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デトロイトの現在の治安とその状況
かつてはアメリカの自動車産業の拠点として、その繁栄の象徴であったデトロイト。しかし時代の流れから自動車産業は衰退し地元の多くの工場は閉鎖となり多くの労働者が職を失う事態を招きました。その結果人種間による暴動へと発展し街はゴーストタウンと化していくのです。そんなデトロイトの治安状況を説明していきます。
デトロイトの歴史と治安
1800年代後半から1900年代前半にかけて南北戦争の終結後アメリカでは海外から多くの移民が訪れ、街は工業化が急速に進み大きな発展をとげていきます。ミシガン州の都市デトロイトでは自動車産業が発展し、GM、クライスラー、フォードといった後のビッグ3と呼ばれる三大自動車メーカーが誕生することになりました。
1900年代半ば、時代が進むにつれ工業の発展に陰りが見え始めます。その理由として日本車の輸入によりアメリカ車の人気の低下、その結果業績は次第に悪化し多くの工場が閉鎖に追い込まれました。街は失業者で溢れ、やがて暴動へと発展していきます。それに伴い新たな土地や仕事を求めて人口は流出しデトロイトは財政破綻するのです。
デトロイトの経済状況から見る治安
デトロイトは商業の中心であるダウンタウンと芸術の街としてのミッドタウン、その周辺の街で形成されています。財政破綻を迎えその負債総額は約180億ドルまでにも膨れ上がりました。更には失業率も大きく跳ね上がりデトロイトの人口のおおよそを占めるアフリカ系アメリカ人を中心とした貧困層が増え街はゴーストタウンと化します。
その後の経済対策によりダウンタウンを中心に商業施設などの建設等で財政の立て直しを図るものの、収入の格差が進みより貧困層を生み出すことになってしまうのです。ダウンタウンの周辺では人口の流出により街は廃墟で溢れ、調査の結果、最も心配の種は現在その影響を受けた多くの子供達が貧困に喘ぐ状況に陥っています。
デトロイトの治安状況
@akarin0107 デトロイト廃墟ですごいみたいだよ^^ pic.twitter.com/eGr1lA06jQ
— GEORGE (@george4vega) November 22, 2013
現在デトロイト郊外では多くのビルや家屋が廃墟と化している状況であり治安の悪化を招いています。調査の結果、全米の中でもワースト5に入るほどの危険地帯として挙げられています。最も深刻な問題である犯罪の多発がその要因でもあり、現在に至っても治安の悪化を助長しています。
深刻化する犯罪において、殺人事件や強盗等の凶悪犯罪の発生件数が高く、銃の使用による犯罪や若年層が引き起こすもの等、ゴーストタウンを中心に治安の悪化が蔓延する深刻な事態となっています。経済の中心であるダウンタウンにおいては比較的安全と言えますが、周辺地同様に路地裏や深夜においては危険度は高いと言えます。
治安の悪化!ゴーストタウン化するデトロイト
つれづれ廃墟、デトロイト編。
— リイチ.S@文フリ大阪D-44 (@R1Suzuyama) August 26, 2017
大阪フリマで出す、「デトロイト廃墟本」未収録の写真をご紹介。
こちらは『パッカード自動車工場』です。もとはベンツやロールスロイスと並び、お金持ち人気があった自動車メーカーでした。広大な敷地の遺構です。#廃墟 #Detroit #文学フリマ pic.twitter.com/O01649BcI0
ゴーストタウンと化したデトロイト周辺において現在では空き家になった家屋が今もなお多く残され、操業を停止し廃屋となった工場施設やビル内のテナントも多くが空き室の状況となっています。住民の多くはダウンタウンやデトロイトの周辺の都市へと移りより空洞化を招いています。
デトロイトでの治安に関する注意事項
現在のデトロイト市内の様子。移ろいやすい空間の中でも尚、まだ生きている都市の建物や人々。それでも時間は通りすぎていく pic.twitter.com/YfIXyh9YYp
— 世界の投棄された廃墟たち (@haikyo_world) August 20, 2017
現在において治安の悪化が心配されるデトロイトですが、ゴーストタウンとなった廃墟に焦点が当たる反面、ダウンタウンやミッドタウンを中心に多くの観光施設を有しています。実際にこういった観光施設に訪れてみると治安面での心配が嘘のように感じられるかもしれません。
ここで問題となるのは、如何にして自分の身を犯罪から守るのかが重要になります。その為には敢えて危険な地域や廃墟になった場所へは立ち入らないことが前提となります。ただし、それでも万が一犯罪に巻き込まれた場合でも安易に抵抗しない等の措置を取りましょう。
外務省のホームページで事前調査
デトロイトへの渡航に関しては、やはりその治安が心配の種であることは言うまでもありません。その心配を解消する方法として、あらかじめ外務省のホームページで渡航先の状況を調査することができます。また現地においては日本総領事館等でも案内がされていますので、十分調査の上渡航するようにしましょう。
デトロイトでの日系企業と治安
先日、デトロイト自動車ショーで発表した「100億ドル投資」の一部です。需要に応じて小刻みに能力を積み増すのが、いつものやり方です。#トヨタ #NAIAS2017
— 奥平和行(日本経済新聞) (@kazokudaira) January 24, 2017
:arrow_forward:︎トヨタ、米工場増強 雇用新たに数百人:日本経済新聞 https://t.co/GJuN9v6oPg
デトロイトの自動車産業の衰退を招いた要因でもある日本車を始めとして、現在ミシガン州全体に多くの日系企業が進出をしています。デトロイト市内でも同様であり、事務所や工場ではアメリカ人による多くの雇用創設を生み、心配されている治安悪化の減退に一役買っています。
デトロイトへの観光その①:ルネサンスセンター
デトロイトの沿岸部の多くのビル群は大手自動車メーカーであるゼネラルモーターが所有しています。デトロイトのシンボルとも言うべき超高層ビルでは他社のオフィスや多くのテナントにはレストランや様々ショップ、日本領事館等が入っています。もちろんGMの歴代の車の展示ブースもあり、デトロイトの歴史を感じることができます。
デトロイトへの観光その②:ベルアイル
デトロイト川のほぼ中央に浮かぶ小島であるベルアイルはデトロイト郊外の喧騒から離れた自然豊かな観光スポットになります。島内では多くのスポーツ競技場やキャンプ等のアウトドアが楽しめる施設があります。また水族館もあり歴史的な雰囲気の建物で多くの観光客が訪れます。
デトロイトへの観光その③:デトロイト歴史博物館
JeffはThe Wizard、DerrickはMaydayと書き込んでますね。デトロイト歴史博物館(改め新名称になるらしいが)に地元出身のアスリートや有名人と並んで飾られるそうです。ホントにいいニュース! pic.twitter.com/RfPK8Wyo
— Takamori Kadoi (@tk0920) May 30, 2012
デトロイトのミッドタウンにある歴史博物館であり、これまでのデトロイトの成り立ちや文化に至るまでが展示してあります。かつて自動車産業で栄えた1900年代初頭の展示物が見所であり、期間ごとに開催されるイベントや映画の上映等、しかも入場料は無料であることも人気の理由です。
デトロイトへの観光その④:モータウン歴史博物館
OKベイビー♪今夜はモータウン特集^ ^、、、ここはミシガン州デトロイトウェスト・グランド通り♪1959〜68年のモータウン本社の建物だってさ♪ 85年以降モータウン歴史博物館になったんだって^ ^ pic.twitter.com/scFcIEJCbn
— gts (@gts1961) May 23, 2016
1900年代アメリカの音楽業界を牽引したモータウンレコード発祥の地であり、現在はデトロイトを代表する観光スポットとなっています。数多くの有名なアーティストを輩出したスタジオが博物館として見学することができます。音楽好きの方にとってはぜひ訪れておきたいスポットと言えるでしょう。
デトロイトへの観光その⑤:フォードフィールド
アメリカで人気のスポーツであるアメリカンフットボール。ここデトロイトではデトロイト・ライオンズが本拠地としてフォードフィールドを利用しています。人工芝のグラウンドをアリーナ席が覆い約65000人以上の収容能力を有します。他にもバスケットボールやプロレスの会場としても利用されています。
デトロイトへの観光その⑥:ギルモアカーミュージアム
デトロイトの自動車産業の歴史を知る上で重要なスポットであり、1900年代に活躍した名車と呼ばれるクラシックカーが館内400台近くを見学することができます。名車好きにはたまらないイベントも開催され、館内にはお土産売り場も用意され、車関連の部品や工具、衣類等多数取り揃えてあります。
デトロイトへの観光その⑦:コメリカパーク球場
アメリカ野球におけるメジャーリーグの球団の一つデトロイト・タイガーズが本拠地とし、40000人以上の収容能力を有する伝統的なスタジアムの一つとして有名です。球団の名前のとおり虎がマスコットとしてスタジアムのあちらこちらに像が建てらています。球場内ではメリーゴーランド等アトラクションも設置してあります。
デトロイトへの観光その⑧:フォートウェイン史跡
1800年から1900年代初頭にかけての戦争下において使用された要塞であり司令塔として、更には倉庫など戦時中の軍事目的のために利用されました。他にもネイティブアメリカンの埋葬地でもあります。定期的にツアーやイベントが実施され、専門家による案内でその時代を感じることができます。
デトロイトへの観光その⑨:フォックス劇場
デトロイトにおける映画やミュージカルなどショービジネスを観覧できるスポットがこのフォックス劇場です。連日名作が上演され、アメリカならではの豪華なショーを楽しむことができます。館内は5000人以上が収容できるほどの大きさで、その内装も非常に優雅な造りとなっています。
「まとめ」デトロイトへの治安には十分調査を!
デトロイトの現況はいかがでしたでしょか。現在でも治安の悪化は心配の種ですが、歴史的な観光施設が多い場所でもあります。事前の準備としてホームページや問い合わせにより調査を確実に行い心配を少しでも取り除き、より良い観光を楽しめるように心がけましょう。
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