練馬大根の魅力や特徴・歴史は？幻の大根の美味しい食べ方・おすすめ店も！

皆さんは練馬大根という大根をご存じでしょうか。どこかで名前を聞いたことがある、実物を見たことがある、実際に食べたことがある、など人によって様々な練馬大根。

実は歴史があり、特徴的な大根である練馬大根を詳しくご紹介していきましょう。美味しい食べ方や練馬大根にちなんだおすすめのお店などもぜひチェックです！

女性の太めの脚はよく「大根脚」と表現されますが、練馬大根はそんな大根のイメージを覆すほっそりとスレンダーな色白の大根です。

「練馬大根脚！」という誉め言葉があっても良いのではと思えるほどのスレンダーな練馬大根について詳しくご紹介していきます。

練馬大根は東京都練馬区周辺特産の大根です。全身が白い白首大根の一種で根のいわゆる大根部分は70～100cmほどあります。中央部がふっくらと膨らんでいるのが特徴で、練馬尻細大根、練馬秋づまり大根などの品種があります。

たくあんには皮が薄く肉質が締まっていて、水分が少ない品種がおすすめで、一方で煮物などに使う練馬大根は水分が多く、果肉が柔らかい品種です。

白色の細長いビジュアルも特徴的な練馬大根は東京都練馬区周辺で江戸時代から作られている歴史のある大根です。

明治中頃から生産が拡大ましたが、昭和初期頃干ばつや食生活の変化によって生産量が縮小していきました。今でも干し大根やたくあん漬けに加工されてはいますが、昭和30年頃から栽培量は激減したと言われています。

栽培の歴史が古い練馬大根はそれなりの知名度があるにもかかわらず、作物自体は一般的に全国に出回っている大根ではありません。

なかなかお目にかかることも少ない練馬大根ですが、知っておいて損はない基礎知識をご紹介しておきましょう。

練馬大根の旬の時期は11月中旬～11月下旬です。東京ではちょうどたくあん作りを始めるのにぴったりの時期といえるでしょう。

旬の時期の練馬大根は練馬大根そのものの特徴がしっかり出ていて、しっとりとした美味しい状態で販売されています。たくあん用としても、煮物用としても最適なので、ぜひ旬の時期に美味しい練馬大根をゲットしてください。

練馬大根の選び方のポイントは中央部分に膨らみがあり、極端な傷がないものを選ぶことです。また極端に曲がっているものも避けた方が良いでしょう。

さらに、葉が根にしっかりとついていて変色がない見た目にもきれいなものを選ぶのもポイントです。

練馬大根を保存しておくにはまず葉を切り落とします。葉は炒めものや味噌汁の具材として使うことができます。大根の根の部分は新聞紙で包んで冷暗所、または冷蔵庫の野菜室で保存しておきます。冷蔵庫に入れる場合は新聞紙の上からポリ袋をかぶせておくと乾燥を防ぐことができるのでおすすめです。

歴史の中でもともとはたくあん用として作られた練馬大根ですが、今は品種改良され、色々な品種が販売されているのでたくあん以外でも美味しい食べ方ができます。

練馬大根のおすすめの食べ方をご紹介します。スパゲティやカレーなど珍しい食べ方もぜひ試してみてはいかがでしょう。

練馬大根のたくあんは定番の一般的な食べ方のひとつです。練馬大根のたくあんは大根の葉を切り落とし、紐に編み込んで2週間ほど干します。手で持つと自然に曲がるほどになるまで干したらその後、米ぬか、塩、砂糖で1か月ほど漬け込みます。シャキシャキとして食感と大根の強い風味が特徴でぜひおすすめです。

練馬大根のスパゲティは練馬の学校給食でも提供されている定番のメニューです。練馬大根をすりおろし、ツナや刻み海苔などと共にスパゲティにトッピング。酸味を効かせたしょうゆ味でさっぱりと仕上げられます。練馬の子供たちにとっては定番の地元の味になっています。

スパゲティも美味しい練馬大根を使ってカレーを作るのもおすすめです。たくあん漬けの際に黄色を出すために使われていたウコンは残ったら大根を使ったカレーのスパイスとして使われていました。練馬大根は他の大根と違い繊維がしっかりしているのでカレーとして煮込んでも煮崩れせずに美味しい状態で食べることができます。

練馬大根グラタンは練馬区役所の20階にある練馬展望レストランでも提供されているメニューで、お店では1日10食限定で提供されています。煮崩れしないほっこり感がある練馬大根はグラタンにもぴったり。チーズとの絶妙なコラボレーションも美味しい逸品でおすすめです。

東京都の練馬では地元の練馬大根を美味しくアレンジし、販売しているお店もあります。中でも御菓子木村家の大根まんじゅうや練馬大根最中本舗栄泉の最中は練馬を代表するお土産でぜひおすすめです。

練馬で楽しめる練馬大根アレンジ商品を展開しているお店を3店舗ご紹介します。営業時間やアクセス方法をチェックしてぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。

練馬大根の形をした可愛いもなかを販売しているのは練馬大根最中本舗栄泉というお店です。大根の形をしたもなかには大納言つぶし餡、白餡、練馬大根を入れた白餡の3種類あります。練馬大根を入れた白餡の中にはサイコロ型の大根の甘露煮が入っていて、優しい味わいが人気です。もなかの皮にも大根の葉を粉末にして練り込んであります。

練馬の練馬大根最中本舗栄泉の営業時間は8時から19時半で日曜と祝日は18時半までとなっています。定休日は火曜日で練馬大根を入れた白餡の最中は10～5月の期間限定です。

店舗へのアクセスは西武池袋線大泉学園駅から徒歩15分程、北口駅前からバスに乗り「北園」停留所下車後徒歩5分です。駐車場もあるので車でのアクセスも可能です。

練馬大根をモチーフにした練馬大根まんじゅうを展開しているのは練馬にある御菓子司木村家です。明治初期にオープンしたという創業120年の老舗で、練馬大根饅頭は2000年から練馬に新しい名物を作りたいとの思いで作られました。

練馬大根まんじゅうは大根のように細長い形のまんじゅう自家製の小粒のこしあんを包んだものです。まんじゅうの生地には大和芋すりおろしが使われ、上品な味に仕上がっています。また、大根の葉部分は練りきりで表現され、値段は1個168円です。

練馬大根まんじゅうが販売されている御菓子木村家の営業時間は9時から20時で定休日は火曜日です。

お店へのアクセスは西部池袋線の富士見台駅から徒歩6分程。池袋駅からは各駅停車で約20分。急行は停車しませんのでご注意下さい。お店はテイクアウト専門店でイートインスペースなどはなく、駐車場もありません。

練馬大根の酵母を利用したパンを販売しているお店もあります。手作りと安心をモットーにしたデンマークベーカリーは昭和9年の創業で、100種類以上の菓子などを販売し練馬区内には3店舗を展開しています。

地元の練馬にちなんだ商品として練馬大根の表皮から培養し熟成させた酵母菌で食パンやカレーパンなどを作っています。雑味のないすっきり味は地元でも評判です。

練馬大根の酵母パンを作るデンマークベーカリーにはカフェも併設されています。ベーカリーの営業時間は7時から20時、カフェの営業時間は7時半から18時半までで定休日はなく年中無休です。

店内は70席ほどの席数があり完全禁煙。パン、サンドイッなどの他にもパンに合うシチューなどのセットもあります。

お店は予約不可、アクセスは練馬駅から徒歩3分です。駐車場はないので公共交通機関でのアクセスがおすすめです。

いかがでしたでしょうか。スパゲティにしても美味しい歴史ある練馬大根は白首のほっそりと長い大根です。たくあんはもちろんですが、スパゲティやカレー、シチューなどとの相性も抜群でぜひおすすめです。あまり市場には出回っていませんが、もし食べる機会があればぜひ練馬大根のことをよく知って、美味しい調理法で楽しんでみてはいかがでしょう。