古桑庵は自由が丘の人気古民家カフェ！メニューや営業時間にアクセスもご紹介！

90年以上も前に建てられた古民家を利用した「古桑庵」は、自由が丘駅からすぐのアクセスにあるとは思えない雰囲気のある古民家カフェです。最近は人気も高くファンも多い古民家カフェですが、古桑庵は本当に生活感が感じられる不思議な場所。時が止まっているような気持ちになる空間で美味しい和スイーツがいただけると話題になっています。

古桑庵（こそうあん）は、人形作家である渡辺芙久子さんのご自宅を利用した茶房ギャラリーです。古桑庵は今から随分前の大正時代に建築された個人宅。かつては大家族が暮らしていましたが時が経つにつれて人が減り、家屋に風を入れないとダメになってしまうと考えた渡辺さんが、平成11年にカフェ兼ギャラリーとしてオープンさせました。

古桑庵という名前は、夏目漱石の長女婿である小説家の松岡譲さんがつけたものだそうです。この家を建てた渡辺さんの祖父渡辺彦さんと松岡さんはテニス仲間でよく泊まりにも来ていたそうで、2人で茶房を造る計画をし、桑の古材を長岡から調達して昭和29年に茶室「古桑庵」を完成させたそうです。茶房には夏目漱石の句稿なども飾っています。

芸術的な日本家屋と美しい中庭。自由が丘の街中にいることを忘れるような古桑庵は、ほっとする時間を過ごすことができる素敵な場所です。店内にある骨董品の数々は当主である先々代が収集したもので、当時実際に使われていたということもあり、まるで家の一部であるような調和を見せています。古き良き時代の日本がじんわりと感じられます。

渡辺さんが製作した人形や、ちりめん布などを使った作品も飾られています。ちなみにお店が混雑しているときは縁側に座り待つのですが、それがまた庭園をゆったり眺められて待ち時間も苦にならないという声もありました。もちろん店内からも絵画の様な庭園の景色を楽しむことができます。建物の中だけでなく庭園にもこだわりを感じられます。

古桑庵へのアクセスですが、東急東横線・大井町線自由が丘駅正面口を出て徒歩5分程のところにあります。自由が丘のベネチア「ラヴィータ」という商業施設を目指してアクセスするとわかりやすいかもしれません。営業時間は11時から18時まで。水曜日が定休日です。駐車場はないので、車でアクセスする場合は近隣パーキングの利用となります。

営業時間ですが、オープン当初は土日限定だったそうですが、お客様が増えたために平日も開けることにしたとのことです。また、カフェスペースにおいても、元々は茶室だけを利用していたのですが、こちらもお客様が増えたことから住居スペースを少し開放することによって広げたそうです。時間もスペースも、着実なお店の人気ぶりが伺えます。

人気の古民家カフェなので、土日はかなり混み合っているようです。土日の営業時間内ずっとというわけではありませんが、午後は特に人が集中しやすく、閉店間際まで賑わいを見せています。平日については営業時間をとおして比較的混雑せずに利用できるようです。古民家に興味のある海外からのお客様や、漱石ファンの方達も多く訪れています。

自由が丘にある古桑庵の見どころはたくさんあって一度では見尽くせないこともあり、何度訪れても新しい発見があります。日本庭園には飾り井戸、灯篭や手水までもあり、玄関まで続く飛び石が美しく目に入ります。また、当主である先々代が収集した骨董品は一つ一つが見どころ。日本画の巨匠として知られる横山大観の自筆の手紙などもあります。

土日は並んでいることも多いので、待ち時間を利用して庭園を散策してみるのもおすすです。庭園は光の入り方により美しさが異なり、営業時間は11時から18時までですが、どの時間帯に来てもそれぞれの良さがあります。天気の違いも然りです。また、注文を待っている間に茶室の中をじっくり見渡してみると興味深いものがたくさんあるはずです。

古桑庵のメニューはもちろん和を中心としたものなのですが、スイーツの中では「古桑庵風抹茶白玉ぜんざい」（930円）が一番人気。丁寧にたてられた抹茶の中に小豆と白玉が入っているという斬新なもの。温かく香り高い抹茶と一緒に、程よい甘さのつぶあんと抹茶の苦味、モチモチの白玉がぴったりの絶妙なバランスを持ち合わせた一品です。

大人のスイーツともいえる人気の抹茶白玉ぜんざいには、お口直しにほうじ茶と梅昆布がついているのですが、これがまた美味しいと評判です。梅昆布茶はほろ苦い抹茶にも香ばしいほうじ茶にもピッタリです。ちなみにほうじ茶はお代わりができますので、抹茶白玉ぜんざいの余韻を感じながらお茶をすすり、庭園の景色を楽しむのをおすすめです。

和カフェの定番メニューとしても人気の「クリームあんみつ」ですが、古桑庵でももちろん一押しです。たっぷりのフルーツと優しい甘さのバニラアイス、粒あん、餅、寒天が入っており、黒みつをかけていただきます。黒みつは程よい甘さなので全部かけても良いですが、クリームあんみつを下から混ぜながら少しずつかけて食べるのがおすすめです。

フルーツは通年入っているキウイ、みかん、グレープフルーツなどの他に、季節によって変わるメインの果物があります。夏はやっぱり外せないスイカ。そのほか、シーズンごとにメロン、いちご、りんごなどが使われています。フルーツたっぷりのクリームあんみつのお値段は930円です。こちらにもほうじ茶が付いており、お代わりができます。

丁寧に点てられた抹茶も外せないメニューです。ドリンクには全て一口サイズの和菓子がついてきますが、これがまた上品で美味しいと評判です。抹茶は御茶菓子付で830円です。古桑庵の雰囲気にピッタリの抹茶。香り高く、味わいの深さと程よい苦味が絶妙。こちらの抹茶が好きで通っているという人もいるそうです。素敵な茶器も要チェックです。

本格的な抹茶が苦手だという人やお子様には、抹茶オーレ（ホット・アイス）や抹茶フロートなどもあります。ドリンクメニューは抹茶以外にも、定番のコーヒー、紅茶はもちろん、バナナミルク、イチゴミルクといったホッと一息できる優しいメニューもあります。ホットミルクに黒みつを混ぜた「古桑庵風黒蜜オーレ」も人気のドリンクです。

夏季限定ですが、古桑庵の人気メニューの一つが「かき氷」（630円）の各種。ミルク、レモン、宇治金時とありますが、一番人気は白玉宇治時（730円）です。自由が丘からのアクセスも良いので、暑い夏の日には休憩のお共にピッタリです。畳に座って足を伸ばしながら緑あふれる庭園の景色をみていると、散策の疲れもあっという間に癒せます。

古桑庵では茶房だけでなく、家屋の雰囲気に合うギャラリーを展開しています。定期的に開催されるアーティスト達の展示会は、陶器、木彫り、ハンドメイドアクセサリー、ガラス細工、草木染めなど様々なジャンルがあり、どれも興味深いもの。全てカフェの営業時間内に見ることができますので、お茶をした後にゆっくり見るのもおすすめです。

知らなかったアーティストの作品などを偶然に知ることができるのは、ギャラリーカフェの良いところ。カフェの方向性と合ったものばかりなので、その雰囲気が好きなら気に入る可能性は高いというもの。思わぬ出会いがあるかもしれません。また、定期的に落語も開催されている様なので、古桑庵のホームページをチェックしてみてください。

自由が丘駅からアクセスすぐとは思えない、タイムトリップしたかのような静かな時間を過ごせる古桑庵。営業時間は決して長いとはいえませんが、是非時間に余裕にあるときに訪れてゆったりして欲しいカフェです。味のある古民家と美しい庭園はもちろん、骨董品や掛軸などもじっくりみて楽しんで下さい。ギャラリーでの展示も要チェックです。