甲賀ファミリーランド跡の現在は？心霊の噂がある廃墟遊園地を徹底調査！

忍者の里として知られる滋賀の甲賀には、甲賀ファミリーランドという遊園地がありました。残念ながら甲賀ファミリーランドは廃園となっていますが、遊園地があった場所には心霊の噂が絶えません。現在の甲賀ファミリーランド跡がいったいどうなっているのかについてご紹介します。

バブルの時代、滋賀県内に華々しくオープンした遊園地甲賀ファミリーランド。オープンに当たっては大きなキャンペーンも展開され、当初は滋賀県内外から多くの人が訪れたと言われています。

現在は残念ながら閉園してしまった甲賀ファミリーランドですが、当時はどのような場所だったのでしょうか。また、どのような経緯で閉園してしまったのでしょうか。

甲賀ファミリーランドが大々的に開園したのは1970年です。遊園地の開業当時は滋賀県最大の遊園地だったということもあり、かなり大きな宣伝が行われました。

甲賀ファミリーランドがあったのは、滋賀県甲賀市甲西町です。この甲西町というのは、ちょうど大阪市と名古屋市の中間という立地に恵まれていたので、滋賀県からも大阪府からも集客を見込んでのオープンでした。ちなみに甲西町は現在は市町村統廃合により湘南市と名前を変えています。

甲賀ファミリーランドがあったのは、甲賀カントリークラブの敷地内です。したがって、遊園地を訪れる層であるファミリーやカップルに加え、ゴルフ客の集客も可能性として見込まれていました。

開園当時は滋賀県最大の敷地を誇った甲賀ファミリーランドですので、遊園地内にはありとあらゆるアトラクションが揃っていることでも話題になりました。

観覧車、メリーゴーランド、回転ブランコ、お化け屋敷などの遊園地の定番アトラクションはもちろんのこと、ゴーカートや遊園地内を周遊する子ども汽車、フィールドアスレチックまであったのです。

さらに売店や複数の食堂、結婚式場、資料館、博物館、神社、キャンプ場なども敷地内にあったので、歩いて見て回るだけでも大変な規模でした。

滋賀県甲賀といえば、忍者の里として名高い場所です。甲賀市内には、現在も甲賀の里忍者村と呼ばれる忍者テーマパークがあり、滋賀県を代表する人気観光スポットとなっています。

甲賀の里忍者村には約180年前に実際にあったとされる甲賀忍者の民家を移築したからくり屋敷などがあるほか、手裏剣道場や忍術博物館など、忍者のことなら何でも分かる場所として人気です。

そんな甲賀にあった甲賀ファミリーランドですから、目玉の一つとして忍者系のアトラクションもありました。

アトラクションの名前は忍者屋敷で、中には忍者の人形の展示があったり、忍者の関係図があったりしたほか、忍者のコスプレなども出来たとされています。さらに忍者の歴史が体系立てて解説されているパネルも数多く展示されていました。

甲賀ファミリーランドは開業当時は大変話題になった遊園地でしたが、次第に問題となってきたのはその立地でした。滋賀県内でも人口の多いところに開業した遊園地でしたが、交通の便があまりよくなかったのです。

特に公共の交通機関でのアクセスが非常に悪い場所にあり、JR草津線の三雲で下車した後は徒歩1時間という場所でした。

現実的には公共の交通機関でのアクセスは無理だったので、自家用車でのアクセスに限られてしまい、集客が思ったほど伸びなかったのです。

さらに、甲賀ファミリーランドの敷地の広さも問題となりました。滋賀で一番の広さを誇る遊園地なのに、遊園地内をまわる乗り物がほぼなく、徒歩でアトラクション間をまわらざるを得ませんでした。

また、甲賀ファミリーランドのある場所は山の中ということもあり、遊園地内での高低差もありました。子どもや高齢者には大変な坂がいたるところあったのです。

ファミリー層にアピールしなければならない遊園地だったのに、アクセスの悪さや遊園地内の動きにくさが致命的だったということもあり、開園当初の勢いはだんだん衰えていってしまいました。

鳴り物入りでオープンした甲賀ファミリーランドでしたが、立地などが良くないこともあり甲賀ファミリーランドを訪れる人はだんだんと少なくなってしまいました。

また、ゴルフ客が思ったよりも遊園地に流れなかったということもあり、次第に経営も立ち行かなくなってしまいました。結果、1985年に残念ながら閉園となってしまったのです。

かなりの資金を投じてオープンした甲賀ファミリーランドでしたが、開園からわずか15年ほどでの閉園は大きなニュースにもなりました。

忍者にまつわるアトラクションがあるなど、滋賀の甲賀を大いにアピールしていた甲賀ファミリーランド。残念ながら閉園となってしまいましたが、実はすぐに廃墟となったわけではありませんでした。ここからは閉園後の甲賀ファミリーランドについてご紹介しましょう。

甲賀ファミリーランドは残念ながら1985年に閉園となりましたが、閉園の大きな原因が経営難ということもあり、遊具の撤去がすぐに行われませんでした。

遊園地の敷地自体は立ち入り禁止となりましたが、中の遊具は朽ちるに任せて放置されていました。これが、遊園地の廃墟ということで次第に話題になったのです。

特に遊園地の中にあった観覧車は風が吹くと動いたこともあり、不気味な金属音を立てることから心霊の噂もある廃墟でした。

甲賀ファミリーランドのあった場所は私有地ですので厳密には立ち入り禁止でしたが、警備員なども配置されておらず、自由に立ち入りができる状態でもありました。

甲賀ファミリーランドの跡地は森の中ということもあり、閉園後は夜になると明かりがまったくなく、真っ暗闇になるというのも不気味さを引き立てていました。

また、森の中の廃墟ですので、残された遊具には蔦などが絡みつき、木が生い茂っているのも心霊スポットとしての雰囲気を高めていた要因です。

メルヘンチックなメリーゴーランドやコーヒーカップなども動いていれば美しいですが、壊れてサビだらけになってしまうと不気味さが際立つものです。

特に肝試しの場所として人気が高かったのは忍者屋敷です。朽ち果てた屋敷だけでも雰囲気たっぷりでしたが、中には忍者に模した人形が多く残っており、それが幽霊や死体に見えるという話になり足を運ぶ若者が増えたのです。

風が吹くと遊具からギィィと軋むような音が響き渡るなか肝試しができる心霊スポットとして、長い間人気の場所になっていました。

閉園後は遊具を残したままの状態で廃墟となり、立ち入り禁止ながらほぼ自由に立ち入れるようになっていたので肝試しスポットとして人気になっていた甲賀ファミリーランドの跡地。現在はいったいどのような状態になっているのでしょうか。

甲賀ファミリーランドは入り口のゲート、施設、看板、遊具などが完全に残された状態で閉園となりました。森の中で次第に朽ちていく姿が話題となり、廃墟マニアが多く訪れる人気スポットとしてSNSなどで写真が多くシェアされるほどでした。

もちろん私有地ですので立ち入り禁止ではありましたが、森の中ではっきりとした柵などもなかったことから、立ち入る人は後を絶たない状態でした。

始めは廃墟ファンの間での人気でしたが、次第に廃墟に関する雑誌などにも取り上げられるようになり、その名前は全国的に一気に広まりました。

もちろん当時も今も甲賀ファミリーランドは私有地ですので厳密には立ち入り禁止です。したがって、雑誌などでは甲賀ファミリーランドの名前は出されず、「Kファミリーランド」などの表記をされていました。

それでも当時人気があったmixiなどでは甲賀ファミリーランドの実名や行き方などが詳しくシェアをされており、立ち入り禁止は無視して敷地に立ち入る人が絶えませんでした。

それにつれて問題になったのは遊具に乗って遊ぶ人です。動かなくてもそれに乗って写真を撮る人が絶えず、特に高さのある観覧車は一番人気がありました。

もちろん管理されていないので観覧車に乗っていたら床が抜けたといった話もあり、安全面を危惧する声が高まっていきました。

廃墟ファンに加え、夜になると心霊スポットファンが肝試しで訪れるようになるなど足を運ぶ人が増え続ける一方でしたので、甲賀ファミリーランドの所有者は残されていた遊具を撤去することを決定したのです。

では、現在は甲賀ファミリーランドの跡地からすべての遊具が撤去されているかというとそうではなく、一部の遊具はまだ残されている状態です。また、遊園地には食堂などの施設もありましたが、それらの施設もすべて解体されたわけではなく、まだ残っている施設もあります。

どうして部分的に遊具や施設が残っているのかについて詳細は不明ですが、解体や撤去するにも費用が掛かるので途中で費用が足りなくなったのではというのが有力な説です。

甲賀ファミリーランドが閉園してからはだいぶ年月が経ってしまっていますので、残された遊具や施設はかなり荒れているほか、遊園地内の道などにも草が生い茂り、敷地全体が廃墟となっています。

跡地のすぐ近くにはゴルフコースがありますが、そこからは森が生い茂っていて甲賀ファミリーランドがあった場所は見えません。

甲賀ファミリーランドの閉園直後から遊園地の敷地は私有地でしたので立ち入りは禁止されていました。しかし、廃墟マニアや心霊マニアが足しげく通ったり、多くのメディアで廃墟スポットとして取り上げられたことから立ち入る人が後を絶ちませんでした。

現在も甲賀ファミリーランドの跡地は私有地ですので立ち入り禁止となっています。特に警備員が配置されているというわけではありませんが、私有地に無許可で立ち入ると法律に反することになりますので、くれぐれも立ち入ることのないようにしましょう。

どうしても甲賀ファミリーランドの状態を見てみたいという人は、以前甲賀ファミリーランドを訪れた人が写真をブログやSNSなどにアップしているので、それを参考にしてください。また、廃墟写真集にも掲載されていることが多いです。

開園直後は滋賀県内外から多くのお客さんが訪れていた甲賀ファミリーランド。閉園後も廃墟マニアが訪れる人気のスポットでしたが、同時に心霊の噂が多く聞かれるスポットでもあります。甲賀ファミリーランドにまつわる心霊の噂や真実についてご紹介しましょう。

現在も遊具が残されており、荒れ果てた山の中にところどころ遊具や施設が廃墟となって残っている甲賀ファミリーランドの跡地。ギィィと音を立てて動くことでも話題になった観覧車もすでに撤去されています。

甲賀ファミリーランドにまつわる心霊の噂は実は数は多くありません。SNSなどで一番噂をされているのが、甲賀ファミリーランドの跡地で写真を撮ると心霊写真が撮れるというものです。

しかし、ほかの心霊スポットのように存在していない人が写ったりするタイプではなく、オーブが写るという噂に留まります。

特に観覧車やトイレで撮った写真にはオーブが写りやすいという話もありますが、心霊写真がシェアされているわけではないので、実際にどれぐらいの心霊写真が撮られているかは不明です。

心霊写真のほかには、甲賀ファミリーランドを家族で訪れていた少女が迷子になってしまい、その霊がいまだに跡地を彷徨っているという噂や、老人の霊が見えた、少年の霊が見えたなどの噂がわずかに聞かれるのみです。

このように甲賀ファミリーランドには実は心霊の噂はほとんどないのが現状です。また、心霊スポットには過去にその場所で起こった事件や事故が関係していることが多いですが、甲賀ファミリーランドにはそのような事件などの記録もありません。

したがって、甲賀ファミリーランドの場合は遊具や施設を残したまま廃園してしまった廃墟が不気味だったというのが心霊の噂に結び付いて広まったというのが真実のようです。

周囲は森ですので明かりもなく、廃墟を歩いていて風が吹いたら遊具からギィィと音がするのが怖いことから肝試しする人が増え、立ち入り禁止なのでさらにドキドキ感も増したのでしょう。

バブルの全盛期にオープンし、残念ながら現在は廃墟となっている甲賀ファミリーランド。廃墟マニアや心霊ファンが今だに足を運ぶスポットではありますが、立ち入り禁止の場所ですので気になる人はネット上に残されている写真などで雰囲気を楽しむに留めるようにしましょう。