鶴姫公園（奈良）は星空もキレイな絶景スポット！見どころやアクセスは？

奈良にある鶴姫公園をご存知でしょうか。鶴姫公園は人が少ないのに絶景パノラマや満点の星空がみれる関西を代表する絶景おすすめスポットとなっています。今回の記事では奈良の鶴姫公園までのアクセスや星空の見どころ、その他もりだくさんのおすすめポイントについてまとめましたので、この週末は是非鶴姫公園に行ってみてはいかがでしょうか?

奈良県にある鶴姫公園までのアクセスや見どころを紹介する前に、まずは鶴姫公園について知っておきましょう。紀伊半島、高野龍神国定公園内にある小さな公園の名前が鶴姫公園です。日中は絶景が見どころですが、夜のおすすめは何といっても天体観測が大人気。星の光を邪魔する光害が少なく、日本でも有数の星空観測できる人気スポットとなっています。

奈良県の鶴姫公園の｢鶴姫｣とは平安時代に平家の娘として生まれた鶴姫にちなんで名付けられました。鶴姫公園の頂上にはその鶴姫と恋人の悲しい関係がパネルで語られています。平家の物語に興味がある人は見学しておいて損はないでしょう。また、鶴姫のお墓も建てられているので、景色を楽しむ前にまずはお墓でお祈りをしておきましょう。

奈良県吉野郡にある鶴姫公園は、高野龍神スカイラインの道中にあります。遠方からのアクセスであればまず高野山を目指すのがおすすめです。高野山からはおよそ30分程度で到着しますが、道が曲がりくねっているので道中には気をつけて安全運転を心がけて下さい。高野龍神スカイラインは一本道なので迷うことはありません。

鶴姫公園は日本有数の絶景が見どころですが、実はアクセスする高野龍神スカイライン自体が絶景おすすめコースです。この道は｢日本の道100選｣にも選出されていて、過去有料道路だったものが一般道として開放されました。現在はドライブを楽しむ車や風を感じてひた走るバイク乗りにとって欠かせない関西有数のおすすめツーリングコースとなっています。

絶景を楽しめる高野龍神スカイラインは毎年マラソンを行っています。その名も｢高野山･龍神温泉ウルトラマラソン｣。高低差812mにも及ぶコースを高野山大学目指して走ります。参加費用は50kmコースが1万1000円、100kmコースが1万8000円。龍神温泉季楽里を皮切りに、雄大な眺望と起伏に満ちたコースを新鮮な空気の下で走破しましょう。

高野龍神スカイラインにはいったら鶴姫公園まではもうすぐです。高野山からごま山スカイタワーにかけて走っていると途中で｢レストラン鶴姫｣というレストラン(兼観光案内)の看板がみえてきます。鶴姫公園までのアクセスは、このレストラン鶴姫駐車場の奥にある細い道から入っていきます。奥へどんどん進むと鶴姫公園まで続く道に抜けることができます。

ちなみに｢レストラン鶴姫｣はレストランなので当然食事もとれます。地元野迫川村周辺の観光案内所もしているので、鶴姫公園以外に興味のある場所やオススメ施設を尋ねてみてはいかがでしょうか。ちなみに食事も美味しいと評判で、トンカツやしょうがやきなどが訪れた人達の人気メニューとなっています。天体観測で訪れる際は重宝するお店でしょう。

住所:吉野郡野迫川村檜股64-22 電話番号:0747-37-2100

そんなレストラン鶴姫の駐車場の奥を抜ければ鶴姫公園までもうすぐです。展望台まではおよそ1kmの道のりとなっています。道幅は非常に狭いので、車でくる際は対向車に気をつけましょう。すれ違いをすることができません。道はお世辞にも綺麗とは言い難い上に勾配もキツいですが鶴姫公園にアクセスするにはここを抜けなくてはいけません。

800m程度走っていくと途中で鶴姫公園風力発電所の施設がみえてきます。白い風力発電の風車は2003年5月から稼動開始となりした。この風車、どのくらいの高さかご存知でしょうか。風車はおよそ28.5mで、メーカーは車で有名なSUBARUが製作しているのに驚きます。3機設置されていて、風が強い日は勢いよく風車が回っていることでしょう。

道幅の狭い一本道をひたすらのぼっていくと５分程度で展望台駐車場にたどり着きます。普通の行楽地では駐車場が常に一杯ですが、このあたりは連休でも人影はまばらな日が多いです。静かな場所なので鳥のさえずりや高野龍神スカイラインを走る車やバイクの音だけが聞こえてきます。人里離れて一人になりたいときはリラックスできるおすすめスポットです。

駐車場から未舗装の道を辿ると展望台が見えてきます。それが｢鶴姫公園展示棟｣という無人の木造施設です。そこから見どころたっぷりの絶景を楽しめる展望台へと続く入口があります。ここは無人で管理されているので、時間になると自動でシャッターが開閉します。(営業時間:9時から17時)ただし時間を過ぎても外に出れる扉はあるので安心してください。

施設が無人なのをいいことに、人の少ない夜間に忍び込んでカメラ撮影する人がいるようです。営業間帯は決められているのでマナー違反な行動は控えましょう。たしかに人もまばらな施設で羽を伸ばしたくなる気持ちも分かりますが、一人の身勝手な行動で入場に制限がかけられると皆に迷惑がかかってしまいます。

鶴姫公園展示棟には幸せの鐘が設置されています。｢天空の響き｣とかかれたその鐘は、ロープをつかって鳴らすことができます。静かな場所なので、まさに天空に響き渡るような鐘の音が周辺にこだまして鳴り響きます。軽い気持ちで鳴らすと結構な大音量が響くのでびっくりするかもしれません。迷惑になるのでくれぐれも鳴らしすぎには注意しましょう。

そして鶴姫公園展示棟内では｢鶴姫公園｣の名前の由来となった鶴姫の悲しい物語をパネルによって紹介しています。平家の姫として生をうけた鶴姫は、敵である源氏の武将に恋をしてしまいます。その禁じられた恋は悲しい結末となり、報われることがなかった悲恋の生涯を遂げた鶴姫の悲しくもロマンチックなストーリーがつづられています。

鶴姫公園展示棟の隣には鶴姫のお墓があります。熊野に左遷されてしまった大八郎を追いかけた鶴姫は、この地で流行り病に倒れてしまいます。｢七尾七浦の見える処に埋葬して欲しい｣という言葉を残して天国に旅たった彼女のため、鶴姫公園は鶴姫のお墓をたてて往事のロマンを語り継いでいます。お墓参りをする際は折鶴を供えてあげましょう。

そして鶴姫の館の左の階段から展望台に上ることができます。広々とした空間が非常に気持ちよく、周囲を遮るものはなにもありません。天気がいい日は熊野灘から紀伊水道まで、条件が揃えば富士山も眺めることができる絶景ポイントです。空気も澄んでいて、360度の大パノラマを時間を忘れて楽しむことができるでしょう。

新緑の大自然が広がる展望台の南側は桜が植林され、数年後は綺麗な桜の色が加わる予定です。その圧巻の景色は高所恐怖症の人でも見とれてしまう美しさで、日常の疲れを癒すことのできるベストスポットとなっています。ここで撮った写真をSNSであげるのが通の楽しみ方です。

鶴姫公園の魅力は季節や時間帯によって様々な表情をかえる景色の数々です。早朝は霞を消すような眩しい朝日、そして昼は地平線まで見渡せる絶景、そして夜は触れることができそうな満点の星空と様々な楽しみ方ができます。そして季節によっても景色がかわります。暖かいシーズンは緑の新緑を、そして秋は美しい紅葉を楽しむことができます。

鶴姫公園の野迫川村は人口わずか500人程度の小さな村です。そのため施設も無人で開放されています。だからといってさびれた感じもなく、トイレも清潔に管理されています。人が少ないため公園内は飲食店もありませんし、お土産が売っているわけでもありませんが、混雑を嫌う人にとってはストレスのない環境で景色と星空を心ゆくまで楽しめます。

奈良の鶴姫公園をおすすめしたい理由はなんといっても無料だからです。近くのごまさんタワー(300円)を楽しむにはお金が必要ですが、鶴姫公園の景色を楽しむのにお金はいりません。アクセスするまでの高野龍神スカイラインで絶景を楽しみ、公園内では絶景パノラマ、夜は満点の星空。こうした絶景を入園料もない無料の空間で独り占めにできるのです。

鶴姫公園の見どころといえば満点の星空です。新緑の絶景を眺めるのもいいですが、夜は天体観測の条件が揃った人気スポットです。南側は大きな街がないために光害が少なく視界がとても良好で、夜になると星空目当てにカメラを構える天体観測のファンが沢山やってきます。鶴姫公園で星空を見れるオススメポイントはどこでしょうか。

天体写真のファンはどこで天体観測をしているのでしょうか。まずは公園入口の駐車場です。駐車場は人も少なく南側の眺めが素晴らしいので真っ先に場所取りをしておきたいおすすめポイントの一つです。ただしフェンスがあるので高さに余裕がある機材を持ってこないと、せっかくの見どころの星空をフェンスによって邪魔されるかもしれません。

そしてもう一つの天体観測の人気スポットは鶴姫公園入口と頂上までの道がやや広くなった路肩です。厳密に言うとここは道路なので何台も駐車できません。車の往来が少ないため車と機材を寄せることで撮影を楽しんでいます。天体ファンの間で親しまれている穴場ですが、道路に傾斜があるので水平出しカメラは注意しなくてはいけません。

そして最後におすすめなのが頂上の駐車場です。頂上ともなれば広いスペースで車を10台程度駐車できます。鶴姫公園の中で一番高い場所なので立地としては申し分ありません。南側に木があるので視界を遮ってしまうところが唯一の難点ですが、一番北側に機材を設置すれば問題ありません。晴れた夜にはアマチュア無線のファンもやってきます。

鶴姫公園で人気なのは南側の星空です。南は視界が素晴らしく、さそり座も綺麗に撮ることができます。北アメリカ星雲から北側については大阪や和歌山の光害の影響が強くあまり適しませんが、南側は条件さえそろえばさいだん座付近の星も眺めることが出来ます。ただ年々深夜でも都市部の光害が強くなり、天体観測の条件が悪くなってきています。

見どころ満載のおすすめスポット鶴姫公園ですが、注意点があります。それは冬は入れないということです。正確には高野龍神スカイライン(国道371号線)に入れません。勾配がきつく、春の運転でも注意が必要なこの道路は、冬は滑り止めのためのチェーン規制がひかれ、17時すぎは通行止めになり鶴姫公園までのアクセスができなくなります。

そして電波状況もあまり良くありません。メーカーにもよりますが、ドコモやauであれば鶴姫公園ではおおむね電波状態が良いですが、ソフトバンクをつかっていると公園内の場所によっては電波が全く繋がらないこともあるようです。とはいえ現代人は携帯電話に依存しすぎているので、たまには携帯を意識せず景色だけを楽しむのもいいでしょう。

また注意しなくてはいけないのが標高1000mの気温です。鶴姫公園は山の上にある場所なので気温が平野にくらべ大きく下がります。夏場でも10度を下回り、冬では氷点下を軽く下回ってしまいます。そのため防寒対策をバッチリしないと凍えてしまうので注意しましょう。バイクで訪れる際は急な天候変化に備えて雨具を用意しておきましょう。

鶴姫公園は高野龍神国定公園の一部です。多くの天体観測ファンや景色を楽しむ人たちがこの穴場スポットにやってきます。そんな見どころ満載の鶴姫公園にゴミが落ちていたら台無しです。通常の観光地と比べて人の往来が少ないため、隠れてゴミを捨てる人がいるようです。皆が気持ちよく利用できるように出したゴミはきちんと持ち帰りましょう。

このように奈良の鶴姫公園は無料で楽しめる上に、連休期間だろうと混雑しないオススメ絶景ポイントとなっています。デートを楽しむのもいいでしょう、夜は天体観測も楽しめます。季節や時間帯によって様々な表情をみせてくれるので、もし高野山近辺へ足を伸ばす際は是非見どころ満載の鶴姫公園に足を運んでみてはいかがでしょうか?