大門素麺は富山に古くから伝わる高級そうめん!
富山県砺波市の大門地区に古くから伝わる伝統的なそうめんが大門素麺です。「おおかどそうめん」と呼ぶこちらの高級そうめんは生産者の名前がパッケージに書いてあるので安心して食べられるとリピーターも続出。この記事では、富山のお土産としても大人気の大門素麺についてご紹介します。
ユニークな特徴や美味しいゆで方・食べ方もご紹介!
大門素麺の一番の特徴はその見た目です。一般的なそうめんとは全く異なるユニークな見た目をしていますので、どのようなゆで方をすればいいのか迷ってしまう方もいらっしゃいます。この記事では、おすすめのゆで方に加え、美味しい食べ方、大門素麺を提供しているお店の情報なども含めてまとめました。
大門素麺とは
美味しい富山名物として知られている大門素麺。その歴史はなんと江戸時代までさかのぼるという由緒正しいそうめんです。ここからはまず大門素麺とは一体どういうそうめんなのかについてご紹介しましょう。大門素麺の歴史や生産の方法などを知っておくと、大門素麺が一層美味しく感じられること間違いありません!
大門素麺の歴史
大門素麺が生まれたのは富山県砺波市大門地区です。砺波市といえばチューリップで有名な場所ですが、そんな自然豊かな場所で大門素麺の生産が開始されました。
大門素麺が生まれるきっかけとなったのは、大門地区の人が石川県蛸島へ行商にいったことです。石川県蛸島はそうめんの生産が盛んで、それによって非常に豊かな家が多くありました。
それを目の当たりにした行商人は、大門地区でもそうめんの生産をすれば生活が豊かになると考え、1848年ごろからそうめんの生産を開始しました。
昭和の初期には大門素麺の生産はピークを迎え、生産者は最大では64軒を迎えたこともありました。現在の生産者は約10軒となっています。
大門素麺の特徴・ユニークな形
大門素麺の一番の特徴は、手でぎゅっと丸めたようなその形です。これは運ぶときにポキポキ折れやすいというそうめんの弱点をカバーするために考えられたと言われています。
ちなみに、大門素麺の丸めた形が女性の島田まげによく似ていることから、大門素麺は「丸まげそうめん」や「島田そうめん」と呼ばれることもあります。
大門素麺の製法
現代ではどんな食べ物でも効率化のため機械化していることが多いですが、大門素麺はほぼ手作業で生産されているというのが大きな特徴です。まさに手延べそうめんということになります。
10月から翌年の3月の寒さが厳しい時期に、厳選された小麦粉を使って大門素麺は生産されます。小麦粉を地区を流れる庄川の清流を利用して捏ね、一晩寝かします。その後板状にしてから何度も手で伸ばすことにより、大門素麺特有のコシが生まれるのです。
そして半乾きになったタイミングを見て丸められ、和紙で包みます。その後完全に乾燥するのを待って出荷されるというわけです。
大門素麺の生産者
大門素麺のパッケージをよく観察すると生産者の名前が書いてあるのが分かります。これは、生産者によって水の加減や小麦粉の種類などが異なるので味も微妙に違い、地元の方は生産者指定で大門素麺を買うことが多いためです。大門素麺を複数買う場合には、異なる生産者のものを買ってみて食べ比べをしてみるのもおすすめです。
大門素麺の美味しいゆで方・食べ方
長い歴史を持ち、手作りだからこそ生産者によって少しずつ味や風味が異なる大門素麺。ここからはユニークな形をしている大門素麺のおすすめのゆで方や美味しい食べ方についてご紹介しましょう。形は一般的なそうめんとだいぶ異なりますが、同じようなゆで方でいいのでしょうか。
大門素麺の美味しいゆで方
大門素麺の一番の特徴であるその丸い形。この形をしているので、大門素麺の一本ずつは実は非常に長く平均で約1.7メートルもあります。したがってそのままゆでると食べにくくなってしまいます。お湯に入れる前に、大門素麺の真ん中から2つに割ってしまうのがポイントです。
あとは一般のそうめんと同じようなゆで方で問題ありません。なるべくたっぷりのお湯を沸かし、そこに大門素麺を入れます。表示の時間ゆでたら冷水に取り、よく揉み洗いをするだけです。
大門素麺の美味しい食べ方
ころっとした丸い形が特徴的な大門素麺。ゆでるときに迷ってしまいそうですが、半分に割るだけということでゆで方も非常にやさしいです。では、おすすめの食べ方はそのような方法があるのでしょうか。こちらも一般のそうめんと同じように味わうことができますが、富山で親しまれている食べ方もあります。
大門素麺の美味しい食べ方①:つけ麺
大門素麺の美味しい食べ方としてまずご紹介するのがつけ麺スタイルです。大門素麺本来の味がよくわかるので、初めて大門素麺を食べてみるときにはこちらの方法が断然おすすめ!小麦粉の味がしっかりとし、のど越しの良さをきちんと味わうことができます。くれぐれもゆですぎにはご注意を。
大門素麺の美味しい食べ方②:にゅう麵
特に寒い季節には温かく調理したそうめんであるにゅう麺もおすすめです。大門素麺を表示通りにゆで、しっかりと冷水で揉み洗いをしてから予め準備しておいた出汁に入れます。具材はお好みでどうぞ。ねぎをたっぷり入れるのも美味しいですし、卵を溶き入れるとまろやかな味に仕上がります。
大門素麺の美味しい食べ方③:なすと一緒に
富山県砺波市では、大門素麺となすを一緒に食べるという習慣があります。基本の作り方としては、出汁に好みで醬油や塩を入れ、なすと一緒に煮込むだけ。それを大門素麺と一緒に食べます。そうめんは冷たくしても温かくしてもいいですし、なすの味付けに味噌を入れたり、甘辛く煮たりする家庭もあります。
大門素麺を買える店&食べられる店
ユニークな形をしている大門素麺ですが、ゆで方も食べ方も一般的なそうめんとほぼ同じ方法で問題ないということもあり、手軽なお土産や贈答品としても大人気の大門素麺。ここからはそんな大門素麺を買えるお店や食べられるお店をいくつかご紹介しましょう。富山に行ったらぜひ立ち寄ってみてください。
大門素麺が買える店①:富山県内のスーパー
富山県内、特に砺波市内にあるスーパーであれば大門素麺を置いていないところはないと言っても過言ではありません。一般的なそうめんの見慣れた細長いパッケージではなく、四角い包装になっているのでご注意を。ラッキーな場合はセールをしていることもありますので、場合によってはかなり安く手に入れることができます。
大門素麺が買える店②:富山県内の道の駅・空港
富山県内にある道の駅や空港には必ず名産を取り扱っているお店がありますので、そこで大門素麺を購入することもできます。
特に道の駅となみはサイズも大きく、地元の新鮮な野菜などが手に入ると大人気です。国道156号線沿いにあります。
大門素麺が買える店③:オンラインショップ
大門素麺を食べてみたいけれど富山県まで行くことがないという方におすすめの方法がオンラインショップです。大手の通販サイトで検索してみると、さまざまな商品がヒットします。
贈り物にぴったりの化粧箱に入っているものから、日常遣いにぴったりのサイズまで豊富に揃うほか、めんつゆまでセットになった便利なものもあります。
大門素麺が食べられる店①:農家レストラン大門
美味しい大門素麺が食べられると人気のお店の一軒目は「農家レストラン大門」です。昔から郷土料理を提供しているお店で、古民家を改築した店内も見どころです。
大門素麺は単品でも食べられますが、さまざまなセット料理に大門素麺が付いているものも人気です。大門素麺と一緒に富山の郷土料理を食べたいときにおすすめの一軒です。
住所 | 富山県砺波市大門165 |
電話番号 | 763-33-0088 |
大門素麺が食べられる店②:砺波そだち
JAライフ富山が直営しているレストランが「砺波そだち」です。大門素麺がはもちろん、美味しいとやま米、とやまポーク、とやま牛などが食べられると大人気。ランチメニューだと、おにぎり付きの大門そうめん定食はなんと880円というコスパの良さです。冷やしか温だしから選ぶことができます。人気観光地のチューリップ公園は目の前という立地です。
住所 | 富山県砺波市宮沢町3-11 |
電話番号 | 0763-34-4141 |
大門素麺が食べられる店③:めん食堂 川なべ
最後にご紹介するお店はなんと創業大正10年という老舗の「めん食堂 川なべ」です。親子三代にわたって経営しているこちらのお店は、安全をモットーとしており、添加物や化学調味料を使用していない点でも大人気。
食べ方のところでもご紹介した大門素麺となすを組み合わせたメニューとして人気なのが「茄子の煮浸しと柔らかニシンの甘露煮」で値段は1000円です。
住所 | 富山県砺波市三郎丸331-1 |
電話番号 | 0763-33-5632 |
大門素麺のことなら何でもわかる大門素麺資料館
大門素麺のことをもっと詳しく知りたくなった方には「大門素麺資料館」がおすすめです。2018年8月に富山県砺波市にオープンした資料館には、そうめん作りの各工程がよく分かるようなジオラマがあるほか、実際に製造に使われている道具なども展示されています。
営業時間は午前10時から午後4時まで。定休日は年末年始のみ、入館料は無料です。場所は先にご紹介した「農家レストラン大門」の敷地内で、連絡先も同じです。
大門素麺の特徴を知って美味しく味わおう!
一つずつ丁寧に手作りで生産されているという温かさも大人気の大門素麺。富山の人気お土産になっているのにも納得です。
形はユニークですが、ゆで方や食べ方は一般的なそうめんとほぼ同じ。ぜひ一度美味しい大門素麺を味わってみてください。
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