ラオスの治安を知って旅を安全に
ラオスは他のアジアの国に比べると、比較的治安が良いと言われています。しかし、近年では観光客を狙った犯罪が増加しているのも事実です。安心して旅するには、きちんとその国の状況を把握し、できる限りトラブルを回避することが大切です。ラオスの治安や観光客が巻き込まれやすいトラブル、女性が注意すべきことなどについてご紹介します。
ラオスってどんな国
ラオス基本情報
ラオスは、中国・ベトナム・カンボジア・タイ・ミャンマーの5ヵ国に囲まれた内陸国で、広さは日本の本州と同じ位です。国土の西側を大河メコンが流れ、豊かな田園風景が続きます。主食はお米ですが、以前フランス領だったのでパン文化も発達。国民の70%近くが仏教徒で、公用語はラオ語。観光地では、英語、仏語、タイ語が通じやすいです。
ラオス人の人柄は
ラオス人は概ねのんびりと穏やかな性格の方が多いです。ラオス人の気質をよく表している言葉が、「ボーペンニャン」です。「問題ない」や「大丈夫だよ」といった意味です。ある面ではいい加減な感じもありますが、争いを嫌っておおらかなラオス人の性格は、とても魅力的です。ラオスを旅するとラオスの自然と人々に癒されます。
ラオスの衛生面は
寝てる間に両手両足蚊に刺されて痒い。ラオスを舐めたらいけない(-_-) pic.twitter.com/YlnRCToNWU
— YN (@29mituna) June 20, 2014
ラオスの水道水は飲めないので、ミネラルウォーターを購入しましょう。気になる人は、生野菜などの生物や氷も避けたほうが安心です。季節によっては蚊が多いですが、宿泊先に網戸がないことがあります。蚊除けスプレーなど蚊対策も必要。トイレには紙がない場合が多いので、特に女性はティッシュなど携帯するのをおすすめします。
ラオス料理とは
ラオスの主食はもち米です。ラオスは内陸の国なので、ハーブと山・川の幸を使った料理が多く、野菜たっぷりでヘルシーと観光客に評判です。フランス色が食文化にも残っていて、バゲットのサンドイッチは安くて美味しいし、カフェのスイーツのレベルも高いです。西洋料理もあるので安心です。マンゴやメロンなど旬のフルーツもおすすめ。
外務省のラオス危険情報
ラオス全体はレベル1以上
外務省発表のラオスの危険情報では、現在ラオスの一部がレベル2、それ以外はレベル1「十分注意してください」となっています。首都ビエンチャンでひったくりや強盗など犯罪が増加している点、夜行バスが谷に転落する事故が毎年ある、反政府武装勢力の襲撃に外国人が巻き込まれ死傷者が出ている、麻薬犯罪の増加などが懸念されています。
ラオスの一部がレベル2に
現在ラオスの一部がレベル2「不要不急の渡航はやめてくさい」となっています。レベル2の地域は、サイソンブン県,シェンクワン県クーン郡南部、パーサイ郡中部及び南部。この地域は反政府勢力の活動地域で、襲撃や地雷爆発によって多数の死者が出ています。今後、政府への信頼を失わせる為に外国人を標的とする可能性があるので要注意です。
ラオスの犯罪の発生状況
しかしラオスは良かったなあ。食べ物が抜群に美味しいし、人は優しく控えめな性格で客引きもしつこくない。とにかくビールが美味い。サウナやスパも充実。治安も悪くなく、女性だけでの旅も安全でおすすめ。機会があれば、是非行って頂きたい。。! pic.twitter.com/yegRPDZtyJ
— 市川ヒロシ (@ichikawahiroshi) June 7, 2017
ラオスにおいて現時点では日本人が殺人事件に巻き込まれたという情報はありません。日本人が巻き込まれやすいトラブルは、強盗・ひったくりやスリです。最近では拳銃など凶器で脅す強盗が増えているので決して安心はできません。ここからはラオスの治安について、実際の事件やトラブル回避するために気をつけるべきことをご紹介します。
ラオスの治安①強盗に注意
路上強盗
ラオスで外国人を標的とした犯罪の多くは、路上強盗と睡眠薬強盗です。拳銃で脅して所持品を奪ったり、車内のバックなどを奪うなど、凶器を使った路上強盗が増加しています。最近ではかなりの数の拳銃がラオス国内に出回っているようです。万が一強盗に遭遇したら、身を守ることを第一に、抵抗して相手を刺激しないようにしましょう。
睡眠薬強盗
睡眠薬強盗とは、睡眠薬を入れた飲み物などを飲ませて眠らせ、その間に現金やクレジットカードを盗む犯罪で、日本人も被害にあっています。見知らぬ人と仲良くなって食事に行き、その途中で知らぬ間に眠ってしまい、貴重品を盗られたケースがあります。バスや電車の車内で他人から貰った飲食物にも注意し、トラブルを回避しましょう。
ラオスの治安②盗難に注意
宿泊先のゲストハウスなどでの盗難の被害が出ています。外務省によれば、従業員による窃盗や化粧品などの消耗品無断使用の被害もあるとのこと。客室内のセイフティーボックスも100%は信用できません。貴重品の保管は状況に応じて常に気をつける必要があります。外出前には大切な物が出しっ放しになってないか、部屋を確認しましょう。
ラオスの治安③スリやひったくりに注意
スリやひったくりや置き引きの被害にあう日本人が増加しています。特にラオスの首都ビエンチャンなど都市部での件数が多いそうです。一人歩きや夜間の外出には特に注意し、常に貴重品は外から見えないように身に付けるようにしましょう。ナイトマーケットなどの人混みの中に入る時も持ち物に気をつけましょう。
ラオスの治安④テロに注意
これまでにラオスではイスラム過激派やイスラム国(IS)などによるテロや誘拐はなく、日本人を標的としたテロも発生してません。でも安心は禁物です。世界中でテロへの脅威が高まっていて、状況は常に変化しています。外務省海外安全ホームページなどで最新の現地の状況を確認しておきましょう。
ラオスの治安⑤禁止薬物に注意
ラオスでは禁止薬物が安価で流通しています。ラオスでも麻薬など違法薬物は法律で禁止されています。最近でも複数の外国人が麻薬不法所持によって捕まり、死刑判決が下されています。麻薬関連で毎年20人位が死刑判決を受けているとのこと。2012年には日本人の逮捕者もでています。興味本位で近づかないように十分注意しましょう。
ゴールデントライアングル来た。世界最大のケシ、麻薬、ドラッグの生産場所だったみたい。左側ミャンマー、右側がラオス、手前がタイ。 pic.twitter.com/8ABo8ZQkGJ
— Arthur (@micromouser) May 21, 2016
バンビエンなど人気観光地では麻薬の売人が声をかけてきたり、薬物入りの料理(ピザなど)が売られているので、要注意です。また、自分は麻薬と知らなくても、所持しただけで罪になります。気づかないうちに「運び屋」として利用されることもあります。見知らぬ人に報酬とともに届け物を頼まれたりしても、キッパリと断りましょう。
ラオスの治安⑥夜行バスに注意
えーと。昨晩ラオスのポーンサワンからビエンチャンまでの夜行バスに乗っていたらバスが横転する事故がありました。
— タクロウ。 (@rudebwoy1939) July 20, 2017
旅してる皆さん。長距離バス移動での事故にはお気を付けください… pic.twitter.com/29ltuQc1hw
ラオスには鉄道の路線がまだ少なく、国内の移動はバスがメインとなります。寝ている間に移動できる夜行バスは便利ですが、死傷事件が起きています。最近では2016年にビエンチャンとルアンパバーンを結ぶ夜行バスが襲撃され、死傷者が出ています。犯人は反政府武装勢力とみられています。特にこの路線の夜行バスは要注意で、避けるべきです。
ラオス→バンコクのバス移動で前の車に衝突。序盤から危ない運転あったもんね。納得の事故だよ。 pic.twitter.com/62QKy7Z4ri
— ゆずすけ@休学 (@greatescape2017) August 6, 2017
また、バスでの移動では治安面だけでなく、バス自体の安全面にも注意が必要です。座席のベルトなどの設備がない車両や、車両の整備が十分でないものが多いようです。道路も整備されていないところが多く、車両横転や転落事故なども頻発しています。この状況から、見通しの悪い夜間の移動は避けた方が安心で、バス移動は日中がおすすめです。
ラオスの治安⑦賭博詐欺に注意
日本人が標的となっているのが賭博詐欺です。単独行動している日本人に話しかけ、アジトへ誘い込みます。そこで食事など談笑しながら安心させます。その後トランプ賭博の話を持ち出し、八百長で勝つ方法を教えられ、半ば強制で全財産を賭けさせられます。さらにATMでキャッシングの強要され、結局は犯人にお金を全て盗られてしまいます。
この賭博詐欺事の犯人は、複数の外国人グループと言われています。ラオス国内では賭博は禁止されています。穏やかでのんびりムードのラオスを旅していると、相手に対しての警戒心が薄れてしまいます。そこがラオスの良いところでありますが、とりあえず向こうから話しかけてくる人に対しては常に気をつけましょう。
ラオスの治安⑧交通事故に注意
忘れないうちにアップ。
— 小島限無(Genna) (@Grickoj) November 22, 2014
追い越ししようとして、対向車線から来たバイクを避けようとしたら、電柱に思いっきりぶつかり、回転したのだとか。
ラオスでは珍しい大事故らしく、人だかり。
珍しい事故のままであってほしい。 pic.twitter.com/oE8sfmoLNh
ラオスでは交通インフラがまだ整ってない中、経済発展にともなって自動車やバイクの数は急増しています。交通事故による死傷者の数は非常に多く、さらに年々増加しています。ラオス旅行中にレンタカーやレンタルバイクを利用する場合、運転には十分気をつけるとともに事故に巻き込まれないように注意が必要です。
ラオスの治安⑨女性が気をつけるべきこと
敬虔な仏教徒が多いラオスは、他のアジア諸国に比べると治安が良く、比較的に女性がひとりでも旅行しやすい国といえます。とはいえ安心はできず、女性をターゲットとした犯罪が起こっています。女性は自分の身を守るために、肌を露出しすぎない服装を心がけ、夜間外出は控えるべきです。日中も人通りの少ない場所はなるべく避けましょう。
ラオス旅行を満喫しよう
ラオスはのんびりと旅行できる国で、女性にもおすすめです。15日以内の観光ならビザ不要なのも魅力です。比較的治安が良いとはいえ、犯罪件数は増加しています。ラオスの最新の治安情報を大使館や外務省のホームページでチェックしておきましょう。状況を把握することでトラブルを回避し、自然豊かなラオス旅行を安心して楽しみましょう。
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