中国山西省の観光を満喫しよう
中国山西省は面積が15万平方キロメートル(北海道の約2倍)、人口3300万人の省で、省都は太原市です。太原市は古くから文明が栄え、洛陽と北京を結ぶ重要な街道が通っているため、交通の要衝でもありました。この地には、雲岡石窟、五台山を始め、世界遺産や歴史的な観光スポットと呼べる場所がたくさんあります。ここでは山西省の観光スポットやグルメなどを中心ご紹介します。
中国山西省観光のベストシーズンは?
標高の高い高原に位置する山西省は、砂漠性気候のため真夏の暑い時期でも乾燥していて、快適に過ごすことができます。逆に、冬の時期は零下10度を下回ることもあり、風も強く寒さが厳しい状況が続きますので、おすすめできる観光のベストシーズンは冬の時期を除いた4月から11月になります。
中国山西省へのアクセス方法を教えて
中国山西省へ行くには、まず飛行機で日本から北京まで行き、その後鉄道や国内便飛行機で太原か大同まで行くのが一般的です。北京からはリーズナブルな価格の列車が多数出ています。所要時間は5時間半ほどかかりますが、途中で新幹線に乗り換えれば1時間ほど短縮できます。さあ、山西省への観光ツアーに出かけてみましょう。
中国山西省に空港はあるの?
山西省には大小4つの空港があります。太原武宿(たいげんぶしゅく)国際空港は、北京首都国際空港から428キロメートルの距離です。山西省にはこの他にも大同空港、長治王村空港、運城関公空港があります。日本からも羽田空港発、太原武宿国際空港行きの格安ツアがあるようですが、基本的には北京空港経由となります。
見どころ満載の山西省観光スポット10選
観光スポット1:世界遺産雲岡石窟
雲岡(うんこう)石窟は山西省大同の西、20キロメートルほどの場所にある東西1キロメートルに渡る大石窟群で、世界遺産に登録されています。ゴージャスな入場口、池には遊覧船があり露天も並んでいます。北魏時代の5世紀に建造された石仏群は圧巻で、龍門石窟、敦煌莫高窟とともに中国の三大石窟と呼ばれています。
観光スポット2:世界遺産五台山
五台山は山西省の省都、太原の東北に位置する仏教の聖地です。五台山の名前は主要な峰の数に由来しており、文殊菩薩の霊場としても名高い所です。涼やかな気候のため、清涼山とも言われています。浙江省・普陀山、四川省・峨眉山、安徽省・九華山と並び、仏教四大名山と呼ばれています。2009年に世界遺産に登録されています。
観光スポット3:懸空寺
懸空寺(けんくうじ)は山西省大同市に位置する寺院で、大同市中心部から南東に60キロメートルの所にあります。5世紀末、北魏後期に建造された、仏教、道教、儒教の三つを一体化した独特の宗教を持つ寺院です。地上50メートルの地点に、まるで空に浮かぶように建てられたこの寺院は、山西省観光には欠かせないスポットの一つです。
観光スポット4:世界遺産平遥古城
山西省の平遥古城というところに旅行に来た。ここには明代の建築が残っていて、清朝の頃には為替業で随分と栄えたけれど、民国に移り変わる中で没落していき街の改修もできないくらいに貧しくなってしまい、でもそれが故に今、明の建築が見られる古城として有名になった数奇な歴史の城郭都市。 pic.twitter.com/M19wrY8kM1
— とんこつ (@kent4135) April 7, 2017
平遥(へいよう)古城は山西省晋中(しんちゅう)市平遥県の古い城郭都市で、省都太原から南へ100キロメートルの地点にあります。この古城は中国に現存する最も完璧な城で、1997年にユネスコの世界遺産に登録されています。古城の創建は西周時代に始まったもので、今日に至るまで2700年もの長い歴史を誇っています。平遥の街を守る強固な城壁が当時の面影を残しています。
観光スポット5:王家大院
自分もかつて王家大院行きました。こちらのヤオトンは思っていたより確りした造りをしてそうでしたね
— 霜村 竜也 (@arfc_tatsu) May 30, 2017
王家大院の近くの张壁古堡、地下道を歩き回れて秘密基地感が満載でたまらなかったです
平遥も観光地化激しくとも山西商人の息吹を感じられるし、中々良いとこでしたねぇ pic.twitter.com/EbyKujTitR
王家大院は一般人が代々住んで築いた城郭の古民家群で、山西省晋中市霊石県にあり、平遥古城にも近い場所です。中国歴史文化名村の一つで、2006年には「全国重点文物保護単位」にも指定されています。主に清朝時代、王家が住んでいました。現在では、中国民居博物館として一般開放されています。
観光スポット6:蒙山大仏
蒙山大仏は、山西省太原市の西南約20キロメートルの所に位置しており、中国で最も早期に造られたもので、1400年以上の歴史を誇ります。高さが66メートルもあり、崖を削って建立された巨大な大仏です。元の時代から所在が不明となり、1980年代に発見されました。発見された当時は頭部が無く、2007年に復元されたものだそうです。
観光スポット7:皇城相府
皇城相府。明朝清朝に多くの官吏を排出した陳一族の官邸。最も有名な者は、清朝康熙帝時代の名相と陳廷敬である。乾隆帝時代に一族の功績を称えて贈られた。(山西省) pic.twitter.com/lsHmgo02ch
— 中国旅行bot (@China_Travel_b) September 1, 2016
山西省南部の晋城の山奥に突然現われる皇城相府は、18世紀の始めに中国北方第一の文化人、陳廷敬氏一族が台頭した場所であり、晋城で最も有名な観光名所です。この城は、丘の麓の流水のそばに位置し、雄大な城壁が連なり、官邸と民居が並ぶという大変特徴的な古代建築群です。
観光スポット8:壺口瀑布
壺口瀑布。茶色い水は黄河の水で、有色の滝としては世界最大。滝としては中国で黄果樹瀑布に次ぐ2番目の大きさである。(山西省と陝西省の間) pic.twitter.com/COExjldAbE
— 中国旅行bot (@China_Travel_b) August 2, 2016
壺口瀑布は黄土色の濁流が凄まじい勢いで流れ込む黄河の絶景観光スポットです。この場所は山西省と陝西省の境界線になっている黄河の一角にあります。河幅300メートルもある黄河が、幅50メートルにまで狭まった地点から物凄い勢いで落下していきます。この濁流の迫力にはただ圧倒されるばかりです。
観光スポット9:老牛湾長城遺跡
山西省老牛湾長城遺跡は内モンゴルと山西省の境界に面した場所にあります。万里の長城と黄河が出会う場所でもあります。この小高い丘に残った遺跡はちょっと淋しげな雰囲気を醸し出しています。ここから180度湾曲する黄河第一湾の乾坤湾を眺望することができ、この風景は山水画のようで多くの観光客を引きつけて止みません。
観光スポット10:晋祠
道教寺院晋祠(しんし)は山西省太原の西南25キロメートルの所に位置し、春秋時代に建てられたとされています。晋国の始祖、唐叔虞を祀るために晋祠と呼ばれたそうです。晋祠が栄華を極めたのは7世紀から12世紀で、その後の唐や宋の古代庭園や彫刻芸術のモデルになっています。
中国山西省の麺料理は絶品
中国山西省を代表する刀削麺
多種多様な麺料理がある山西省は、中国で「麺のふるさと」と呼ばれています。中でも刀削(たおしゃお)麺は、山西省を代表する麺料理です。白い小麦粉の生地をくの字に曲がった包丁で削ると、削り取られた生地が煮えたぎる大鍋に落ちて行くというのが刀削麺です。断面が三角形になって独特の食感を生みだします。現地では、釜茹で麺にトマトソースをかけたり肉あんをかけて食べることが多いようです。
山西省は麺料理の宝庫
夜は山西亭にて山西省の料理を食べる。この、わらび餅みたいな食感の料理が美味しい。#instadaily #tokyo #麺料理 #山西亭 #中華料理 #instagram https://t.co/GDqKTZ3Rkj pic.twitter.com/WKbOpZVVZp
— shin (@shinsjourney) January 12, 2017
刀削麺と並び称されるぐらい有名な麺料理が剔尖(てぃ・じえん)麺です。剔尖麺は軟らかい生地をお皿に乗せ、しなる細い棒で生地を弾き落として作る麺料理です。他にも1本30メートルもある一根麺や猫の耳の形をした猫耳頭など、いろいろな名物麺料理があります。山西省の麺は、生地を切って作った料理が多いため、生地を引っ張って細くするラーメンとは作り方に違いがあります。
中国山西省の伝統的な麺料理は?
「中国では穀物の粉を練った生地を使うものは麺というんですよ」
— 河内丸(裁判員制度を即時廃止せよ) (@Kawachi_Maru) February 4, 2017
Re: ナショナルジオグラフィック:
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不烊子(ぶらんず)は山西省の伝統的な郷土料理です。不烊子は、チャーズ(細切り状におろす道具)を使い、細切りにしたジャガイモや季節の野菜を練りこみ、蒸した麺生地を細かく刻み、水を使わず高温で炒めた山西省の家庭料理です。塩、ねぎ、唐がらし、にんにくのみを使ったシンプルな味付けで、パスタのニョッキに似た食感です。
中国山西省の美味しいレストランを探そう
太原駅からタクシーで約20分ぐらい行った所に山西会館(体育路分館)というレストランがあります。ここでは、美味しい伝統的な料理を堪能することができます。大同市には、海棠珈琲酒吧というカフェがあります。とてもおしゃれでゴージャスな雰囲気のあるカフェで、美味しいと評判の店です。平遥市の徳居源では、素朴な山西省の地元料理が味わえます。平遥古城のそばにあり便利な所に立地しています。
中国山西省の最適なお土産は何?
山西省清除県特産の老陳醋
山西省平遥古城に近い場所にある清除県で製造されている黒酢、老陳醋(らおちんす)がお土産としておすすめです。清除県の名水とコーリャン(イネ科のモロコシ)を原材料に使用した老陳醋は「脂肪を下げる健康酢」というのが歌い文句で、綿のようにやわらかく、香りが良く、色が美しいという三つの特徴を持っています。山西省の太原空港や北京空港でも買うことができます。
山西省の代表的なお酒白酒
山西省のお土産に最適なお酒は白酒(ばいちゅう)です。53度とアルコール度は高いものの、なめらかな口当たりと深いコクがあるため飲みやすく美味しいお酒です。白酒は7世紀頃、唐、宋の時代に起源を持つ蒸留酒です。原料は、コウリャン、米、小麦、豆類、とうもろこしなどの穀類で、一般的に無色透明です。中国酒全体の8割を占めており、多くの人々に親しまれています。山西省土産としておすすめです。
中国山西省のおすすめホテルは?
ケンピンスキーホテルタイユアンは太原にある5つ星ホテルです。部屋から街を望む窓が一面ガラス張りでパノラマの眺めが楽しめます。スーパーが近く買い物にも便利です。同じく太原市にある晋祠賓館は、部屋が広く清潔で、手入れの行き届いたホテルです。公園が近いので散策を楽しめます。太原空港から車で100分ほどの平遥古城地区に位置する平遥雲錦成公館は、中庭式で古典的な建物です。田舎料理があります。
中国山西省観光への誘い
中国山西省は、世界遺産に登録された歴史的な観光名所や目を瞠るようなスケールの大きい景観を誇るスポットが幾つもある都市です。また、様々な麺の味やお酒を堪能できる美味しいレストランを種々の場所で見つけることができます。こんな山西省の観光旅行に是非出かけてみて下さい。