武蔵小山温泉「清水湯」は露天風呂で有名！贅沢な天然温泉で癒されよう！

東京の中心部に温泉があるのを不思議に思われる方もいらっしゃると思います。背景には現在の技術であれば1000mも掘れば、かなりの確率で天然温泉が湧き出るということがあります。極端な例が2014年に発掘された大手町の「星のや東京」の温泉でしょう。ここでは銭湯なのに天然温泉の露天風呂がある武蔵小山温泉「清水湯」についてご紹介します。

武蔵小山は武蔵と言う名前が付いていますので、東京郊外のようなイメージがありますが武蔵小山駅は東急目黒線で目黒から2駅目ですのでむしろ都会のど真ん中です。再開発で注目のスポットになっています。目黒駅から約2kmで目黒川、ホテル雅叙園、五百羅漢寺、目黒不動尊、林試の森などの名所を巡って徒歩で行くこともできます。武蔵小山温泉「清水湯」は武蔵小山駅から徒歩5分です。

武蔵小山駅前には都内で最長800mのアーケードで有名な武蔵小山商店街パルムがありますが駅の南東約1kmのところにも関東有数の長さを誇る商店街「戸越銀座」があります。「清水湯」は天然温泉の露天風呂人気で混雑していることで知られていますが、こんな便利なところにあれば混雑するのもうなずけます。

清水湯は川越実喜（じつき）が大正13年に創業した銭湯で、地域に根ざした人気で１日1000人ほどの利用者があったと言われています。しかしその後の経済成長で自宅でも入浴できるようになり衰退していきます。昭和43年に2687軒あった銭湯は平成22年には800軒まで減りました。清水湯もそのまま銭湯を続けるか廃業するかを迫られました。

二代目が賭けに出ました。温泉を掘ると決めたのです。平成6年に第一源泉の天然黒湯温泉の発掘に成功しました。お客様は3倍に増えました。さらに三代目は建物のリニューアルとさらなる付加価値をつけるため平成19年に2つ目の源泉「黄金の湯」の発掘に成功しました。現在リニューアルされた建物と2つの源泉で価値ある銭湯になっています。

武蔵小山温泉「清水湯」には2つの源泉があります。1つは最初に発掘された深さ200m程の100～200万年前の地層から湧き出る黒湯温泉です。“重炭酸ソーダ泉”と言われており新泉質名ではナトリウム－炭酸水素塩泉に近く、いわゆる美肌の湯、美人の湯と言われています。（溶存物質が1000mg未満ですので厳密には新泉質名はつきません。）

もう1つは2番目に、深さ1500ｍ程の500万年前の地層から発掘した「黄金の湯」です。こちらは銭湯では初の療養泉になっています。正式な泉質名はナトリウム－塩化物温泉で同じく美肌効果もあり、保湿・保温効果もあります。銭湯なのに2つの温泉を露天風呂に供給しているのはおどろきです。特に「黄金の湯」は銭湯初の療養泉であることと黒湯が一般的な東京の温泉としては珍しい泉質の為人気で混雑の要因になっています。

銭湯（入浴料金400円代）に露天風呂があるのは珍しいのですが、「清水湯」には泉質の異なる2つの露天風呂があります。１段目に黒湯温泉、2段目に黄金の湯があり、まるで山の温泉に来たような雰囲気になっています。黄金の湯は伊豆産の天然石を利用した贅沢な露天風呂になっており源泉掛け流しです。

いずれも最先端技術のナノバブルを充填しており温泉の効能を高めています。銭湯料金でこれだけの天然温泉を露天風呂で楽しめるのは珍しく、また都会にありますので当然混雑しています。様々なサイトに混雑していることを嫌うコメントが載っていますが、雰囲気よりも泉質を楽しむのが都会の天然温泉かもしれません。

「清水湯」は内風呂にもこだわっています。浴槽には最高級の御影石を使用し、ハイパージェットバス、電気風呂、ジャグジーを備えています。内風呂でも天然黒湯温泉がナノバブル化されており温泉の効能を高めます。水風呂も天然黒湯温泉を使用しております。泉温は19度でで夏でも冬でも利用できます。温冷浴は風邪をひかない強い体作りに効果があります。

銭湯に露天風呂があるだけでも素晴らしいのですが、「清水湯」には女性専用ですが岩盤浴があります。岩盤浴には韓国の月岳山の天然鉱石である天寿石が使用されています。天寿石は鉱石の中でも遠赤外線放射率が高く、また秋田の玉川温泉と同じ物質が微量に含まれておりますので健康増進効果があると言われています。

女性に人気があるのはさらにマイナスイオン効果、ダイエット効果、デトックス効果などがあるからです。さらに清水湯にはロキシーサウナというサウナが備わっています。ロキシーサウナは肌の乾燥を防いで無理なく発汗できる湿温サウナで子供でも利用できます。

武蔵小山温泉「清水湯」は銭湯ですので、あいにく食堂はありません。そのかわり無料休憩所があり、入浴後のリラックスタイムに利用できます。「清水湯」の「黄金の湯」は療養泉ですので何回かに分けて入浴される方にも便利です。備え付けの枕もあり仮眠も可能になっています。今後さらに使いやすく改装するそうですので期待がふくらみます。

また銭湯ならではの貸しロッカーが男女18づつあり年間2000円という格安料金で借りることができます。常連さんが借りていると思われますが、人気のため常時ほとんど空きがないそうです。脱衣場のロッカーは100円返却式鍵付きで、フロントに貴重品ロッカーがありますので一般的なお客様はこちらを利用します。

年間貸しのロッカーを利用すれば、仕事帰りに手ぶらで温泉に立ち寄って帰ることができます。毎日気持ちのいい温泉に入ることができます。一般のお客さん向けのロッカーも返却式ですのでそちらを利用してください。

武蔵小山温泉「清水湯」は銭湯です。ここで銭湯とスーパー銭湯・日帰り温泉施設との違いについて触れます。もっとも大きな違いは銭湯にはボディーソープやシャンプーなどがあらかじめ備えつけられていないということです。自分で持参するか、体を洗うことを断念するかを選ぶ必要があります。

フロントでシャンプーなどを売っている場合もありますので必要であれば買えばいいでしょう。「清水湯」でもシャンプーとボディーソープとタオルがセットになった「おふろセット」が120円で売っています。前もって知っていると驚くことはありません。次が一般的には銭湯には食堂がないということです。「清水湯」では生ビール（おつまみ付き）や名物の温泉玉子を販売していますが、近辺のお気に入り居酒屋などを利用するのも楽しみです。

武蔵小山温泉は近くに有名な武蔵小山商店街がありますので入浴後ここで食事をするのも楽しいでしょう。天然温泉に関しては銭湯だからといって利用できないということはありません。最近は天然温泉を楽しめる銭湯が増えています。露天風呂のある銭湯も増えています。

武蔵小山温泉「清水湯」の営業時間は平日が12:00～24:00、日曜日が8:00～24:00、祝日が12:00～24:00です。定休日は平日の月曜日で月曜日が祝日の時は営業します。その際の振替休日はありません。銭湯なので平日は午後からの営業というのが特徴的です。2つの天然温泉の露天風呂、特に東京では珍しい黄金の湯が有名になり人気が高く土日祝は混雑します。混雑を避けるには平日の営業開始直後がおすすめです。

武蔵小山温泉「清水湯」の利用料金はまさしく銭湯の料金で大人が460円、中学生が300円、子供が180円、幼稚園児は無料になっています。岩盤浴は女性専用で1350円、サウナは大人も子供も400円になっています。平日休日での違いはありません。

これまで見てきましたように「清水湯」は銭湯の伝統を大事にしながらも、お客様に喜んでいただける数々の新しい試みをしてこられました。温泉を掘るという勇気ある決断から始まり、2つの源泉をもつ露天風呂を備えるにいたりました。建物も銭湯とは思えないほど立派なものにリニューアルされました。東京で気軽に天然温泉を楽しみましょう。