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大鰐温泉もやしは青森の幻の野菜!気になる味や販売店・フェスタ情報を紹介!

大鰐温泉もやしは青森の幻の野菜!気になる味や販売店・フェスタ情報を紹介!
投稿日: 2018年1月12日最終更新日: 2020年10月8日

大鰐温泉もやしは、青森県内でもなかなかお目にかかれないという幻の野菜です。しかしその食感と味わいが近年メディアに取り上げられ、人気が出てきています。大鰐温泉もやしとはどのようなもやしなのか、どこで食べられるのかを紹介します。

大鰐温泉もやしを知っていますか?見出し

Photo byPexels

もやしは炒めものやラーメンの具材など、用途が広い上に手ごろな値段で、食卓に上る機会が多い野菜です。お馴染みの野菜の一つと言えるかもしれません。ところが、青森には大鰐温泉もやしという、幻のもやしが存在するのだそうです。どんなもやしなのか、調べてみました。

大鰐温泉もやしとは見出し

大鰐温泉もやしというのは、もやしの一種です。がしかし、見た目はふつうのもやしと大きく違います。写真を見るとわかるように、大鰐温泉もやしは普通のものに比べて長さがまったく違い、しかも先端に豆がついているという不思議な形をしたもやしなのです。

大鰐温泉もやしは、育て方に特徴があり、普通のもやしに比べてシャキシャキした食感が強いです。しかしそれ以上に青森県内でもほとんど出回らないほどの幻の野菜で、値段もふつうのもやしのように安くありません。なんと350年以上の歴史をもつ、非常に特別な野菜なのです。

大鰐町の温泉は建久年間(1190年から1198年)に円智上人により発見されたと言われます。江戸時代には弘前藩の湯治場となっており、歴代藩主も訪れ、また地元の人々にも愛されました。大鰐温泉もやしは弘前藩への献上品で、弘前藩3代藩主津軽信義が訪れると必ず供されていたと言われます。

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大鰐温泉もやしの産地は?見出し

その大鰐温泉もやしは、どこで作られているのでしょうか。大鰐温泉もやしはその名の通り、大鰐温泉というところで作られます。その大鰐温泉というのは青森県南津軽郡大鰐町にあります。

大鰐町というのは、青森県の津軽地方の南端にあり、桜で知られている弘前市の隣町です。ここはスキーと温泉の町として知られており、国際的なスキー大会なども開かれる大鰐スキー場があります。大鰐温泉もやしはこの大鰐温泉を使って育てられているのです。

大鰐温泉もやしは普通のもやしと違う?見出し

では、大鰐温泉もやしと普通のもやしは何がちがうのでしょうか。その前に、もやしそのものは何から作られるか知っていますか? 「もやし」という単語そのものは、いわゆる「種子」を発芽させたもの一般を発芽させる「萌やす」から来た単語で、カイワレやスプラウトも広い意味で「もやし」ということになります。

しかし一般的に「もやし」と言われるものは、緑豆もやし、ブラックマッペもやし、大豆もやしの3種類です。それぞれ原料になる豆がちがうのですが、この中で日本国内で販売されるもやしの9割が緑豆もやしだそうです。その他、アルファルファからできる糸もやし、そばからできるそばもやしもあります。

大鰐温泉もやしは、大豆もやしの仲間に入るもやしで、他のものと違い、頭に豆がついた状態で育つのが特徴です。ちなみに沖縄のマーミナー(豆菜)も大鰐温泉もやしと同じ、大豆もやしです。

大鰐温泉もやしは特別なもやし見出し

では、大鰐温泉もやしについてもう少し詳しく見ていきましょう。大鰐温泉もやしの特徴として挙げられるのは、前で述べた豆がついている形状はもちろんですが、すらりとのびた長い茎です。大鰐温泉もやしの長さは約30センチにもなると言われます。この長さはどうして生み出されるのでしょうか。

一般的なもやしは、次のようにして作ります。まず原料の豆を流水で洗い、豆の3倍の量の水に一晩漬けます。豆が水分を吸った所で、湯に15分ほど浸して殺菌します。それを通気性のよい薄暗い部屋に水を取り替えながら置くと、7日から10日ほどで発芽してくるのです。

あとは発芽したもやしを地下水などを使い、種の殻を取り除くように洗浄し、その後水分を除去し、パック詰めされるのです。ですから水以外は使わず、工場で衛生的につくられ、またすぐに育つことから手ごろな値段で年中購入することができるのです。

ところが、大鰐温泉もやしは作り方が違います。大きな特徴の一つは、栽培から収穫、洗浄まですべて温泉水を利用するということです。大鰐温泉もやしは、暗室の中に30センチほどの穴を掘り、そこに豆を植えて育てます。上をわらで覆って光をさえぎって、一週間ほど育てるのです。

この穴の下には温泉が通るパイプがあります。温泉が通ることで、室温は25度前後まであがっています。この温泉水のおかげで、大鰐温泉もやしはあの長さに育つわけですし、また雪がある冬期でもちゃんと育つことができます。実際、大鰐温泉もやしの収穫時期は11月から4月で、外ではこの期間の半分以上は積雪がある状態です。

さらにもう一点、大鰐温泉もやしの材料は大豆ではあるのですが、特別な大豆です。「小八豆」という在来種の大豆で、なんと栽培農家に代々伝えられる、いわば一子相伝の豆なのです。ですから、この豆が伝えられた家でしか作られないため、県外はおろか、県内でもなかなかお目にかかれない幻のもやしとなっているわけです。

大鰐温泉もやしの値段は?見出し

大鰐温泉もやしは長さを揃えて、わらで束ねられて販売されています。販売されている店舗については後述しますが、青森ならどこでも手に入るわけではありません。むしろ地元大鰐町でも特定の販売店でしか扱っておらず、さらにその店舗でも購入できる数が2束程度と限定されています。それだけ供給が少ないのです。

ではその大鰐温泉もやしの気になるお値段ですが、1束300円前後とのことです。野菜の値段ということで考えるとさほど高くは感じない値段です。がしかし、一般的なパックのもやしだと安いものは30円切ることもあるのですから、約10倍の値段ということになります。

しかしながら、ふつうのパックのもやしに比べると、大鰐温泉もやしは長さがあり、さらに食感もあるため、普通のパックのもやしよりもずっと食べごたえがあります。あの長さまで育てる手間などを考えると、さほど値段が高いというわけではないかもしれません。

大鰐温泉もやしの料理は?見出し

では、大鰐温背もやしはどうやって食べたらいいのでしょうか。大鰐温泉もやしの魅力は何といっても、シャキシャキした食感です。ですから、調理する場合はその食感が残るようにするとおいしく食べられるのではないでしょうか。

まずは味噌汁やおひたしなどがあげられます。どちらも食べやすい長さに切って火を通します。煮すぎたからといって、食感がなくなるわけではありませんが、さっと火を通す感じにしたほうが、シャキシャキした食感が残っておいしく食べられます。鍋やラーメンの具材として使うのもおすすめです。

また、もやしなので、炒めものもおすすめです。こちらもあまり火を通しすぎないようにシャキッと仕上げるのがコツなのだそうです。ベーコン、肉はもちろん、いろいろな食材と合わせやすいので、単独での炒めものはもちろん、焼きそばなどに入れることもできます。

大鰐温泉もやしの販売店は?見出し

大鰐温泉もやしは最近、メディアなどでも取り上げられるようになり、全国的に知名度があがりました。次のところで紹介しますが、近年では青森県内だけではなく、東京のレストランなどからも問い合わせがあるのだそうです。しかし、大鰐温泉もやしを手に入れるのは、青森県内ですら難しいことなのです。

前述したように、大鰐温泉もやしは作り方が他のもやしと違い、手間がかかりますし、原料も特別です。しかしそれ以上に大変なのは、前述した「一子相伝」というところです。もともと特定の生産農家が作っていたのですが、高齢化などに伴い、生産者が減少、一時は断絶の危機に陥ったこともあるのです。

現在は大鰐町で後継者を募集したこともあって、生産者は回復しつつありますが、いずれにしても生産が少ないことには変わりがありません。現在、大鰐温泉もやしの70パーセントは地元で消費され、東京など県外に出るのは30パーセントほどと言われます。しかもこの70パーセントも青森県ならどこの販売店でもあるわけではありません。

現在、確実に大鰐温泉もやしが購入できる販売店は、大鰐町にある「鰐come(わにかむ)」という複合施設です。その他、大鰐町内、および弘前市内の販売店でも販売されているようですが、どの販売店でも販売するとあっという間に売り切れてしまうのだそうです。

では、大鰐温泉もやしの料理はどうなのか、ということですが、こちらの販売店もあります。JR「大鰐温泉」駅近くの「山崎食堂」では、「大鰐温泉もやしラーメン」と「大鰐もやし炒め」がメニューにあります。もやし炒めは肉とともにしょうゆで味つけしたもので、もやしが主役といっていいくらいにたっぷりと食べられます。

一方、ラーメンのほうは煮干しだしのスープのラーメンの上に、たっぷりともやしが乗せられた一品です。比較的あっさりしたラーメンのスープに、もやしのシャキシャキした食感が合う、まさに名物ラーメンと言える味わいです。ラーメンの方は昼食などのメインとして食べてみてもいいかもしれません。

もう一つ、大鰐温泉もやしのフェスタもあります。そのものずばり「大鰐温泉もやしフェスタ」というフェスタで、11月に行われています。フェスタ当日は、大鰐温泉もやしの限定販売、大鰐温泉もやし汁とスープの販売などのイベントが行われます。フェスタでは1日200束販売されるので、手に入れられる確率も高くなりそうです。

なんと東京で大鰐温泉もやし見出し

フェスタがあること、地元で販売されていることはわかるが、青森まで行くのはいくらなんでも大変だという方もいるかもしれません。実は東京で大鰐温泉もやしを食べる方法があるのです。一つは通販を利用する方法、もう一つは東京の料理店に行く方法です。

大鰐温泉もやしそのものは、日持ちがよい商品ではありません。フェスタでも販売されるのは生のもやしです。しかし、「大鰐温泉もやし御ひたし」という商品があり、これは通販での販売が行われています。要するにもやしをおひたしにしたものなのですが、りんご酢と醤油で味付けされていて、さっぱりした味わいを楽しむことができます。

また、東京の渋谷駅のちかくにある「もやし」というもやし料理専門店では、もやし炒めと、キノコのクリームソースに大鰐温泉もやしを使っています。また同じく東京の新橋にある「ボワヴェール」という創作フレンチの店では、青森の食材を多く使っており、パスタに大鰐温泉もやしを使っています。東京に行ったらぜひ味わってみてください。

珍しい大鰐温泉もやしを食べてみよう見出し

Photo byFree-Photos

大鰐温泉もやしは、この記事を見て初めて存在を知ったと言う方も多いでしょう。とにかく普通のもやしとはまったく違い、食感がよくおいしいもやしです。地元でもなかなかお目にかかれない幻の食材なので、もしチャンスがあったらぜひ味わってみてください。

投稿日: 2018年1月12日最終更新日: 2020年10月8日

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