母島ってどんなところ?
小笠原諸島は、一度も陸と繋がったことがないため、独自の生態系が残されています。母島は、そんな小笠原諸島のうちのひとつの島です。小笠原諸島は、父島と母島にしか人は住んでいません。母島は規模が小さいですが、そのぶん、小笠原の自然が色濃く残されています。初心者は父島へ、小笠原のエキスパートは母島へと言われています。そんな母島のおすすめ観光スポットや宿泊先、アクセスについてご紹介します。
母島へのアクセス
まず母島へのアクセスをご紹介します。小笠原諸島には空港がありません。母島を含め、船でのみ上陸が可能です。母島へのアクセスは、まず竹芝(東京)から発着している「おがさわら丸」に乗り、25時間かけて父島へ。そして、父島の二見港から「ははじま丸」にのり約2時間で母島に到着です。島は野宿禁止なので、宿の予約も忘れずに。
1.母島の観光スポット
母島観光協会
観光スポットそのものではありませんが、母島に到着したらまず立ち寄ってみてください。母島観光のすべての情報をここで知ることができます。場所は、「ははじま丸」で母島に到着したらすぐの船客待合所にあります。ガイドマップが配布されているほか、海や山のガイドツアーや、タクシー、宿泊先などを紹介してもらえます。
2.母島の観光スポット
メグロ
メグロという鳥をご紹介します。メグロは母島でしか見ることのできない鳥です。天然記念物に指定されており、絶滅危惧種でもあります。メジロよりもひとまわり大きく、目の周りが黒くなっているのが特徴です。森林でよく見られますが、集落でも見ることができます。母島では比較的見つけやすい鳥ですが、ネイチャーツアーなどに申し込んでガイドを受けながら観察するのもおすすめです。
3.母島の観光スポット
ロース記念館
母島の歴史を知るならロース記念館へ。母島特産のロース石という石で建てられています。ロース石は、母島を開拓したドイツ人ロルフスが発見した石です。戦前に使われていた民具や漁具、製糖機器等などが展示されています。大正時代に、砂糖を保管する倉庫として使われていた建物ですが、のちに農業協同組合や郵便局として利用されました。
4.母島の観光スポット
乳房山
乳房山は、母島でもっともおすすめのスポットです。標高463mの山で、父島母島両方合わせたなかでも一番高い山です。先述したメグロや、母島固有植物に出会うならもっともおすすめの場所です。アクセスは、母島観光案内所から徒歩10分。遊歩道が整備されており、一周約4時間で歩くことができます。頂上から見た景色は絶景です。
小笠原最高峰の乳房山に登ってきました。景色が最高によかったです。 pic.twitter.com/gyPoW6SXo3
— ISHIHARA (@IshiharaE) November 17, 2016
遊歩道の入口は2つありますが、おすすめは時計回りに周るコースです。遊歩道といっても、トレッキングシューズなどの滑りにくく歩きやすい靴で登ってください。固有植物のハハジマノボタン、ワダンノキはぜひ見ておきたいですね。乳房山の登山証明書は、母島観光案内所で発行されています。登頂前に申し込んでください。
5.母島の観光スポット
小富士
母島の小富士は、日本で一番南にある故郷富士です。日本で一番早い初日の出を見ることができるので、これを目当てに登山するかたもいるほど。頂上を登りきると360度パノラマの絶景が広がっています。眼下に広がる南崎の景色は、思わず息を飲む美しさです。小富士も母島観光案内所で登山証明書を発行してもらえるので、事前の申し込みを忘れずに。
小笠原村で一般人が到達可能な最南端は母島の小富士。
— スモリバ (@smrbRyan019) February 18, 2017
この海のはるか向こうに硫黄島や沖ノ鳥島、グアムがあると思うと、遠くまで来たなあって思った pic.twitter.com/LRqylmb3s6
小富士へのアクセスを紹介します。南崎車やバイクなどで都道の最南端まで行くと、そこから先が南崎遊歩道という遊歩道になっています。40分ほど歩くと、小富士と南崎への分岐を示す標識があります。そこから20分程度で小富士に到着します。途中にはスリバチ展望台などの見どころもいくつかあるので、要チェックです。
6.母島の観光スポット
蓬莱根海岸
蓬莱根海岸は、母島でもっとも美しい海岸です。しかし蓬莱根には、簡単にアクセスできません。蓬莱根は、干潮時のみ、陸とつながるのです。蓬莱根へは、南崎遊歩道からアクセスします。標識の指し示す方向へ進むと、美しい海岸へ到着します。しかしこの海岸が蓬莱根ではありません。大潮の干潮時のみ磯がつながり、その磯伝いに歩いて行かなければなりません。
すごいきれいなとこでした蓬莱根海岸、パンフレットで見て行かねばなるまいって思ってたとこで、ほんと行けてよかった!カニはオオイワガにって種類らしい、なお食べられる模様 pic.twitter.com/cxOVTidnUo
— いずみ (@kriemhimeno) October 27, 2016
この蓬莱根へとつながった磯の部分は、大変足場が悪く、一歩間違えると海に落ちてしまいそうになります。濡れても平気な格好で行くか、船を出してくれるツアーに申し込むのも手です。泳ぎが得意なかたは、シュノーケリングをしながら泳いで蓬莱根に行くのもおすすめです!
7.母島の観光スポット
脇浜なぎさ公園
脇浜なぎさ公園は、ははじま丸が入港する港のすぐ隣にある無料の公園です。人口の砂浜とトイレとシャワーがあるので、海水浴に最適です。また、ウミガメの産卵スペースがあるので、産卵の時期である5月から7月と、孵化の時期の7月から9月にはウミガメの卵の観察ができる貴重な場所となっています。浜の奥にある鮫ヶ崎展望台からは、ザトウクジラがみえることも。
8.母島の観光スポット
石門
【自然情報】3月に入り、母島の石門は一部を除いて入山ができるようになりました。ルート上では『キンモウイノデ』や『コクモウクジャク』などのシダ類が生茂り、美しい景観を作り出しています。<母島R> pic.twitter.com/7nP9r4cr5u
— 東京都小笠原支庁 (@ogasawarashicho) March 16, 2016
石門は、母島固有の動植物がのこる重要性の高いエリアです。動植物が好きなかたにはおすすめのスポットです。石門は東京都認定のガイドを同行しなければ行くことができません!また、長時間歩くため、体力に自信のある人向けです。石門は、石灰石特有の凹凸のある地形が特徴で、地下には鍾乳洞もあります。ここ母島の石門にしか生えていない木などが見られます。
8.母島の観光スポット
清見が岡鍾乳洞
清見が岡鍾乳洞に行ってきました。母島観光協会でヘルメットを借ります。 pic.twitter.com/lymaiebv0l
— ISHIHARA (@IshiharaE) November 29, 2016
清見が岡鍾乳洞は、ははじま丸の待合所の近くにある小規模の鍾乳洞です。母島では唯一見学できる鍾乳洞です。入口に鍵がかかっているので、観光案内所で鍵を借りて無料で見学することができます。念のため、ヘルメットも無料で貸出してくれます。5分程度で見終わるので、時間があるときにちょっと寄ってみるのもよいかもしれません。
9.母島の観光スポット
サンセットシアター
こんな綺麗な夕日初めて見たような気がする、母島の夕日でございます。グリーンフラッシュが見えた...!!! pic.twitter.com/kLEhfRhXZq
— moe (@mk223pfds) August 27, 2014
サンセットシアターは、素晴らしい夕日を眺めることができるスポットです。場所は、静沢の森遊歩道の入口周辺です。集落からも遠くなく、徒歩でアクセスが可能です。太陽が水平線に沈む瞬間に緑色に光る「グリーンフラッシュ現象」を見ることができるかもしれません。
10.母島の観光スポット
北港
北港は、母島の北にある入江です。戦前にはここにも集落があり、東京からの船がきていました。今では地元のかたの海水浴場となっています。休憩するスポットがあるので、のんびりと海を眺めたくなったらここを訪れてみるとよいかもしれません。アオウミガメが泳いでいる姿を見ることもできます。
母島に宿泊!どんな施設があるの?
ナンプー
「ナンプー」は全個室タイプの宿泊施設です。母島に13ある宿泊施設のうち、スイートルームがあるのはここだけ。特別なご旅行のさいにはぜひ抑えておきたいお部屋です。新刊と民宿があります。新館は、全室ユニットバス付き。民宿は、バストイレは共同ですが、その分お風呂もベッドも広いので、ゆったりと過ごすことができます。
朝晩食事付きです。飲食店が少ない母島ですが、併設されたレストラン「アウストロ」で食事をとることができます。朝食は洋食か和食のどちらかを選択することができます。夕食は小笠原の果物や野菜、魚介類を使った料理が必ず1品は出るようになっています。新館の1階には売店があり、小笠原のお土産を買うことができます。
民宿つき&ペンションドルフィン
ジャック・マイヨールが宿泊したことがある「民宿つき&ペンションドルフィン」。リーズナブルですが清潔感があり人気があります。民宿はフローリングと畳のお部屋です。ペンションは、白い外観が可愛らしい印象。1室のみバストイレ付きの部屋があります。ご希望の場合はお早めに。
クラフトインラメーフ
開業以来、一貫してロハスにこだわっているのが特徴的な宿泊施設です。お部屋の中や床下に炭が敷かれており、空気を浄化し、癒しの効果があります。朝夕食事付きで、様々なタイプのお部屋が用意されています。和室、洋室はもちろんのこと、ロフト付きや離れタイプのお部屋もあり、人数や旅の目的に合わせてお部屋を選ぶことができます。
母島の宿ラメーフは宿のコンセプトもさることながら、女将の平賀洋子さんの料理が抜群です。8月16日から18日の夕食♪(((o(*゚▽゚*)o))) pic.twitter.com/aySaottA6o
— あとちっと姫 (@atochittohime) August 19, 2015
朝夕2食の食事付きです。こちらの宿泊施設も、小笠原の伝統料理や母島の食材を使ったお料理を出しています。なかには、亀の刺身などの一風変わった料理も…。なかなか物資が手に入りにくい離島であるにもかかわらず、飽きがこないよう工夫して調理されているので、満足度は高いようです。
ディープな小笠原母島へ行ってみませんか?
母島のおすすめ観光スポットと、宿泊施設についてご紹介しました。母島は父島よりもディープな島だということが伝わりましたでしょうか。小笠原と聞くと海がメインという印象ですが、母島は森のアクティビティが豊富です。小笠原慣れしてきたかたも、小笠原初心者のかたも、もっと足をのばして母島へ訪れてみてはいかがですか?
もっと小笠原の情報を知りたいアナタヘ!
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TravelNote編集部