マリ共和国のみどころをご紹介!
マリ共和国は、セネガルやニジェール、アルジェリアなどに囲まれた、サハラ砂漠南に位置する内陸国です。日本人にあまり馴染みのない国ですが、黄金伝説で有名な、トゥンブクトゥ遺跡や、神話の民「ドゴン族」など、世界遺産が溢れる国で有名です。ここではマリ共和国の観光スポット並びに、旅行前に必要な治安情報などをご紹介いたします。
西アフリカにあるマリ共和国
マリ共和国は、北にサハラ砂漠、南はサバンナ、中央部をジェール川が流れており、変化に富んだ国土が特徴の、西アフリカにある内陸国です。首都はバマコで、主な観光地は、この首都とニジェール川添いに広がっています。公用語はフランス語で、通貨はCFA(セーファーフラン:1ユーロ=650CFA)を用いています。
マリ共和国と日本の時差は9時間で、日本の方が9時間進んでいます。季節は雨期(5月半ばから9月)と乾期があり、乾期の11月から2月頃が、一番最適な旅行シーズンです。入国にはビザ取得が必要で、東京のマリ共和国大使館で、査証を取得できます。そして入国に際し、黄熱病の予防接種証明書(イエローカード)が必要です。またニジェール川流域では、マラリアの予防対策も必要です。
現在のマリ共和国の経済力は、鳥取県程の小規模ですが、昔は「黄金の都」と呼ばれるほど、豊かな国として知られていました。かつては「マリ帝国」や「ソンガイ帝国」という王国がありましたが、19世紀に入りフランスの植民地となり、1960年にフランスから独立し、現在のマリ共和国に至ります。
マリ共和国の治安情勢について
マリ共和国を旅行する際には、まず安全を第一に考えましょう。ニジェールやアルジェリア等、治安情勢の不安定な近隣諸国など、外部からの影響を受けやすい国でもあります。マリ共和国のみならず、近隣諸国の治安情勢を、旅行前に必ずチェックすることが肝心になります。現地の情勢に精通したガイドが主催する、観光ツアーの利用をおすすめします。
Bamako (Mali) Bamako is the capital and largest city of the Republic of Mali with an esti https://t.co/3WxFxFbrhM pic.twitter.com/nhELjoh3Rg
— Hometown:film_frames::station: (@eGallopX) August 31, 2017
治安情勢に加え、マリ共和国への渡航には、イエローカード(予防接種証明書)が必要です。感染症も蔓延しやすい環境ですので、渡航中は飲み水や食べ物、特に生野菜や果物の、鮮度や衛生状態をチェックし、身の安全を確保する癖をつけておくと安心です。日本から常備薬を持って行く事もおすすめします。
マリ共和国のおすすめ観光スポット1: バマコ中央市場
マリ共和国の首都、バマコで一番、現地の人々の活気を体感できるのが、ここバマコ中央市場です。アフリカのカラフルな生地や、地元アーティストが手がける民芸品が、ズラリと並んでいます。頭の上に荷物を載せて運ぶ姿も、ちらほら見受けられるところから、アフリカ生活体感ツアーの代表といったところでしょう。
Market... #Bamako pic.twitter.com/HvY8ASKhzg
— D. (@diene1221) November 17, 2015
日本ではお目にかかれない、色とりどりの果物や野菜が美しい市場です。そしてその横では、生きた食用鶏が、そのまま売りに出されていたり、その向かいは、海外から持ち込まれた、日用必需品の店などと、市場は混沌としているのが特徴です。これもアフリカの市場ならではの光景で、地元の人々に加え多くの観光客で賑わっています。
マリ共和国のおすすめ観光スポット2:マリ国立公園
Urgent : Alerte Parc National de Bamako - https://t.co/oRjD5dCL9I pic.twitter.com/Yt09ZY1wFF
— malinet (@malinet223) June 27, 2017
首都バマコの中心部にあるマリ国立公園は、バマコの主要観光地の全てにアクセスが便利な、観光スポットです。沢山のヤシの木がそよぎ、色とりどりの花々が、きれいに整備されています。中央には噴水があり、厳しい暑さのマリでは、貴重なオアシス的存在として、地元の人々からも愛されています。
園内には遊具もあり、子供たちが集まる広場にもなっています。また様々な催し物も定期的に開催されており、一年中賑やかで安全な場所です。なかにはピクニックをしている家族やカップルもいて、ここででおしゃべりしながら、ゆっくり過ごせる、バマコの安全な観光スポットの一つです。
マリ共和国のおすすめ観光スポット3: マリ国立博物館
ここでは、マリ共和国の文化や歴史を学ぶ事ができます。事前にマリの歴史背景の知識があるだけで、より有意義に観光ツアーを楽しめることができるので、おすすめです。館内には古代の人々の住居や、当時の生活風景が再現され、また考古学的にも価値のある、発掘物などが展示されています。
[Reportage] Au Musée National du #Mali, les textiles exposés parlent civilisation antique http://t.co/p2zunUHNQL pic.twitter.com/winvIxFzhL
— ANADOLU AGENCY (FR) (@aa_french) August 19, 2015
この博物館では、カラフルな伝統的織物や、染め物の展示品がみどころです。ろうけつ染め、泥染めなどの様々な手法が、分かりやすく紹介されています。博物館自体コンパクトで、近くには動物園や国立公園も隣接し、アクセス良好なこともあり、観光客に人気のおすすめスポットとなっています。
マリ共和国のおすすめ観光スポット4: ジェンネ旧市街
マリ共和国のジェンネは、古代からサハラ交易の要衝として繁栄をし、現在も交易を中心に栄える歴史の深い街です。またジェンネ旧市街は、世界遺産にも登録されています。ジェンネ旧市街の多くは、泥の建築物として有名で、近年ツアーでここを訪れる旅行客も増えています。
大モスク
ジェンネ旧市街にある泥の大モスクは、世界最大の泥の建造物です。毎年雨季に備え、数千人の職人の手により、泥壁の塗り替え作業が行われることでも有名です。しかし近年、ジェンネ旧市街付近の砂漠化が深刻を増し、存在の危機にあるそうです。この世界遺産をツアーで訪れる事が出来るのも、今のうちです!
マリ共和国のおすすめ観光スポット5: アスキアの墳墓
泥でできた高さ17mもある、ピラミット状の墓です。15世紀から16世紀にかけて、西アフリカ地域を統治した「ソンガイ帝国」の皇帝、アスキアの墓です。また、この地方に広まっていった、イスラム建築様式を最初に取り入れた建造物で、世界遺産にも登録されています。
ピラミッドからむき出した、無数の杭がユニークですが、これは装飾の目的のみのらず、泥壁の塗り替え作業で、職人達に必要な足場となっているのです。2012年の世界遺産委員会では、マリ北部での地域紛争が問題で、治安情勢が不安定になったことから、アスキアの墓は「危機遺産リスト」に登録されているそうです。
マリ共和国のおすすめ観光スポット6:バンディガラの絶壁
神話の民と呼ばれる「ドゴン族」の集落が点在する地域です。ドゴン族は、外敵から身を守るため、高低差500m、全長約200kmに及ぶ断璧に、800年の歳月をかけて、集落を作り上げたそうです。現在は、約25万のドゴン人が実際に生活を営んでおり、世界遺産にも登録されています。
ドゴン族は、マリに伝搬したイスラム教ではなく、「シリウスの神話」という、独自の神話を元にした信仰を、未だに重視した生活を営んでいます。フランス人文化類学者のマルセル・グリオールが注目し、1950年代に「水の神」という本を出版。その後ドゴンの民は、世界中で一躍有名となりました。
Dogon Mask Dance - Sibi Sibi (near Bandiagara), Mali pic.twitter.com/lSPCiSBIpb
— db (@dfbjumps) July 5, 2015
ドゴンの神話には、天文学の最先端情報に酷似する奇妙な伝承が、数多くあるそうです。ドゴン族の神話が話題になった1950年代当時、西洋文明と全く接触がなかった部族が、高度な天文学知識を、実際に生活に取り入れていたとして、驚異の部族としても知られています。現在はドゴン族を訪問する旅行ツアーもあり、神秘的な部族とふれあう機会があるのも嬉しいです。
マリ共和国のおすすめ観光スポット7: トンブクトゥ
ニジェール川の中流域に位置する、遊牧民「トゥアレグ族」の都市です。かつてのマリ帝国、ソンガイ帝国時代に繁栄した都市で、中世の有名な探検家イブン・バトゥータが街の豊かさに驚き「黄金の都トンブクトゥ」の伝説を誕生させました。それ以来19世紀に渡るまで、世界中の探検家や旅行家の、憧れの場所となったのです。
【マリ】伝説の都市トンブクトゥマリ中部、サハラ砂漠南端に位置するトンブクトゥは、日干しレンガの建造物が建ち並ぶ街だ。13世紀に金や岩塩の交易で繁栄。「黄金の都」と呼ばれた。16世紀前半には、西アフリカ最大のイスラム都市となる。 pic.twitter.com/upqH8oJwGJ
— まか不思議 (@mokypinekyj) September 1, 2017
そしてトンブクトゥは1988年という、早い時期に世界遺産に登録されたことでも有名です。またトンブクトゥは、街そのものが、文化遺産として登録されています。なかでも、トンブクトゥ全盛時代に書き溜められた、大量の手書きの書物は、歴史的にも大変貴重価値のあるものとして注目されています。
歴史的手稿をアルカイダから救った勇敢な司書たち、西アフリカ・トンブクトゥ(ナショナル ジオグラフィック日本版) https://t.co/TKNunXfQe9 pic.twitter.com/Ufqr9iI78H
— 転職考え中のドクター@ハム&宇宙好き (@egg_doctor) June 15, 2016
トンブクトゥは、商業と知識の中心となり、アフリカへの、イスラム教布教の拠点となった歴史があります。しかし近年、周辺の治安情勢が不安定な時期が続き、聖堂が武装勢力の被害に遭う事件が発生。ユネスコの協力により、聖堂が修復されるという経緯があります。この様な歴史的遺産が、紛争被害に遭わずにすむ平和な世界を祈るのみです。
黄金伝説と神話の民が待つマリ共和国へ
ここでは、西アフリカのマリ共和国について、基本情報や治安情勢とともに、おすすめ観光スポットをご紹介いたしました。世界遺産と文化遺産であふれる街や、神話の民が住む国は、サハラ砂漠の環境変化とともに、徐々に浸食が進んでいるそうです。今のうちにツアー旅行で、マリ共和国へ行ってみてはいかがでしょうか。