アグラ観光のすすめ
北インドを旅行するならアグラ観光は外せません。アグラはインドの首都であるニューデリーからも近く、世界遺産「タージ・マハル」があることでも知られています。アグラは見所を効率よく巡ればデリーからの日帰り旅行も可能です。そんなアグラ観光の情報について、おすすめの見所や食事、治安やアクセス方法などについて詳しくご紹介します。
アグラの特徴とは
アグラは、インド北部でネパールと接しているウッタル・プラデーシュ州にあって、同州の最大の都市です。ガンジス川の支流・ヤムナー川沿いにあるので、アグラは交通の要所として発展してきました。アグラには世界遺産の「タージ・マハル」など観光名所や史跡があるために、多くの観光客が訪れます。
アグラはウッタル・プラデーシュ州の南西端に位置しています。アグラ空港やアグラー・カント駅やアグラ・フォート駅など、空路や鉄道が整備されているので、他の都市へアクセスしやすいのも特徴です。アグラから180km北にインドの首都・ニューデリー、220km西にはジャイプールがあります。
アグラへのアクセス方法
アグラへはインド各地からアクセスしやすいので便利です。アグラ空港は国内線専用の空港で、ニューデリーやバラナシやカジュラーホーからのフライトが就航しています。アグラのメインの鉄道駅である「アグラ・カント」駅には、ニューデリーからの列車が到着します。アグラ市街にある「アグラ・フォート駅」にはコルカタやバラナシからの列車が着きます。
ジャイプル→アグラの移動風景。どこの国だろうと農村の風景には心を落ち着かせてくれる何かがあるように思う。体調不良の中ラージャスタンの乾燥地帯を満員バスで通り抜けたときとは比べものにならない優雅な電車移動(しかもエアコン付き)だった。 pic.twitter.com/KWa98zRawi
— ぱうだ (@konarepublic) February 26, 2016
アグラ市内にあるバススタンドにはインド各地からのバスが到着します。バスの場合、ニューデリーからは約5時間、ジャイプルからは約6時間、カジュラーホーからは約12時間です。安いローカルバスの他、比較的快適なエアコン付きのバスもあります。バスも鉄道も時間が遅れる場合が多いので、インドでの移動は時間にゆとりを持って計画するのが大切です。
ニューデリーから日帰りでアグラ観光もできる
各旅行会社ではアグラ日帰り観光のツアーが開催されています。自力でアグラ日帰り旅行をするなら「シャターブディー急行」がおすすめです。インド最速といわれる「シャターブディー急行」なら、デリーから2時間ほどでアグラに着きます。「シャターブディー急行」は冷房完備で、食事が出るなどとても快適。インド国内外からの観光客に人気です。
アグラから初!特急に乗ってみた!鈍行より3時間も早く着く上に食事までついている:heart:️
— 地球2周半ナースまりこ:earth_asia:来春南米引率! (@waaantarooo) August 28, 2017
でもこのメニューにはフォークが良かったな。皆何の文句も言わずにスプーンでこれを食べていた。相変わらず可愛いインド人。#インド すき #旅 pic.twitter.com/74AYPDATbo
「シャターブディー急行」での往路は、朝6時過ぎにニューデリーを出発し、8時過ぎにはアグラに到着します。復路は、アグラを20時30分過ぎに出発し、22時30分過ぎにはニューデリーに着きます。ニューデリーとアグラ間には他にも列車はありますが、ニューデリーから日帰りでアグラ観光をするなら「シャターブディー急行」が便利で快適です。
アグラの治安状況
外務省の海外安全情報によると、現在アグラの治安ははレベル1「十分注意してください」です。インド全土がほぼレベル1で、カシミール地方がレベル4、その他に部分的にレベル2や3の地域がある状態です。インド平均の治安からすれば、多くの観光客が集まるアグラの治安は悪くはありません。ただし、多くの人が集まる場所なので、油断は禁物です。
治安が比較的良いアグラでもインド旅行ならではの客引きや勧誘はあります。アグラ駅に着けばリクシャーやガイドがそれなりに声をかけてきます。ただ多くの観光客が来るので、それほど勧誘も客引きもしつこくないので、ニューデリーなどに比べれば少しゆったりと過ごせます。もちろん観光客へのぼったくりや詐欺は多いので、注意が必要です。
アグラ観光の見所とは
アグラ観光の見所といえば、3つの世界遺産です。世界的に有名な「タージ・マハル」、ムガル帝国の皇帝が建てた「アグラ城塞」、同じくムガル帝国の都市遺跡「ファテープル・シークリー」。インド旅行のハイライトとなる有名な史跡といえば「タージ・マハル」ですが、その他の史跡の見所もまとめて観光することができるのが、アグラの魅力です。
おすすめアグラ観光1「タージ・マハル」
世界遺産「タージ・マハル」は、だれもが一度は写真などで目にしたことがある、有名なインドの史跡です。美しいフォルムの白亜の建物は、当時の皇帝シャー・ジャハーンが愛妃ムムターズ・マハルのために建てたお墓です。総大理石の廟をはじめ、建物や庭園までも全てが緻密に計算されて対称に作られてます。インド・イスラム文化の代表的建築です。
インド10日目
— じちゃ (@jichax) November 23, 2017
結局8時間の遅延の末、アグラに到着。タージマハルを見に行った。インドの埃っぽい国から生まれたとは思えない美しさ。飯はタリーという日本でいう定食を食った。んまい。そしてラストの拠点であるニューデリーへ移動。インドの電車はもうこりごり:middle_finger: pic.twitter.com/EVuZcHEi8w
インド旅行には欠かせない「タージ・マハル」は「アグラ・カント駅」からオートリキシャで約20分です。入場口のゲートは3つあり、入場料は1000ルピー(約1700円)と結構高め。営業時間は日の出から日没まで、金曜日は定休日なので要注意です。早朝は人が比較的少なくてのんびりできます。また夕暮れ時の「タージ・マハル」も美しいのでおすすめです。観光所要時間の目安は2時間以上です。
タージ・マハル周辺の「マターブ・バーグ」
「タージ・マハル」観光して、時間があるなら、ヤムナー川対岸にある庭園「マターブ・バーグ」もおすすめです。シャー・ジャハーンが自らの墓「黒いタージ」をこの庭園に建設しようとし、その願いは叶わなかったと言われています。「マターブ・バーグ」入場料は200ルピーです。ヤムナー川が混雑している場合はアクセスに時間がかかります。
おすすめアグラ観光2「アグラ城塞」
「タージ・マハル」とともにアグラ観光で人気のある史跡が「アグラ城塞」です。約2.5kmもの城壁が続きます。1565年にムガル帝国の3代皇帝アクバルが「アグラ城塞」の建設を始め、1573年に完成しました。赤砂岩の城壁から「赤い城」とも呼ばれています。美しい城内の宮殿では白大理石が使われ、その色彩の対比も魅力の一つです。1983年に世界遺産に登録されました。
赤と白で造られたインドのアグラ城塞| 世界遺産 http://t.co/QlVtoLwdeA | https://t.co/CsVPKUxfQA pic.twitter.com/EQVZYXACkF
— taichi1006 (@taichi100614) November 4, 2014
「アグラ城塞」から少し離れた「タージ・マハル」を眺めるのもおすすめです。「アグラ城塞」の入場料は550ルピーです。この料金にはADAというインド考古学会への50ルピーも含まれています。このADAは1日単位で支払うため、「タージ・マハル」でのADAチケットがあれば、こちらでは50ルピーはかかりません。観光の所要時間の目安は1時間以上です。
アグラ城塞周辺の「ジャマー・マスジット」
「ジャマー・マスジット」はアグラ城の近くにある、イスラム教のモスクです。礼拝に訪れる人が多く、美しいイスラム様式のモスクは韓国客にも人気です。「ジャマー・マスジット」の入場料は無料です。アグラ・フォート駅にも近く、レストランもいくつかあります。アグラ下町の人と車で賑わう中でインドらしさを満喫しながら食事するのもおすすめです。
おすすめアグラ観光3「ファテープル・シークリー」
「ファテープル・シークリー」とは、アグラの南西37kmにある「勝利の都」という名の都市。ムガル帝国3代皇帝のアクバルによって建設されました。ヒンドゥーとイスラムの建築様式が融合され、主に宮殿地区とモスク地区の2つの地区があります。「ファテープル・シークリー」はアグラから遷都するも、水不足と猛暑のために14年間で廃墟となり、1986年に世界遺産に登録されました。
【インド】ファテープル・シークリー
— (株)ファイブスタークラブ (@5starclub) September 13, 2017
インド北部アグラ近郊に、ファテープル・シークリーという都の跡がある。16世紀にムガル帝国の第3代皇帝アクバルが築いた都です。当時は大きな都でしたが、現在は宮廷地区とモスク地区だけが残っています。 pic.twitter.com/s6g4nAwhcB
アグラからは少し離れている「ファテープル・シークリー」へのアクセスは、ツアーを頼むか、ドライバーを雇うか、またはバスで行くこともできます。アグラ市街地からは車で約1時間です。見所たくさんの「ファテープル・シークリー」を見て回るには半日以上は必要です。「タージ・マハル」より空いていてのんびりできるので、アグラに宿泊するならおすすめです。
アグラで食事をするなら
多くの観光客が集まるアグラには、レストランが豊富です。特に「タージ・マハル」周辺には、観光客用のレストランやカフェが集まっています。インド料理だけでなく、中華やイタリアンなどのお店もあるので、インド旅行で少しカレーに飽きた人に便利です。アグラ観光で食事をするなら、「タージ・マハル」観光ととも周辺で食事を済ませるのが無難です。
アグラのUP Handi Craft というレストランでタンドールチキンのランチ。日本語ガイドのパンカジとドライバーのラフルと一緒に。美味しかった。 pic.twitter.com/CYBEG035le
— no:ri NO.2 (@g7602300) August 1, 2016
北インドのアグラでは、基本的に北インド料理がメインとなります。北インド料理のカレーはバターやクリームを使う事が多く、コクがあります。濃厚なカレーをチャパティーやナンなどにつけて食します。カリフラワーやほうれん草など、いろいろな野菜のカレーもおすすめですが、日本人旅行者に特に人気なのが「バターチキンカレー」です。
アグラ観光を満喫しよう
ニューデリーから日帰りでの「タージ・マハル」観光も可能ですが、アグラには見るべき史跡が他にもあり、世界遺産が3つもあります。時間があるならアグラに複数泊し、夕日に照らされる「タージ・マハル」を見ながら食事するのもおすすめです。アグラは治安もそんなに悪くはないのも魅力です。ぜひアグラ観光でのんびりと史跡巡りを楽しんでみてください。