弥彦山とは
新潟県にある弥彦山(やひこやま)は、初心者の方でも登山を楽しむことができる山として知られ、さらに上まで行くと美しい絶景が見られるため、登山を趣味とする方には人気が高い山の一つです。そこで、弥彦山登山を考えている方のためにアクセスのルートや見どころなどを紹介します。
新潟県の弥彦村と長岡市の境にある標高634mの山
弥彦山は新潟県西蒲原郡弥彦村と新潟県長岡市の境付近にある山で、弥彦山脈と呼ばれる山並みの主峰です。標高は634メートルで、あまり標高が高い山ではありませんが、海岸から突き出したような位置にあり、さらに山の形も非常にきれいなので、新潟県のいろいろなところから見える山でもあります。
また、弥彦山を含めた周辺の複数の山とともに、佐渡弥彦米山国定公園に指定されており、福岡県、大分県にまたがる「英彦山」、兵庫県にある「雪彦山」とともに日本三彦山の一つにも数えられるなど、全国的にもよく知られています。
弥彦山山頂からは日本海と越後平野の絶景が楽しめる!
弥彦山の標高である634メートルは、有名な東京スカイツリーと同じ高さです。そう考えるとそれなりに高いようにも感じますが、山の標高という点から見ると、やはり高山とは言えない標高であることも確かでしょう。
標高はあまり高くなく、「日本百名山」の後書きに「絶対的な標高が足りな」いと書かれた弥彦山ですが、日本海に突き出すという山の位置もあって、山頂からは日本海はもちろん、越後平野の絶景が楽しめる山でもあります。そのため、比較的楽に登山ができる時期を中心に多くの方が絶景を楽しみに来ています。
弥彦山は信仰の山
弥彦山は新潟県の広い地域から見えることもあり、古くから信仰の山として知られていました。後の登山ルートの所で出てきますが、弥彦山は彌彦神社(いやひこじんじゃ)の御神体であり、山頂に御神体である御神廟(奥の宮)があります。
さらに、弥彦山自体が御神体であるため、弥彦山全体が彌彦神社の神域でもあり、弥彦山中にはあちこちに鳥居があるなど、信仰の山という雰囲気が現在もあります。弥彦山に登山をする方の中には、この彌彦神社に参拝することを目的とする方も多いようです。
彌彦神社は越後国一宮であり、創建年代は不明ですが、「万葉集」にも登場するという古い歴史を持つ神社であり、源義経や上杉謙信ゆかりの武具などもあります。古くから信仰を集めていたことがよくわかる神社と言えるでしょう。
弥彦山の登山ルート<初心者におすすめ>
標高がさほど高くない弥彦山は、登山道が中部北陸道自然歩道のルートになっていて、地元の小学生でも登山をすることがあるという山でもあります。もちろん場所によっては難しいところもありますが、初心者でも登山が楽しめる山でもあります。いくつかのルートを紹介します。
①表参道ルート
まずは弥彦山登山で最も一般的なルートである、表参道ルートから紹介します。このルートは地元の小中学生が遠足の際に使うこともあるルートで、当然ながら特にきつい場所もほとんどありません。初めて登山をするという方でもチャレンジしやすいルートです。まずはここからチャレンジするのがおすすめです。
森林浴と植物観察が楽しめる「万葉の道」
このルートのスタート地点は彌彦神社です。彌彦神社の拝殿脇からスタートすると、弥彦山登山口まで「万葉の道」と呼ばれる緩やかな道が続きます。このあたりは万葉の歌に出てくる約60種もの植物が自生しており、それらの植物を眺めながら登山ができるルートでもあります。
距離と所要時間
表参道ルートは距離は6.6キロほどあります。所要時間は登りが約1時間30分から2時間、同じルートを下る場合の下りが約1時間というあたりで、トータルで3時間程度でアクセスできることになります。
ちなみに、登山初心者の方で、往復はちょっと自信がないという方は、帰りはロープウェイを使って降りることも可能です。山頂の絶景を楽しんだところで、どっちにするか決めるのもおすすめです。
ルートの詳細
表参道ルートは先ほども紹介したように、彌彦神社の拝殿脇にある表参道を進んでいくルートとなります。五合目付近までは整備された階段などもあり、万葉の道の植物を楽しみながら登山をすることができます。
五合目付近に鳥居があり、そこから少し岩場がありますが、心配な方は手前のう回路を使ってもよいでしょう。登山道は九合目まで続いており、そこからは舗装された道を登り、山頂に到達することになります。広大な日本海、越後平野の絶景が開けます。
アクセス情報
それでは表参道ルートのアクセスについて紹介します。このルートは基本的には彌彦神社の参道なので、スタートもゴールも彌彦神社となります。ですので、アクセスは彌彦神社へのアクセスです。
彌彦神社の最寄り駅はJR弥彦線「弥彦」駅です。遠方からアクセスする方は、上越新幹線の「燕三条」駅で弥彦線に乗り換えることができ、また「北三条」駅では信越本線からの乗り換えが可能です。弥彦駅に到着したら、そこから徒歩で15分ほどで彌彦神社に到着となります。
②裏参道ルート
弥彦山への登山ルートとして地味に人気があると言われるのが裏参道ルートです。こちらのルートは長岡市寺泊にある西生寺というお寺の近くから弥彦山に登山するルートで、表参道ルートよりも日本海に近い場所から登山を開始するルートとなります。途中でいくつかの山を経由するのも特徴です。
途中の能登見平(標高565m)からは日本海の景色を一望
裏参道ルートは、寺泊野積雪割草を愛する会という地元の団体が、分岐点などを含めて途中に道しるべを整備しています。そのためそれを目じるしにすることで、迷うことなく弥彦山の頂上までアクセスすることが可能です。
また、弥彦山頂上までの間に、能登見平(標高565メートル)、妻戸山(標高585.6メートル)という2つの山を通ります。この2つの山もまた、日本海の絶景が楽しめる場所として人気があります。整備状況も含め、初心者でも登山を楽しめるルートです。
距離と所要時間
裏参道ルートの距離は約2.6キロです。途中で彌彦スカイラインを通ったりするほか、階段もあるので、うまく利用しつつ山頂を目ざすとよいでしょう。所要時間は登りが約2時間、下りが約1時間30分程度が目安となります。途中に絶景ポイントもあるので、休憩しつつ進みましょう。
ルートの詳細
裏参道ルートは、まず西生寺近くの登山口からスタートします。最初はなだらかな山道ですが、途中で階段などもありつつ、山頂を目ざすようになります。途中には分岐点の標識のほか、その場所の標高や近くで見えるものなどを示した標識などもあり、それらを参考にしながら登っていきます。
先ほども述べたように、このルートは途中で能登見山、妻戸山などを経由していきます。途中にはベンチがあり、休憩できる場所もあるので、そこで絶景を楽しみながら一休みしつつ、山頂まで進んでいきましょう。
なお、帰りですが、西生寺方面に降りていくと、途中に大展望台があり、新潟県景勝百選に選ばれたという絶景を楽しむことができます。帰り道の休憩を兼ねて、ここで絶景を楽しんでいくのもおすすめです。
アクセス情報
それでは裏参道ルートのアクセスです。裏参道ルートはスタートが長岡市寺泊の西生寺の近くとなります。この西生寺には近くに最寄り駅がないため、電車でアクセスする場合は弥彦線の「吉田」駅、もしくは弥彦駅からタクシーで約20分かかります。
そのため、裏参道ルートを使う方の多くは、車で登山口まで来ます。車の場合は「中之島見附」IC、「三条燕」IC、「西山」ICが最寄りで、それぞれのICから車で40分ほどかかります。登山者用駐車場はありますが、上に行くと道が狭く急になるため、大きな車は下に停めることをおすすめします。
③彌彦神社をたずねるみちコース
このルートと次に述べる「北国街道と岩室温泉のみちコース」は、中部北陸自然歩道として弥彦村に設置されているルートです。中部北陸自然歩道は中部北陸地域にある優れた景勝地を歩きながら歴史や自然に親しむための道であり、道しるべや解説板などもしっかりと整備されています。
このうち「彌彦神社をたずねるみちコース」は、彌彦神社の前からスタートして歴史ある文化遺産を楽しみながら登山をするルートで、弥彦山からの絶景の他に帰りに歴史ある住宅を見て戻ることができるルートです。歴史好きの方におすすめです。
帰りはてまりの湯に立ち寄ってひと休み
このルートの特徴は、行きと帰りで途中からルートが変わるということです。弥彦山山頂で絶景を楽しんだら、帰りは旧武石家住宅を見て、てまりの湯という温泉に立ち寄って帰ることになります。てまりの湯からはバスが出ているため、疲れを癒したらバスで戻りましょう。
距離と所要時間
このルートの距離は約9.7キロあります。距離で見るとかなりあるように感じますが、ルートそのものはしっかりと整備がされており、所要時間は弥彦山山頂までで約1時間30分くらいです。帰りは旧家の見学や温泉に寄るため、人により時間に差が出てきます。
一応は初心者でも大丈夫というルートではありますが、表参道ルートなどに比べると距離も長く、険しいところもあるため、少し難易度はあがります。多少登山の経験があるという方の方が安心でしょう。
ルートの詳細
それではこちらのルートについてもう少し紹介していきます。先ほど述べたように、このルートは中部北陸自然歩道に指定されており、大自然の絶景や四季の表情の変化、彌彦神社や旧家などの歴史的に価値のある文化遺産を楽しみながら弥彦山登山をすることになります。
ルートのスタートは彌彦神社前にあるバス停です。登りは先ほど紹介した表参道ルートを使い、弥彦山山頂まで登っていきます。そして先ほど述べたように、帰りに違うルートを通ります。弥彦山から八枚沢登山口を経由し、旧武石家住宅に出ます。
江戸時代中期に造られた寄棟造茅葺の家を復元した旧武石家住宅を見学したら、そこからてまりの湯に進みます。こちらは道の駅になっており、温泉はもちろん足湯もあって、登山の疲れをいやすことができます。帰りは「やひこ」号というバスで弥彦駅もしくは吉田駅まで戻るとよいでしょう。
アクセス情報
それではアクセスに関する情報です。こちらのルートは行きは表参道ルートを使うため、登山口へのアクセスに関しては表参道ルートと同じく、弥彦駅から徒歩で15分ほどということになります。問題は帰りなのですが、てまりの湯からバスで戻るのがおすすめです。
このバスなのですが、今述べた「やひこ」号と「スワロー号」の2系統があります。やひこ号は弥彦、燕市の、スワロー号は燕市の広域循環バスなのですが、本数があまりありません。ただ、どちらもてまりの湯から複数の駅を経由するため、どの駅を通過するのか確認して利用するとよいかもしれません。
なお、上越新幹線を利用している方は、時間は1時間30分ほどかかりますが、「スワロー号」を利用すると「燕三条」駅まで一気に行くこともできます。利用する予定の方は時間をチェックしておくといいでしょう。
④北国街道と岩室温泉のみちコース
「北国街道と岩室温泉のみちコース」は、出雲崎から弥彦、岩室を経由して新潟まで続いていた「北国街道」を通って行くルートです。街道を進むこともあって、山道も緩やかで、さらに途中では蒲原平野の絶景をを楽しみながら進むことができるため、歴史が好きな方にはおすすめのルートとなります。
野鳥のさえずりと広大な蒲原平野の景色を楽しめる
このルートは、行きと帰りと違う場所に出てくるという登山ルートです。スタートは岩室温泉で、そこから彌彦神社まで北国街道を進んでいきます。そして帰りは天神山城址登山口から宝光院というお寺を見て、彌彦神社に戻ってくるというルートになります。
北国街道に天神山城址、宝光院、彌彦神社と、歴史的な場所を並べたようなルートで、それでいて中部北陸自然歩道ということで整備がよくされているため、初心者でも比較的楽に弥彦山登山を楽しむことができます。
距離と所要時間
こちらのルートの距離は約7.1キロです。ルート的にはぐるりと回るような形で移動することになるため、全体の所要時間の目安は約2時間30分となります。あまり標高差がきついところを進むこともなく、全体的にはゆるやかなルートを進んでいくため、初心者の方でも安心してチャレンジできるルートと言えるでしょう。
ルートの詳細
では弥彦山までのルートをもう少し詳しく見て行きましょう。こちらのルートのスタートは岩室温泉がある「岩室」バス停となります。バス停に着いたら、まずはそこから岩室神社を目ざします。岩室神社を参拝したら次に標高234.5メートルの天神山にある天神山城址に進みます。
天神山城址には中世の城郭跡がほぼ完全な姿で残っており、さらに春にはカタクリが咲くなど、自然も堪能できます。この近くの登山口から登山を続け、弥彦山山頂に登ったら、今度は彌彦神社の参道にある宝光院に参拝し、彌彦神社に降りてきます。
途中で複数の寺社仏閣を通過するルートなので、御朱印集めなどを趣味としている方にもおすすめのルートであり、ここまで述べてきたようになだらかなルートでもあるので、野鳥の声を聞きながらのんびりと登山を楽しんでみてください。
アクセス情報
それではこのルートのアクセスです。スタート地点は「岩室」バス停で、ここはJR越後線の「岩室」駅からバスで10分ほどのところにあります。越後線は新潟駅から柏崎駅を結ぶルートで、遠方からの方は上越新幹線で新潟駅で乗り換えることになります。
帰りは彌彦神社に降りてくるので、こちらはここまで何度か出てきたように「弥彦」駅まで徒歩で戻ることになります。なお、こちらのルートは行き帰りで違う場所に出ることになるため、車でのアクセスは避けた方がよいでしょう。
弥彦山の登山ルート<中級者以上におすすめ>
弥彦山の登山ルートは比較的初心者向けのルートが多いのですが、すこし登山に慣れている方におすすめのルートもあります。こちらのルートは、途中でカタクリなどの野草が咲く場所も多く、植物に興味があるという方には魅力的なルートです。登山を趣味にしているのであればチャレンジしてみてください。
田ノ浦海岸ルート
田ノ浦海岸ルートは、弥彦山を日本海側の方から登るルートです。このルートはその昔、弥彦山の中にあった「間瀬銅山」の道をそのまま利用しています。ちなみに燕市には鎚起銅器という工芸品がありますが、この工芸品の材料はここから採掘されていたわけです。
銅山そのものは既に閉山となっているのですが、銅山への道がそのまま使われていることから、途中で銅山の穴なども見ることができるという、少し珍しいものが見られるルートでもあります。
沢を渡ったり崖を登る難所があり中級者以上向け
弥彦山登山をする方でこちらのルートを使う場合ですが、これまで述べてきたルートよりも難易度が高いルートです。なぜかというとこのルートには、途中に沢を渡ったり、崖を登ったりする場所があり、また日本海からの強風がある場合もあります。ですから、弥彦山登山のルートとしては中級以上の方向けのルートとなっています。
距離と所要時間
こちらのルートの距離は約7.9キロ、標高差は約620メートルとなります。今述べたように、途中に岩場や沢があること、強風の可能性があることから、標準の所要時間は往復で約3時間35分となっています。もちろん、経験によってはもう少し時間がかかるかもしれません。無理せずに弥彦山頂上を目ざしましょう。
ルートの詳細
それでは、こちらのルートについてもう少し詳しく見て行きましょう。こちらのルートのスタート地点は、田ノ浦温泉にある登山口です。田ノ浦温泉は佐渡島に沈む夕日が一望できると人気の温泉地ですが、そこからスタートします。
スタートしてしばらくすると、沢を何度も渡る場所を通り、さらには鎖を頼りに岩場を登る場所も通過します。そして九合目あたりで表参道ルートに合流することになります。途中に明神沢という場所があり、この辺りがキクザキイチリンソウ、カタクリ、雪割草の群生地となっています。
アクセス情報
次にこちらのルートのアクセスについてです。田ノ浦海岸ルートはスタート、ゴールとも田ノ浦海岸になるので、こちらへのアクセス方法となります。電車を利用する場合は「弥彦」駅からタクシーを利用して20分ほどかかります。
また、こちらはスタート、ゴールともに同じ場所なので、車でアクセスするのが便利です。車の場合は北陸自動車道「三条燕」ICが最寄りとなり、こちらから約40分で到着となります。
気軽なハイキングで山頂へ!弥彦山ロープウェイ
このように、弥彦山は登山を楽しむ方が多く訪れる場所ですが、実は登山経験がない方でも弥彦山には簡単に行くことができます。なぜかというと、東側に弥彦山ロープウェイがあり、それを使うと九合目まで行くことができるためです。これなら子供でも女性でも弥彦山に簡単に登ることができます。
弥彦神社から無料シャトルバスでロープウェイ山麓駅へ
ではさっそく、ロープウェイについて紹介していきましょう。弥彦山ロープウェイには山麓駅と山頂駅があり、2つの駅の間を約5分で結びます。ロープウェイ山麓駅に行くには弥彦駅から歩いて行くこともできますが、彌彦神社からの無料シャトルバスを利用するのが便利です。
ロープウェイ山頂駅から20分ほどで山頂へ!
弥彦山にロープウェイを利用してアクセスする場合は、ロープウェイ山頂駅まで行きます。この駅は先ほども述べたように九合目にあるので、ここからは徒歩で弥彦山山頂まで行くことになります。徒歩とはいうもののロープウェイ山頂駅から山頂までは20分ほどで行くことができます。
ですから、大人はもちろんですが子供でもハイキング気分で弥彦山頂上に行き、絶景を楽しむことができます。佐渡島や日本海、越後平野をゆっくりと楽しみたい方にもおすすめです。
弥彦山ロープウェイの基本情報
では、弥彦山ロープウェイについて、もう少し詳しく確認しておきましょう。弥彦山ロープウェイの営業期間や時間、料金などはどうなっているのでしょうか。また、先ほど表参道ルートの説明の時に、帰りロープウェイで戻ると言いましたが、そういった利用法は可能なのでしょうか。
営業期間・時間
まず、弥彦山ロープウェイの営業期間からです。弥彦山ロープウェイは1年中利用することができます。ただし、12月から3月までの冬期間は営業時間が短くなります。ふだんは8時45分から17時、冬期間は9時から16時10分までとなっています。
ロープウェイの運行はそれぞれの時間で15分間隔での運行となります。基本的には0分、15分、30分、45分に発車と考えるといいでしょう。特に日本海に沈む夕日を見に行きたいと考える時などは、ロープウェイの時間をしっかり確認することをおすすめします。
料金
次に弥彦山ロープウェイの料金です。料金は大人料金、子ども料金の別があり、子ども料金は大人料金の半額となっています。大人料金は往復で1500円、片道で800円となります(2019年10月現在)。
つまり、往復でロープウェイを利用する場合は、片道ずつ購入するよりも少し安いということになります。また片道料金があるということで、先ほど述べたように、行きは登山を楽しみ、帰りはロープウェイで戻るということも可能です。
なお、ロープウェイには定員があります(32名)。そのため、観光シーズンなどの場合は定員オーバーで待たされることもあるそうです。
弥彦山ロープウェイまでのアクセス
それでは弥彦山ロープウェイまでのアクセスです。先ほども少し触れましたが、弥彦山ロープウェイの最寄り駅は「弥彦」駅です。駅からでも徒歩でアクセスすることは可能なのですが、25分ほどかかります。そこでおすすめなのは彌彦神社からのバスです。
他のルート紹介で触れたように、弥彦駅から彌彦神社までは徒歩で15分ほどです。そして神社からは無料のシャトルバスが出ているのです。それを利用することで、楽にアクセスすることができます。
駐車場
次に弥彦山ロープウェイの駐車場です。弥彦山ロープウェイそのものには駐車場はありません。では車で来た方はどうするかというと、彌彦神社の駐車場を利用することができます。参拝者用の駐車場と登山やトレッキングの方用とありますので、場所を確認して利用しましょう。
弥彦山の登山の服装と持ち物
次に弥彦山登山に行く場合の服装や持ち物について確認します。ロープウェイで往復する場合には山頂まで歩く区間が少ないため、比較的軽装でも問題なく移動できますし、ここまでのルート紹介でわかるように、どのルートを使っても初心者でも1日で登山は可能です。そういう点では弥彦山は比較的楽に登山できる山と言えるでしょう。
弥彦山の登山におすすめの服装
しかし、完全に舗装された道を歩くのとは違い、取るルートによっては崖や沢もありますし、途中には砂利道や石がゴロゴロした道もあります。ですから、服装としてはある程度登山を意識したものがおすすめです。
足元に関しても、ロープウェイを利用する場合は軽いものでいいですが、登山をするのであればそれなりの靴を着用した方が安全です。あとは季節に合わせて決めていくとよいでしょう。
弥彦山の登山におすすめの持ち物
持ち物に関しても服裝と同様です。弥彦山で泊まることはないのですが、山は急な天候の変化などがありますので、雨具などは用意しておいたほうがいいですし、水や簡単な食料はやはり必要です。
また、弥彦山は多くのルートがしっかり整備されており、目じるしや道しるべもあります。しかしそれでも弥彦山には多くの分岐があり、道に迷う可能性はゼロとは言えません。前もって地図を印刷して持つなどしておくのがおすすめです。
弥彦山の登山のルール・マナー
最後に弥彦山へ登山をする時に気をつけたいルールやマナーを紹介しておきましょう。弥彦山にはたくさんの登山客が来ます。中には今回が初めての登山という方もいるかもしれません。そんな場合にやはり最低限のルールやマナーを覚えておくことは大事なことだからです。
すれ違う場合は基本的に登りが優先
まず、山に登る際のルールとして、すれ違う際には基本的には登りが優先であるということがあります。山道には狭い所もありますので、そういった所で登山者同士がすれ違うという場合もあるでしょう。そんな時にはお互いに譲り合い、安全な登山を心がけるとよいでしょう。
野草の自制区に足を踏み入れない
弥彦山は最初に述べたように佐渡弥彦米山国定公園に指定されています。そして雪割草やカタクリなど、たくさんの野草が自生しています。これら自生している植物を勝手に採取したりすることは許されていません。自生区域に足を踏み入れることも厳禁です。遠くから写真撮影をするだけにとどめましょう。
野生動物への餌付けはしない
同様に近年問題となっているのが野生動物への餌付けです。弥彦山には植物と同様に貴重な野生動物が多くいます。それらに餌付けのようなことをすることで生態系が破壊されることがあるのです。かわいい動物などを見つけるとついつい手を出したくなりますが、そこはじっと我慢しましょう。
山での喫煙は控える
最近は喫煙をする方が少なくなりつつありますが、弥彦山に行こうという方の中には喫煙者もいるかもしれません。当たり前のことですが、弥彦山を含む山での喫煙は控えましょう。その火が山火事につながり、貴重な自然を破壊することにつながってしまうかもしれません。
ゴミは持ち帰る
同様に、ゴミもすべて持ち帰りとなります。登山のために食事とまではいかなくても、軽食や飲み物を持つ方は多いでしょうが、それらのゴミはすべて持ち帰らなければなりません。ですから、荷物の中に必ず、ゴミを入れるための袋を入れておくようにしましょう。これらのマナーは彌彦山だけではなく、すべての山で守るべきマナーです。
登山やロープウェイを利用して弥彦山山頂の絶景を満喫しよう!
弥彦山は初心者にも登りやすい山で、頂上までがんばれば日本海や佐渡島、越後平野を一望できます。ロープウェイでも登山でも、体力に合わせて山頂まで行くことができるのも弥彦山のうれしいところです。ぜひ自分の体力に合わせて弥彦山の山頂からの絶景を楽しみに行ってみてください。
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