アフリカにあるンゴロンゴロ
アフリカ、タンザニアにあるンゴロンゴロ保全地域はご存知ですか。世界最大とも言われるクレーターの中でチーターやゾウ、カバなど水陸様々な野生動物たちが暮らすまるで異世界のような自然あふれる場所です。ンゴロンゴロではサファリだけでなく、宿泊したり、クレーターの外にある国立公園を回ったりと色々な体験が出来ます。今回はンゴロンゴロ保全地域についてご紹介します。
ンゴロンゴロ保全地域とは
ンゴロンゴロとはアフリカ・タンザニア北部にある保全地域です。ンゴロンゴロとはマサイの言葉で「大きな穴」という意味なのですが、その言葉通り地域の中には数百年前の火山噴火でできたと言われる大きなクレーターがあります。クレーターの大きさは日本の兵庫県ほどで、中には大草原や湖が広がる自然豊かな場所になっています。
「ンゴロンゴロ自然保護区」の周辺は、空から見るとたくさんのクレーター跡が確認出来ます。数百万年前に起こった火山活動は、アフリカ大陸を縦に切り裂き、大地溝帯を造りました。 pic.twitter.com/wnRzCVZq2i
— 世界遺産 (@heritage_TBS) September 1, 2015
ンゴロンゴロのクレーターは世界最大と言われており、クレーターの底の部分とと一番高い部分ではおよそ600メートルもの差があります。そのためクレーターの中で生活する動物たちは外との行き来が出来ず、独自の生態系を築き続けて来ました。その生態系などの保全のためンゴロンゴロは1979年に世界遺産に登録されました。
現在ンゴロンゴロ保全地域は放牧、自然保護、観光を柱に野生動物と人間の共存をコンセプトに活動を行っています。様々な野生動物たちが暮らす姿を見ることが出来たり、人の手がほぼ加えられていない自然の絶景が楽しめたりとンゴロンゴロでは非日常の世界を楽しむことが出来ます。
ンゴロンゴロの魅力1:間近で見れる野生動物
ここからはンゴロンゴロの魅力についてお伝えしていきます。魅力の1つ目は間近で見ることが出来る野生動物たちです。ンゴロンゴロではアフリカンサファリでも一般的な車に乗ってサファリをする「ゲームドライブ」を楽しむことが出来ます。ンゴロンゴロのクレーターのなかには一応舗装されたような土の道があり、そこを回ります。
ただし、ンゴロンゴロは野生動物たちの楽園です。車のそばまでシマウマなどが寄ってくることもありますし、ライオンが寝転がって道を通せんぼされることもあります。そのような自然のままの動物たちの姿を楽しむことが出来るのがンゴロンゴロの魅力です。ちなみにンゴロンゴロでは約20000頭を越える動物が生息しています。
カバの群れ#カバ #ンゴロンゴロ #タンザニア #タンザニア旅行 https://t.co/aNW7iDR0Ha pic.twitter.com/i0COkibR5Z
— おのだ/kankeri02 (@kankeri02) October 20, 2017
サファリで遭遇できればラッキーと言われるBIG5、ライオン、サイ、ヒョウ、バッファロー、ゾウそのすべてが生息しています。湖もあるのでカバやフラミンゴなどいます。さらにここンゴロンゴロにしか生息していない絶滅危惧種のクロサイも運が良ければ見ることが出来ます。
ンゴロンゴロ、ゲート通過! pic.twitter.com/p4WeVwDViO
— tomo (@panpaka_prfm) March 20, 2017
自然の絶景や野生動物を楽しめるンゴロンゴロですが、クレーターゲートが開くのは7時から18時までで、サファリカーはそのうち6時間以内の滞在と時間が決められています。また入門の際は人数やツアー会社などのチェックを受けなければなりません。徹底した管理があるからこそ、この生態系が保たれているのです。
ンゴロンゴロの魅力2:宿泊できるロッジ
【タンザニア : ンゴロンゴロ クレーター ロッジ】
— バーチャル世界の旅 (@zekkei0077) November 20, 2017
数百万年前の火山の噴火によってできた巨大な火山クレーターの底にある pic.twitter.com/l0EiXXvcfS
ンゴロンゴロの魅力2つ目はロッジです。ンゴロンゴロの標高が高いところではいくつかのロッジ、宿泊施設があります。標高高いところになるとンゴロンゴロのクレーターを一望することができ、まさに絶景です。ちなみにごく稀にですが、日没頃は動物たちが近づいてくることもあるそうなのでちょっとしたスリルも味わえるかもしれません。
アフリカのタンザニア付近は一年通して20度前後の気温ですが朝晩は冷え込みます。特にンゴロンゴロのロッジは標高が高いため、夜など客室から絶景を楽しむのであれば、厚手の服を持っていくのがおすすめです。ロッジによっては湯船がついているところもあります。冷えた体をよく温められるのも嬉しいポイントです。ンゴロンゴロで大自然に囲まれての宿泊はいかがでしょうか。
ンゴロンゴロの魅力3:隣りあわせの世界遺産
ンゴロンゴロの魅力3つ目は世界遺産です。ンゴロンゴロ自体も世界遺産なのですが、隣りあわせで同じく世界遺産のセレンゲティ国立公園があります。セレンゲティとはマサイ語で「終わりの無い平原」という意味だそうで、国立公園の中は本当に草の海のようになっています。国立公園の中にはンゴロンゴロ保全地域と同じく入場を管理する事務所もあります。
地球上で最も哺乳類が生息すると言われるセレンゲティ国立公園はまた別の国立保全地域であるマサイマラとつながっており、そこを年に1度移動する動物たちの大群も見ることが出来ます。また国立公園以外にもンゴロンゴロの周りには人類発祥の地とも言われるオルドバイ渓谷などもあります。
「セレンゲティ国立公園」
— 世界遺産 (@em4tRQNRkRh2r0r) May 25, 2017
・「果てしない草食」での食物連鎖
・草食動物の全長10kmに及ぶ大移動 pic.twitter.com/h4LWw1eo3W
ただ、隣りあわせと言えどもンゴロンゴロの地域からセレンゲティ国立公園はかなりの距離があるようなので、どちらも行かれる際は余裕を持った旅程を組むのがおすすめです。どちらも動物園とは全く異なる野生動物たちの貴重な姿を見ることが出来るので、おすすめです。
ンゴロンゴロの魅力4:マサイ族の集落
ンゴロンゴロの近くにはマサイ族が暮らす集落も存在します。実はンゴロンゴロ保全地域は元はセレンゲティ国立公園の一部だったのですが、古くからこの地域で生活していたマサイ族の権利を守るため、そして放牧などを認め野生動物と人間の共存をはかるために1959年にセレンゲティから独立し、保全地域を設けたのです。マサイ族は野生動物たちと共存する唯一の民族なのです。
暮らし方や施設などの面においてマサイ族の暮らしと我々の暮らしはかなり異なる部分があります。そのような面を見て、肌で感じるのもとても良い経験になるでしょう。ンゴロンゴロ保全地域と合わせて集落も回ることが出来るツアーもあるようなので気になる方はぜひ訪れてみてください。
バラエティでも取り上げられたンゴロンゴロ
ンゴロンゴロは日本のテレビ番組でも度々取り上げられています。特に多くの人がンゴロンゴロを知るきっかけとなったのは「水曜どうでしょう」というバラエティ番組でした。アフリカタンザニアでサファリを満喫しようという企画でンゴロンゴロを訪れたようです。番組の中ではたくさんの野生動物に出会うシーンが放送されました。
日常ではまず見ることのできない野生動物や絶景にふれ、出演者の「まるで地球を見ている感じ」という言葉にアフリカ・ンゴロンゴロ保全地域の壮大さを感じ、興味を持った視聴者の方も多かったそうです。ちなみに余談ですが、ネットではンゴロンゴロがしりとりで「ん」になっても続けることが出来る言葉として野生動物や絶景とはまた違う盛り上がりもあったようです。
日本からもンゴロンゴロツアーがあります
世界の絶景に行ってみた:airplane:︎
— snosnosnow (@snosno_nokoto) November 15, 2017
【タンザニア】ンゴロンゴロ自然保護区 サファリツアー pic.twitter.com/Lg5E2ypVb1
日本からもンゴロンゴロ保全地域を回るツアーなどが各旅行会社から販売されています。ンゴロンゴロでのサファリだけでなくツアーによって、マサイ族の集落を訪れたり、セレンゲティ国立公園を回ったりと内容が豊富なものもあります。ンゴロンゴロに行かれる際はぜひ各社見比べて旅程を組んでみてください。
ンゴロンゴロのベストシーズンは
サファリを訪れる際はいつを狙えばよいでしょうか。サファリには乾季と雨季があり、タンザニアでは6月から9月が乾季、3月から5月が雨季と言われています。国立公園などを含めンゴロンゴロ一帯で考えると、ヌ―やシマウマなどの大移動が見たいときは2月から3月頃、肉食動物などは乾季の6月から10月頃がおすすめだそうです。
ただンゴロンゴロの地域ではどの季節に行っても野生動物を見て楽しむことは出来ます。これが見たい!という強い希望がある場合はツアーを組む旅行会社の方などに問い合わせるのが確実です。日本からアフリカですとかなり大規模な旅になるので思い残しのないよう行く時期を考えてみてください。
ンゴロンゴロで他では味わえない体験を
いかがでしたか、アフリカ・タンザニアのンゴロンゴロでは間近で野生動物を観察したり、自然あふれる絶景を見ることが出来たりと日常では感じることのできない貴重な体験をすることが出来ます。自然と野生動物とが共存し生きる光景はまさに圧巻です。みなさんもぜひンゴロンゴロで非日常を体験してみてはいかがでしょうか。