花蓮の廟口紅茶で朝食を！地元の人に人気のグルメを堪能したい！

日本から約4時間で到着する台湾は、九州とほぼ同じ面積を持つ南の島です。日本との時差は一時間。龍山寺などのお寺めぐりやにぎやかな夜市など、台湾はどこか懐かしく見どころがいっぱいの魅力あふれるエリアです。台北を中心に九份や高雄などをめぐるツアーが人気で、日本から毎日多くの観光客が台湾を訪れています。一度だけでなくリピーターも多い旅先として知られている台湾。次の台湾への旅では、台北だけでない地方都市を訪れてみませんか。

台湾の各地の間でも、特に人気上昇中なのが花蓮市です。花蓮市は太平洋に面する台湾東部最大の都市で、古くから大理石の産地として有名です。また、景勝地、太魯閣（たろこ）峡谷への玄関口としても知られています。また、花蓮市には、台湾八景のひとつと言われる名勝、花蓮清水斷崖や旧日本軍の遺跡である松園別館などの見どころがあります。

今回はそんな花蓮市にある話題のグルメスポット、廟口（みょうこう）紅茶について詳しくご紹介します。廟口紅茶は地元花蓮市の人たちにも日本からの観光客にも大人気の、軽食がとれる紅茶専門店です。蒸し暑い台湾にぴったりのよく冷えたアイスティーはいかがですか。旅の疲れと熱さがすっきりと吹き飛ぶおいしさですよ。

廟口（みょうこう）紅茶は台鉄の花蓮駅から車で約10分のところにあります。目の前は、お寺である花蓮城隍廟があります。看板メニューの「廟口紅茶」は甘い味のついた独特のさわやかな香りがする紅茶です。ひと口飲むとノスタルジックな気分に浸れる、独特な味の紅茶ですよ。地元花蓮では、台湾名物のマカロン風の焼き菓子「小西點」と合わせた朝食スタイルが定番の人気です。

お店に入ってまず目につくのが、天井を突き抜けて伸びたパイプです。パイプには「紅茶」「杏仁」などの表示があり、気になりますね。実はこのパイプから紅茶が冷えた状態で出てきます。パイプの中は二層構造になっていて、外側をキンキンに冷やして内側の管の中の紅茶を冷やしているそうです。

こちら廟口紅茶では、アイスティーに氷を入れません。氷がなくても、最後までとても冷たいままで紅茶の味を堪能できます。氷が不要なので紅茶の風味が薄くならないことが地元のグルメ通から支持されています。テイクアウトは紙コップに、店頭ですぐに飲みたい時にはグラスに注いでもらえます。グラスの絵柄がそろっていないのはご愛嬌。アットホームな雰囲気のお店です。

廟口紅茶を訪れるなら、すぐ前にあるお寺、花蓮城隍廟にもお参りしましょう。花蓮城隍廟は1934年に建てられました。沢山の赤い提灯が吊り下げられ、華やかな雰囲気です。朝晩を問わず地元の参拝客でにぎわっています。城隍爺と城隍夫人、註生娘を祀っていて、廟の中にはいくつもの像が置かれています。ちなみに廟口紅茶という店名は、廟の入り口にある紅茶店という意味から付けられました。

オリジナルの紅茶と一緒に堪能したいのが、廟口紅茶の軽食グルメです。地元で有名な「小西點」「蛋餅」をはじめ、「阿傅師麻糬」という大福もちに似たお菓子も有名です。「小西點」は台湾のパン屋さんでよく見かけるマカロンによく似た焼き菓子です。中にバタークリームがサンドされています。イチゴ味、コーヒー味、プレーンの3つの味があります。

お店によっては「小西點」は小さな丸の形で焼き上げる場合が多いですが、こちらの少し大きめのサイズ。朝食の腹ごしらえにぴったりで、甘すぎないので紅茶によく合うと地元で評判です。さくさくの食感ですが内側はモチモチしていて、グルメ通も納得の味です。店頭でイートインのほか、テイクアウトも可能です。廟口紅茶の営業時間は朝6時から。7時半より前に到着すると、短い待ち時間で席を確保できます。

紅茶はイートインの場合はグラスで、テイクアウトの場合は紙コップで出されます。サイズは大・中・小の3種類。パイプの途中にある蛇口から、紅茶が勢いよく注がれる場面にも注目ですよ。甘い紅茶は台湾ではコンビニでも購入できる有名な飲み物ですが、こちら廟口紅茶ではオリジナルの味付けの紅茶を楽しめます。真っ白な紅茶「杏仁茶」もサラリとした飲み口でおすすめですよ。

紅茶以外の軽食のメニューも豊富です。タマゴと小麦粉の「蛋餅（たんびん）」やハムとタマゴを挟んだサンドイッチなどもあります。軽食はすべて手作りです。初めての場合何人かで訪れて、いろいろな味をシェアしてみるのもおすすめですよ。夜は午後11時まで営業しています。小腹がすいたら夜食として食べることもできます。朝食から夜食まで使える、地元の有名店です。

「蛋餅（たんびん）」は台湾の朝食の定番メニューのひとつです。廟口紅茶の「蛋餅」はシンプルな薄塩の味付けで、あっさりと済ませたい朝食におすすめです。紅茶の甘い味ともよく合います。廟口紅茶ではオーダーと会計を済ませて空いている席に座る、セルフサービスのスタイルです。初めてのお店だと緊張してしまいますが、見よう見まねで大丈夫。花蓮市には何軒かの紅茶専門店がありますが、こちらの廟口紅茶がダントツの人気です。

作り立てをその場で味わえるのはグルメの王道です。廟口紅茶の人気の理由は温かい料理の数々。廟口紅茶では「蛋餅」や「サンドイッチ」などの軽食も、出来立ての熱いものを堪能できます。地元の人や観光客でにぎわう活気にあふれた朝食時もいいですが、お客さんが落ち着いた昼下がりの時間帯も実はおすすめ。レトロな店内で紅茶を片手にのんびり過ごすことができます。台湾の旅の一場面として、よい思い出になりそうですね。

地元花蓮でのグルメ通の間では、テイクアウトも人気です。大きな袋に入った「小西點」なら家族そろっての朝食やおやつにもぴったりです。台湾で必ず出かけたい夜市散策の帰りに立ち寄って、宿での夜食として堪能するのもいいですね。軽食メニューはどれも台湾のおなじみのグルメなので、ほかのお店のものと食べ比べてみるのもおすすめですよ。

廟口紅茶は、地元で有名なお寺、花蓮城隍廟の目の前の路地に建ちます。台北駅から花蓮駅までは特急列車で2時間20分ほど。主な列車には、太魯閣号（タロコ号）、普悠瑪号（プユマ号）があります。花蓮駅からは廟口紅茶までは車で約10分です。花蓮には「自強夜市」という活気あふれる夜市があります。夜市と廟口紅茶での朝食で、台湾のディープな魅力を堪能することができます。

朝食は必ず廟口紅茶で、と決めている常連客も多いそうです。地元の常連さんたちに混ざって、廟口紅茶での朝食で一日をスタートさせてはいかがですか。メニューには、冷たい紅茶だけでなく「花生湯」や「紅豆湯」といった温かい飲み物やスープもあります。ちなみに「花生湯」とはアーモンドスープ、「紅豆湯」とはお汁粉を指します。

ショーケースにいっぱいのパンが次々と売れていく朝食も楽しいですが、廟口紅茶は夜の時間帯でも堪能できます。夜9時を過ぎても、店頭には地元の人たちがたくさん訪れます。昼間の暑さとは違う夜の熱気の中で飲むキーンと冷えた紅茶は最高です。太魯閣渓谷や松園別館、海洋公園などの見どころで昼間は思いきり遊んだら、廟口紅茶の夜食で旅の疲れを癒しましょう。

メニューには、夜食に食べたいほっとできる味のラーメンもあります。年中無休なのでいつでも好きな時に、有名な紅茶と軽食を味わうことができます。日本語は通じませんが、ケースに並んだ実物と大きなメニュー表を指させば、身振り手振りでOK。行列のできる有名店なので、前に並んでいるお客さんと同じものをオーダーするのもいいですね。朝6時から夜23時までの営業です。

住所:花蓮市成功街216號 電話番号:（03）832-3846

花蓮市で人気の廟口紅茶についてご紹介してきました。一度は食べてみたいグルメがそろう台湾。短い旅の滞在ではどれを食べようか迷ってしまいますが、地元の人たちが通うお店なら味は保証付きです。活気に包まれて台湾式の朝ごはんでパワーチャージ。皆さんもぜひ花蓮市の廟口紅茶で、パイプから注ぐ紅茶とおいしい軽食を味わってみてくださいね！