ブライスキャニオン国立公園は絶景！観光の見どころを一挙紹介！

アメリカのユタ州西部にあるブライスキャニオン国立公園は、円形の窪地の中に土柱が並ぶ絶景で有名な国立公園です。近くにはザイオン国立公園やグランドキャニオン国立公園があり、アメリカの大自然の壮大な絶景を楽しめる人気観光スポットで、年間で150万人以上が訪れています。そんなブライスキャニオン国立公園の見どころやアクセス情報をご紹介します。

ブライスキャニオン国立公園の独特な絶景は、自然の浸食によって、200万年の月日をかけて作られました。有史以前から人類が暮らしていた痕跡があり、12世紀のものとされる遺物も見つかっていて、公園の南部にはインディアンが暮らしていたこともありました。

ブライスキャニオン国立公園の名前の由来は、19世紀の終わりにこの地に開拓のために派遣されたモルモン教徒ブライスに由来していると言われています。1928年に国立公園に指定された後に道路などが整備され、それ以来、アメリカの国立公園の中でも奇景で有名なスポットとなっています。

車でのアクセスは、ラスベガスからは4時間、ロサンゼルスからは8時間ほど、近くのザイオン国立公園からのアクセスでは1時間半ほどかかります。ブライスキャニオン国立公園から一番近い大都市ラスベガスからのアクセスでは、主に高速道路を使います。インターステイツ15を北上すると、ヴァージン・リバー・ゴージという渓谷に出ます。

その後、US−89を南下してペングウィッチからUS−12へ、そこから景色が変わり、ブライスキャニオン国立公園ならではの浸食された赤い岩に囲まれた地域に到着します。ブライスキャニオン国立公園では車による渋滞を防ぐために、公園に入る前にある駐車場から無料のシャトルバスを運行しているので、それを利用します。

残念ながらブライスキャニオン国立公園への公共交通機関でのアクセスはありません。車で行くことが出来ない場合は、ラスベガスなどからのツアーに参加するのをおすすめします。ラスベガスからは片道4時間以上かかるので、1日かけてゆっくり見てまわるというのは難しいかもしれませんが、ザイオン国立公園とのセットで宿泊付きのツアーもあります。

ブライスキャニオン国立公園の観光の拠点になるビジターセンターがある中心部は、インスピレーション、サンライズ、サンセット、ブライスの4つのポイントがある一帯です。その中でもビジターセンターのすぐ近くにあるインスピレーション・ポイント(Inspiration Point)は、ブライスキャニオン国立公園のなかでも観光のハイライトとなっています。

インスピレーション・ポイントの一番高い部分であるアッパー・インスピレーション・ポイント(Upper Inspiration・Point)には駐車場から丘を登っていきます。丘の上から見下ろすと円形劇場の中に並ぶ、オレンジ色の尖塔群(フードゥーと呼ばれる)が並ぶ絶景を見ることができます。夕暮れ時の赤く染まる尖塔群の風景は、サンセット・ポイントよりも美しいとも言われます。

ブライス・ポイント(Bryce Point)は、インスピレーション・ポイントから3㎞ほどのところにあります。ブライスキャニオン国立公園のメインのポイントの中で一番南に位置するブライス・ポイントからは、インスピレーション・ポイントとは角度が違う絶景が広がります。ブライス・ポイントは他のポイントよりも標高が高いところにあるので、ブライスキャニオンの南東部まで見渡すことができます。

ブライス・ポイントは、ブライスキャニオンの全体を見渡すのに最適な場所ですが、尖塔群が朝日や夕日に染まる時間も、幻想的な絶景を見ることが出来るのでおすすめです。ブライス・ポイントには、ブライスキャニオンを開拓したブライス夫妻の写真も展示されています。

駐車場からすぐのところにあるのがサンセット・ポイント(Sunset Point)です。その名前の通り、背後に沈む夕日に照らされた尖塔群の絶景を見ることができる展望ポイントですが、季節によって日の沈む方向が少しずれて、秋から冬にかけては短時間のみで見ることができる絶景です。

サンライズ・ポイント(Sunrise Point)はビジターセンターの南にあります。その名前の通り、朝日に照らされたブライスキャニオンの絶景を楽しむことができる展望ポイントで、朝日が昇るにつれて色が変化する尖塔群の景観は一見の価値があります。サンセット・ポイントからサンライズ・ポイントまではリム・トレイル(舗装された道)でアクセスできます。

ブライスキャニオン国立公園でも一番奥にあるレインボー・ポイント(Rainbow Point)は、標高2700mと公園の中でも最も標高が高いところにあります。車両規制があるため、公園が運営するシャトルバスでアクセスすることができます。空気の薄さや気温の低さでどれだけ標高が高いか実感できるポイントです。このレインボー・ポイントからは、ブライスキャニオンの西壁の絶壁の風景を見ることが出来ます。

ブライスキャニオン国立公園の中ではずせないのが、ナバホ・ループ・トレイル(Navajo Loop Trail)です。サンセット・ポイントから始まるナバホ・ループ・トレイルは1周2.2㎞で所要時間は1時間から2時間ほどなので、あまり時間がない場合におすすめのハイキングコースです。尖塔群の連なる中を歩くナバホ・ループ・トレイルでは、ひとつひとつのフードゥーの大きさを体感することができます。

ナバホ・ループ・トレイルは短いハイキングコースですが、ランドマークとなっているポイントがいくつかあります。狭い谷底に高いもみの木が並ぶウォールストリート、3つのフードゥーが並ぶスリー・シスターズ、北欧神話の雷神トールのハンマー(Thor's Hammer)という巨大な岩などの絶景が続きます。

ブライスキャニオンのナチュラル・ブリッジ(Natural Bridge)は、中心が自然の浸食によって削られて、アーチ状の穴が開いた岩です。ブライスキャニオン国立公園に入って車を走らせると見えるのがナチュラル・ブリッジで、まるでブライスキャニオンへの門のようです。

ブライスキャニオン国立公園のまわりにはいくつか宿泊施設がありますが、公園内にある宿泊施設はブライスキャニオン・ロッジのみです。規模としては大型の宿泊施設ですが、観光客が多く訪れる夏に間は事前に予約することをおすすめします。メインの展望ポイントからも近いこともあって、日没や日の出を見るのには最適な宿泊施設です。オープンは4月から10月のみとなっています。

ブライスキャニオン・ロッジは敷地内の施設も充実していて、お土産店やショップなどもありまます。2つのロッジにはサンセット、サンライズという名前がついています。ブライスキャニオン・ロッジに限らず、この周辺から見ることのできる星空はまさに圧巻です。夜空鑑賞ツアーを開催することもあるので、興味があれば要チェックです。

ブライスキャニオン国立公園の周りにもいくつか宿泊施設があります。ルビーズ・イン(Ruby's Inn)はベスト・ウェスタン系列のモーテルで、周辺では一番設備が充実しているモーテルです。レストラン、カフェ、ガソリンスタンド、スーパーや、車の修理工場まで何でもあるので、宿泊中は不便しないはずです。

その他には、ルビーズ・インと同じくベスト・ウェスタン系列のブライスキャニオン・グランド・ホテル、ブライスビュー・ロッジ、ブライスキャニオン・リゾートなどの宿泊施設がありますが、宿泊ロッジのみで他のショップやレストランなどの設備がないことろもあるので、事前に確認することをおすすめします。

ブライスキャニオン国立公園にはほかにも展望ポイントやハイキングコースがありますが、手軽な観光に最適なポイントを集めてみました。展望ポイントから見下ろすブライスキャニオンの絶景や、トレイルを歩いて尖塔群の圧巻の規模を体感したり、大自然を楽しむには絶好の観光スポットがブライスキャニオン国立公園です。