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バガンとはどんな場所?
ミャンマーのほぼ中央、マンダレー地方のエーヤワディー川(旧称イラワジ川)中流域一帯に多数の仏教遺跡が林立する地域一帯が「バガン」と呼ばれています。バガンは、仏教の聖地であるだけでなく、遺跡群の考古学的な価値からも注目されていて、世界中から多くの観光客が訪れる町となっています。そんなバガンの見どころをご紹介します。
世界三大仏教遺跡の一つ
ミャンマーのバガンは、カンボジアのアンコール・ワット、インドネシアのボロブドゥールと並んで、「世界三大仏教遺跡」に数えられています。ミャンマー屈指の仏教聖地で、広大な赤土と木々の間におよそ3000以上の寺院や、パゴタ(パヤー)と呼ばれる仏塔が建ち並ぶ光景は、仏教に関心がない人をも圧倒するすばらしさです。
現存しているバガン遺跡の建造物のほとんどは、バガン王朝のアノーヤター王が支配した11世紀から13世紀に建てられたものです。巨大なパゴタや寺院にはそれぞれの信仰の対象である仏像などが祀られていますが、町のさまざまな場所にもガイドブックに載っていないような小さな遺跡が点在し、町中に信仰が根付いています。
バガンへの行き方
日本からバガンへの行き方は、まずはミャンマーのヤンゴン空港への直行便で7時間ほど。ヤンゴン空港からバガンへの行き方は複数あり、最も早く到着するのは国内線の飛行機に乗る行き方です。ヤンゴン空港から一日15便ほど出発していて、約1時間のフライトでバガンのニャウンウー空港に到着します。料金は120ドルから150ドル程度です。
バガン遺跡の最寄り空港 ニャウンウー空港に到着なうです
— ぜーる@夜景 (@zentech_yakei) December 31, 2017
機内食まで出てきてちょっと驚き pic.twitter.com/S4iLqOjkeP
バガン行きの国内便は、早朝に集中しています。国内便の飛行機は、小さなプロペラ機であることが多いようです。空港内には電光掲示板はないので、係員の肉声のアナウンスにご注意ください。ニャウンウー空港に到着後は、機内預けの荷物を係員が手作業で引き渡してくれるというアナログな搭乗体験ができます。
バガン行き、案の定20分も早まっただだーーー :scream::scream::scream:
— Lorenzo (@ChoiwaruLorenzo) December 31, 2017
さらにゲートも変わってるせ!:sweat_smile: pic.twitter.com/lOzozMNrmB
ヤンゴン空港から、高速夜行バスでバガンに向かう行き方もあります。所用時間は約9時間ほどです。出発時間が変更になることも多々あるようなので、案内を見落とさないようにご注意ください。バスの座席にはテレビモニターもあり、軽食サービスも付いて2000円ほどで利用できるので、リーズナブルに移動したい方はバスでの行き方がおすすめです。
マンダレーからバガンまでのバスチケットはマンダレーで泊まったホテルで
— えびちん(ケアンズ在住) (@cairns_au) January 12, 2018
用意してもらった。
朝11時にホテルまで迎えに来てくれてサービスよすぎ。
マンダレー市内をうろうろお客さんをピックアップして12時にターミナル着。
バガンには17時30分ごろ到着、だいたい5時間半のローカルバスの旅。 pic.twitter.com/4WrouY7FKJ
バガンを観光するルートは、ヤンゴンの他にマンダレーを起点とする行き方もあります。飛行機、バス、観光船などの行き方があり、バスでの行き方は所用時間5時間から7時間で料金は900円ほど、観光船での行き方は所用時間約10時間、食事付きで料金は45ドルほどのようです。観光プランに合わせて、いろいろな行き方を検討してみてください。
バガンの観光情報
バガンは、「ニャウンウー」「オールドバガン」「ニューバガン」「ミンガバー」の4つのエリアに分かれています。そのうちのミンガバーは地元住民の生活エリアになっているため、観光で訪れる際は、その他の3つのエリアが中心になります。ニャウンウーからオールドバガン、オールドバガンからニューバガンまでの距離は、それぞれ5kmほどです。
ニャウンウー
バガンの玄関口的な位置にある「ニャウンウー」は、遺跡の他にニャウンウー空港、長距離バスの到着ターミナルや鉄道駅があります。ゴルフ場などのレジャー施設や宿泊施設、売店も多く並ぶエリアです。中級から格安のホテルが多く、世界中から訪れるバックパッカーの姿が多く見られるエリアです。
オールドバガン
バガンの中で、最も遺跡が集中するエリアが「オールドバガン」です。オールドバガンは考古学保護区に指定されていて、城壁に囲まれています。ホテルはミャンマー政府に許可を受けた5軒のみが営業していて、売店なども少なめです。画像の「タラバー門」がオールドバガンへの入り口の一つとなっています。
緑が多く、落ち着いた雰囲気のオールドバガンでは、存分に遺跡巡りを満喫することができます。大小さまざまな遺跡が建ち並ぶエリアなので、事前に見学したい遺跡をピックアップしておくことをおすすめします。有名な遺跡を巡る観光バスでの見学ツアーコースもたくさんあります。
ニューバガン
「ニューバガン」は、ホテルやレストラン、売店などが多数集まるエリアです。中級ホテルや格安ホテルが多く、短期滞在の観光客だけでなく、中長期滞在者にも人気のエリアです。ニューバガンには遺跡はほとんどないので、バガン遺跡観光の滞在拠点としてのエリアになります。
バガンでの移動方法
バガン遺跡を観光する際、バガン内を移動する手段はいくつかあります。観光ツアーバスの他、タクシーや馬車をチャーターする方法もあります。料金は、タクシーのチャーターが5000円から6000円、馬車チャーターが3000円から4000円程度です。日本では馬車に乗る機会はあまりないので、チャーターするなら馬車がおすすめです。
バガンの街は電動バイクが便利です。これは愛車のバガン号(一日約500円)。幹線道路以外は舗装されていないので基本オフロードです。 pic.twitter.com/KA5eTERcst
— おまえにチェックイン (@Youcheckin) January 4, 2018
リーズナブルに遺跡巡りを楽しみたいなら、自転車やE-bikeと呼ばれる電動バイクをレンタルする方法があります。E-bikeは自転車扱いなので、免許証は不要です。市街地の旅行代理店やホテルでレンタルできます。バガンは舗装されていない道路が多く、走りづらい場合がありますのでご注意ください。また、砂埃や紫外線対策も必要になります。
気球ツアー
バガン遺跡で人気のあるオプショナルツアーが、「気球ツアー」です。10月から3月頃に開催されるツアーで、宿泊ホテルへの送迎と朝食付きで300ドルから400ドル程度のようです。上空から眺めるバガンの光景は別世界のようで、バガン観光の目玉としておおすすめのツアーです。気球ツアーは毎年大人気で満席になるので、事前予約は必須です。
バガン遺跡観光の注意点
ニャウンウーの空港に着くと、外国人はバガン地区の入域料として25,000チャットを彼女達に徴収されましたよ。 pic.twitter.com/0S9pVnS6yt
— モアイ 小西 (@rocket_moai) September 18, 2017
バガン地区に立ち入る時は、入域料として25000チャット(約2500円)を支払う必要があります。一度入域料を支払えば、遺跡に入場する時の入場料は無料ですが、主要な遺跡では入域料を支払ったことに対してのチェックがある場合があるので、チケットはバガン滞在中は常に持ち歩いた方が良いでしょう。
ミャンマーでは、寺院やパゴタなどの神聖な場所に入るときは裸足になるという決まりがあります。遺跡巡りの際は、脱ぎ履きのしやすいサンダルを持っていくと良いでしょう。雨の日でも裸足なので、タオルやウェットティッシュなどを用意しておくことをおすすめします。また、露出の多い服装はできるだけ控えるようにする必要があります。
バガン遺跡の観光スポットその1: シュエズィーゴン・パゴダ
シュエズィーゴン・パゴダ pic.twitter.com/xXNoML3EcB
— ryo.s (@ryo728king) November 24, 2017
数えきれないほどあるバガンの遺跡の中で、ニャウンウー地域にある「シュエズィーゴン・パゴダ」は、ほとんどの観光客が訪れる有名な遺跡です。バガンを代表するパゴタで、仏陀の額骨と歯が納められていると言われています。長い回廊の先に現れる黄金に輝く仏塔には目を奪われます。
広大なシュエズィーゴン・パゴタの中を時計回りに参拝すると願いが叶うと言われているそうです。また、仏塔の東側の階段下にある水たまりに仏塔が映りこんでいる姿が見られると、天国に行けるという言い伝えがあるようです。訪れた際には水たまりの場所をぜひチェックしてみてください。
バガン遺跡の観光スポットその2:シュエサンドー・パゴダ
オールドバガンにある「シュエサンドー・パゴダ」は、基礎部分だけで5段階もある大規模な遺跡で、仏陀の聖髪が納められているそうです。夕陽の鑑賞スポットとして有名な遺跡ですが、2018年現在は大雨の影響で工事中となり、登ることができないようです。シュエサンドー・パゴタに出かける際は事前に情報収集されることをおすすめします。
#写真の奏でる私の世界 #写真好きな人と繋がりたい
— ダイラ・ラマⅢ (@Sinazels007) January 5, 2018
今まで色んな夕陽を見てきたけどバガンの夕陽が一番綺麗だと思う。 pic.twitter.com/HjzMzon7hv
バガンの遺跡はほとんどが草原の中に林立しているので、高い場所から見下ろすと、数多くの遺跡を一望できます。サンセットの時間帯は、遺跡のシルエットが夕陽に浮かび、とても幻想的な雰囲気です。まるで映画や物語のワンシーンのような、一生に一度は見てみたい光景です。
バガン遺跡の観光スポットその3:アーナンダ寺院
「アーナンダ寺院」は、白い漆喰の壁に覆われ、他の遺跡とは趣の異なる美しさを持つ寺院です。建物の内部は、回廊の壁一面、床から天井まで小さな仏像が置かれていて、まるで博物館のようです。アーナンダ寺院に祀られている仏像は、真下から見上げた時と離れた場所から見た時とで、表情が違うと言われています。ぜひ確かめてみてください。
アーナンダ寺院。
— ぐる(Grrr) (@rrrro792) August 10, 2016
結構インドっぽい? pic.twitter.com/6LuehrduUI
寺院内には東西南北の四方を向いた、それぞれ表情の異なる仏像が祀られている他、至る所に石像があります。多くの観光客が訪れる有名な寺院というだけでなく、ミャンマーの地元民の信仰も篤く、地元民が参拝する姿も多く見られます。三層になった回廊も見どころです。また、アーナンダ寺院の北側には人気のレストランが並んでいます。
バガン遺跡の観光スポットその4:ティーローミィンロー寺院
「ティーローミィンロー寺院」は、ニャウンウーからオールドバガンの中間地点にあり、バガン遺跡の象徴とも言われる荘厳な雰囲気を持つ寺院です。天井まで一面に描かれたフレスコ画は圧巻です。赤茶色の外壁に施された装飾の美しさにも注目です。夜にはライトアップされ、昼間とは違った美しさを楽しむことができます。
寺院内の黄金に輝く美しい仏像は必見です。後継者を選ぶ際、傘が倒れた方向に座っていた者を選んだため、ティーローミィンロー(傘の王)と呼ばれるようになったという故事があり、仏像の横にも傘が置かれています。ティーローミィンロー寺院の周りには土産物を売るお店がたくさん並んでいて、砂絵や機織りなどの実演を見ることができます。
バガン遺跡の観光スポットその5:タビィニュ寺院
オールドバガンにある「タビィニュ寺院」は、バガンで最も高い寺院で、その高さは60m以上もあります。バガン遺跡観光の際、目印となる寺院です。ダビィニュとは全知者は仏陀を意味していると言われ、金で覆われた仏陀の像が鎮座しています。写真を撮る際は、近くにあるシュエグーヂー寺院のテラスから撮影すると全景を写すことができます。
行って来ましたよ。タビィニュ寺院向かいの僧院、と言われてもなかなか探し出せず、けっきょく寺院前売店のオバちゃんが「ニホンボチ?」と連れてってくれた。 pic.twitter.com/GOnYc5YjBz
— だむらわだる (@TAMURAwataru) August 17, 2016
タビィニュ寺院の向かいにあるタビィニュ僧院には、日本人戦没者慰霊碑があります。第二次世界大戦の際、バガンから車で3時間ほどのメイッティーラという場所が激戦地となり、日本軍は多数の犠牲者を出しました。現在も、バガンを訪れる多くの日本人観光客がこの場所にお参りする姿が見られます。
バガン遺跡の観光スポットその6:マヌーハ寺院
【旅なかま海外ミャンマー5日間/3日目】続きては、巨大な涅槃像がある、マヌーハ寺院へご案内です。 pic.twitter.com/YZSPvIiwKd
— バリアフリーたびのわ(海外) (@takatohiroshi) November 1, 2014
ミンガバー地域にある「マヌーハ寺院」は、捕虜として囚われの身となった経験を持つマヌーハ王が建てたお寺だと言われています。建物自体は他の遺跡よりも小さく目立ちませんが、納められている仏像が、全て壁や天井までギリギリに造られているという特徴があり、幽閉されていた際のマヌーハ王の心情を表していると言われています。
バガン遺跡の観光スポットその7: ブレディ・パゴダ
ニャウンウーとオールドバガンを結ぶ幹線道路沿いにある「ブレディ・パゴダ」は、サンライズの名所として知られる遺跡です。まだ暗い時間から、朝陽を見るために多くの観光客が集まってきます。ブレディ・パゴタの隣にあるパゴタの階段に登って朝陽を見るのが定番のスタイルでしたが、2018年現在は登楼禁止になっているという情報もあります。
バガンの夜明け pic.twitter.com/FwE5qapNsP
— ショウ (@StyleGaiaCom) January 5, 2018
オールドバガンの遺跡群の入口にあたる場所にあるブレディ・パゴタは、バガンの遺跡群を見渡すのに最適なスポットです。ガイドブックなどではあまり紹介されていない穴場スポットでしたが、最近はインターネットなどで情報が広まり、多くの観光客が訪れています。遠くから登ってくる朝陽を眺めていると、心が洗われるようです。
遺跡以外のバガンのおすすめ観光スポットその1:エーヤワディー川クルージング
今回のミャンマー旅行のベストショット バガンのブーパヤーパゴダからイラワジ川 pic.twitter.com/N728ZC2OBa
— ぴっかりP (@PikkariP) August 19, 2017
バガンでは遺跡巡り以外の楽しみ方もたくさんあります。ミャンマーはリバークルーズの名所としても知られ、中でもエーヤワディー川クルージングは有名です。豪華客船でバガンとマンダレーを結ぶ長時間のクルージングから、1時間120円ほどで気軽に乗船できるエンジン付きボートまでいろいろあり、船の上でサンセットを眺めるプランが人気です。
遺跡以外のバガンのおすすめ観光スポットその2:タウン・カラッ
#ポッパ山 に来ています。山頂まで30分くらい階段がスゴくて足がガクガクになりました。#popa pic.twitter.com/bofzs3dTXZ
— アジアぶーらんブラック (@buranblack1) October 20, 2017
バガンの遺跡群から南東に30kmほど離れた草原の中に、ポッパ山という山があります。ポッパ山の手前にある標高737mの巨大な岩山が「タウン・カラッ」です。山頂にはミャンマーの土着神であるナッ神信仰の総本山があり、仏塔や礼拝施設が建ち並んでいます。山頂までは急な階段を30分ほど登って向かいます。
タウン・カラッには37体のナッ神が祀られていて、それぞれに礼拝堂があります。山頂には、黄金に彩られたさまざまな仏塔が並びます。山頂からはポッパ山やバガン遺跡群の全景を眺めることができます。タウン・カラッでは誕生日占いが人気で、自分の生まれた曜日のパゴタで祈りを捧げる地元民の姿が見られます。
タウン・カラッでは、参道や境内の至る所に、野生の猿が姿を現します。特に山頂へ登る階段の途中にはたくさんの猿がいて、写真を撮っている人も多く見られます。この猿たちは凶暴ではありませんが、食べ物などを奪われてしまうこともあるので、ご注意ください。
遺跡以外のバガンのおすすめ観光スポットその2:ニャウンウーマーケット
ニャウンウー空港からバガンに向かう途中に「ニャウンウーマーケット」と呼ばれる市場があります。果物や野菜、お菓子、日用品、魚介類などのお店が迷路のように並んでいて、活気に溢れるマーケットです。ミャンマーに住む人々の生活を支える市場というだけでなく、外国人観光客の姿も多く見られます。
ニャウンウー空港からほど近い場所にあるので、バガン遺跡観光の前後に立ち寄るのに最適なニャウンウーマーケット。タナカと呼ばれる日焼け止め兼化粧品の原木や葉タバコ、漢方薬など珍しい商品もたくさんあり、見ているだけでも楽しい場所です。お店の人と、値段交渉などのやり取りも楽しんでみましょう。
バガンを訪れてみよう
一生に一度は見てみたいバガンの絶景。美しいだけでなく、神聖な信仰の場所でもあります。多数の貴重な遺跡が残るバガンは、近い将来、世界遺産に登録されるとも言われています。ヤンゴン空港からバガンへの行き方もいろいろなルートがあり、バガン遺跡を観光するルートもさまざま。お好みのプランでバガンを訪れてみてください。
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