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青山トンネルは三重県の峠にあるトンネル
青山トンネルは三重県津市に現存するトンネルで、峠にかかるトンネルです。主に心霊スポットとして有名で、おかしな写真が撮れたりすることで知名度を上げました。
そうなったきっかけは青山トンネル内で過去に起きた列車事故が原因となっています。現在でも謎のまま分からない事実も多くある、青山トンネルの事故と付近にある電話ボックスについての情報をまとめました。
青山トンネルでは心霊写真が撮れると話題に
三重の青山トンネルでは、心霊スポットによくある「おかしな写真」が撮れると言われています。場所を訪れると怪奇現象が起きるというのは、心霊スポットの定番と言えます。
青山トンネルに訪れた人が撮った写真にも、妙な発光体や人の影のようなものが見えると言う人がいます。写真はネットにあげられているものもあり、直接自分の目で確認することもできるでしょう。
心霊スポットでの写真については合成や光の絞り方など、撮影する側の問題として片付けられるケースがほとんどです。青山トンネルの場合も同様であり、「心霊写真の証拠」と呼べるようなものはまだ出ていないのが現状です。
青山トンネル前のいわくつきの電話ボックス
青山トンネル西側の出口には電話ボックスがあります。この電話ボックスも噂となっており、電話ボックス前で深夜に子供を連れた女性を見かけたという目撃談が複数あります。
本来であれば、そんな時間に廃線となったトンネル付近に人がいることは奇妙です。携帯電話が充分に普及した現代では電話ボックスにそうそう用事がある人も少ないでしょう。
「幽霊なのでは?」という噂が広まるのに時間はかからなかったようです。今でもトンネルを訪れる人の中には「女性の大声がトンネルの奥から聞こえた」などありえない時間に奇妙な体験をする人が後を断ちません。
青山トンネルの電話ボックス前に車をとめると
青山トンネルの電話ボックスには複数のエピソードがあり、そのどれもが女性に関するものです。電話ボックス前に車を停めると、女性を見かけるだけでなく車に乗り込もうとしてくるそうです。
やはり電話ボックスで電話を試み、峠を越させてくれる人を待っていたのでしょうか。絵面を想像すると恐ろしいですが、「乗り込もうとしてきた」体験談があるということは、最初にこの経験をした人は女性を乗せていったのかもしれません。シュールです。
青山トンネルの電話ボックスに電話がかかってくる?
青山トンネルの電話ボックスは、電話がかかってくることでも有名です。青山トンネルを過去に訪れた人の中には、上記の死者とおぼしき女性の姿を一目見ようと電話ボックス前に張っている人もいます。
彼らのように青山トンネルを訪れた人が電話ボックスに着信があることを確認しています。深夜に待機してて無人の電話ボックスに着信があったら死ぬほどビックリするのではないでしょうか。ビックリしすぎて自分が死んでしまうかもしれません。
電話に出ると男性の声で何かうなっていたり、よく聞き取れないが何か喋っているという噂があります。電話に出ると女性の声を聞いたという人もいます。電話をかける側もシフト制なのでしょうか。
青山トンネル前の電話ボックスにかけているのは?
青山トンネル西口前の電話ボックスに電話をかけているのは誰なのでしょうか。幽霊や死者、といった心霊の可能性もありますし生きている人間の仕業かもしれません。
もし人間の仕業で、青山トンネルを訪れた人にイタズラしようとした場合公衆電話に電話をかけることも不可能ではありません。公衆電話は電話によって、本体の裏側に電話番号が記載されていることがあるからです。
その後電話ボックスは2012年付近に新しいものと交換されています。ただのイタズラなのか本当に霊界からの通信なのかは、訪れた人だけが分かるものなのかもしれません。
国道となっている青山トンネルは心霊スポットではない
青山トンネルと言う名前は国道のトンネルにも使われています。国道165号線上にあるトンネルで、こちらも心霊スポットとして焦点があたることがあります。こちらは現在も使われており、峠を車で越す際に利用されています。
厳密にはこちらは心霊スポットではなく、上記の廃線となった青山トンネル(旧総谷トンネル)と同名のため話が混同されて心霊スポットとして扱われたと言われています。現在青山トンネルで検索すると、こちらの国道のトンネルがヒットすることが多いです。
青山トンネル内の現在の状況
青山トンネル内の現在の状況はどうなっているのでしょうか。復旧が中止されたため、事故が起きたとされる1971年当時の面影を今も残している点も多く見られます。
列車の車体が突っ込んでえぐれた壁や、かつての衝突の際のひきずった後と思われる傷跡を確認することができます。当初の予定通りそのまま復旧が終了していて、現役のトンネルであったなら今のように心霊スポットにならなかったかもしれません。
40年以上前の事件当時を想像させるような残り方と、ネットで過去の事故の情報を調べられる手軽さがあいまって青山トンネルの知名度も上がり、国道の青山トンネルも便乗するかたちで有名になりました。
青山トンネルでは過去に列車事故が起きている
青山トンネルでは1971年10月25日に列車事故が起きています。これが青山トンネルを心霊スポットとして有名にしました。1971年のことなので、既に40年以上が経過しています。ですが事故の痕跡はいまだに青山トンネル内に深く残されています。
というのも青山トンネルは山あいのトンネルだったため、復旧にかなりの時間を必要としました。事故から4年後の1975年の11月に代わりとなる新青山トンネルが開通したため、三重の青山峠を越える旧交通網は事実上廃止されてしまいました。
事故からの復旧が終わらないままに廃止されてしまった結果、いまだに列車事故の爪痕が青山トンネル内に残されたままとなっています。何らかの事情で元に戻せない、復旧できないというのも心霊スポットにありがちと言えます。
青山トンネルでの列車事故の被害は?
三重の青山トンネルで起きた列車事故は「近鉄大阪線列車衝突事故」という名前で、別名青山トンネル事故と呼ばれてもいます。列車同士が正面衝突するという、普通に考えればありえない事故が1971年にトンネル内で起こってしまいました。
被害者数は死者25名、負傷者227名とされています。安全なはずの列車での事故ということで、センセーショナルに当時も報道されたようです。ネットがあることも影響し、事件は風化せずに話題となっています。
青山トンネルの列車事故は何が原因だった?
青山トンネルで起こった列車事故は何が原因だったのでしょうか。電車には幾重にもセーフティロックがかかっているため、複数のミスがなければ列車同士が正面衝突するような大事故は起こりえません。
解決のために出動した係員や運転手も犠牲となっているため、当時の事故の詳しい状況は分からないのが現状です。事件の詳細が分からないことも、心霊写真や霊現象と結びつけられる理由となっています。一方で捜査から分かったことも多くあります。
ATS(自動列車停止装置)の故障
電車にはATSと呼ばれる機能がついています。自動列車停止装置の略で安全のために、非常時は自動で列車が止まる仕組みです。事故当時の列車にもこの機能はついていましたが、故障していたと見られています。
ATSが事故にどう関わったかは後述しますが、このシステムの故障が事故の呼び水となってしまいました。ATSが壊れたことで、列車はトンネル内で急停止することを強いられます。止まった場所は、三重の青山峠内でも急傾斜の場所でした。
ATSのエラーで停止してしまったため、列車の運転士は解除しようとしますが結果的に列車を発車させることはできませんでした。列車の車輪に専用のストッパーを置き、急傾斜でも滑り落ちないような対処をしたことが分かっています。
係員の不可解な行動
2つ目の理由として、列車の非常停止を聞いてヘルプに入った係員が列車のストッパーを外したことが分かっています。関係者の間に生存者がいないため運転士とのやりとりは記録されていません。
恐らくATSの誤作動ということで、列車を再発車させようとしたのでしょう。列車に問題がないことを確認した後、ストッパーを外したと見られています。
ブレーキのための供給コックのカット
本来電車はブレーキのために、ブレーキシリンダーと呼ばれる部分にエアが必要です。この部分にエアが充填されていないと、列車にブレーキをかけることはできません。こちらも安全のためのブレーキ装置となっています。
電車に直接ストッパーを付けて非常停止する際は、電車の安全面からブレーキのエアを抜くことがマニュアルで定められていました。つまり停止したことを確認した後は、ブレーキを効かなくさせる必要があります。
助役として来た係員と運転士との間で、情報の共有ミスがあったのかもしれません。列車にブレーキのためのエアが供給されていない状態で、ストッパーが外されたことが分かっています。結果的に列車は急傾斜を走り出してしまいました。
青山トンネルのきつすぎる傾斜
列車自体に落ち度がないと判断し、列車のストッパーを外したことで電車はブレーキが効かないまま急勾配を猛スピードで降りることとなります。エアの供給はすぐにできないため、発車した時点で止めることは不可能でした。
このときの傾斜は33%となっており、時速120キロ以上がでていたとされています。最終的にカーブ地点で列車は脱線してしまい、対向車線に転落してしまいます。
ATS誤作動、ブレーキ確認のミス、急勾配からの脱線に加え、更に運の悪いことにそこに電車が通ってしまいます。列車同士は正面衝突し、大惨事となってしまいました。いくつものセーフティロックをくぐりぬけて起こってしまった事故と言えます。
ATSが故障していたことは確実視されている
当時ATS機能が故障していたことは確実だと言われています。その理由として、事故当日同じ場所で停止した電車が上り5本、下り1本あったからです。6本の全てがATSによる緊急停車だったため、事故を起こした列車も同じだと考えられていました。
ATSは地上装置と列車装置が連動しています。地上で受け取っている信号情報、速度情報などが列車内のATS装置に送られ、その情報を基に停止する判断が自動的に行われます。同日に複数の列車が緊急停止したということで、地上装置に異常があったと見られています。
列車に異常がないと判断した理由がここに
情報を送る地上の装置が故障していた場合、列車に送られるデータも正確ではありません。ATSによって列車が停止したこともそうですが、ヘルプに駆けつけた係員が列車に異常がないと判断して再発車させようとしたことも納得がいきます。
列車自体の走行機能やATS機能に不備があったわけではないため、順当な判断と言えるでしょう。ブレーキ機能が止められていたことと、急勾配だったことがその後事故に繋がった直接の原因と言えそうです。
傾斜33%はどれくらいの急勾配?
列車が下った33%というのはどれくらいの急勾配なのでしょうか。勾配は道路などで100mあたり何m上昇するかの割合を%でしめしたものです。33%と言われてもいまいちピンと来ないと思います。普段の生活ではあまり傾斜に触れる機会はありません。
三重県青山峠の33%はおよそ富士山の5合目から山頂までの傾斜と同じです。登山道レベルと考えれば、その上を列車が走っていることの恐ろしさがより鮮明に分かるのではないでしょうか。写真で見ても登山道はかなり急な角度となっています。
青山トンネル内を下っていたときのスピードは時速120キロ超のため、高速道路を走る車くらいのスピードが出ていました。事故が起きたときの被害も甚大ですが、傾斜とスピードを考えると無理もない規模だと言えるでしょう。
青山トンネルの現在
青山トンネルの奥は現在行き止まりとなっており、今は完全に鉄道トンネルとして使われていません。事故が起きたのが1971年なので、その後復旧が諦められたことを鑑みても既に40年ほど野ざらしになっている計算になります。
当然中は老朽化しており、青山トンネルの内部に入るための出入り口も壊れています。中に入ることはできるため、心霊写真や心霊現象が起こるスポットとして人の出入りは今でもあります。
ですが鉄道トンネルとしては既に廃棄されており、心霊スポット探検なども事件事故や周辺住民への配慮の観点からあまりおすすめされるものではありません。ネットで情報を知るくらいにとどめておくのが1番よいでしょう。
青山トンネルが心霊スポットとして扱われる理由は過去の事故に
三重にある青山トンネルの情報について、過去の事故や心霊写真、電話ボックスの噂などをまとめました。心霊スポットとして三重では有名となっていますが、その由来は過去の事故にありました。
事故の面影を感じさせる痕跡が残されたまま廃棄されたことで、人から人へ噂が広まったと考えられます。ネットによる情報の共有も大きいでしょう。心霊スポットと言われる場所の背後には、悲しい事件や事故があることが多いです。
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