この記事の目次
スマトラ島って?
インドネシア西端にあるスマトラ島は、古代サンスクリット語で「黄金の島」という意味の「スワナ・ドゥイパ」の名で知られていた熱帯雨林地帯です。主な都市は、バンダアチェ、メダン、ブキティンギ、パダンなど。東南アジア最大のカルデラ湖「トバ湖」やパダン料理、伝統的な高床式住居など、スマトラ島の観光名所や空港、治安などをご紹介。
スマトラ島の治安
スマトラ島に到着! pic.twitter.com/keToponaV2
— 溺愛父さん (@dekiaitousan) June 4, 2017
インドネシアの中でも、北スマトラのメダンはもっとも治安が悪いと言われています。外務省の海外安全ホームページによると、スマトラ島を含むインドネシア全体が、2017年6月30日の時点で、危険度レベル1の「十分注意してください」となっており、危険度レベル2の「不要不急の渡航は止めてください」とされている地域もあります。
スリやひったくりも多いので、道案内をしてくれそうな人を信用しない、夜は出歩かないなど、治安に気を付けた方が良さそうです。火山の噴火や地震も多い島。観光の際には治安の事前チェックを怠らないようにしましょう。
スマトラ島の空港
スマトラ島には、いくつか空港があります。メダンには「ポロニア国際空港」、ニアス島グヌン・シトリには「グヌン・シトリ空港(ビナカ空港)」、パダン・シデンプアンには「アエック・ゴダン空港」、パダンには「ミナンカバウ国際空港」、パレンバンには「スルタン・ムハンマド・バダルディン Ⅱ世空港」。
バンダ・アチェには「スルタン・イシャンダルムダ空港」、シムル島シナバンには「シナバン空港(ラスキン空港)」、ジャンビ・シティには「スルタン・タハ空港」、パンカルピナンには「デパティ・アミール空港(パンカルピナン空港)」があります。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所1:スマトラの熱帯雨林遺産
「スマトラの熱帯雨林遺産」は、2004年にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録された、インドネシア・スマトラ島にある熱帯雨林です。この場所でしか見ることができない種などがあり、スマトラ島の生物の進化が分かる痕跡も残されています。
Kerinci Seblat National Park pic.twitter.com/pjUI6gH89x
— Muhammad_Rinandar (@m_rinandar) January 11, 2017
地域内には、グヌン・レウセル国立公園(Gunung Leuser National Park)やクリンチ・スブラット国立公園(Kerinci Seblat National Park)、ブキット・バリサン・スランタン国立公園(Bukit Barisan Selatan National Park)があり、大規模な国立公園群になっています。
「スマトラの熱帯雨林遺産」は、密猟や違法伐採、農地の拡大、公園内の道路建設計画などにより、2011年には「危機にさらされている世界遺産(危機遺産)」リストに登録されています。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所2:トバ湖
「トバ湖(Danau Toba)」はスマトラ島北部にある世界最大のカルデラ湖です。約7万4000年前、トバ火山の大噴火によりできたもの。幅約30キロメートル、長さ100キロメートル、最大水深530メートルで、1000平方キロメートルもの面積を有しています。湖の中にはサモシール島があります。
それから仔犬と戯れたり家周辺でゆっくりしてからトバ湖へ!!スケールが違います!!!日本では考えられない。対岸だと思ってた所が島で対岸はそのさらに向こうに見える所。中の島は淡路島くらいです笑 天気も良くてきれいでした。 pic.twitter.com/hS5I5QNHyi
— あつし@世界一周 (@jamesiete) February 22, 2015
トバ湖観光の拠点「パラパッ(Parapat)」近くの湖岸から、サモシール島行きのフェリーが出ています。所要時間約45分。近くに、パラパッ・バスターミナル(Parapat Bus Terminal)もあります。
サモシール島を含むトバ湖の周辺では、バタック人(Batak)が暮らしています。住居は高床式で、船のように反り上がった棟先を持つ屋根が特徴です。色とりどりの装飾が施された建物は、美しさとダイナミックさを併せ持っています。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所3:トモッ村
Makam raja Sidabutar sebagai bukti cinta abadi di tanah Batak. pic.twitter.com/I05otIKjOK
— Eka Rina (@ekarinawaty) February 16, 2015
トバ湖のサモシール島にある「トモッ村」には、約400年前から500年前にこの村を治めたバタック人の王「シダブダル王」や、王家の人々のお墓があります。シダブダル王の伝統的な石棺は、高さ2メートル、長さ3メートルもの大きさがあり、前部には王の顔の彫像、下には王を護衛する近衛兵のレリーフ、後部には王が愛した王妃の彫像が施されています。
RT "@NurullNoe: Jadi putri sehari di makam raja Sidabutar. Menurut loh? :)) #Samosir #IndonesiaBanget pic.twitter.com/yWzGD5aRM0"
— Danau Toba Tourism (@Twit_Samosir) June 16, 2013
シダブダル王の伝統的な石棺の隣りには、キリスト教式の石棺があります。石で造られた、高さ60センチメートルほどの上半身のみの人が、石棺に向かって円状に並んでおり、まるで石棺で眠る人を悼んでいるように見えます。
トモッ村が繁栄していた約400年前、村では、女性の胸が幸福の象徴として尊重されていました。胸の大きさはそのまま女性の価値とみなされていたそうです。胸の形を彫像してあるものも見られます。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所4:アンバリータ村
トバ湖のサモシール島にある「アンバリータ村」は、昔ながらのバタック人の民家が集まる集落。船のように反り上がった棟先を持つ高床式の住居が並んでおり、壮観です。現在は観光地になってしまっていますが、村が栄えていた19世紀頃には、各家に8家族が一緒に暮らすという決まりがあったそう。
村の中央には、昔裁判が行われていた場所が残っています。石で造られた椅子が円状に並べられており、罪人や、キリスト教の布教のためにやってきたオランダ人などが裁かれ、遺体はその場で食べられたそうです。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所5:シマニンド村
サモシール島の北端には、「シマニンド村」があります。王の住居跡があり、中庭では毎日午前中に1回、観光客向けのバタック伝統舞踊が披露されます。所要時間約45分。シマニンド・フタ・ボロン博物館があり、博物館入口には船が保存されています。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所6:ムアラ・タクス寺院
「ムアラ・タクス寺院」は、リアウ州の州都・ペカンバルにあるスマトラ島最古の遺跡。2世紀から9世紀頃に造られたとされていますが、いまだ多くの謎を残したままです。「ムアラ・タクス寺院」は保存状態が良く、テラスやストゥーパ(仏塔)など、きれいな状態で残されています。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所7:グヌン・レウセル国立公園
グヌン・レウセル国立公園は、スマトラ島西岸にある国立公園。クリンチ・スブラット国立公園、ブキット・バリサン・スランタン国立公園とともに、「スマトラの熱帯雨林遺産」という名称で、2004年ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されています。グヌン・レウセル国立公園では、スマトラゾウやオランウータンに会うことができます。
時期にもよりますが、世界最大の花「ラフレシア(Rafflesia)」を見ることができるかもしれません。ラフレシアは、花が咲いてから3日で枯れてしまうので、見ることができたらラッキーです。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所8:グランド・バイトゥラフマン・モスク
アチェのシンボル刷新 2万4000人を収容 バイトゥラフマン・モスク アチェ州バンダアチェ市にあるアチェのシンボル、バイトゥラフマン・モスクの改修工事が完了した。インドネシア西端にあり、「メッカのベランダ」と呼ばれるアチェは、イン… https://t.co/MWaZxLaVMn pic.twitter.com/F3etF1LqXk
— じゃかるた新聞 (@JakartaShimbun) May 19, 2017
バンダアチェは、スマトラ島北端に位置するナングロ・アチェ州の州都です。2004年12月26日、スマトラ沖地震で津波による甚大な被害に遭ったバンダアチェ。その悲劇を乗り越え、街は見事に復活してきています。バンダアチェで、奇跡的に崩壊しなかった建物のひとつが、「グランド・バイトゥラフマン・モスク」。
バンダアチェの美しいバイトゥラフマン大モスクは改修中で、モスクの前の池が埋められ、工事の塀で囲われていた。残念。 pic.twitter.com/M49UGCBt3H
— 松井和久/Kazuhisa MATSUI (@daengkm) May 23, 2016
敬虔なイスラム教徒が多いバンダアチェの中心部にあるモスクです。東南アジアで一番美しいモスクと言われています。信者以外の人は建物内に入れませんが、外観だけでも一見の価値があるほど荘厳な建物です。スマトラ島観光の際には、グランド・バイトゥラフマン・モスクを訪れて、手を合わせたいものです。
スマトラ島で人気のおすすめ観光名所9:パダン料理
白熱灯で照らされた店内はとても食べ物を出す店とは思えない
— nobu (@waka54noburu) July 9, 2017
太った男がぶっきらぼうに『飯は白か?』と聞いてきた
曖昧に頷くと男が小皿に盛られた料理とフィンガーボールを持って戻って来た 『まだ注文してないけど…』男は何も聞かずレジの方へ下がってしまった
空港近くのパダン料理屋で… pic.twitter.com/cphk3sqZXr
ミナンカバウの伝統文化を持つパダンは、パダン料理発祥の地です。パダン料理とは、何十枚もの小皿にいろいろな料理を少しずつのせて振舞われる、辛い味付けの料理。肉や魚、野菜などをスパイスで煮込んだカレーを白米とともに食するのが、パダン料理のスタイルです。パダン料理は手で食べることが多いので、ぜひ挑戦してみて。
パダンの伝統的な建物も見ておきたいもののひとつ。木の杭を基礎として、急勾配の曲線が美しいヤシの藁葺き屋根をのせた建物は、釘はひとつも使わずに、ロープと木製の杭だけで造られています。長屋では、通常10世帯以上の家族が一緒に生活。
スマトラ島は魅力あふれる島
スマトラ島の、観光名所や空港、治安情報などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。東南アジア最大のカルデラ湖「トバ湖」や伝統的な高床式住居など、スマトラ島には観光の見所がいっぱいあります。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。治安情報を事前にチェックしておくことも忘れずに。