長崎鼻の見所スポットを紹介！公園や竜宮神社など鹿児島を満喫！

鹿児島県指宿市に位置する長崎鼻は薩摩半島の最南端にある岬です。海越しに開聞岳、展望台からは屋久島や硫黄島を遠望できるビュースポットであり、浦島太郎伝説の残る竜宮神社や動物園・植物園もある観光スポットでもあります。今回は霧島錦江湾国立公園の一角をなす長崎鼻の楽しみ方をご紹介します。

長崎鼻は鹿児島県南部、薩摩半島の最先端に突き出た岬で鹿児島県指宿市(旧山川町)に位置しています。指宿カルデラの外輪山の一部で、一帯は火山岩にて形成されているため、岬の先端は岩礁になっており、かなり足場がゴツゴツとしています。(先端まで歩いて行けますがちょっと注意して下さいね)

「鼻」と付く地名は岬の基部が末広がりになる三角形状の地形につけらる事が多く、九州地方に多く見られますが、その中でもこの薩摩半島の長崎鼻は特に有名です。なぜ「長崎鼻」かというと、細長く陸が突き出ているので、「長く先が伸びた鼻」＝長先(崎)鼻と呼ばれるようになったそうです。

飛行機利用の場合、鹿児島空港から連絡バスで指宿駅へ、その後指宿枕崎線で山川駅まで。電車利用の場合は、鹿児島中央駅から指宿枕崎線で山川駅まで。山川駅からは車で15分です。山川駅からバスも出ており、鹿児島交通バス開聞行きで長崎鼻前停留所下車となります。また車を利用する場合は、九州自動車道・鹿児島ICより国道226号を南下、指宿市街地経由で70分です。

鹿児島中央駅からJRの観光特急「指宿のたまて箱」(通称いぶたま)が運行されています。この列車は竜宮伝説をテーマにしていますので、浦島太郎に思いをはせながら、名物の「いぶたまプリン」に舌鼓を打ちつつ、指宿まで移動するのも楽しいですね。事前に指定席を購入するのを忘れずに。

指宿駅から45分間隔で運行されている「のったりおりたり」バスを利用して、砂むし会館前・フラワーパーク・開聞岳登山口・池田湖などを観光しながら長崎鼻に立ち寄ることもできます。一日乗車券の料金は1100円です。このバスにのって指宿を満喫するのもいいかもしれませんね。

鹿児島県随一のビュースポットとも言われている長崎鼻。妨げる障害物は何もないため、どこからでも、西方に「薩摩富士」の別名を持つ日本百名山の一つ開聞岳(かいもんだけ・標高924メートル)の美しい姿を見ることができます。

長崎鼻先端にある白亜の「薩摩長崎鼻灯台」までは遊歩道が整備されていますので、そこから美しい東シナ海と海に浮かんでいるように見える開聞岳を観賞する事ができます。灯台の先に目をやると微かに三島(「竹島」「硫黄島」「黒島」)の島影が見え、晴天時には岬の展望台から遠く種子島・屋久島が見えることも。

登山道が整備されていますので、見るだけでは飽き足らない方、余裕のある方は、開聞岳登山はいかがでしょう。所要時間は往復で平均約5時間半だそうです。山頂では360度の大展望を楽しめ、屋久島の宮之浦岳・霧島連山・桜島・池田湖・開聞岳がほぼ一直線に確認できます。

竜宮神社は、「古事記」「日本書紀」にも記載のある豊玉姫(トヨタマヒメ)別名乙姫様を祀った神社で、長崎鼻の岬の入口あたりに位置しています。赤と白の中国風の、いわゆる竜宮城の入り口をイメージした珍しい神社で、現在の社殿は平成24年5月に建立されました。朱色が青空と海に映え、南国の雰囲気と調和しています。

長崎鼻近辺の砂浜は夏になるとウミガメの産卵地になります。古くから亀は海の守り神として大切に扱われており、そこから浦島太郎が竜宮城へ旅立った場所、浦島太郎伝説発祥の地と言い伝えられるようになり、長崎鼻を別名「竜宮岬」と呼ぶようになりました。海岸には「竜宮門」と呼ばれる竜宮伝説の由来といわれる岩礁もあります。

竜宮神社は縁結びの神様、そして家内安全・商売繁盛・航海安全の守り神として多くの参拝者が訪れます。参拝方法は少々変わっていて、まず賽銭箱に100円を入れて好きな貝殻を選んで願い事を記入し、賽銭箱の横にある甕つぼに奉納して鈴を鳴らして再度お願いをするという形です。

竜宮神社の入口の前方には、浦島太郎とウミガメの像があります。こちらの像も霊験あらたかの様で、女性は右から、男性は左から２回まわった後、ウミガメをさわってから祈願すると願い事がかなうそうですよ。竜宮神社と併せて是非お詣りをしてみてくださいね。

住所:鹿児島県指宿市山川岡児ヶ水1581-34 電話番号:0993-35-0811

1966年に開園した長崎鼻パーキングガーデンは、ヤシやハイビスカスなど1000種類余りの亜熱帯植物群で熱帯ジャングルを再現した異国情緒たっぷりの非日常的自然公園です。珍しいサル類や鳥類が自然に近い形で放し飼いにされており、家族連れやカップルに人気の観光スポットになっています。

この公園は約10ヘクタールと広大で、園内では動物たちのショーを毎日開催しており、コンゴウインコやネズミのショー、海と開聞岳の絶景をバックにした優雅なフラミンゴのレビューショーなどが楽しめます。また、園内では小動物とのふれあいを体験できたり、パレットゴルフや遊具で遊ぶこともできます。

長崎鼻パーキングガーデンは年中無休で営業しています。開園時間は8:00から17:00まで。料金は大人(高校生以上)1200円、子供(4歳以上)600円となっています。南国の雰囲気が漂う公園、可愛い動物たちに癒されに立ち寄ってみてはいかがですか。

住所:鹿児島県指宿市山川岡児ケ水1571-1 電話番号:0993-35-0111

「フラワーパークかごしま」は日本最大級の花のテーマパークで、天然の松林に囲まれた地形を生かした植物公園です。ブラジル、オーストラリア、南アフリカなど世界の国々からハイビスカスやブーゲンビレア、ランタナをはじめとする約2400種類40万本の花や木々が集められており、特にハイビスカスの種類は国内最大級です。

36.5ヘクタールの広大な公園内には、開聞岳を背景にした花広場、錦江湾を一望できる展望回廊、風が通り抜けるウインドスルー形式の屋内庭園などがあり、園内周遊バスで西洋庭園や展望回廊を眺めることができます。また温室では世界最大の花・ショクダイオオコンニャクや、ヒメショウジョウヤシなどの熱帯植物が楽しめます。

冬にはイルミネーションイベントも行われます。公園内がロマンチックな光の世界へと変わり、地元の人ばかりでなく他県からも大勢訪れる人気のスポットとなっています。なお、開園時間は9:00から17:00まで、入園料は高校生以上620円、小・中学生300円とリーズナブルです。花いっぱいの素敵な公園にぜひお出かけ下さい。

住所:鹿児島県指宿市山川岡児ヶ水1611番地 電話番号:0993-35-3333

指宿市山川大山にあるJR指宿枕崎線「西大山駅」はJR日本最南端の駅です。田園風景の中にひっそりとたたずむ無人駅で、目の前に開聞岳を望む素晴らしい景観が自慢です。プラットホームには観光客のために「旅の思い出ノート」が設置され、駅横にある「幸せを届ける黄色いポスト」や「幸せの鐘」も人気スポットとなっています。

駅前の観光案内所では到着証明書(100円)や絵葉書が購入でき、電動アシスト自転車「いぶりん」のレンタルも行っています。ここで自転車を借りて長崎鼻方面へ散策に行くのもおすすめです。列車の本数が少ないため乗り継ぎが少々難しいようですが、時間に余裕があればのんびり列車で訪れてみたい駅ですね。

長崎鼻からバスで10分あまり、露天風呂「たまて箱温泉」は、人気クチコミサイトで日帰り温泉&スパ部門で1位に選ばれた絶景の露天風呂です。東シナ海と開聞岳を望む和風露天風呂と、奇岩・竹山(別名スヌーピー山)と海を見渡せる洋風露天風呂があります。それぞれの露天風呂は男女日替わりで、男性-奇数日洋風&偶数日和風、女性-奇数日和風&偶数日洋風となっています。

同じ施設(ヘルシーランド)内には砂むし温泉「砂湯里(さゆり)」もあり、波打ち際で砂むし風呂体験ができます。なお、露天風呂とのセット券も販売されており、料金は露天風呂510円、砂むし風呂830円、セット券で1130円となっています。雄大な景色を眺めながら心身ともにリフレッシュするのも素敵な旅の思い出になりますね。

◇露天風呂「たまて箱温泉」 住所:鹿児島県指宿市山川福元3292 電話番号:0993-35-3577 ◇砂むし風呂「砂湯里」 住所:鹿児島県指宿市山川福元3339-3 電話番号:0993-35-2669

いかがでしたか。長崎鼻はなんといっても景色が素晴らしい観光地です。竜宮神社やパーキングガーデンなどの観光スポットのほとんどから指宿のシンボル・開聞岳を望む事ができ、また南国気分たっぷりのソテツやハイビスカスなどが観光客を迎えてくれます。大海原と流麗な開聞岳との美しい調和を楽しみにぜひ薩摩半島最南端・長崎鼻を訪れてみましょう。