観光 #台湾旅行 #菁桐駅 #平渓 #菁桐故事館 pic.twitter.com/xEECr2U6mz
1929年に建てられた木製の瓦屋根の駅舎なので、降り立つとすぐにノスタルジックな世界です。映画「台北に舞う雪」のロケ地として有名になった菁桐。駅前につながる老街は、まるで映画のセットのよう。それもそのはず、駅前からわずか50mほどしかない小さな老街なんですね。こちらには食堂やお土産屋、カフェもあって雰囲気抜群です。
そして、ここで有名なのが「許願筒」菁桐老街の氷屋さんで働く女性に恋をした男性が、竹筒にその思いを書いて伝えたもの。菁桐のいたるところで許願筒がつり下がっていますが、まるで藤棚のようにつり下がっている場所もあります。今では台湾の、ラブレターがここに大集結しているかのようです。
平渓線の旅はのんびりとどうぞ!
平渓線での途中下車の旅、いかがでしたか?どこか古き良き時代の日本を彷彿とさせてくれるこのローカル線には、豊かな自然と人の優しさがありました。観光客が押し寄せ活気のある老街も、のんびりと時間が過ぎる老街も、どちらも私たちが求めてきた台湾風情。こんなに心に残るローカル線に乗ることができて、「十分幸福」です。