ハンガリー料理のおすすめは？食文化・伝統グルメ・レストランなどご紹介！

数種類のパプリカをふんだんに使うハンガリー料理は赤い色のお料理が目立ちます。内陸国のため魚介類よりは肉を使うものが多く、中でも豚肉はとてもポピュラーな食材です。パプリカ以外にも何種類ものハーブ、そしてサワークリームがよく使われます。今回はヨーロッパを旅した多くの日本人からも絶賛のハンガリー料理をたっぷりとご紹介します。

ヨーロッパ各国で食されるグヤーシュは、その昔放牧や農作業の際自宅へ戻って昼食をとる手間を省くため、屋外で作られた釜煮グヤーシュが起源の最も代表的なハンガリー料理です。戦時中の移動部隊の食事にもなっていた伝統あるお料理です。ハンガリーのグヤーシュは、とろみの少ないスープという点が他国とは違っています。

ハラースレーとは、肉料理の多いハンガリーでは珍しく川魚のスープです。別名「漁師のスープ」とも呼ばれています。鯉、鯰、チョウザメ、パーチなどの魚を使い、トマトやパプリカと煮込むとても辛いスープです。現地ではクリスマスには必ず食されるハンガリーの食文化を代表するスープで、地方によってさまざまな作り方があります。

パプリカシュチルケはパプリカチキンとも呼ばれる、鶏肉とパプリカの伝統的な煮込み料理です。玉ねぎやニンニクなどと一緒に、じっくりと煮込んだチキンはほろほろの柔らかさです。付け合せにはニョッキに似たガルシュカがよく使われます。煮込み料理には定番の付け合わせです。

トルトットパプリカはピーマンの肉詰めによく似たお料理で、日本の食文化に通じるものがあるように思います。赤いパプリカの中に豚のひき肉とご飯、玉ねぎやトマトソースで作った具を詰めて煮込んだ、現地ではお馴染みの伝統的な家庭料理です。余った具はミートボールにして一緒に煮込みます。

トルトットカーポスタは、ロールキャベツのようなお料理です。合いびき肉とご飯、玉ねぎ、にんにくなどの具をゆでたキャベツに巻いて煮込み、最後にオーブンで焼いて仕上げます。トルトットパプリカ同様、現地ではとてもよく食べられている家庭料理で、ソーセージなどを入れても美味しいです。

レチョーというのは、野菜の煮込み料理でラタトゥイユに似ています。もちろん現地ではパプリカを使います。主な材料は玉ねぎ、トマト、ピーマンですが、マッシュルームやズッキーニを入れても美味しいですし、ソーセージを入れることもあります。肉でも野菜でも煮込み料理はハンガリーの食文化には欠かせないものです。

マンガリッツアというのは、ハンガリー産の希少な豚の事です。見かけは羊のようにもこもこした愛嬌のある豚で、なんとハンガリーの国宝に指定されています。その肉はとても柔らかくまろやかで、極上の霜降りのようだと形容されます。調理法は数々ありますが、素材の旨みを生かすソテーがおすすめです。食べられる国宝、これも究極の食文化でしょう。

レーテシュというパイは、ハンガリーの一番人気と言えるほどポピュラーなお菓子です。りんごやカッテージチーズ、サクランボなどの具をたっぷりと使って焼いた細長いパイを食べやすい大きさに切り分けたものです。ヨーロッパの食文化を語る時にパイは欠かせないものですが、これもオーストリア・ハンガリー帝国時代からの伝統的なお菓子です。

どうしてもご紹介したい必見のお菓子がありました。食べてしまうのがもったいないようなこのクッキーは、ハンガリーの伝統工芸「カロチャ刺繍」をモチーフにした、芸術と言って良いほどの繊細な美しさで多くの人を虜にします。ハンガリー西部の街アイカへ行くことがあればぜひ「Mézesmanna」というケーキ屋さんを訪れてみて下さい。

長い伝統を誇るコリンシアホテル内の「Caviar & Bull」は観光にも便利な立地にあり、お料理もサービスも良いと現地でも評判のお店です。ベジタリアンフードはもちろん、グルテンフリーのお料理など細かな希望を聞いてくれます。サービスの割にはお値段はそれほど高くはなく、案外コスパは良いという方も多いです。

ヨーロッパの人達は特別なディナーにはゆっくり時間をかけるものですが、このレストランの営業時間も18時から24時までになっています。現地の人達や各国の旅行者とともに、地中海風のお料理などをワインと一緒に楽しむのは格別でしょう。おとなの時間がゆったりと過ぎていきます。

住所：Erzsébet krt 43-49 1073 Budapest Hungary 電話：36-1-479-4040

フォーシーズンズホテル内の「KOLLÁZS Brasserie & Bar」は、現地でも有名な高級感溢れるレストランです。朝食は午前6時30分から食べられます。宿泊客でなくても少し優雅に朝食を楽しむのも旅の醍醐味です。一流のサービスを誇りますが、それほど堅苦しさは感じさせません。ぜひ一度訪れてみたいレストランです。

「Kollázs」とはハンガリー語でコラージュ（collage）、つまり多種多様なものの集まり、という意味です。その名の表す通りここでは伝統的なハンガリーの食文化が凝縮されたように、様々なお料理を楽しむことができるでしょう。クリスマスディナーを味わうチャンスがあったら一生の思い出となりそうです。

住所：Széchenyi István tér 5-6 Budapest 1051 Hungary 電話：36-1-268-6000

ハンガリーの一風変わった楽しいレストランをご紹介しましょう。中に入るとそこはスターウォーズの世界。現地の若者たちで連日賑わっています。ファストフードとあなどるなかれ。バゲットがとても美味しいと評判のお店です。気軽に行けるこんなレストランは旅行者にも嬉しい限りです。支払は現金のみですのでご注意を。

このお店に行ったら「バラク・オバマ」というメニューを試してみて下さい。ポークとアプリコット、チーズにバーベキューソースで仕上げたサンドイッチで、現地の人達にも人気です。スープの種類も多く、マッシュルームスープは特におすすめです。サンドイッチとスープのコンボは軽めのランチに最適です。

住所：Kazinczy utca 10 Budapest 1075 Hungary 電話：36-70-701-3656

ブダペスト国立西洋美術館の近くにある「Bagolyvar」は、現地の人達もおすすめのカジュアルなレストランです。田舎の民家風の建物自体も可愛らしく、店内は素朴な雰囲気で落ち着いて食事ができます。お値段も手ごろで旅行者にも嬉しいお店です。リピーターが多いのも頷けます。

グラーシュやパプリカチキンなどハンガリーの伝統料理の付け合わせには、やはりガルシュカが使われています。またランチにもってこいのコースメニューにはスープとデザートが付きますのでお得です。近くには公園や動物園などもあり、テラス席でのランチは子連れ旅行にもおすすめです。

住所：Gundel Karoly ut 2 Budapest 1146 Hungary 電話：36-1-468-3110

ハンガリー北部の町ヴィシェグラード、ドナウ川沿いにあるとてもユニークなレストランをご紹介しましょう。店内に一歩足を踏み入れると、そこはいにしえのハンガリー王国です。スタッフは伝統衣装をまとい、私達ゲストも王族の衣装と王冠を身に付けてからテーブルへ案内されます。内装も器もまるっきり往時のものを再現しています。

各国からの大勢の観光客は写真撮影に余念がありません。とりどりの付け合わせとともに、メインのお肉料理が素焼きの土器のような器に盛りつけられているさまは、悠久の歴史を感じさせてくれます。ハンガリーの王族たちの伝統ある食べ物をその気になって楽しみながらいただきましょう。

住所：Fo utca 11 Visegrad 2025 Hungary 電話：36-26-398-081

聖イシュトヴァーン大聖堂すぐ近くのジェラート屋さん、ジェラートローザの美しいバラのアイスクリームは四季を通して人気です。自分の好きなフレーバーを伝えた通りの順番で内側から作ってくれますので、色合いを考えてご注文を。見かけの美しさもさることながら、味も抜群に美味しいアイスクリームです。

住所：V. Szent Istvan ter 3, Budapest Hungary 電話：36-70-383-1071

ハンガリー料理をいろいろご紹介してきました。ヨーロッパの長い歴史と伝統に支えられたハンガリーの食文化は、多くの旅人を魅了してきました。日本人も例外ではありません。ハンガリーを旅することがあれば、ぜひこの記事を参考にハンガリー料理の醍醐味を堪能してください。