ポルトガル国旗の意味や由来・歴史を知ろう!色やデザインの特徴もご紹介!

2019年5月13日 (2019年5月19日最終更新)

南欧に位置するポルトガルは、同じイベリア半島にあるスペインと合わせて日本人観光客にもとても人気のある旅先のひとつです。今回はそんなポルトガルの国旗に焦点をあわせてみたいと思います。国旗のデザインや色の意味、由来や歴史についてご紹介していきましょう。

目次

  1. 国旗からポルトガルをより深く知る
  2. ポルトガルってどんな国?
  3. ポルトガル国旗の特徴
  4. ポルトガル国旗の意味や由来
  5. ポルトガル国旗にまつわるエピソード
  6. ポルトガル国旗に色が似ている国旗
  7. ポルトガルでぜひ見ておきたい観光スポット3選
  8. 国旗を通してポルトガルの知識を深めよう!

国旗からポルトガルをより深く知る

世界には、国連に加盟している国だけでも193か国あり、そのすべての国には、国名とともに正式に定められた国旗や国歌があり、その国の歴史や目指すところ、志などを表しています。今回ご紹介するポルトガルもまた、緑と赤に紋章の入った美しい国旗を持ちます。国旗のデザインや意味、由来からポルトガルについてより深く味わってみましょう。

ポルトガルってどんな国?

大西洋に面したヨーロッパ最西端の国ポルトガルは、日本の国土面積の約4分の1の中に約1029万人の人々が暮らす国です。中世の雰囲気を残す美しい街並みや、海洋貿易の中心となった大きな港町など、現在も美しく保全されています。多くの国民がカトリック教徒で、EU(ヨーロッパ連合)に加盟しています。

ポルトガルの地理

世界地図の中でポルトガルを探すのはとても簡単です。ヨーロッパとアフリカとの境目、地中海と大西洋との境目。イベリア半島の先に位置しており、北と東をスペインと接しています。建築物の多くは、大航海時代に築いた富で建てられていて、その栄華を今に残します。

地理的特徴から大航海時代の主役となっていったポルトガルは、本土以外にも大西洋上にあるアソーレス諸島やマデイラ諸島も含まれます。いずれも火山性の群島で、険しい大自然の宝庫でもある両諸島は絶景の宝庫とも言えるでしょう。

ポルトガルの歴史

ポルトガルの歴史といえば、やはり大航海時代の印象がとても強いのですが、実はとても日本との関係も深い国なのです。日本史の中で出てくる鉄砲伝来や、宣教師フランシスコ・ザビエル、南蛮貿易、長崎の出島等、相手の国はほとんどがポルトガルなのです。

1488年、バルトロメウ・ディアスがアフリカ南端、喜望峰到達を成し遂げた頃、日本はまだ戦国の世の中だったわけです。東への航路は日本まで到達し、西への航路の先にはブラジルという肥沃かつ広大な植民地があり、莫大な富を築きました。

ポルトガルの言語

ポルトガルでは、ラテン語系のポルトガル語が使われています。スペイン語ともとてもよく似た響きなので、スペイン、ポルトガル両国の人がお互いの国の言葉で会話しても何となく続けられるほどです。

ポルトガル語を公用語とする国や地域は世界に9つあり、ポルトガルのほか、ブラジル、アンゴラ、カボベルデ、ギニアビサウ、モザンビーク、赤道ギニア、サントメ・プリンシペ、東ティモール、マカオが挙げられます。

ポルトガルの主な産業

ポルトガルの主要産業はオリーブ・小麦・ワイン・コルク生産等の農業、豊富な海の幸を利用した水産業、国内に世界遺産が12もある観光業、食品加工業などです。

先に挙げた主要農産物の中でも、ポルトガルといえば一番に思い当たるのが「ポートワイン」ではないでしょうか。しかし、ワインは、ポルトガルが世界一位ではないのです。では、世界一のものは何か。正解はなんとコルクです。ワインの栓に利用されることから始まったコルク生産は今や世界一となっています

そんな世界一のコルクを利用したコルク製造業が近代のポルトガルの主要産業といっても過言ではないでしょう、

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ポルトガル国旗の特徴

国旗はその国の歴史や、国としてのイメージを表していたり、色や模様などすべてに意味が込められていたり、由来があったりします。

ポルトガルの国旗を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。サッカーの世界で有名なクリスティアーノ・ロナウド選手はポルトガル代表の選手でもありますから、サッカーの国際試合などでもよく見かけることでしょう。緑と赤の2色の中に何かの紋章のようなマークが入っている感じ。パット見たイメージでなんとなくその特徴は覚えられます。

愛称は「ベルデ・フブラ」(緑赤)

日本の国旗は「日の丸」、アメリカの国旗は「星条旗」、というように、ポルトガルの国旗にも愛称があるのはあまり知られていません。日の丸にしても星条旗にしても、愛称はとはその国旗のことをよく表現しています。ポルトガル国旗の愛称は「ベルデ・フブラ」。意味は「緑赤」そのままですが、分かりやすく表現できることこそ愛称の意味、とも言えます。

緑と赤の比率は2:3

さて。国旗の写真をじっくり見てみて下さい。若干、赤い部分が大きく見えませんか?実はこれ、目の錯覚でも何でもなく、あえて左に寄せた位置に緑と赤の境目が引かれ、紋章が置かれています。

緑と赤の比率は2:3となっており、赤い部分が実際大きめにとられたデザインになっているのです。実は、世界の国旗を色々見ると同じような特徴をもつことが分かります。このように左側に少し偏っているデザインは結構見られるのです。

色の境目が中央でない理由

国旗は、高いところに掲揚されるものです。ポールに国旗掲揚される際、国旗の左端はポールに引っ付いた感じになりますが、右端は風にたなびき揺れます。ということは、ポルトガル国旗の場合、緑の部分はポールに引っ付き、赤い部分は風にたなびくのです。

風で揺れている赤い部分はどうしても短めに見えてしまいますので、国旗のシンボルでもある紋章をできるだけどんな時でも中央に置かれているように見せるために赤い部分を少し大きめにとってある考えられたデザインなのです。

ポルトガル国旗の意味や由来

国旗のデザインや色には、歴史や意味、由来や逸話など、様々な意味が込められてそのデザインになっています。ポルトガル国旗も同様で、その色や紋章などに込められたそれぞれの意味があります。

ここからは、それぞれの色や紋章に込められた意味、由来について、より詳しくご紹介してまいりましょう。

緑が表すもの

ポルトガル国旗の中でも左側部分の緑色は、希望と誠実を示す色、と言われています。その心はポルトガルに住む人々の中にも刻まれていて、誠実であることを誇りに思っています。また、この緑色にはそれ以外にも、ポルトガルの初代王朝「アヴィス王朝」の建国の立役者とされるアヴィス騎士団のシンボルカラーであったため、という説もあります。

赤が表すもの

ポルトガルは、共和国制度をとっています。現在もとられている共和制は革命の上勝ち得た人々の努力の結晶であり、革命の際には多くの血が流れました。革命で勝ち得た共和制を意味する色が、国旗の中の右側、赤い色だとされています。

また、大航海時代、広い未知の海原へと漕ぎ出でた勇敢な先人の血の色であり、新世界の発見のために流れた犠牲の血の色を意味する、とも言われます。

中央の国章が表すもの

国旗のほぼ中央に描かれた特徴的な紋章はどのような由来があるでしょうか。じっくり見てみると、細かい小さな柄がいくつも重なって描かれているのですが、そのそれぞれに意味や由来が秘められているのです。

紋章の中には大きく分けて2つの絵が描かれています。まずひとつは外側の黄色いラインの部分。これが円の中にも細かな線が引かれています。次に、その黄色いラインの内側に描かれた盾です。外周の赤い部分と内側の白い部分のそれぞれにも何かが描かれています。

黄色いラインと、盾、それぞれが表す意味や由来についてより詳しくご紹介していきたいと思います。

天測儀

紋章のもつ特徴の中でも一番外側の部分、黄色いラインは、「天測儀」という航海に必要な測量に使われていた道具が由来となっています。陸地の見えない遠い外洋での航海において、現在地を知るためにはとても重要な道具です。

現代ではGPS(衛星測位システム)の発達により、現在地を正確に把握できるようになりましたが、1960年代頃までは航海には普通に使われていたものです。

新世界の発見、という大きな歴史を持つポルトガルにおいて、この天測儀が大きな意味を持つことは当然でしょう。歴史的に見ても、大航海時代のポルトガルの隆盛は非常に重要な出来事であり、ポルトガルと海とは切り離して考えることはできません。

さて、紋章の中でも特徴的な中心の盾の絵をじっくり見て頂くために、より拡大されたものを一度ご覧ください。外周を白地の枠で囲われた赤い部分、その中に黄色の城が7つあります。さらにその内側には、外周を黒地で縁取られた白い部分、その中に青い盾のマーク、サイコロのような丸い印があります。

盾の中の赤い部分にある黄色の7つの城は、中世の歴史の中での重要事項「レコンキスタ」において、アラブから奪い返した城砦を、白い部分にある5つの青い盾は、初代ポルトガル王の宿敵であった5人のイスラムの王たちに由来するとされています。意味しています。

ポルトガルの歴史を語る上で重要なことがぎっしり詰まった盾です。では、最後、青い盾の中にあるサイコロの「5」のような白い丸は何から由来しているでしょう。実はこれ、カトリック教徒が多いからでしょうか。キリストの五つの聖痕を表しています。

ポルトガル国旗にまつわるエピソード

ポルトガル国旗の特徴や、デザインのもつ意味や由来についてご紹介してまいりました。国旗とはそもそもその国をあらわすものであり、敬意を表す対象でもあります。それはやはり、その国が築いてきた歴史にも深く関わるからこその敬意であると考えます。ここで、国旗にまつわるエピソードをひとつご紹介致しましょう。

TVドラマ「ドクターX」がポルトガル大使館から抗議を受ける

人気テレビドラマ『ドクターX』の中の一コマなのですが、登場人物が食事をしようとする際に身に着けたナプキンがなんとポルトガル国旗をデザインしたものでした。テレビ局はポルトガル大使館より正式に抗議を受け、すぐに修正を施し、再放送やネット配信などでは一切ポルトガル国旗が出てきたところは流されなくなりました。

逆の立場で考えたら少し考えたらわかる話です。もし日本の日の丸が海外の人気ドラマでナフキンやタオルのように扱われていたら、日本人は侮辱されたような気持になるでしょう。国旗は、その国を表す、ということは世界共通の認識でなければなりません。

ポルトガル国旗に色が似ている国旗

さて。ここまでポルトガル国旗について詳しくご紹介してきました。ポルトガルや日本に限らず、世界中の国はすべて国旗を持っています。ところが基本の長方形、という形はほぼ皆一緒で、中にはよく似たデザインや色合いの国旗は世界を見渡してみると、結構あるのです。ポルトガル国旗とよく似た特徴を持つ国、国旗をいくつかご紹介してみましょう。

沿ドニエストル共和国の国旗

まずは、様々な特徴の中から、色が似ているものをご紹介しましょう。沿ドニエストル共和国は、旧ソビエト連邦を構成していたモルドバの一部、実は国際的には未承認の国家です。あまり聞いたことのない国名かもしれませんが、モルドバ共和国による実効支配はされていないため、実質的な独立国家状態となっています。

現状、沿ドニエストル共和国を正式な国家と承認しているのは世界の中でもわずか3か国、しかもそのどの国家も国際的には未承認ですが、国旗を定め、国章を定め、国家を定めて経済活動を行っています。

制定されている国旗の特徴はやはり旧ソ連時代に使われていた赤い星と、共産主義のシンボルに由来する鎌と槌、そしてポルトガルによく似た赤色と緑色の組み合わせです。

モルディブの国旗

次にご紹介するのは、インド洋に浮かぶリゾートで有名なモルディブの国旗です。こちらも、ポルトガル国旗との似ている特徴は、その色です。

周囲をぐるりと囲む赤い色は過去・現在・未来における自由獲得のために払われた犠牲の血の色を表し、内側の緑色はモルディブで命の源と言われるココヤシの木を表しています。穏やかなリゾートのイメージとは裏腹になかなかに激しい意味が込められているものです。

バングラデシュの国旗

最後にご紹介するのは、バングラデシュの国旗。こちらに関しては、似ているのは色だけ、デザインは日の丸じゃないか、と思われますでしょう。

デザインは日の丸と同じだし、意味も同じだろうと思われるかもしれません。真ん中の赤い丸の部分は太陽を表しているのですが、実は太陽を表現するときに赤い色を用いることは少数派なのです。ということは日本も少数派です。

バングラデシュ国旗の赤い丸は、今まさにのぼりゆく太陽を表し、それとともに独立戦争時に流された若者たちの血の色であるとも言われます。周囲の緑はイスラムの緑と思われがちですが、バングラデシュ国旗の緑色は豊かな自然を表す、とされており、イスラムの緑とは区別するため少し濃い色が使用されています。

ポルトガルでぜひ見ておきたい観光スポット3選

ここまでポルトガル国旗について、簡単ではありますがその歴史や由来までも含めていろいろご紹介してまいりました。ポルトガルに対する興味もずいぶんと深まったのではないでしょうか。ポルトガルにせっかく興味を持っていただけたのであれば、いつかポルトガルを訪れた際にぜひ見ておいてほしいおすすめの観光スポットをご紹介しておきましょう。

ジェロニモス修道院

ポルトガルの首都、リスボンにある世界遺産がこのジェロニモス修道院です。大航海時代に得た巨万の富は、このジェロニモス修道院の建築や装飾にふんだんに使われており、あちらこちらに当時の隆盛の面影が見られます。

このジェロニモス修道院には、ポルトガルの歴史上忘れてはいけない2人の偉人の棺が安置されています。大航海時代の立役者ヴァスコ・ダ・ガマと、ポルトガル史上最高の詩人と言われるルイス・カモンイスの2人です。

住所 Praça do Império 1400-206 Lisboa
電話番号  +351 213620034

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シントラの宮殿

首都のリスボンから日帰りで行ける観光ルートとしても人気なのが、シントラ宮殿です。15世紀から19世紀にかけてポルトガル王家が実際に使用していた宮殿で、シントラの歴史的な街並みとともに世界遺産に登録されています。丘の上に建つ宮殿は、外観は質素な色合いですが、内装は絢爛豪華、さすが宮殿、という感じです。

ロカ岬

最後にぜひ日本人としては訪れてみて頂きたいのが、ロカ岬です。ここは、ユーラシア大陸最西端の岬で、灯台と簡単な土産物ショップがあるだけのとても質素な場所です。

極東と言われる日本に住む私たち日本人にとっては、「こんなに遠いところまで来られてしまったな」と感慨に浸ることができます。例えば、これがニューヨーク在住の方でしたら、「海の向こうはこんな感じ」で終わってしまうかもしれませんが、ユーラシア大陸を端から端まで移動してきたことを考えると、訪れた人にしか分からない感情が沸き上がります。

ロカ岬には、ジェロニモス修道院に眠るポルトガルを代表する詩人ルイス・カモンイスが残した詩が刻まれた石碑があります。

『AQUI...ONDE A TERRA SE ACABA E O MAR COMEÇA』ルイス・カモンイスの代表的な叙情詩の中の一節で「ここに地終わり海始まる」という言葉が刻まれています。

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国旗を通してポルトガルの知識を深めよう!

ポルトガルの国旗について、その意味や由来、歴史などについて様々な情報をご紹介致しましたが、いかがでしたか?国旗に込められた思いや、その歴史を知ることで、その国に対してより深い知識と理解を得られることでしょう。知識を深めたのなら、あとはポルトガルという実物を見に行くだけです。ポルトガルへの旅に出かけましょう!

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この記事のライター
Maria

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