白石城を楽しんでみよう!
白石城は、仙台藩伊達氏の支城として用いられ、関が原の合戦後から明治維新まで伊達家重臣である片倉氏の居城でした。平成になって木造建築で復元された希少なお城は、今では県内有数の桜の名所としても知られ、4月の開花時期に合わせてたくさんの花見客で賑わいます。今回はそんな白石城について詳しくご紹介していきます。
復元された白石城
白石城は、明治の廃城令によって天守や石垣など殆どの建物が破却されましたが、NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」の放送をきっかけに白石城の復元運動が起き、後の平成7年にこの大手門と三階櫓(天守)が日本古来の建築様式に基づき木造で復元されました。三階櫓に使われている柱には国産のヒノキやヒバなどがふんだんに使われており、復元にもこだわりが感じられます。
宮城県白石市の白石城。石垣は、ほとんど復元積み直しだそうですが、一部当時の石垣も残っています。 pic.twitter.com/8hvsj1GgNH
— 森本勝巳 (@40cmKatsumi) September 23, 2015
白石城三階櫓(天守閣)の石垣も殆どが復元されましたが、こちらは「野づら積み」という石をほとんど加工せずに積み上げる、古い積み方を用いて復元されているそうです。ちなみに、この積み方を採用して復元されたお城は、白石城が初めてです。
白石城の歴史
伊達氏の支配下にあった白石城ですが、1591年に豊臣秀吉がこの地方を没収して家臣である蒲生氏に分け与えたことで本格的な築城が行われました。1598年に一端は上杉領となりますが、1600年の関ヶ原の戦い直前に当時の伊達家頭首である伊達政宗が、城主が留守の隙を突いて白石城を攻略して再び伊達家の元に取り戻しました。
この白石城の戦いは元々伊達家が支配していたこともあってか、あっという間に攻略が行われたと伝えられております。後に伊達政宗の側近である片倉小十郎(景綱)によって大改修が行われた白石城は、以後明治維新までの260年余りの間、片倉氏の居城として存続することになります。
蔵王の風光と歴史、片倉小十郎の城下町・白石 宮城県 - 朝日新聞デジタル&TRAVEL https://t.co/NyduCRj6Nr 戊辰戦争の際に薩長連合に対抗して奥羽越列藩同盟が結集したのがこの城で、1874(明治7)年に取り壊されるまで大櫓がそびえていた。
— 誠の栞 (@bkmakoto) March 8, 2017
1615年に徳川家康により「一国一城令」が出され、本来であれば仙台藩の居城である青葉城を残して破却されてもおかしくなかった白石城でしたが、城主の片倉小十郎(景綱)の功績が幕府に認められたこともあり、破却されずに存続が許された希有なお城でした。また、戊辰戦争の際には奧羽越列藩同盟の盟約が白石城で結ばれるなど、歴史の転換期に於いても重要な役割を担う城となりました。
片倉小十郎とはどんな人物?
片倉小十郎とは、仙台藩片倉氏の初代「片倉景綱」の通称で、片倉小十郎景綱とも呼ばれます。伊達政宗に仕えた武将の中でも第1の重臣で、伊達政宗の側近で、いくさ場では軍師的な存在として智才を発揮し伊達家を支えたとされる武将であり白石城の初代城主です。尚、後に鬼小十郎と呼ばれて真田幸村(真田家)とゆかりの深い「片倉重長」は二代目の城主で、片倉小十郎重長と呼ばれます。
白石城へのアクセス
白石城は電車と車の両方で便利な位置にあるのでアクセスは便利です。電車・新幹線をご利用の場合、JR東北本線白石駅からは約800メートルで、徒歩で10分程です。また、東北新幹線白石蔵王駅からですと徒歩20分ほどかかるため、車(約5分)でのアクセスがおすすめです。
車のアクセスは、東北自動車道白石ICで降りて向かうのが一番速くてわかりやすいです。晴れていれば、道中蔵王連峰がとても綺麗に見えます。白石ICから白石城までは車で約10分で、南北に走る国道4号線を南下してアクセスするのがおすすめです。
白石城の駐車場情報
白石城には専用の駐車場はありませんので、白石市役所の隣にある「城下広場」か、白石城の西側にある「益岡公園駐車場」を利用してのアクセスが一般的です。また、白石城から北東にある武家屋敷の向い側にも駐車場がありますが、こちらは武家屋敷の見学時間の終了と同時に閉まるため注意が必要です。何れも無料でご利用できます。
白石城付近は多くの花見客でにぎわっています。
— 東北ずん子スタンプラリー事務局 (@ZunkoStampRally) April 6, 2016
白石城近くの城下広場の駐車場は満車が続いています。
スタンプラリー参加者の方はご注意下さい。#ずん子スタンプラリー pic.twitter.com/9BSBuzWJJK
ちなみに白石城からのアクセスが一番近くておすすめなのは城下広場(公共駐車場)で、ここから徒歩5分もあれば白石城まで行くことが出来ます。駐車台数は、大型車が7台、普通車は81台が駐車することが出来ます。尚、土日祝日は、となりの白石市役所の駐車場もご利用いただくことができます。
白石城・歴史探訪ミュージアムについて
歴史探訪ミュージアム。こちらもカードポイントです!: https://t.co/6VUaLtZun9 #butaimeguri pic.twitter.com/7RTBYdsyym
— ユーミリカ (@B_chief) February 24, 2017
白石城歴史探訪ミュージアムは白石城がある益岡公園にあり、チケットの販売やお土産を扱っている売店・レストランなどがあります。また、2階にある歴史資料館には白石城本丸の模型や片倉家ゆかりの甲冑、刀剣、火縄銃などが展示されております。そして3階には200インチの3Dハイビジョン・シアターがあり、ここでしか観れない白石城にまつわる貴重な歴史作品が上映されております。
入館料は、白石城が300円(子供150円)、立体ハイビジョンシアターが300円(子供150円)になります。尚、武家屋敷も併せて観たい場合は共通券がお得で、600円(子供300円)で販売しております。
片倉家中武家屋敷(旧小関家)について
白石城主片倉家の家臣小関家の屋敷で、現在は宮城県指定文化財になっております。白石城の北、三の丸外堀にあたる沢端川に面した後小路(うしろこうじ)と呼ばれる閑静な住宅街に佇んでいます。平成3年(1992年)に小関家から白石市に主屋・門・塀が寄贈されたのを機に全面的に修復されました。
屋敷の中は茶の間と納戸、座敷を配しただけの質素倹約を善しとした素朴で簡素な間取りになっております。茶の間を開放した季節行事なども開催されており、白石市民や観光客の憩いの場としても活用されております。尚、武家屋敷に入るには200円(子供100円)の入場料が必要です。
白石城は桜の名所
白石城(益岡公園)は県内有数の桜の名所としても知られており、ソメイヨシノ、ヤエザクラ、シダレザクラなど、約300から400本の桜が白石城の周りを囲んで咲き誇ります。中でも、お城と桜という究極のコラボレーションを楽しむことが出来るので、満開時には大勢の人が城下町の風情ある花見を堪能されます。
白石城の桜の開花は、例年4月上旬頃と宮城県内の花見スポットのなかでもいち早く見ごろを迎えます。そんな白石城の桜を楽しむために、毎年「白石城桜まつり」が開催されます。期間中は、夜10時までライトアップされた白石城とぼんぼり(灯り)のもと、幻想的な夜桜が楽しめます。
白石城天守閣より pic.twitter.com/aCJOFoHYnz
— 紀乃 (@kino_7273) April 13, 2017
白石城の三階櫓(天守閣)最上階からの見晴らしは本当におすすめです。周囲を四方360度見渡すことができる作りになっているため、桜の木々や白石城下を一望することが可能です。また、晴天の日には蔵王連峰を眺めることができ、豊かな自然を堪能することができます。
白石城と鬼小十郎祭り
毎年10月に白石城で行われるお祭りで、伊達政宗を支えた初代片倉小十郎景綱の二代目で、大坂夏の陣で活躍し、鬼小十郎の異名を取って名を馳せた片倉小十郎重長の活躍を再現するお祭りです。
一番の見所は、徳川方の片倉小十郎重長と、豊臣方の真田幸村が激突した「片倉軍VS真田軍決戦 道明寺の戦い」で、片倉軍、真田軍の双方60騎の武者による合戦や火縄銃の演武など見所が満載です。白石城をバックに行われるイベントなだけに、なんだか本当にその時代にタイムスリップしたような感覚に陥ります。
白石城周辺のランチ
白石城の周辺にはおいしく食べれるランチがたくさんあります。歴史探訪ミュージアムの中にもレストランがありますし、徒歩圏内にもランチ営業をしている老舗のお店が点在しているので便利です。ひとえにランチといっても様々なジャンルがありますが、特におすすめなのが白石市の特産品「温麵(うーめん)」が食べれるお店です。
うーめん番所
うーめん番所のうーめん色々な種類があって美味しいよね。
— ライカ (@kait8823) March 20, 2017
多分ここでしかうーめんの食べ放題はやってないから
宮城においでよ pic.twitter.com/i7sClhSxB1
温麵(うーめん)と言ってもただの温かい素麵では無く、油を使っていないのが特徴です。麺の長さも9センチと短くてとても食べやすくなっており、醤油や味噌で作った汁につけて食べるのが一般的です。そんな温麵をランチで戴くことができるお店で特におすすめなのが「うーめん番所」です。
このお店はレトロな雰囲気で癒やされますが、なんと言っても一番の特徴はうーめんのバイキングが出来るところでしょう。様々な味のうーめんを食べ比べることが出来るので、ランチタイムを存分に満喫できます。ちなみに、吉永小百合さんが大人の休日倶楽部で撮影されたお店としても有名で、メニューには「小百合御膳」というお品があります。
白石うーめん やまぶき亭
やまぶき亭さん
— 白石宗実@奥州片倉組(休止中) (@munezane4roishi) March 19, 2017
うーめん三昧 (ごま くるみ しょうゆ)
三つのタレで楽しむ温麺じゃ(^o^)#白石温麺 #やまぶき亭 #白石市 pic.twitter.com/Z4sDP8AEi1
こちらは白石温麺の専門店で、日替わりのランチをはじめ、単品から御膳ものまで各種取りそろえております。一番のおすすめは、温麺をごま、くるみ、しょうゆの3種のたれで楽しむ「うーめん三昧」です。たれに深みがあって味がまろやかで本当に美味しいです。また、たれに使う水は蔵王のブナの森から天然水を汲んできて使っているこだわりが凄いです。
白石城で歴史とロマンを感じよう
いかがでしたでしょうか?白石城では季節に応じた様々なお祭りがあり見所もたくさんあるので、色んな季節に足を運んでみることで歴史やロマンを感じることが出来ます。こちらで紹介した、桜の見所や、駐車場、アクセス、ランチなど、白石城に行かれた際は是非参考になさって下さい。
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