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世界遺産の沖ノ島を徹底調査!歴史や観光スポットなどをまとめてご紹介!

世界遺産の沖ノ島を徹底調査!歴史や観光スポットなどをまとめてご紹介!
投稿日: 2017年11月2日最終更新日: 2020年10月8日

8万点の国宝が眠る神聖な島で、最近世界遺産に登録されたスポットとしても知られている沖ノ島。この島は全体が聖地で女性はおろか一般人の立ち入りは禁止されています。今回はその世界遺産沖ノ島の観光スポットや歴史をざっくりと紹介します。

日本で新たに世界遺産として登録された沖ノ島見出し

神の宿る島として知られている沖ノ島。この島は8万点もの国宝が眠っており、一般人が立ち入ってはいけない禁断の場所です。最近では世界遺産にも指定されています。平安時代以前の遥か昔より宗像大社や周辺の人々によって守られてきました。そういうわけで今回はその沖ノ島の観光スポットや歴史など情報について紹介します。

世界遺産沖ノ島とはどんな場所か?見出し

九州の北の海に存在する孤島

沖ノ島は玄界灘と呼ばれる福岡県宗像市の海岸から離れた海に存在する島です。ここは島自体が聖地で女性が入れないのはおろか、一般人ですら入ることが禁じられています。さらには周囲には陸地がないのも沖ノ島の1つの特徴です。九州から60キロもとても辿りつけなさそうですね。まさに絶海の孤島と言ってもいいでしょう。ある意味神々しいオーラを放っています。

海の正倉院と呼ばれている

沖ノ島は多くの歴史的宝物が眠っている島でもあります。その数はなんと10万点にも及びます。しかも、そのうち8万点は国宝に指定されているのです。発見された出土品は、銅鏡や勾玉など古代日本史の授業に出そうなものばかり。今でも沖ノ島には発掘されていないものが多く、さらなる発掘が行われば、国宝レベルの宝が見つかるかもしれません。それくらい沖ノ島は重要な聖地なのです。

たった一人の住職が管理している

沖ノ島は日本にとって聖地中の聖地であるため、住むどころか立ち入りが禁止されています。ただ例外として沖津宮の住職が滞在しています。住職は10日ごとに交代されるルールです。誰も入ってはいけないところに1人で暮らさなければいけないのはやはり辛いですね。しかし、それも沖ノ島という神に仕える者の定めなのです。

沖ノ島が世界遺産に登録された理由見出し

立ち入り禁止ながら世界的に価値がある

沖ノ島は観光客は基本立ち入ることはできませんが、国宝がたくさん眠っている貴重さ故世界遺産登録候補に選ばれることがありました。沖ノ島には先ほど言ったように約8万点もの国宝が眠っていますからね。それだけではなく、古代日本における自然崇拝に使われた祭祀遺跡が今も残っていることが挙げられます。日本祭祀の過程が目にできるのもユネスコに注目されたかもしれません。

世界遺産登録には反対意見も

沖ノ島が世界遺産登録に至るまでの道のりはとても険しいものでした。その要因の1つに女人禁制という風習があります。もし、沖ノ島が世界遺産に登録されたら、入る機会はほとんどなくなるでしょう。さらには宗像大社が古代の朝鮮出兵の守り神であるからか、韓国からの反対もあります。沖ノ島は韓国にとっても重要な航路拠点なのです。

吉村教授による世界遺産登録運動の功も

世界遺産登録への反対が相次ぐ上で、沖ノ島を登録へと導いた影の功労者がいました。その人物とはあのギザの大ピラミッド発掘で有名な吉村教授です。彼は「大国宝展」で発掘された出土品を公開したり、様々な方法を使って沖ノ島の魅力を人々に伝えました。沖ノ島の世界遺産登録までの道のりはあまり知られていませんが、吉村教授の奮闘を忘れてはいけません。

知っていたら百倍面白い沖ノ島の歴史見出し

古代からの日本の聖地

沖ノ島は古来より日本の聖地として知られています。4世紀から9世紀にかけては祭祀に使われたと思われる遺跡が見つかっています。沖ノ島周辺の海域は古代中国や朝鮮半島の航路であったため、航海の安全を祈る儀式が行われました。大和政権にとってはそれだけ重要な場所だったのでしょう。縄文時代は人の住んでいた痕跡はありますが、その時代以降は無人になったと言われています。

海人族にとっても聖地でもあった

沖ノ島は古代に活躍した宗像氏によって信仰されていました。宗像氏は宗像地方をはじめとする多くの海域を支配していた海人族です。宗像大社の神職を長きにわたり独占していたのも紛れもない宗像氏。古代の九州でかなりの権力を持っていたと言われています。しかも、大和朝廷と密接な関係にありました。日本史にはあまり登場しないですが、古代日本においては重要だったはずです。

沖ノ島観光でやってはいけない禁止事項見出し

禁止事項1「女性の立ち入りは原則禁止」

沖ノ島では原則女性の立ち入りが禁じられています。つまり、日本にいる全女性は沖ノ島に一生入ることはできないのです。例えどんなに大金持ちだろうが、高い役職についていようが関係ありません。女人禁制の風習は古来より守られてきました。近年男女均等問題が叫ばれているため差別だと誤解されがちが、沖ノ島の女人禁制はあくまでもルールです。

沖ノ島が女人禁制になった理由には様々な諸説があります。そのひとつとして、沖ノ島の主である神の血筋を守る説もあります。女性が沖ノ島に立ち寄るとその島のエネルギーを受け、神のDNAを乱すからだと言われています。この説が本当なのかは定かではありませんが、沖ノ島の掟のルーツになっているのは事実。いずれにせよ沖ノ島は女人禁制にしなければならない歴史を背負っているのです。

禁止事項2「島での情報を外に漏らさないこと」

沖ノ島ではディズニーランド等の観光スポットのように中で知ったことを外に伝えてはいけません。この風習は地元の間では「お言わず様」と言われています。インターネットなどの電子メディアで島の内情を公開するのも風習を守る者としてはよろしくはありません。外に伝えられないのは窮屈ですが、秘密を守るためにも頭に入れておきたいです。

禁止事項3「島にある物は持ち帰ってはならない」

沖ノ島は神の島と崇められているところ。この神聖なる場所では草どころか石ころすら1つも持って行ってはいけません。沖ノ島にある草木や土器、石ころなどは全て神聖なものとして見なされています。もし沖ノ島を訪問した時に観光気分で石を持ち帰るとバチが当たりますよ。持ち帰るには沖ノ島を管理している宗像大社の許可を取らなければいけません。

沖ノ島で持ち帰り禁止慣習の歴史は江戸時代にさかのぼると言われています。それに関連して、とある警備員が沖ノ島上陸をした話があります。彼は島にある竹を使った酒筒故郷に持ち帰ろうとしました。その途端嵐が激しくなりましたが、神官が酒筒を海に捨てたときに一瞬でおさまりました。この言い伝えが沖ノ島持ち帰り禁止慣習のきっかけになったでしょう。

絶対に覚えておきたい世界遺産沖ノ島へのアクセス方法見出し

大祭の日のみ一般人の立ち入りが許される

基本上陸禁止の沖ノ島ですが、5月27日の大祭の日のみ参加することが可能です。大祭に参加できるのは1年につきたった200人だけ。抽選を申し込んだからと言って大祭に参加できるわけではありません。まさに狭き門なのです。70歳以上の男性や日本国内全ての女性は抽選が不可能です。実質沖ノ島にはいけないので頭に入れておいてください。

島に入る前に身を清めなければならない

大祭への参加が決まり、沖ノ島に上陸したらまずは身を清める儀式を通過します。これは「禊」と言って世俗の汚れを清める神聖なる儀式。衣服を脱いで海に入るのはもちろん、頭まで水に浸からなければいけません。海の水はかなり冷たいと思いますが、これを乗り越えて初めて沖ノ島に立ち寄ることができるのです。沖ノ島上陸ならこの試練を乗り越えましょう。

将来は一般人は立ち入りできなくなる可能性もある

大祭という限定付きで上陸が許されている沖ノ島。しかし、近年の世界遺産登録に伴い、その大祭も行われなくなるかもしれません。実際に宗像大社は大祭を2018年以降中止する方針を取っています。これも沖ノ島の遺産を保存するため。沖ノ島観光をしたい人には残念なことかもしれませんが、島を守るためにも上陸したい心を留まらせることが必要です。

沖ノ島で起きた不法侵入事件見出し

悠久の歴史の中で多くの人に守られた沖ノ島ですが、過去には島に勝手に侵入した不届き者もいます。特に侵入事件の例として、1960年代の韓国人の密入国がその例です。彼らはその後本国に強制帰国させられました。もし、沖ノ島に宗像大社の許可なしで入ると警察に捕まってしまいます。礼拝所不敬罪や住居侵入罪で罪に問われるので気をつけてください。

自然が残っている世界遺産でもある沖ノ島見出し

沖ノ島の立ち入り禁止の聖地というイメージがありますが、長年守られてきたためか自然が豊かです。この島には手つかずの原生林が残っており、ヤブニッケイなど木が生息しています。さらには普通にいそうな天敵も全く生息しないのも1つの見どころ。島自体は中新世に形成されています。沖ノ島に行けた人は古代日本らしい自然パワーを体感できます。

世界遺産沖ノ島観光で知っておきたいスポット1「沖津宮」見出し

島で重要な祭祀が行われる場

沖津宮は沖ノ島の中で最も神聖とされている場所。この神社も宗像大社によって管理されています。ここでは天皇家をはじめとする皇室の安寧が祈られています。社殿は江戸時代に建築されたもので、それ以前は古来にあるような自然崇拝の形で行われました。もしかしたら、古墳時代いや、弥生時代から日本の中で神聖な場所として守られてきたのかもしれません。

沖ノ島を守る宗像三女神

沖ノ島海域を守る宗像大社は田心姫君や湍津姫君、市杵島姫君の「宗像三女神」を祀っています。その内、沖津宮で祀られているのは田心姫君の方です。この三女神はアマテラスやスサノオから生まれたとされています。しかも、3人ともすごい美人だったと言われています。彼女は宗像の海域を守るためにそれぞれ鎮座されました。そういうわけで、田心姫君は沖津宮を今でも守っているのです。

世界遺産沖ノ島観光で知っておきたいスポット2「祭祀遺跡」見出し

沖津宮付近にはたくさんの祭祀遺跡が存在しています。それも4世紀から9世紀にかけて建造されたものばかり。国家主導で祭祀が行われたところですが、日本古来の自然崇拝と律令形式の祭祀が重なっているのが特徴です。遺跡群は4段落で時代別に分けられています。あの8万点の国宝も多くがこの祭祀遺跡から見つかっています。ある意味日本における祭祀の歴史を伺えるところです。

世界遺産沖ノ島観光で知っておきたいスポット3「宗像大社中津宮」見出し

中津宮は九州本土から少しだけ離れた大島に鎮座する歴史的スポット。ここでは、宗像三女神の一神湍津姫君が祀られています。中津宮の中には天の川と呼ばれる川がありますが、川の水を使った習字を行う揮毫会が毎年開催されます。ちなみにあの七夕が生まれたところでもあります。近くに沖津宮遥拝所もあるので気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

世界遺産沖ノ島観光で知っておきたいスポット4「沖ノ島遙拝所」見出し

沖ノ島は基本的に立ち入り禁止のため、入ることはできません。どうしても沖ノ島を肉眼で見たい場合はこの沖津宮遥拝所に行きましょう。この観光スポットは沖ノ島を拝めるために建造されたところで、晴れた日には沖ノ島を遠くから眺められます。女性や70歳以上など沖ノ島の慣習上上陸できない人々にとっては、ぜひ行って欲しいスポットです。

世界遺産沖ノ島観光で知っておきたいスポット5「宗像大社辺津宮」見出し

辺津宮は宗像大社の社殿の内、九州本土に鎮座している歴史的スポットです。ここでは宗像三女神の一神市杵島姫君が祀られています。境内は沖津宮と中津宮と比べて面積が広く、本殿の他にも神宝館や第二宮など数々のスポットが存在しています。かつては沖津宮と同じような祭祀が行われていました。ちなみに辺津宮に現在建っている本殿は安土桃山時代に建造されたものです。

世界遺産沖ノ島観光で知っておきたいスポット6「宗像大社神宝館」見出し

神宝館は宗像大社辺津宮の中でも沖ノ島で発見された約8万点の国宝が保存されているところです。ここでは5世紀に製作されたとされる純金製指輪や弥生時代後期に造られた神鏡が展示されています。どれもが古代日本の歴史を今に伝えるものばかり。古代を知りたい人にとってみる価値はあるでしょう。入場料も1000円以下とかなり安めで、費用をかけずに国宝を拝められます。

世界遺産沖ノ島観光で知っておきたいスポット7「新原・奴山古墳」見出し

新原・奴山古墳は福津市に存在する古墳群で、古代九州の海域を支配していた海人族宗像氏が眠っているとされているところです。5世紀から6世紀にかけて建造され、沖ノ島に関連する古墳もあります。特に7号墳は5世紀に作られたもので、沖ノ島の祭祀と共通している鉄斧も見つかっていますら、ちなみに展望台からは玄界灘などの景色も見えるので絶対に行っておきましょう。

時間があれば行きたい沖ノ島周辺の観光スポット見出し

脇田温泉

脇田温泉は奈良時代発祥の温泉郷で、宗像市からかなり離れたところにあります。昔からかなり有名で奈良時代に大伴旅人にも愛されたほどです。けっこう静かな温泉街なので、ここに来た人は必ず日常での疲れを癒せます。特に楠水館は最近のリニューアルで、くつろげる雰囲気になっています。北九州や福岡からのアクセスも近く温泉通の人にとっては絶対に行って欲しいところです。

承福寺

承福寺は宗像市の歴史スポットの中でも海に近いところです。このスポットは1470年に亡くなった宗像氏の盛延や弘尚の弔いのために作られました。ここでは盆踊りをはじめとする様々な行事が行われています。宗像氏貞墓所の近くにあるのでそこを目印にしてアクセスするといいです。ちなみに駐車場も無料で、トイレも利用できます。

世界遺産沖ノ島の遺産を大事にしよう見出し

ここまで沖ノ島の観光スポットについて紹介しました。沖ノ島は立ち入り禁止の場所でありながら、太古の歴史を背負った魅力的な観光地です。その沖ノ島を管理している宗像大社も魅力的なスポットだと思います。残念ながら一生上陸できないかもしれませんが、島を守るためにも我慢することに徹するべきです。皆さんも沖ノ島を守るためにどうすればいいのか考えてくれれば幸いです。

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投稿日: 2017年11月2日最終更新日: 2020年10月8日

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