「天のや」のたまごサンドが絶品！差し入れなどで喜ばれる人気の秘密とは？

たまごサンドといえば必ず名があがるのが、麻布十番の「天のや」。お店の名前を知らずとも、最近ではデパ地下などでも見られるようになったので、目にしたことがあるという人は多いと思います。絶品たまごサンドとして人気のお店ですが、麻布十番の本店にアクセスしてみると他のメニューも豊富でそれぞれがクオリティの高いことに驚きます。

都内で人気の「天のや」ですが、実は創業は大阪。昭和2年に大阪市北区曽根崎にて創業後、昭和7年に長堀橋に「フルーツパーラー日本橋ソーダファウンテン」として開業しました。その後、大阪大空襲でお店は燃えてしまいましたが、昭和21年に甘味処「天野屋」として営業を再開。その頃はエッグサンドという名で人気メニューだったそうです。

昭和29年後半から32年頃は神武景気と呼ばれる日本の高度成長期の好景気。ミナミの宗右衛門町や道頓堀あたりは毎日賑わい、キャバレーやダンスホールなどがたくさん出来ました。それに伴いそこで働く女性たちの人気のお店として「天のや」は頭角を現してきたともいえます。一口サイズのたまごサンドは手軽に食べられ大変喜ばれたそうです。

宗右衛門町という場所柄、歌舞伎役者や文楽に関わる人たち、芸人さんにも受け入れられていた「天のや」は昭和46年に4階建てのビルとして新装オープンし人気の甘味処としての地位を築き上げました。その後、平成14年には大阪から東京へ移転。麻布十番駅からのアクセスも良い場所にオープンさせ、大阪とは一味違う雰囲気を出しています。

「天のや」は麻布十番駅にあります。駅からのアクセスはすぐなのですが、少し外れたところにあるのでお店はとても静か。着物姿の女将さんが卵焼きを焼いてくれる上品なお店です。営業時間は12時から22時で、ラストオーダーは21時。お店で食べる場合、ランチタイムのラストオーダーは15時頃、ディナータイムは18時半からとなってます。

座席は19席で座敷も少しあります。定休日は基本的には火曜日ですが、不定休もあるので予め確認することをおすすめします。人気のたまごサンドと小倉トーストは比較的早い時間に売り切れてしまうこともありますので、早めに足を運ぶか、予約をしてから伺うと確実にいただくことができます。ちなみに店内はディナータイムのみ喫煙が可能です。

麻布十番のお店は早い時間に完売してしまうことも少なからずあるようです。またテイクアウトの予約などがたくさん入った場合は、開店前から完売の表示が出てランチタイムがクローズということも。遠方から麻布十番にアクセスするという人は、お店の前まで行ってがっかりしないためにも、予め確認してから訪れることをおすすめします。

お店で食べられるのは麻布十番の本店のみですが、名物たまごサンドはテイクアウト専門店も増えてきています。最近では2017年の3月に大阪にできたことでも話題となりました。場所はアクセスしやすい大阪駅直結のルクアイーレ。オープン初日には開店前から行列ができ、1日400食限定販売でしたが、お昼前には既に完売だったとのことです。

都内では西武池袋本店B1階、西武渋谷店B1階、京王百貨店新宿店中地階、そごう横浜B2階、東急百貨店東横店B1階フードショー、松屋浅草 B1F浅草ご馳走横丁で購入ができます。名古屋では大名古屋ビルヂングB1階CHARLIE’S内、京都では大丸京都店 B1階にあります。羽田空港の各所でも販売しておりますので、飛行機の中でも楽しめます。

たまごサンドというシンプルなメニューなのにこれほどにも美味しいのは、中のだし巻き卵へのこだわりが徹底されているから。ふわふわに焼かれたボリューム感のあるだし巻き卵と、ふわふわのパン、そしてパンと卵の間にしっかり塗られたマヨマスタードの量が絶妙なバランスで、次から次へと口に運びたくなる、そんなたまごサンドなのです。

そもそもたまごサンドというと、ゆで卵を潰してマヨネーズをあえたものが挟んであるのを想像する人も多いかと思いますが、大阪では昔から卵焼きを挟むのが一般的。「天のや」のたまごサンドは、女将が考案したオリジナルレシピだそうで、出汁文化である関西のスピリットをもって、関西風の出汁をたっぷり使用しただし巻きが主役なのです。

気になるたまごサンドのお値段ですが、12切入ったレギュラーサイズで1180円。6切入のハーフサイズが700円です。添加物など使わない手作りサンドイッチなので、賞味期限は当日となっています。ちなみにマスタードがしっかりきいているので、辛いものが苦手だという人や小さなお子様が食べる場合は少し気をつけた方が良いかもしれません。

「天のや」のたまごサンドはお持たせとしても人気の一品です。芸能人御用達の手土産だそうで、嵐の相葉雅紀さんが紅白の司会者をした時に嵐とは別に差し入れしたものとしても話題になりました。またEXILEのTAKAHIROさんや、千原ジュニアさんの好物であることでも有名です。手土産だとおやつでも頂きやすいハーフサイズがおすすめです。

たまごサンドが人気の「天のや」ですが、実は小倉トースト（865円、テイクアウトは965円）も大人気！塩気がきいていて甘さ控えめの大粒の小倉あんは、こんがり焼かれてバターが染み込んだトーストとの相性も抜群。手にした瞬間、その重みに驚く人も多いという、ぎっしり詰まっている小豆に注目です。ファンの多いおすすめの一品です。

「天のや」といえばたまごサンドですが、それ以外のメニューも充実しています。中でも雑炊は人気。種類も豊富で、えび雑炊、鴨雑炊、きのこ雑炊、納豆雑炊などがあります。また18時半からのメニューとなりますがお好み焼きも好評。ネーミングも面白く、例えば弁慶（お餅入り）、一寸法師（貝柱入り）、水戸黄門（豆腐入り）などがあります。

サンドイッチはたまご、小倉の他に、ミックスサンド、フレンチトーストがあります。そして甘味は、あんみつ、みつ豆、わらび餅、ところてんなど一通り揃っており、どれも丁寧に作られた優しい味で定期的に食べたくなるものばかり。甘味の中では、きな粉がたっぷりかかったわらび餅（700円）や、素材に拘ったプリン（645円）が人気です。

プリンは卵と牛乳だけを使って作られたクラシックなお味で、水飴でコーティングされたいちごがトッピングされています。添加物不使用で日持ちがしないこともあり、あまり数が作られていないようです。テイクアウトの予約で完売ということもよくあるようなので、プリンを食べたいという人は確認してからアクセスした方が良いかもしれません。

みつ豆、プリン、わらび餅などの甘味はテイクアウトも可能です。予約ベースですが、ケーキも販売しているようです。また18時半からのディナータイムに入ると、お好み焼きのテイクアウトもできます。全てのメニューが手作りで無添加に拘ったもの。数量には限りがあったり時間がかかったりすることもあるので、予約をすることをおすすめします。

その他、知る人ぞ知るファンのいるお手土産としてのおすすめで紹介したいのが「大吟醸酒ケーキ」です。大阪・河内長野にある老舗「天野酒」の大吟醸酒粕を使用した大人のケーキは、香り高く上品なお味。お酒が好きな大人の方へのご進物にも最適です。値段は2500円です。普段はお店にありませんので、興味がある方はお店に問い合わせ下さい。

「天のや」のたまごサンドのテイクアウト専門店は全国的に数も増えてきているので、麻布十番までアクセスできないという人にも比較的手に入りやすくなってきたかと思います。とはいえ、やはり作りたてホヤホヤのたまごサンドは別格。「天のや」は麻布十番からアクセスも良いので、是非本店にも足を運んでイートインを体験してみて下さい。