フィンランドはどんな国?
フィンランドは北欧の国で、ロシアとスウェーデンの隣にあります。マリメッコやイッタラなど、世界的に有名な北欧雑貨があり、北部に行けばオーロラ鑑賞もできます。北欧は憧れの地ですが、寒くて遠いイメージがありますが実はそんなことありません。フィンランド旅行の目的別のベストな時期や、持ち物、予算などについてご紹介していきます。
フィンランド旅行の魅力
フィンランドは遠い国のような印象ですが、首都ヘルシンキまでなら日本から直行便が出ており、かかる時間は10時間ほど。最短で2泊4日の旅行も可能で、実は案外気軽に行けるヨーロッパの国でもあります。最短日程でもできることや、オーロラ鑑賞についてなど、フィンランド旅行の魅力をご紹介します。
最短2泊4日の日程でOK
フィンランド旅行にかかる日数は、最短で2泊4日です。実はフィンランドは遠いイメージがありますが、首都のヘルシンキまでは直行便が出ていますし、フライト時間は10時間ほどしかありません。時間をたくさん取れない方でも、案外気軽にフィンランド旅行に行くことができます。
オーロラ鑑賞ができる:4泊6日は必要
フィンランドといえば、国土の3分の1が北極圏に位置する極寒の地です。オーロラの出現率も高く、そのためフィンランドに行ったらオーロラ鑑賞がしたいという方も多いのではないでしょうか。フィンランドでオーロラ鑑賞をするには、最低でも4泊6日必要です。
オーロラ鑑賞ができるのは、フィンランド北部です。オーロラ鑑賞で有名なラップランドの「ロヴァニエミ」までは飛行機で約2時間かかります。乗り継ぎもよく、フライトの時間も短いですが、移動時間や待ち時間を含めると、計5日から6日程度必要です。
人気の寝台列車「サンタクロース・エクスプレス」
「サンタクロース・エクスプレス」は、首都ヘルシンキと、ラップランドの入口でサンタクロースのふるさとでもある「ロヴァニエミ」を約12時間で結ぶ寝台列車です。14両から18両編成で、寝台車、食堂車、貨物車で構成されています。
部屋は1人部屋と2人部屋があり、シャワーとトイレ付きタイプと、共同タイプがあります。オーロラ鑑賞などに行かれる方で時間に余裕のある方は、行きは飛行機、帰りは「サンタクロース・エクスプレス」でゆったりとヘルシンキまで移動するというパターンがおすすめです。
ナイトライフも盛ん
フィンランドはナイトライフも盛んです。街のいたるところにクラブがあり、若者向けのポップミュージックが流れるところや、シックな大人向けのクラブなど老若男女が楽しめるのがフィンランドのナイトライフ。冬は日照時間が短いため、夜が長いフィンランドならではの楽しみ方ではないでしょうか。
治安も良好なため、ナイトライフでもあまり心配することはありません。しかし海外でも日本でも変わらず、危なそうな場所や人には近づかないようにしてください。そしてハメを外しすぎないようにしてください。
サウナが名物
フィンランドと言えばサウナが名物。サウナで熱くなったら湖に飛び込むという映像を見たことがある方は多いのではないでしょうか。「サウナ」という言葉は実はフィンランド語で、フィンランド国内には300万以上のサウナがあります。ぜひ本場のサウナを体験してみたいという方も多いのではないでしょうか。
観光客がサウナを体験できる場所はそこら中にあります。宿泊施設か、銭湯のような公衆サウナ、もしくは近年店舗が増えているスパタイプのサウナがメインでしょう。日本のホテルや旅館には当たり前のように大浴場や風呂付きの部屋があります。そのような感覚でフィンランドにはサウナがあるのです。
日本のサウナには水風呂がありますが、フィンランドにはありません。その代わり、自然界にあるもの、例えば湖や、単純に外に出て外気浴をするというスタイルが一般的です。
フィンランド旅行におすすめの時期
フィンランドは国土の3分の1が北極圏という極寒の地です。フィンランド旅行に最適な時期は、一般的な観光地を気軽に巡るならやはり過ごしやすい夏がおすすめです。しかしオーロラ鑑賞や、冬のアクティビティを楽しみたいという方には冬がおすすめ。フィンランドの気温や、目的別の旅行に最適な時期についてご紹介します。
夏と冬の気温差が激しい
フィンランドは季節によって気温の差が激しい場所です。首都ヘルシンキの気温は、一番暑い7月から8月は月平均の最高気温が22℃と日本の初夏の陽気ですが、時々30℃を超えるような日もあります。
冬になると平均して最高気温がマイナス3℃、最低気温はマイナス9℃になります。冷え込みが厳しい時はマイナス30℃になることもあり、夏と冬の気温差は70℃もあるということになります。
しかしながら、フィンランドは同緯度のカナダやアラスカと比較すると比較的温暖な気候です。しょっちゅうマイナス30℃になるわけではありません。持ち物を工夫すれば、冬のフィンランド旅行もへっちゃらです。
夏でも油断せず暖かい上着を持参要
フィンランドの夏は過ごしやすい気温ですが、油断は禁物です。ヘルシンキの夏の平均最低気温は10℃に届きません。朝晩は冷え込むので、春物のジャケットのような暖かい上着を持参しましょう。
また、半袖ではなく、長袖を着用しましょう。夏の平均最高気温は20℃を超えるくらいですが、時には30℃を超える日もあります。しかしそのような日でも夕方にはぐっと冷え込みます。持ち物にカーディガンやジャケットをプラスして、でうまく服装を調節しましょう。
ベストシーズンは6月から8月
フィンランドでは観光スポットをめぐりたいという時のベストシーズンは、6月から8月になります。フィンランドの夏は6月下旬頃から8月です。6月下旬になってくると20℃くらいになることがあり、天気のいい日は気持ちの良い暖かさになります。
7月から8月は気温が高いだけでなく、白夜があるため日中過ごせる時間がとても長く、観光地をめぐる旅行には最適な時期と言えます。
オーロラを見たいならば冬の時期
旅行の目的がオーロラ鑑賞の場合、ベストな時期は冬です。オーロラが出現する時期は、8月下旬から4月です。オーロラは、シーズンの始めと終わりによく出現します。旅行の時期を合わせられる方は、8月下旬や4月にオーロラ鑑賞旅行に行くと、オーロラを見られる確率が高くなります。
フィンランド旅行の予算を抑える方法
フィンランドといえば、物価が高いことで有名です。消費税がとても高いので、旅行の予算が高くついてしまうのではないかというのが気になるでしょう。なるべくなら安い予算でフィンランドを旅行したいものです。ここでは、フィンランド旅行の予算を安い費用で抑える方法をご紹介します。
電車ではなく高速バスを利用すると安い
フィンランドの交通機関は電車よりも高速バスを利用したほうが、安い予算で移動できます。近年「オンニバス」というネット予約限定の格安高速バスが登場しており、物価が高いフィンランドでは新たな風として大変な人気があります。
料金はシーズンにより変動しますが、例えばヘルシンキから北部ロヴァニエミまでの寝台列車の場合、約200ユーロです。しかし、高速バスなら約30ユーロで済みます。高速鉄道「VR」はサービスが充実していますが、サービスは最低限で、安い予算で移動したいという方は、高速バスを利用してみましょう。
ヘルシンキ市内の移動はデイチケットを使用
ヘルシンキ市内をメインに観光する方は、デイチケットを利用すると、安い費用で旅行ができます。デイチケットは、ヘルシンキ市内を走る路面電車のトラム、地下鉄、市バス、スオメリンナ島のフェリーが乗り放題になるチケットです。
料金は使える範囲と利用時間によって異なります。1番小さな範囲ですと1日8ユーロで、すべての範囲をカバーすると17ユーロです。日数が多ければ多いほどお得になります。
宿泊費はレセプションがない無人ホテルを利用
フィンランドにはビジネスホテルなどの安いホテルがありません。そのため、宿泊の予算はどうしても高くなりがちです。宿泊費を抑えるには、レセプションがない無人ホテルを利用しましょう。
通常のホテルは、もっとも安い価格帯で120ユーロ、駅チカなどの利便性の高いホテルなら300ユーロが相場です。無人ホテルなら50ユーロからと安い予算で利用できます。ネットで予約し、メールで送られてくる暗証番号を入力するだけでという手軽さです。
ただし人がいない分荷物を預けたり、何か聞きたいことがあったりする場合に不便に感じることがあるかもしれません。
外食は高いのでスーパーマーケットで調達
フィンランド旅行で安い予算で食事をするコツは、スーパーマーケットで食材を調達することです。外食は基本的に高額です。マクドナルドのセットですら日本円に換算すると約1000円します。通常のレストランではランチで3000円、ディナーで5000円ほどという感覚です。
しかし、スーパーなら日本とあまり変わりません。野菜などはむしろ日本よりも安いことが多いようです。外食は少しだけにして、スーパーでフィンランドの日常的な食事を味わってみてはいかがでしょうか。
フィンランド旅行に行く場合の冬の持ち物と服装
冬のフィンランド旅行に行く場合は、持ち物と服装にどのように気をつけたらよいのでしょうか。フィンランドの冬は日本とは比べ物にならない寒さです。月の平均最高気温でもマイナスで、特に北部は寒く、時にマイナス30℃になることも。フィンランドの冬の持ち物と服装についてご紹介します。
上半身:帽子・ネックウォーマー・アウタージャケット・グローブ
まずは上半身の服装と持ち物から。帽子はニット帽を用意しましょう。特にウール製のものがおすすめです。首元はネックウォーマーやマフラーをしっかりと巻いて防寒しましょう。襟付きのアウタージャケットで首までカバーできるタイプのものがありますが、さらにマフラーやネックウォーマーをすることでより暖かさがアップします。
アウタージャケットの下には、インナーの上にセーターなどのニット類を着用してください。寒さが厳しい場合は、もう1枚ニットやフリースなどの暖かいものを着用するとよいでしょう。
手はグローブや手袋を着用しましょう。ウール製などの暖かい素材のものが軽くて保温性が高く便利です。
下半身:アウターパンツ・インナーパンツ・あたたかい靴下・スノーブーツ
次に下半身の服装と持ち物についてご紹介します。パンツはアウターパンツとインナーパンツを用意しましょう。保温性の高い裏起毛のパンツならばそれのみでも大丈夫な日もありますが、インナーパンツとしてタイツの2枚履きをしておくと安心です。
靴下は2枚履きにしましょう。1枚でも行ける時もありますが、いつマイナス20℃になってもいいように、2枚履きで用意しましょう。
雪が降るので、足元の冷えと転倒を防ぐためにも靴にも注意が必要です。用意ができればスノーブーツがおすすめです。もしスノーブーツが用意できなければ、生地が厚手で底がしっかりした靴を用意しましょう。
持ち物:貼るタイプのほかほかカイロ
冬のフィンランド旅行にあると便利な持ち物は、貼るタイプのほかほかカイロです。貼るタイプなら手で持たなくて済みますし、気軽に暖を取ることができます。北部のオーロラ鑑賞だけでなく、ヘルシンキの街歩きでもほかほかカイロは重宝します。予備も持参しておくと便利です。
フィンランド旅行のおすすめ観光地
フィンランドといえば、食器をはじめとしたお洒落な北欧雑貨が有名です。また、スウェーデンやロシアに支配されていたという歴史があるのは実はあまり知られておらず、フィンランドの歴史を感じられる観光地もぜひ見ておいて損はありません。それでは、フィンランド旅行のおすすめの観光地についてご紹介します。
古城がすてき:トゥルク
「トゥルク」はフィンランド第3の街で、現在の首都がヘルシンキに移る前は、トゥルクが首都でした。ヘルシンキから電車で2時間ほどで行ける街です。飛行機なら35分で行けるので日帰りも可能です。
「トゥルク大聖堂」は、フィンランドでもっとも歴史のある教会です。ここからトゥルク観光がスタートします。
トゥルクでもっとも有名なのは「トゥルク城」です。13世紀から増改築を重ねれられている大変歴史の深いお城です。現在はフィンランドの歴史を物語る軍事博物館になっています。
北部にある「ルオスタリンマキ野外手工芸博物館」は、19世紀のフィンランドの暮らしを垣間見ることができる施設です。まるでタイムスリップしたような感覚になれるおすすめスポットです。
食器で有名:イッタラ
ハーメンリンナ市のイッタラは、日本でも人気の食器メーカー『イッタラ』の発祥の地です。ヘルシンキからはVRで1時間半ほどで行くことができます。ここに行けば、イッタラのガラス工場の見学ができます。また、イッタラのアウトレットストアがあり、安い価格でイッタラの食器を買うことができます。
また、街の雰囲気はヘルシンキとは違い、のんびりとした自然を感じられる村で、そこにアート性が融合されているというような感じです。ある意味フィンランドらしい観光地と言えるでしょう。
オーロラを見るなら:ロヴァニエミやイヴァロ
フィンランドでオーロラを見るなら、『ロヴァニエミ』や『イヴァロ』が有名です。ロヴァニエミは、ヘルシンキから寝台列車や夜行バスを使って向かいます。ロヴァニエミは北部の中心街なので、街中でオーロラが見える確率は低いです。そのため、オーロラ鑑賞のバスツアーで、オーロラが見えやすい郊外に出向くことをおすすめします。
イヴァロは、ロヴァニエミよりもさらに北にあり、高確率でオーロラが見られる場所です。ヘルシンキから1000キロ、ロヴァニエミからはバスで4時間から5時間かかるので、飛行機移動がおすすめです。
イヴァロは、ロヴァニエミや近くのサーリセルカというスノーリゾート地に比べるとマイナーですが、その分暗いためオーロラが見られるチャンスが大きくなります。
フィンランドのおすすめのお土産
フィンランドといえば、イッタラの食器やマリメッコの雑貨など、日本でも人気のある北欧雑貨が有名です。また、お土産の定番のチョコレートもフィンランドはレベルが高く、お土産にも喜ばれます。北欧雑貨やお菓子を中心に、フィンランドのおすすめのお土産をご紹介します。
イッタラの食器
イッタラの食器は、先ほどのおすすめ観光地でもご紹介しました。日本でも人気がある、大変高品質なフィンランドの食器メーカーです。シンプルな形で実用性が高く、盛り付けた料理を美しく引き立てます。また、シンプルなのにそのデザイン性は高く、毎日使っても飽きがこないのがイッタラの食器の魅力です。
マリメッコの雑貨
マリメッコは、日本でも大人気のアパレルブランドです。特に、鮮やかな色の花がデザインされた柄である『ウニッコ』は大変有名です。世界的なブランドのマリメッコは、フィンランド生まれ。ヘルシンキに本社があり、生地のプリントもヘルシンキでされています。
ヘルシンキの街を歩けば、マリメッコのお店がたくさんあります。また、マリメッコ本社には、通常の店舗とアウトレットの店舗があります。アウトレットでなくても、日本で購入するよりも確実に安い価格で手に入ります。
バラマキ用にはペーパーナプキンがおすすめです。一番人気なのはマグカップです。ウニッコの大胆な柄がプリントされたマグカップは、お土産として大変喜ばれます。そのほかには、文具やトートバッグなどさまざまなものがあります。
ドリスのクッキー
ドリスのクッキーは、フィンランドの老舗お菓子メーカー「ファッツェル」が作っているお菓子です。箱のデザインもお菓子そのものも可愛らしく、スーパーで買うことができます。
カリっとしたココア味のカップの中に、トリュフチョコレートが詰められています。インスタ映えしそうなかわいらしいデザインで、もらった人にも喜ばれるフィンランド土産です。
アアコセットのグミやキャンディー
アアコセットとは、フィンランド語で「アルファベット」のことをいいます。その名の通り、アルファベットの形をしたカラフルなグミやキャンディーは、見た目がポップでお土産にも最適です。最近では、アルファベット型だけではなく、「絵文字」の形をしたものが出ており、そちらも大変な人気となっています。
ファッツェルのチョコレート
こちらもドリスクッキーと同じく、老舗お菓子メーカー「ファッツェル」から発売されているチョコレートもお土産に大変おすすめです。
ファッツェルのチョコレートは種類がたくさんありますが、定番の板チョコ「Karl Fazer」は、シンプルな味からフィンランド特有のものまでさまざまな味があります。板チョコタイプだけでなく、個包装になっているものやバータイプのものもあります。
また、日本語の芸者が由来となっている「Geisha」というチョコレートもあります。中はヘーゼルナッツのペーストが入っています。意外なところでフィンランドと日本のつながりを感じることができます。
オーロラを見にフィンランド旅行へ行こう!
フィンランド旅行に行く前にチェックしておきたい、ベストな時期や服装などについてご紹介してきました。オーロラは日本では滅多に見ることができません。他の国と比べるとそこまで冷え込まない環境であるのに、オーロラの出現率が高い国でもあります。ぜひ日程が確保できたら、この記事を読んで準備を万全にしてオーロラを見てみてください。
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