『菅沼合掌造り集落』の幻想的なイルミネーション
菅沼合掌造り集落のライトアップをご存知ですか?日本昔ばなしに出てくるような世界を幻想的に照らしてくれるイベントです。2月・3月・5月に行われ、季節ごとの異なった表情を見せてくれます。ここでは、菅沼合掌造り集落の見どころを踏まえながらライトアップを時期的にご紹介していきます。
『菅沼合掌造り集落』とは
1995年に日本で初となる世界文化遺産『白川郷・五箇山の合掌造り集落』に、五箇山地域の菅沼集落が登録されました。お隣の白川郷は有名ですが、五箇山はまだまだ知名度が高くありません。しかし白川郷とは対照的にシーズンでも混雑せず、白川郷を縮めた小さな集落なため、気軽に観光できるのがポイントなんです。
合掌造りの家屋は集落に9戸しか存在しませんが、食事処からお土産屋に宿泊施設と申し分ない充実さ。また集落全体が国の史跡にも指定されているため、昔ながらの景観を保ち続けています。田んぼのあぜ道や水路も昔と変わらない姿なんですよ。夏のお盆や紅葉シーズン、そしてライトアップの時期は観光客で賑わう観光名所です!
『菅沼合掌造り集落』へのアクセス方法は
高速バスが楽で便利!
菅沼集落へのアクセス方法はJRとバス、高速バス、車になります。JRとバスを利用する場合、富山駅から在来線に乗り20分かけて高岡駅へ。高岡駅からは世界遺産バスが運行しており約80分かけて菅沼集落へ到着します。名古屋駅・金沢駅をご利用の方は菅沼集落行きの高速バスを利用するのが簡単です。金沢駅から『北陸鉄道高速バス』で約60分、名古屋駅前からは『きときとライナー』を利用して約2時間30分で到着します。
車でお越しの方は東海北陸自動車道を利用して五箇山I.Cで降りてください。国道156号を進んでいくと左側に菅沼合掌造り集落専用の有料駐車場が見えてきます。駐車料金は500。集落よりも高い丘の上にあるため、エレベーターで下まで行きます。エレベーターを降り、薄暗いトンネルを右に進むと菅沼合掌造り集落へ到着です。
『菅沼合掌造り集落』2月のライトアップ
四季の五箇山・雪あかり
雪と合掌造りの幻想的なライトアップを見れるのが『四季の五箇山・雪あかり』。およそ50基にも及ぶライトが寒い冬の夜の集落を温かく照らしてくれます。開催時期は2月最初の土曜・日曜日。ライトアップ時間は日没から午後8時までとなります。冬の夜は寒さが厳しいので防寒対策は忘れずにしていきましょう。
富山:合掌集落、光に包まれ 世界遺産・菅沼で雪あかり
— bass3721 (@bass3721) February 5, 2017
南砺市上平地域のライトアップイベント「四季の五箇山 雪あかり」が4日、世界文化遺産の菅沼合掌造り集落一帯で始まった。https://t.co/9YczDTECvk(北日本新聞) pic.twitter.com/01TCwIh2aB
そしてライトアップと同時に、五箇山地方に古くから伝わる伝統民謡「こきりこ節」や「といちんさ」も見られます。雪あかりの合掌造り家屋を背景に、伝統ある踊りを楽しみましょう。開始時間は午後7時から30分ほど。駐車料金として車1台1000円かかります。
『菅沼合掌造り集落』3月のライトアップ
週末限定のライトアップ
季節の変わり目である3月、五箇山はまだ冬の世界です。そんな残雪残る3月は毎週金曜日と土曜日限定でライトアップが行われます。時間は午後7時から15分ほど。暗い山の中、静かな空間に白く浮かび上がる合掌造りの家屋をカメラに抑えようと多くの観光客が足を運びます。また羽馬家の語り部による菅沼集落案内もライトアップと同時に併せて耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
ライトアップ限定の臨時バスが運行!
そして、3月のライトアップに合わせて高岡駅から菅沼合掌造り集落を結ぶ世界遺産バスが臨時運行します!行きは高岡駅17時10分発、帰りは菅沼バス停20時20分発の1往復。乗車料金は片道1200円で事前予約制となっているため、早めにチェックしておきましょう。
『菅沼合掌造り集落』5月のライトアップ
四季の五箇山・春の宵
水田に映る「逆さ合掌」が見られるライトアップイベントが『五箇山・春の宵』です。5月下旬から6月上旬にかけて行われ、田植えを終えたばかりの水田に映える合掌造りの家屋「逆さ合掌」を見に、多くの観光客が訪れます。ライトアップは日没から午後8時30分まで楽しめます。
伝統民謡もご一緒に!
明日6月4日(土)は世界遺産 五箇山 菅沼合掌造り集落ライトアップ「春の宵」2回目で最終日があります!民謡披露もあるよ!https://t.co/cxiujkTIv0 #五箇山 pic.twitter.com/0mEdHoOM3R
— 五箇山総合案内所 (@gokayamatourist) June 3, 2016
『春の宵』も『雪あかり』と同じく、伝統民謡が披露されます。伝統民謡である「こきりこ節」は日本を代表する民謡として五箇山地方に古くより伝わるもの。開始時間は午後7時から30分ほど。車でお越しの場合は、駐車料金として1000円かかります。民謡を聞きながら光り輝く幻想的な世界に浸ってみませんか?
『菅沼合掌造り集落』の合掌造りについて
合掌造りについて知っていればライトアップをより楽しめます!
世界文化遺産『白川郷・五箇山の合掌造り集落』といえば合掌造りの集落群が思いつきますね。そもそも合掌造りとは何なのか?合掌造りの特徴といえば茅葺の屋根ですね。この茅葺の屋根は傾斜が45度から60度と急勾配になっており、屋根に積もった雪が落ちるよう工夫されています。豪雪地帯に位置する五箇山は冬の積雪量が2mを超えるため、このような建築技法はとても役に立っていることが分かりますね。
雪にとても強い茅葺屋根の葺き替えは、30年から40年に一度行われます。この葺き替え作業のことを「結」と呼び、村人の屋根葺き職人たちによって1日がかりで作業します。近年は高齢化が深刻化しているため、外からのボランティアの方々も活躍。こちらの茅葺屋根の葺き替え作業、費用として通常1000万円以上しますが、白川郷・五箇山の集落では無償で手伝ってくれるんです!
続いて屋内を見て行きましょう。合掌造りの家屋は3階、大きい建物は4階立てとなり、最上階は茅葺の屋根裏部分に当たります。下の囲炉裏の熱が屋根裏部屋にたまり、また広いスペースを確保できるため養蚕業に適していました。これぞまさに先人の知恵!
菅沼の合掌造りは特別!?
菅沼集落の合掌造りは、同じ五箇山の相倉集落や白川郷の萩町集落と同じように見えますが、よく見ると違います。一つ目は屋根の急斜角度。菅沼集落と相倉集落は萩町集落と比べて屋根が急になっているんです。菅沼集落は萩町集落と比べて水分を含んだ雪がたくさん降ります。そのため、降り積もると屋根が潰れやすくなるため、角度が急になっているのです。
また、菅沼の合掌造りは茅葺屋根の端の部分が丸くなっていることが特徴。上の写真が菅沼集落の茅葺屋根、下の写真が萩町集落の茅葺屋根です。上の写真をご覧いただくと、端の部分が丸まっていることが分かりますね。
そしてもう一つ、玄関のある位置が相倉と萩町の合掌造りと違って、妻側にあるのが菅沼の合掌造りの特徴。妻側とは、合掌造りが手を合わせた形に見える方のことを言います。白川郷と同じように見えて実は違う菅沼集落の合掌造り。豆知識を抑えておくことで、ライトアップをさらに楽しめることでしょう。
『菅沼合掌造り集落』の紅葉
秋の合掌造りもオススメです!
富山県南砺市菅沼合掌造り集落からの紅葉風景(2016/11/13)#紅葉 #富山 #菅沼合掌造り #菅沼合掌造り集落 pic.twitter.com/EbpiocbJYL
— From E (@from_es) November 20, 2016
秋の紅葉の時期もオススメです!周囲を山に囲まれた菅沼合掌造り集落では10月下旬から11月上旬にかけて紅葉を楽しめます。紅葉やカエデなどが楽しめます。研ぎ澄まされた空気と清涼感あふれる空、紅色に燃える山々を背に小さな村を堪能してみてください。
紅葉が終わる11月は冬支度が始まります。周囲の山々から紅葉が終わり次第に雪化粧を開始。12月から本格的な長い冬の始まりです。この時期は1年の中でも閑散期であるため、人混みが苦手な人は紅葉が終わる晩秋に訪れてみるのもいいですね。
『菅沼合掌造り集落』の冬
冬の閉ざされた小さな村の魅力とは?
冬に菅沼集落へ訪れたい方も多いのではないでしょうか。世界有数の豪雪地帯に位置する五箇山は冬の時期、積雪が3mにも及びます。道路は除雪されますが、チェーンまたは冬用タイヤが必要。運転に不安な方はバスをおすすめします。さて、雪だらけの冬の菅沼集落ですが、一体どんな魅力があるのでしょうか。
五箇山合掌造りの里。丁度放水やってていいタイミングやったヽ(・∀・)ノ pic.twitter.com/vcSYR1JxOF
— 鎖骨下強化人間 (@sokusekikyouka) January 7, 2017
まずは放水イベント!1月に合掌造りの集落を火災から守るための放水が行われます。この放水は昔からある伝統文化で、防火訓練として冬の1月に開催。地上高く吹き上がるシャワーと雪景色は、貴重な光景を見させてくれます。
そして先ほど紹介したライトアップイベント『雪あまり』も冬のお楽しみ。静まり返った山中の集落に響くこきりこ節を楽しみながら、白く輝く合掌造り集落の世界を満喫できます。また、晴天時の空は満点の星が見られますよ。
『菅沼合掌造り集落』の伝統あるお土産は?
食事処やお土産屋も充実
集落にはお土産屋や食事処が数店舗あります。「おみやげ・かっぱ」では和紙などのかわいい伝統工芸品が並んでいます。「土産・食事処 天ぷら与八」では、栃餅を含む郷土料理のお土産のほか、江戸前天ぷらが自慢の料理も堪能できます。また、歩きながら気軽に食べれる五平餅も要チェックです!
『菅沼合掌造り集落』は四季折々の楽しみ方がある
菅沼合掌造り集落のライトアップは季節ごとに味のある風景を楽しめますね。特に『雪あかり』と『春の宵』では、幻想的な合掌造り集落を背景に伝統民謡を楽しめるのがポイント。雪と水田の相性が良い合掌造りは、ぜひ一度見ておくべきです。どこか懐かしい日本の原風景を見に菅沼合掌造り集落へ訪れてみませんか?
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