加賀温泉＆加賀温泉郷まとめ！おすすめ施設はどこ？日帰りも人気！

加賀温泉郷は、石川県小松市にある粟津温泉、加賀市にある山代温泉、片山津温泉、山中温泉の総称です。どこも湯量が豊富で、泉質も良いことから、人気の温泉地です。またそれぞれに歴史や景観などの個性があり、温泉の旅を楽しませてくれます。それぞれの温泉の魅力とおすすめ情報をご紹介します。

加賀温泉郷の温泉地の中で唯一、小松市にある粟津温泉。10数軒の旅館と小規模な温泉街ですが、その歴史は古く、1300年前に泰澄大師が開湯したと伝えられています。古来より湯治、保養の場として利用されていました。硫酸塩泉の湯は豊富で宿それぞれに自家掘りの源泉を持っています。現在は美肌の湯として知られています。

山代温泉は北陸最大級の温泉街として知られています。歴史は粟津温泉と同様に古く、1300年前に行基が開湯したという伝説の残る名湯です。明治時代には、多くの文化人に愛され、北大路魯山人や与謝野晶子などのこの地を訪れています。硫酸塩泉系と単純温泉系の2種類の泉質の源泉があり、街並みは温泉情緒にあふれています。

加賀三湖のひとつ、柴山潟の南岸にあり、後ろに白山がそびえる風光明媚な片山津温泉。無色透明の塩分の高い泉質が特徴です。近年はサイクリングロードの整備や8月に連日行われる柴山潟の花火大会などが人気となっています。

自然美豊かな鶴仙渓(かくせんけい)沿いに旅館が立ち並ぶ田舎情緒を味わえる山中温泉。諸説ありますが、平安時代に開湯されたという歴史ある温泉地です。泉質は、硫酸塩泉でほのかにただよう匂いが特徴です。景勝地だけあって、温泉以外の見所もたくさんあるのも魅力のひとつです。

加賀温泉郷のそれぞれの温泉地には「総湯」という共同浴場があり、宿泊の旅でなくても、気軽に名湯に入浴できることで人気です。日帰りで4つの温泉地を巡ることもできる加賀温泉郷の総湯をご紹介します。

平屋建ての和風造りの粟津温泉の総湯。大浴場もひとつで、地元の人々を始め観光客が旅の途中で立ち寄る気楽な憩いの場となっています。無色のなめらかな湯は美肌や神経痛や筋肉痛の効能があるとか。入浴後は、館内で販売されている特製の温泉卵をいただくのもいいですね。営業時間は8時から22時、毎月8、18、28日が休業日です。

住所:石川県小松市粟津町イ79-1 電話番号:0761-65-1120

魯山人ゆかりの老舗旅館、旧吉野屋旅館の跡地に建てられた山代温泉総湯。吉野家旅館の門の残し、「誰もが快適に利用できる総湯」をコンセプトに建て替えられました。豊富な湯量ならではの加水を一切しない源泉100%の湯が心地よい浴場です。営業時間は6時から22時、毎月第4水曜日の午前中は休業です。

住所:石川県加賀市山代温泉万松園通2番地1 電話番号:0761-76-0144

山代温泉にはもうひとつ総湯があります。こちらは「古総湯」とされており、1886年に建てられた総湯を復元し、現代風に建てられたものです。今では、山代温泉のシンボル的な存在となっている人気の立ち寄り浴場です。

館内の大浴場は、明治時代中期に流行の最先端だったステンドグラスが貼られたレトロな美しい造りです。またタイルも久谷焼を使い、昔のままの総湯をそのまま再現しています。もうひとつの総湯と同様、営業時間は6時から22時、毎月代水曜日の午前中が休業日です。

住所:石川県加賀市山代温泉18の128番地 電話番号:0761-76-0144

柴山潟湖畔に佇む全面ガラス張りのスタイリッシュな建物の片山津温泉総湯。ニューヨーク近代美術館新館などを手がけた建築家、谷口吉生氏の設計によるものです。柴山潟を望む「潟の湯」と優しげな木々が見える「森の湯」の2種類の浴場があり、男女日替わりで楽しめます。営業時間は6時から22時、年中無休です。

住所:石川県加賀市片山津温泉乙65番地2 電話番号:0761-74-0550

松尾芭蕉が「奥の細道」行脚の途中に立ち寄り、絶賛したと言われる山中温泉。総湯の名称も芭蕉の「山中や 菊は手折らじ 湯の匂ひ」という句から「菊の湯」といいます。男女の浴場は別棟になっており、どちらも立って腰の高さまであるという深さで体の芯まで温まると好評です。営業時間は6時45分から22時30分、年中無休です。

住所:石川県加賀市山中温泉湯の出町(男湯) 薬師町(女湯) 電話番号:0761-78-4026

加賀温泉郷には、総湯の他にも入浴だけを利用できる旅館やホテルがあります。入浴プラス旅館の豪華な昼食をいただくのもおすすめです。加賀温泉郷の旅をもっと楽しめるおすすめの旅館、施設をご紹介します。

北陸自動車道加賀ICから車で20分の場所にある24時間営業、年中無休の天然温泉・健康ランド 加賀ゆめのゆ。県内最大級の大浴場や露天風呂、サウナ、岩盤浴などが楽しめます。お食事処やエステも充実しており、交通の便も便利ですので、北陸の旅の帰りに立ち寄り、休憩するのにもおすすめです。

「世界一古い宿泊施設」としてギネスに登録されたこともある、粟津温泉、法師。粟津温泉の開湯1300年前創業の旅館です。広々とした大浴場と露天風呂や一朝一夕には作れない苔むした日本庭園が自慢です。10名から利用できる食事付日帰り入浴も可能です。

創業700年の老舗旅館、旅亭懐石 のとや。残念ながら日帰り入浴はできませんが、宿泊滞在の際には、チェックインからチェックアウトまでいつでも地下5mから湧き出る自家掘りの天然温泉が利用できます。旅館名の通り、夕食に出る懐石料理も自慢。橋立港からのとれたての新鮮な海の幸や加賀野菜を使った豪華懐石料理を堪能できます。

広々とした館内は女性向けサービスが充実しています。100坪もの女性大浴場や湯上りサロン、女性客限定の湯上りデザートサービスなどいたれりつくせりです。貸し切り露天風呂もあり、女子旅から家族旅行まで幅広い層に好評のきめ細やかなサービスが自慢のおすすめ旅館です。

山代温泉屈指の有名旅館、ゆのくに天祥は、趣向を凝らした3種類の広々とした大浴場が自慢です。また日帰り温泉プランも充実しています。日本海の海の幸の会席料理が味わえる入浴付き昼食ゆったりプランや入浴だけの日帰り温泉三昧プランもあります。ゆっくりと数種の湯を楽しみ、宿泊の旅にもおすすめです。

毎分約55ℓ湧き出る、片山津温泉屈指の湯量を誇る広大な敷地の加賀観光ホテル。22種類の浴場がある「夢湯パーク」には大浴場や露天風呂だけでなく、エステ風呂や打たせ湯、水風呂などバラエティに富んでいて、温泉好きにはたまらないホテルです。サウナ、ジャグジー、ジェットバスもある充実ぶりで人気です。

片山津温泉の魅力のひとつ、柴山潟を望む湖上展望大浴場は温泉と風景をゆったりと楽しめます。日帰り入浴プランは加賀温泉ホテルの「夢湯パーク」の22の温泉全てに入れるお得なプラン。ひとつの施設でさまざまな湯巡りを楽しめ、観光客にも大好評です。

柴山潟に面した最高のロケーションが楽しめる開放的な露天風呂が人気の片山津温泉ながやま。名物の「ながやま座」では、人気の大衆演劇を月替わりで楽しむことができます。平日は10名以上、土日祝日は15名以上で、観劇と温泉入浴が楽しめる日帰り観劇弁当プランが利用できます。平日はソフトドリンク飲み放題付とお得なプランです。

柴山潟に面した広大な中庭はながやまの自慢のひとつです。湖畔にはデッキ付の足湯があり、日に7度その色を変えると言われている柴山潟をゆっくりと眺める至福のひとときが旅の疲れを癒してくれます。

山中温泉こおろぎ町にある、道の駅 山中温泉ゆけむり健康村 ゆーゆー館は、温泉に温水プール、フィットネスジム、テニスコートまである旅館のような施設。敷地内には、1971年まで大聖寺から山中間を走っていた「しらさぎ号」の車輌を展示しており、山中温泉の良質の湯だけでなく、古き良き時代を感じることができるおすすめの施設です。

鶴仙渓沿いの美しい景色を見ながら入浴できる露天風呂が人気の吉祥やまなか。吉祥スパでの金&銀箔エステなど女性に人気のサービスも提供しています。他にも記念日のおもてなしサービスが好評のおすすめ旅館です。

日帰りプランは、吉祥やまなか自慢の目の前でシェフが焼いてくれる鉄板焼きの豪華昼食付で露天風呂に入浴できます。また吉祥スパ全コース10%オフという嬉しい特典も。宿泊客にふるまわれるウエルカムパンケーキもおすすめです。

加賀温泉郷を訪れたら、温泉とともにかかせないのが、観光地巡りやご当地グルメ。各温泉地周辺のおすすめのスポットをご紹介します。観光地巡りをして、温泉に宿泊する旅にも、日帰り入浴の後に訪れるのにも便利なスポットを厳選しました。

粟津温泉から、車で6分ほど走った場所にある開創1300年を迎える古刹、那谷寺。粟津温泉を開湯した泰澄大師が717年に岩窟に千手観音を安置したのが始まりとされています。加賀藩第3代藩主・前田利常が再建した本殿、書院、三重塔などを始めとして7棟が国の指定重要文化財に登録されています。また加賀温泉郷屈指の紅葉の名所です。

13万坪の広大な敷地を有する加賀伝統工芸村 ゆのくにの森。粟津温泉からすぐの場所にあります。北陸各地から移築された古民家が並び、それぞれ久谷焼の絵付けや金箔貼りなど50種類以上の加賀の伝統工芸を体験できるワークスペースになっています。体験で作った作品はお土産になりますので、温泉旅行の想い出にぴったりです。

粟津温泉街の中にあるブルーの外観が目をひくパン屋さんmetissage(メティサージュ)。外観だけでなく、店内もフランスの街角にある小さなベーカリーショップを思わせるおしゃれな内装。フランス人の店主が作る素材の味を活かしたパンにはファンが多く、県外からも訪れる人も多いとか。粟津温泉に行ったなら、是非立ち寄りたいお店です。

山代温泉総湯のすぐ裏にある、725年に創建された薬王院温泉寺。白山5院のひとつに数えられ、平安時代後期に明覚上人によって七堂伽藍が築かれました。薬王院の裏の散策路は、非常に風情に満ちた心が癒される小径で50音を初めて提唱した明覚上人にちなみ「アイウエオの小径」と呼ばれ、人気の散歩道です。

山代温泉古総湯から徒歩すぐの場所にある魯山人寓居跡(ぐうきょあと)いろは草庵。芸術家であった北大路魯山人が大正時代に滞在した寓居跡を一般公開しています。魯山人らしい風流な中庭を囲むように建つ明治時代初期の建物では、陶芸に目覚めた魯山人の作品の展示や庭を眺めながら加賀棒茶をいただくことができます。

片山津温泉総湯の2Fにあるまちカフェ。ガラス張りで柴山潟を眼下に眺める最高のロケーションの人気カフェです。加賀市の新名物、加賀パフェが人気のメニュー。加賀パフェとは、加賀市数か所で食べられる地元オリジナルパフェで、ブロッコリーアイスやかぼちゃアイスに加賀野菜のトッピングがされた話題のスイーツです。

片山津神社の守護神として親しまれている愛染寺。片山津温泉街から徒歩数分の温泉街を見下ろす高台にあります。天気のいい日には柴山潟の向こうの白山を眺めることができます。縁結びの神様として有名で、ハート型の一心絵馬が大人気です。

鶴仙峡に架けられた総ひのき造りのこおろぎ橋。最初に架けられたのは江戸時代で、「清ら木」が転じて「こおろぎ」となったとか。鶴仙渓の緑も美しいマイナスイオンたっぷりの山中温泉のシンボル的存在です。橋のたもとには、山中温泉をこよなく愛した松尾芭蕉の「漁火に 河鹿か波の 下むせび」という句碑が建てられています。

鶴仙峡の緑に映える紅紫色の美しい橋、あやとりはし。いけばな草月流家元が「鶴仙峡を活ける」をコンセプトにデザインした、あやとりをモチーフにしたS字型の橋です。鶴仙渓のほぼ中間地点に位置し、橋からの峡谷の眺めは絶景です。近年では、あやとりの紐が輪になっていることから、縁結びのパワースポットとしても有名です。

ご紹介した加賀温泉郷の温泉や名所はいかがでしたか?鉄道や高速道路からもアクセスしやすく、日帰り立ち寄り湯も充実している加賀温泉郷は、気軽に名湯を楽しめる地です。お気軽にお出かけして、歴史ある名湯につかり、日頃の疲れを癒してくださいね。