宮沢賢治記念館へ行こう！アクセスや料金など観光お役立ち情報を紹介！

岩手県花巻にある宮沢賢治記念館は平成27年にリニューアルをされ、展示内容も更に興味深いものになりました。この記事では、そんな宮沢賢治記念館についてアクセスや見どころなどの情報から、周辺のおすすめ観光地情報まで、花巻と宮沢賢治についてご紹介します。

1982年に開館した宮沢賢治記念館。開館までの歴史は長く、まずはじめに「花巻賢治の会」が結成され、その後1976年に「宮沢賢治記念会」が結成されて募金活動が始まりました。その結果建てられたのが宮沢賢治記念館です。場所は宮沢賢治ゆかりの地である胡四王山の山頂近く。

開館以来、小さな子供さんから大人まで幅広い年齢層に人気であった宮沢賢治記念館ですが、2015年に実に開館以来32年ぶりに展示がリニューアルされたことで再び注目を集めるようになりました。スクリーン資料や宮沢賢治の自筆原稿など、興味深い展示物が数多く揃っています。

住所:岩手県花巻市矢沢第1地割1番36 電話番号:0198-31-2319

宮沢賢治記念館の開館時間は、午前8時30分から午後5時までとなっていますが、最終入館時間は午後4時30分になっていますので注意をしてください。休館日は年末年始のみで、12月28日から1月1日までとなっています。一年中、ほぼ休館日なしでの営業なので旅行のスケジュールが立てやすいのも観光客に人気の理由です。

リニューアルオープン後、ますます人気の高まっている宮沢賢治記念館。入館料金についてご紹介しましょう。宮沢賢治記念館だけを見学する場合の料金は、小学生と中学生料金が150円、高校生と学生料金が250円、一般料金が350円となります。20名以上の団体の場合は団体割引料金が適応され、それぞれ50円引きの料金になります。

また、しばらく岩手県花巻に滞在をして周辺を観光しようと考えている人におすすめなのが共通入館券を購入するという方法です。「宮沢賢治記念館」、「花巻新渡戸記念館」、「宮沢賢治童話館、賢治の学校」、「花巻市博物館」の合計4か所の観光地から選ぶことができるようになっています。

料金は、2館共通の場合は、小学生と中学生料金が200円、高校生と学生料金が350円、一般料金が550円です。3館共通の場合は、小学生と中学生料金が300円、高校生と学生料金が550円、一般料金が800円、そして4館共通の場合は、小学生と中学生料金が400円、高校生と学生料金が650円、一般料金が1000円です。

宮沢賢治記念館には基本的には車、電車、路線バス、タクシーでのアクセスとなります。車でアクセスをする際の所要時間ですが、東北自動車道花巻ICより約20分、東北自動車道花巻南ICより約20分、釜石自動車道花巻空港ICより約10分、いわて花巻空港より約15分のアクセスとなっています。

電車で行く場合は、JR釜石線「新花巻駅」から記念館までは約2キロですので、徒歩で行くかタクシーでのアクセスがおすすめです。また、JR釜石線「花巻駅」からも約8キロでアクセスができます。路線バスでのアクセスができるのは「花巻駅」からで、晴山行きバスに乗ってください。

下車するバス停は「宮沢賢治記念館口」で、その後徒歩10分ほどで記念館までアクセスをすることができます。記念館に車でアクセスをする場合に気になるのは駐車場ですが、宮沢賢治記念館には大型バス7台、普通車40台分の駐車場があり、駐車場料金も無料で利用が可能です。

リニューアルを経て益々パワーアップした宮沢賢治記念館、ここからは見どころを5つ紹介していきましょう。まずは記念館の要ともいえる常設展です。常設展は大きく分けて3つ「宮沢賢治の心象風景」、「宮沢賢治の作品世界」、「宮沢賢治のフィールド」があり、大幅にリニューアルされた部分でもあります。

「宮沢賢治の心象風景」では、大きなスクリーンに科学、芸術、宙(そら)、農、祈の心象風景が映し出されるほか、「宮沢賢治の作品世界」では賢治の作品を同じく科学、芸術、宙(そら)、農、祈のジャンルに分けて紹介されています。「宮沢賢治のフィールド」では、賢治の家族や知人にもフォーカスをした内容となっています。

期間限定で開催される特別展、リニューアル後はさらに面白くなったと評判です。2018年1月の時点で開催されている特別展は「賢治と樹木」と題されたもので、開催期間は2017年10月1日から2018年3月31日まで、開催時間は午前8時30分から午後5時までとなっています。

松や杉、はんのきなどの木が多く登場するのが宮沢賢治の童話の特徴の一つですが、この「賢治と樹木」の特別展では、木を植えるということに注目をした「虔十公園林」を中心に賢治と樹木について紹介をしていきます。貴重な自筆原稿の展示も!会場は宮沢賢治記念館の特別展示室です。

宮沢賢治記念館には、岩手県花巻市内を一望できる展望ラウンジがあります。胡四王山の上に建っている宮沢賢治記念館だからこその絶景をぜひ楽しんでみてください。また、「賢治サロン」と呼ばれるエリアでは、宮沢賢治の年表と花巻市の年表を見ることができたり、リニューアルされた音楽や映像ライブラリーを鑑賞することができます。

宮沢賢治記念館の建っている胡四王山には、宮沢賢治が作成した設計図をもとに作られた南斜花壇と日時計花壇があり「賢治の花壇」と呼ばれています。また、宮沢賢治記念館の玄関前には、賢治が主治医であった花巻病院の佐藤氏に贈ったバラの一種であると言われているバラが植えられています。

有名な作品を数多く出版している宮沢賢治ですが、その中でも「注文の多い料理店」の知名度はかなり高いのではないでしょうか。実は、その中に出てくる「山猫軒」があるのです。場所は宮沢賢治記念館の敷地内。作品のファンでもそうでなくても楽しめること間違いなしのおすすめレストランです。

「山猫軒」の中に入ると手前はお土産屋さんになっており、その奥にレストランがあります。お土産は、宮沢賢治の詩がデザインされたシャツやカップなどもありますし、岩手関連のお土産も豊富に揃っています。「山猫軒」の一番人気のお土産は「山猫軒オレンジケーキ」です。レストラン「山猫軒」のお土産もあり、キーホルダーが人気です。

「山猫軒」の店内には「注文の多い料理店」に登場する有名なセリフがたくさん。一番有名な「どなたもどうかお入りください。決してご遠慮はありません。」もありますし、「壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください。」のセリフと共にクリームと塩も。原作を読んでから訪れるとさらに楽しめること間違いなしです。

「山猫軒」のメニューは、花巻の豊かな食材を使ったものが多く、特に「白金豚」が人気です。「白金豚」とは、宮沢賢治が「フランドン農学校の豚」という作品の中で、豚に関して「自然界における触媒だ。白金とおなじだ」と述べていることに由来しています。他にも花巻温泉郷にある農場で作られた「ほろほろ鳥」も人気です。

「山猫軒」のおすすめメニューのNO.1は「イーハトーブ定食」で値段は1550円です。白金豚の角煮を中心に、天ぷらやすいとん、じゅんさいなどボリュームたっぷりのメニューです。おすすめメニューNO.2は「山猫すいとんセット」で値段は1200円。花巻の郷土料理であるすいとんに特製焼きおにぎりなどがついてきます。

レストラン「山猫軒」の本店は、宮沢賢治記念館のすぐそばにありますが、実は、新花巻駅前にももう一店「山猫軒」があります。交通に便利な立地ですので、電車に乗る前によってみるのもおすすめです。お土産も扱われていますので、買い忘れがあった時などにも便利そうです。

住所:岩手県花巻市矢沢3-161-33 電話番号:0198-31-2231

ここからは岩手県花巻にある宮沢賢治記念館以外の観光地をご紹介していきましょう。まずは「宮沢賢治童話村、賢治の学校」です。宮沢賢治生誕100周年を記念して建てられたこちらの施設は、宮沢賢治の童話を映像と音響を通じて体験できる施設として非常に人気があります。

住所:岩手県花巻市高松26-19 電話番号:0198-31-2211

「宮沢賢治イーハトーブ館」は、宮沢賢治を研究する人や愛好者が集う施設で、宮沢賢治に関する作品や学術論文等が収集されている文学館です。といってもそこまで堅苦しい雰囲気ではなく、一般の人も気軽に訪れることができます。宮沢賢治に関するお土産の販売もあります。

住所:岩手県花巻市高松1-1-1 電話番号:0198-31-2116

「羅須地人協会」は、1926年に宮沢賢治が周囲の若い農民たちを集め、農業に関する講義を行うために設立された私塾のことを指します。当時、花巻市桜町にあった宮沢家の別宅を改築した場所が協会となりました。現在の場所に移築されたのは1969年で、非常に自然豊かな環境にあります。

住所:岩手県花巻市葛1-68 県立花巻農業高等学校地内 電話番号:0198-26-3131

「ぎんどろ公園」は、宮沢賢治が実際に教壇に立っていた花巻農学校の跡地にできた広々とした公園です。宮沢賢治が愛したぎんどろ(銀白楊)が多く植わっていることから名付けられました。園内には詩碑などが設置されているほか、桜の名所としても知られています。

住所:岩手県花巻市若葉町3-16

花巻駅に立ち寄ることがあったらぜひ見てもらいたいのが駅の北側にある巨大な壁画で名前を「未来都市銀河地球鉄道の壁画」と言います。サイズは高さが10メートル、全長はなんと80メートルもある巨大なもの。夜になると特殊な塗料で描かれた「銀河鉄道の夜」をモチーフにした絵が浮かび上がります。

住所:岩手県花巻市愛宕町の花巻駅北側

JR花巻駅近くにある「林風舎」は、宮沢賢治の弟の孫にあたる人が店主をしているカフェです。「注文の多い料理店」の世界をイメージした店内にはイギリス風のアンティーク家具でまとめられた非常に落ち着いた雰囲気です。1階にはお土産売り場があり、カフェは2階にあります。

住所:岩手県花巻市大通１丁目3-4 電話番号:0198-22-7010

観光地とは少し違いますが、銀河鉄道の世界を実際にSLに乗って体験することのできる「SL銀河」も人気の観光スポットです。2014年に運行が開始されたこの列車は花巻と釜石の間を運行しています。夜空をイメージしたブルーの車体を見ていると、今にもジョバンニとカムパネルラが飛び出してくるような錯覚に陥ります。

毎年夏に花巻で開催されるお祭りが「イーハトーブフォーラム」です。宮沢賢治の精神を次の世代へと受け継いでいこうというテーマで様々なイベントが実施されますが、その中でも「光と音のページェント　花火ファンタジー」と題して約7000発の花火が打ち上げられ、観光客に人気です。場所は岩手県花巻市里川口町、北上川の朝日橋付近です

ここからは花巻で購入することができる宮沢賢治関連のおすすめお土産をご紹介しましょう。まずはじめにご紹介するのは「注文の多いロールケーキ」で、米粉100%で出来た体にもやさしいスイーツです。宮沢賢治の弟の孫にあたる人が命名をしました。先ほどの観光地の項目で紹介した「林風舎」でも一番人気のメニューです。

宮沢賢治の名前を使用したお土産の中でもかなり歴史が古く、昭和30年ごろから販売をされているもなかです。直径が約15センチと大迫力の大きさのもなかには「雨ニモマケズ風ニモマケズ」と刻まれています。中はこしあんと白あんです。販売元の「賢治最中本舗」はリニューアルを経て、2017年に営業を再開しました。

菓子工房しらはたから発売されているのは花巻銘菓の「よだかの星」です。もちろん宮沢賢治の名作童話「よだかの星」にちなんで作られたお菓子で、胡麻の風味の効いた薄いかりんとうの生地に黒蜜が合わせてあります。一見すると地味なお菓子ですが、その味は食べれば食べるほど美味しさがじわじわと広がるような昔懐かしいお菓子です。

今も昔も子供から大人まで多くの人を魅了してやまない宮沢賢治の作品。リニューアルをして更に充実した宮沢賢治記念館では、様々な角度から宮沢賢治の人となりを知ることができ、更に作品への理解を深めることができます。近隣にある宮沢賢治関連の観光地もあわせて、宮沢賢治に会いに花巻を訪れてみるのはいかがでしょう?