安達太良山の紅葉2017！見頃はいつ？登山・ロープウェイの混雑状況まとめ

福島県で磐梯山と並ぶ名峰「安達太良山」は、日本百名山の一つに数えられる標高1700mの山です。あだたら山ロープウェイで気軽に山頂まで行ける人気の観光地です。山頂から見る紅葉の景色はまさに絶景です。安達太良山の紅葉の見頃や紅葉スポット、登山についてご紹介していきます。

安達太良山は、福島県二本松市にある安達太良連峰の主峰です。標高は約1700mで、一番最近ではおよそ100年前に噴火している活火山です。日本百名山の一つのほか、花の百名山、うつくしま百名山に選定されています。多くの登山愛好家が訪れる、福島では磐梯山と並ぶ名山です。

あだたらロープウェイがあり、ゴンドラに乗って気軽に山頂まで行けるので、登山経験のない観光客もたくさん訪れます。遊歩道もあるので夏には高山植物を身近に楽しめます。冬は安達太良山スキー場で雪遊び。しかし一番の魅力は、色鮮やかな紅葉の絶景です。年間で最も観光客が訪れる秋は、安達太良山が最もにぎわう季節です。

安達太良山の紅葉が色づき始めるのは9月中旬から下旬です。しかし山頂が少し色づくくらいで、紅葉を楽しめるのはもう少し先。この時期はまだ夏の名残りという空気で、9月中旬まであだたらイルミネーションを開催しているので、紅葉の前に光の天の川を楽しむことができます。

安達太良山の麓にはあだたら渓谷があり、気軽にトレッキングを楽しむことができる遊歩道があります。こちらの色づき始めは10月に入ってからです。落ち葉になるのは11月上旬ですから、約一ヶ月ほど紅葉を楽しむことができます。

安達太良山は標高1700mと決して高いわけではありませんが、山頂と麓では紅葉の見頃にずれがあります。最も早く山頂から、10月上旬から中旬にかけて見頃がはじまります。安達太良山山頂は上旬には赤く染まり、山頂のみはらし台からの景色やゴンドラから見る景色も10月中旬に最高潮になります。

ロープウェイが上っていくにつれ、なだらかに広がっていくあだたら高原が赤、黄色、茶色と色づき、感嘆の声があがる見事な絶景です。福島でも1、2を争う紅葉の名所です。見頃の10月中旬はまるで山々が色とりどりのお化粧をしたみたいです。10月下旬にはあだたら渓谷や奥岳温泉も見頃となります。

ロープウェイのあたりや麓も落ち葉になる10月下旬から11月上旬には、山頂では雪が降り始めます。山麓の紅葉に感動しつつ、ロープウェイからは色が深くなり哀愁を帯びたあだたら高原が広がります。そして山頂ではその上にちらつく真っ白い雪。秋から冬への幻想的な絶景を一気に楽しむ絶好の時期です。

12月上旬になれば安達太良山は雪景色となり、安達太良山スキー場がオープンします。登山客にも愛される安達太良山は、一年を通していろんな楽しみ方ができます。福島の中でもおすすめの行楽地です。福島の中だけにとどまらず、山の紅葉では東北の中で栗駒山と並び絶景と称されています。

安達太良連峰の薬師岳付近までかけられたあだたらロープウェイは、多くの観光客を紅葉の絶景へと案内する約10分の空中散歩です。冬は安達太良山スキー場のゴンドラとなります。全長は1500mを超え、高低差は約400mです。29年は11月5日まで運行しています。

あだたら山ロープウェイは高速の6人乗りで、1分間隔でどんどん出発します。安達太良連峰や近くの吾妻小富士、天気がいいと宮城と山形の県境蔵王連峰を望むことができます。元々風の強い場所なので、強風の場合は運行中止になる場合があります。晴れ、雨と合わせて風もチェックして行きましょう。

あだたら山ロープウェイの山頂駅には、無料のみはらし台があります。屋内でゆっくりくつろぎながら景色を楽しめるスタイルです。雄大な安達太良山の自然を心ゆくまで堪能してください。あだたら山ロープウェイの料金は、片道1000円、往復で1700円です。

あだたら山ロープウェイに乗って山頂を目指せば、眼下に広がるのはあだたら高原の壮大な景色です。あだたら高原は磐梯朝日国立公園の一部です。冬は一面銀世界のスキー場になります。秋は紅葉に染まったあだたら高原がどこまでもなだらかに続き、さえぎるものがないので圧巻の赤い絶景です。

あだたら高原の紅葉の見頃は10月中旬から10月下旬です。それは「紅葉の絨毯」と言われるほどの絶景です。大パノラマの色鮮やかな紅葉は、一度見たら虜になります。福島や東北はもちろん、首都圏からも約3時間とアクセスが良く日帰りも可能なので、紅葉狩りにぜひ訪れてみてください。

あだたら山ロープウェイを山頂まで上り、山頂駅から約5分歩いたところに「薬師岳パノラマパーク」があります。薬師岳をゆっくりまわる約300mの遊歩道です。紅葉の見頃は10月上旬から10月中旬です。ゴンドラから見た紅葉の、その鮮やかな葉一枚一枚に触れる散歩道です。

薬師岳パノラマパークの遊歩道の一角には、詩「智恵子抄」の一説を残した記念碑があります。作者の高村光太郎、そして妻の智恵子は現在の福島県二本松市の出身です。智恵子抄にも「阿多多羅山」として登場しています。安達太良山の空は智恵子が言う「ほんとの空」。ぜひその目で確かめに行ってみて下さい。

あだたら渓谷は、安達太良山の稜線直下に源流のある原瀬川の支流「烏川」にあります。紅葉の見頃は10月中旬から11月上旬です。登山客だけでなく、紅葉を楽しみに歩く観光客もたくさんいる人気スポットです。あだたら渓谷沿いにある遊歩道は約1kmで、30分ほどで見てまわることができます。

あだたら渓谷は紅葉ももちろん、その景色の全てが美しい名所です。遊歩道に入ってまもなく見える「魚止滝」は落差があって迫力があります。また「昇龍滝」はなだらかな石を滑るように流れる滝で、心が澄んでいく心地がします。奥岳の登山から下山からするときにも見ることができるのでおすすめです。

安達太良山は登山家にも大人気の山です。特に紅葉の季節、見頃の10月を中心に登山家の通勤ラッシュのようになります。安達太良山には、ロープウェイを利用していく登山コースが3つあります。安達太良山をまわって奥岳に行くのが初心者コース。ロープウェイを使って約4時間です。

もちろん、ロープウェイを使わず自力の登山をするハイカーも大勢います。コースの残り2つは中級で、自力の場合はいずれもロープウェイ使用の時間＋1時間が登山にかかる時間です。山道もなかなかの渋滞具合ですが、整備されていてとても歩きやすいです。絶景の紅葉のアーチを抜ける登山です。

安達太良山の頂上は、なだらかな稜線に岩山がちょこんと出た通称「乳首山」です。ここまで行くと周囲は岩肌ですが、眼下に広がるあだたら高原に周囲の山々は絶景です。お天気がいいと福島の有名な湖、猪苗代湖を見ることができます。お天気が崩れやすいですし山頂は寒いので、防寒対策をして行きましょう。

安達太良山を訪れる登山家に親しまれているのが、山小屋「くろがね小屋」です。食堂のある山小屋で、宿泊の登山客も受け入れています。紅葉が見頃のシーズンには人がいっぱいで、通路まで人が溢れています。空席がなく立ったままお弁当を食べる登山客もいるとか。大人気の山小屋です。

くろがね小屋の魅力は、年中無休の源泉かけ流し温泉があることです。泊りがけの登山にはもってこいの山小屋ですね。そのほかお土産の買える売店まであり！休むイスだけがある、という山小屋のイメージと大違いです。そして、ここから登る先、ここにしかトイレがないので並んででも済ませておきましょう。

登山は未経験、道具も何も持っていないという方におすすめなのが、トレッキンググッズのレンタルです。あだたら高原リゾートレストハウス売店コーナーにて受付しています。レンタルできるのはデイパック（リュック）、トレッキングシューズ、レインウェアです。服装は動きやすく汗の乾きやすいものを選び、寒くないよう準備しましょう。

安達太良山は安達太良連峰の主峰。登る山はほかにもあります。当然、登山口もあだたら山ロープウェイ付近のほかにも多くあります。そのどの登山口にも近くに温泉があります。ロープウェイからの絶景に満足したら、次はぜひその足で紅葉の一瞬一瞬を目に焼き付けに行きましょう。違う場所から見る安達太良連峰紅葉の絶景も格別です。

あだたら山ロープウェイの目の前にあるのが、「奥岳の湯」です。内湯の窓を大胆に開け放つことで、半露天風呂になっています。また大きめに作られた露天風呂には柵などがなく、標高約950mのダイナミックな景色を開放感たっぷりに味わうことができます。11月5日までは大好評の夜間営業を延長し、21時まで営業しています。

安達太良山のロープウェイ登り口の近隣にあるのが、岳温泉です。その昔、蝦夷の征伐にきた坂上田村麻呂が発見したと言われています。美味しい空気と水が自慢で、日本温泉協会のアンケートで「自然環境日本一」に選ばれました。歩いた疲れをじっくりと労わることができます。岳温泉の紅葉の見頃は10月下旬です。

岳温泉は、ヒマラヤ大通りに温泉神社をはじめとして、たくさんの宿とお土産屋が並んでいます。日帰り入浴をやっている温泉もいくつかあります。宿泊して温泉や福島のご当地料理を堪能するのも贅沢です。安達太良山紅葉観光にはぜひ温泉もセットで行きましょう。

安達太良山へ登頂した記念にお土産を買うのも、隣にある岳温泉がおすすめです。安達太良山の美しい水を使って作った地酒が多く販売されています。また、くろがね小屋にちなんだ岳温泉名物「くろがね焼き」が購入できるのは、玉川屋さんだけ！チェックしてみてくださいね。

安達太良山へ登るときは、レストハウスでのスキー場レストランメニューや、山頂での格別のお弁当とコーヒーを楽しみに行く人も多いと思います。岳温泉でお食事をいただくのもおすすめです。小さな温泉街とは思えないほど、お食事処やカフェが並んでいます。注目は二本松の野菜、米、肉をふんだんに使った安達太良カレー。絶品です。

安達太良山へ車ででかける場合は、東北自動車道で福島に入り、二本松ICで降ります。二本松ICからあだたら高原リゾートまでは約20分。駐車場は1500台あります。朝8時から9時頃にはいっぱいになります。また駐車場入場で混みあい、空いてはいるのですが空いている場所を探すのに時間がかかるので、早めに行くことをおすすめします。

公共の交通機関で行く場合は、東北新幹線で郡山駅もしくは福島駅まできて、東北本線に乗り換えて二本松駅で下車します。二本松駅からは、岳温泉、奥岳を循環するシャトルバスが毎日運行されています。また、地元昭和タクシーでは、二本松からのタクシー往復とロープウェイ往復をセットにしたプランを発売中。こちらもおすすめです。

安達太良山への道のりで通るのが「吾妻スカイライン」です。途中の浄土平には駐車場があり、そこから「吾妻小富士」に登ることができます。こちらも活火山で、中央には大きな火口があります。周囲の山から見ると富士山の山頂のようにも見えることからこの名がつきました。帰り道などにぜひ立ち寄ってみてください。

安達太良山は福島の中でも人気の紅葉観光スポットです。近辺は混雑します。車で行く場合は駐車場に近づくほど渋滞気味になります。また帰りは、バスなどと一緒にあると下山するのに時間がかかってしまいます。高速道路では断続渋滞の表示が出ることがよくありますが、思ったよりもスムーズに進みます。時間には余裕を持ちましょう。

あだたら山ロープウェイを使う観光客も大勢いて、チケット売り場や乗るまでは大変混みます。登山の重装備をした観光客もたくさんいます。しかしロープウェイは高速で、6人乗りですが次々に来るので、意外と列は早く進みます。長いと一時間以上待つこともありますので、その時間も予定に入れて出かけましょう。

福島が誇る名峰、安達太良山。そこに広がる紅葉の絨毯は、多くの登山家や観光客の心を惹きつける絶景です。遊歩道やトレッキングコースもあって、紅葉を間近に見て、山の空気を吸って、僅かな秋の色づいては散っていく季節を感じることができます。安達太良山の紅葉とその絶景を、ぜひ体一杯に体感しに行きましょう。