澎湖柱状玄武岩・自然の神秘に迫る!
日本人には、まだあまり知られていない澎湖諸島は、全島が澎湖県に属し、大小併せて90の島々があります。人が住んでいる島は、そのうちの19島だけです。すべての島を合わせた面積は宮古島より少し小さいぐらいですが、澎湖諸島を代表する地形の一つが柱状玄武岩です。世界遺産級と言われる玄武岩の奇岩群と観光スポットについてご紹介しましょう。
澎湖柱状玄武岩「桶盤嶼」抜群の美しさ!
「桶盤嶼(トンバンユィ)」の美しさは「澎湖玄武岩自然保護区」に指定さている島々の中でも飛びぬけています。その美しさは、「澎湖のイエローストーン」と呼ばれています。六角形の柱状玄武岩は長い年月の風化と浸食によって、その形が円形状に変化しています。酸化して色あせた玄武岩も、快晴の青空の下、赤い夕陽に照らされた姿などは一層神秘的に美しく輝いて見えます。澎湖一番のおすすめ観光スポットです。
島名の由来は?
桶盤嶼の名前の由来は、「桶」とは容器の一種で、「盤」とは表面の平らな台のこと。「嶼」は小島を意味します。要するに洗面器をひっくり返したような形の小島なので、この名前がついたのだそうです。この写真は、引き潮時に空中から撮影されたもので、素晴らしい島の全景が見られます。澎湖諸島の船の玄関口である澎湖島の馬公港(マーコンカン)から奇岩観光のスタートとなります。
桶盤嶼「蓮花座」はいつ見られるの?
離島の桶盤嶼,蓮花座 pic.twitter.com/xBSlXPQRnL
— 管理人-台湾澎湖ポンフー カリンのお宿 (@penghumaster) April 6, 2017
溶岩の噴出口跡は、引き潮の時だけ見ることができます。蓮花座の名は、その全景が現れたた時、中央に膨らんで見える形が、ちょうど蓮の花台のように見えることからこの名前が付けられました。今では大きな潮だまりとして、エビや小魚など小さな生き物たちの恰好の棲み処になっています。自然は、色んな面白い形を我々に見せてくれます。めったに見られないおすすめスポットです。
澎湖柱状玄武岩「大菓葉玄武岩」は陸続き!
陸地にある柱状玄武岩
残念ながら、ほとんどの柱状玄武岩は船に乗らないと見ることができないところにあります。陸から見ることができる柱状玄武岩は、他にもありますが、それほど迫力がありません。しかし、陸地にある柱状玄武岩で一番迫力のある「大菓葉玄武岩」の観光が簡単にできるので、超おすすめです。
玄武岩の高さ8m・幅100m
他の柱状玄武岩は、船の上からしか観光できませんが、高さは8メートル、幅100メートルの大果葉玄武岩は、近くでみることができ、柱状玄武岩の醍醐味を楽しめます。澎湖の中心地である馬公本島から車でおよそ45分。「跨海大橋」を超えた先にある島「西嶼」に、大果葉玄武岩がそびえています。じっくりと観察していると、玄武岩がどのように風化して行くのかが見て分かります。
澎湖柱状玄武岩「池西岩瀑」これが岩の滝?
柱状玄武岩とは、溶岩が固まるときに海水に冷やされて誕生する美しい六角形の柱状の玄武岩のことです。澎湖は、ほとんどすべての島が溶岩から生まれたため、いたるところで柱状玄武岩が見られます。美しい形の柱状玄武岩を、これほど沢山見ることができるのは、とても珍しいことだそうです。いまにも、岩の瀑布がゴーっと音を立てて私たちを襲って来そうなリアル感がありますね。自然が造り出す美の究極です。
澎湖諸島「鯨魚洞」鯨の形の奇岩必見!
奇岩の観光スポットになっている「鯨魚洞」です。西嶼本島と「小門橋」でつながっている小門で、最も有名なスポットです。もともと、玄武岩の断崖であったのが、長年の海水による浸食により穴が開いてしまって、ちょうど鯨の頭が海に向かって泳ぐような形に見えるため奇岩の名所「鯨魚洞」と名付けられました。
「風櫃洞」風の箱って?
「風櫃の波の音を聞かざれば、澎湖に来たことにあらず。」とまで言われる奇岩観光スポットです。「櫃」は、箱とかキャビネットの意味です。風の箱のような洞窟とでも言いましょうか。「風櫃洞」は、風櫃半島の先端に位置する風櫃里にあります。そこには柱状玄武岩が波の浸食により細長い海蝕溝ができ、その底には海蝕洞窟があります。海水は、青く透き通っていて、とても美しいです。
「風櫃洞」が発する不思議な音
澎南に位置する風櫃洞。
— 台湾澎湖島ポンフーで中国語@カリンのお宿 (@kalinpenghu) March 14, 2017
ここは小さな洞窟に波が打ち付けられて不思議な音がすることが特徴ですが、ある条件を満たせば晴れた風の穏やかな日でも、このように間欠泉のごとく激しくしぶきが上がる光景を見ることができます。#澎湖 #澎湖島 #澎湖はいいぞ #ポンフー #間欠泉 #風櫃 #台湾 pic.twitter.com/cjryAXLMyT
満潮時には、高波が海蝕溝に沿って洞窟内に入って来る時、洞窟内の空気が圧迫されると、海水が玄武岩節理の隙間から噴出され、間欠泉のように水しぶきを上げます。この時に大きな音が発せられるため、このような名前が付けられました。この不思議な音が聞こえればいいのですが、ある条件が備わっていないと聞こえない時もあるようです。奇岩の発する音に耳を傾けてください。きっと聞こえます。
澎湖諸島「雙心石滬」で恋愛成就を!
「雙心石滬」(シュワン・シン・シー・フ―)は、双子のハート型をした魚を獲るしかけのことで、澎湖島から船で南に約1時間ほどの「七美島」にあって最も人気の高いおすすめの観光スポットです。「石滬」というのは、昔からの魚捕方式で、浅瀬に玄武岩とサンゴ礁を丸く積んで囲い、満潮になった時に魚が入ってきて、引き潮になった時、その囲い(しかけ)の中に魚を閉じ込めたところで漁をする方法を「石滬」と呼びます。
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「石滬」が必ずハート型というわけではありません。ここで「石滬」を作る時に、たまたまハート型になったそうです。近くの崖から見下ろすとダブルハートが青い海に浮き彫りになり、実にロマンチックな景色です。ところが、満潮時には見られなくなりますが、海水が澄んでいるので薄っすらと見えるのが、また美しい。この自然の営みに、今や恋愛成就のための観光スポットになっています。あなたも愛を成就させましょう。
澎湖諸島「藍洞」自然の神秘!
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西吉嶼にある藍の洞は、玄武岩の崖が波の侵食によって削られてできた洞窟で「空が透ける」神秘的な青の洞窟で、穴の開いた岩の天井(天窓)から差し込む太陽が、青緑色の透き通った海を輝かせ、キラキラと光る海が一層美しく見えます。この美しい景色を見た人は、イタリア・カプリ島の青の洞窟まで行かなくても澎湖で見ることができたと大喜びです。自然の力と美しさには驚かされます。おすすめの観光スポットです。
澎湖諸島「摩西分海」海が割れるって?
海が割れる「トンボロ現象」
澎湖島の中心地から車で約30分のところに奎壁山公園があり、そこで海が割れる「トンボロ現象」が毎日見られるので多くの観光客が訪れ、人気を博しています。要するに、普段は海によって隔てられている陸地と島が干潮時に干上がった海底で繋がる現象です。ここでは、摩西分海(モーゼの海割れ)と呼ばれています。澎湖で是非見ておきたいおすすめの観光スポットです。
澎湖諸島のエンジェルロード
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— Taiwan News (@TaiwanNews886) March 23, 2017
潮が退くにつれて道ができ、潮が満ちた時は完全に海水に覆われてしまいます。引き潮の時に渡った先には岩場があり、そこから逆に陸地の方を見た景色は、より壮大な景色に見えます。日本の小豆島にある恋人の聖地「エンジェルロード」のように、ここが澎湖諸島のエンジェルロードになればいいですね。観光シーズンには沢山の人がどっと押し寄せるスポットで、隣には美しい砂浜や、風車があり、すばらしい景色です。
澎湖諸島「西吉嶼」息を飲む美しさ!
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— Taiwan News (@TaiwanNews886) June 7, 2017
西吉嶼は、船でしか行けません。真っ白な砂浜、紺碧の空、真っ青な海が我々を迎えてくれます。まさに南海の楽園です。とても平坦な島です。遠くから見ると、まるで南アのケープタウンにあるテーブルマウンテンを思い浮かべます。珊瑚礁の上に架かった全長2478メートルの「跨海大橋」を渡って島の最端まで行けます。まだあまり観光地として荒らされていない自然や透明度の高い海は澎湖の宝物で、おすすめのスポットです。
澎湖諸島「虎井玄武岩」の前は紺碧の海!
虎井嶼は桶盤嶼と同様、勇壮な柱状玄武岩が林立している姿は、まことに壮観です。そのすぐ下に広がる海はどこまでも澄み切っていて、昔は「虎井澄淵」とも称されていたそうで、その澄んだ海は、まるでアドリア海のようです。虎井の海底には、城が眠っているという言い伝えがあります。17世紀オランダ人がここに城を築きましたが、戦火の中で水没したというのです。それは今も謎のままで、まさにロマンですね。
澎湖諸島「吉貝島」魅惑のリゾート地!
夏は、やはり吉貝島の海が良く似合います。青い空、紺碧の海それに白い砂浜が眩しく広がる魅惑のリゾート地です。「北港遊客服務中心」の港から30分おきに吉貝行きの船が出ています。船会社は2社あります。運賃は往復で400元(1480円)で、目的地へは約20分で到着。マリンスポーツには吉貝沙尾のビーチを利用します。夏場は船底から美しいサンゴを見るのもおすすめです。さあ、夏の離島の旅に出かけましょう。
澎湖諸島・上空から見た美しきパラダイス!
残念なことに台湾は国連に加盟していないため世界遺産には認定されていません。澎湖諸島は90個の島で構成されています。その全部をご紹介するのは難しいですが、その代表的な有名観光スポットをご紹介しました。写真だけでは、澎湖諸島の青い空、白い雲、紺碧の海、澎湖柱状玄武岩の魅力、奇岩などの色、表情、動きなどは表せません。そこで、上の動画にて、写真とは違った空からの旅をお楽しみください。
澎湖諸島・美しき自然の神秘に驚く!
奇岩の世界遺産で有名なトルコのカッパドキアやイギリス・北アイルランドのジャイアンツ・コーズウェイなどの世界遺産と比べても決して引けを取らない台湾・澎湖諸島の柱状玄武岩の魅力と屈指の奇岩についての記事はいかがでしたでしょうか。また、美しく青い空、紺碧の海、白い砂のビーチに魅力を感じていただけたでしょうか。ぜひ、「台湾のハワイ」澎湖諸島に行ってみましょう。
もっと澎湖の情報を知りたいアナタへ!
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