奈良吉野の観光情報！桜だけじゃない！温泉・ハイキング・グルメなど一挙ご紹介

奈良県の吉野地方は、古くから桜の名所として知られてきた里山です。山の斜面を桜がピンク色に染める光景は、一生に一度は見たい日本の絶景といえますね。しかし、吉野には桜しかないのかといえば、もちろんそんなことはないんです。

実は吉野は、歴史的建造物に景勝地、絶品グルメに温泉など、様々な観光名所がぎゅっと詰まったスポットでもあるんですよ。今回はそんな吉野の観光名所をかいつまんでご紹介。吉野観光に役立ててくださいね。

まずは吉野へのアクセス情報をご紹介しましょう。吉野へアクセスするときに最も使いやすい鉄道は、近畿鉄道（近鉄）です。「大阪阿部野橋」駅と「橿原神宮前」駅から出ている、吉野への直行特急を利用するとよさそうです。

飛行機を使って関西までアクセスするのなら、伊丹空港から出発する大阪天王寺行のバスを利用しましょう。天王寺駅と近鉄大阪阿部野橋駅はすぐ近くにあるので、スムーズに特急を利用できるんです。関西空港に降りた場合も空港バスを利用できます。こちらの場合は「大和八木」行に乗り、大和八木駅から近鉄特急を利用しましょう。

車を使ってアクセスするのなら、国道169号線を目指すことになります。高速の出口から少し離れた場所にあるので、地図やナビをしっかりと参照しながらアクセスするようにしましょう。

車でアクセスするときに注意したいのが駐車場ですよね。ありがたいことに奈良吉野には、複数の駐車場が用意されています。そのなかから、いくつかおすすめのものをピックアップしてご紹介しましょう。

吉野の登山道の入り口にある大きな駐車場が「吉野山観光駐車場」です。収容台数も400台とかなり多めですので、観光客がどっと増える桜の時期や紅葉の季節でもなければ安心して利用することができるでしょう。

ただし、観光バスが多い時期になるとバス専用の駐車場になるため注意が必要です。桜の最盛期など、多くの観光客が予想される時期に訪れるのなら、事前に空き状況をしらべておくとよさそうです。

吉野駅の南、観光車道を下った先にある如意輪寺の駐車場も、比較的広いうえに通年解放されているおすすめ駐車場です。如意輪寺のお参りもしていくのなら、ぜひ利用したい駐車場といえます。

この二か所のほかにも、桜の季節になると臨時の駐車場が数多く用意されます。ただし桜の季節には、普段無料で利用できる駐車場でも利用料金が発生することがありますので注意しましょう。

吉野といえば、やはりまずは桜でしょう。どんな季節の吉野もいいものですが、まずは春の桜を見ないことには始まりません。吉野の桜は「千本桜」とも呼ばれ、平安時代から花見の名所として知られていました。今でも美しいピンク色が谷山を染める時期になると、その絶景を一目見ようと多くの人が詰めかけます。

吉野山の桜の見ごろは、場所によって実に様々。4月の上旬から下旬まで、いろんなところで楽しむことができるんですよ。夜にはライトアップも行われますので、ぜひ合わせて楽しみたいですね。

吉野は、様々な歴史物語の舞台になってきました。平安時代の末期には歌人であり旅の僧侶でもあった西行が庵を結んでいたこともあります。その庵は、今でも吉野山の奥にひっそりとたたずんでいるんですよ。

西行庵へはハイキングがてら足を運ぶのがおすすめです。かなり奥まったところにあるので、観光地にもかかわらずとても静かな雰囲気を味わうことができますよ。ぜひゆっくりとした時を過ごし、歌人の見た風景を堪能してくださいね。

西行庵といえば秋が有名ですが、春には春の、冬には冬の美しい光景を見ることができる場所でもあるんですよ。できれば様々な季節に足を運び、日本の季節を感じたいものです。ただし、付近は電灯などがないので夕方以降はとても危険。冬など、日の短い時期は気を付けて観光してください。

駐車場のご紹介の個所でもちらっと触れた如意輪寺。ここも実は必見観光名所なんです。如意輪寺の境内には四季折々のお花が咲き乱れ、ぜいたくな時間を過ごすのにぴったり。境内には楠木正成公や後醍醐天皇など、吉野を舞台に活躍した歴史上の偉人ゆかりの品々が並びます。南北朝時代の面影を追いかけるのにもピッタリなスポットですね。

如意輪寺は、普段は9時から16時まで自由に拝観することができます。桜の季節に限り、さらに時間が延長され、7時から17時まで開門されることになります。また、大人400円、中高生200円、小学生100円の拝観料も必要です。

桜以外にも多くの動植物が生息している吉野山。バスやロープウェイ、そしてなんといっても自分の足で歩くことで、ふもとからでは味わいきれない魅力を感じることができます。そう、吉野山は、実はハイキングにぴったりな山でもあるんですね。

とはいっても吉野山は広く、見どころは散らばっています。すべての名所を回ろうとするよりも、スポットを絞って狭く深く楽しんだほうが、より楽しいハイキングになるはず。お花を見たいのか、お寺を回りたいのか、絶景スポットを探したいのか。よく計画を練ったうえで、吉野までアクセスしましょう。

吉野山では、一部のハイキングコースのみ専門のボランティアガイドを用意してくれています。初めて吉野山をハイキングするのなら、ガイドさんがいたほうが安心ですよね。ガイドさんは事前に予約しておく必要があるので、アクセスするまでに忘れずに電話しておきましょう。

実は吉野には温泉が湧き出ています。少なくとも300年前から愛される、歴史ある温泉なんですよ。日帰りで入浴できるお風呂もたくさんあります。おすすめはもちろん露天風呂。登山の疲れを癒しながら、ゆったりとお湯につかるひと時を楽しんでくださいね。

観光に来たからには、その地のおいしいものを食べずには帰えることができませんよね。もちろん吉野にも、ほかの場所にはないおすすめ絶品グルメがたくさんあるんです。さて、いったいどんなものがあるのでしょうか。

奈良県グルメといえば、柿の葉で巻いた押し寿司「柿の葉寿司」が有名。吉野にももちろん、有名店が軒を連ねています。その場で食べることもできますし、買って帰ることも可能。気に入ったら自分用のお土産にするのもいいかもしれませんね。

柿の葉寿司は当たり前すぎてつまらないという方は、吉野ならではグルメ、葛うどんに挑戦するのはどうでしょう。実は吉野はくず湯などの原料、葛の名産地なんです。葛をうどんに入れてしまうというのは、葛がたくさんとれる吉野らしい豪快な発想ですよね。

せっかくたくさんの観光名所や温泉がある吉野に来たのなら、1泊するのも楽しみのひとつかもしれません。そこで、ここからは、そんな小旅行にぴったりなおすすめ旅館やホテルを紹介します。

明治時代の初めの作られ、今なおその面影を残す吉野温泉元湯は、かの文豪島崎藤村も宿泊したと伝わる有名旅館です。吉野の自然を窓から楽しむことができる客室は、全室和室ですっきりとした高級感があります。

先ほどご紹介した吉野の温泉ももちろん楽しむことができます。時間がないという人は、日帰り温泉だけでも楽しんでいくのをおすすめします。ただし日帰り温泉は、ゴールデンウィーク中は行われませんのでご注意を。

吉野の下千本にある旅館「歌藤」は、吉野で一二を争う有名旅館です。地元でとれた新鮮な食材を使ったグルメ、広々とした露天風呂など様々な要素がいずれも高水準。とりわけ家具や壁をすべて木材で作ったログハウスは、吉野観光の雰囲気を盛り立ててくれておすすめです。

奈良吉野を楽しんだら、ぜひとも思い出と一緒におみやげを購入して帰りましょう。吉野みやげで人気なのは、桜の木を使った工芸品。お盆や食器、高級どころではひな人形など様々な木工製品が売られています。

食べ物を探しているのなら、名産品「吉野葛」を使ったものがおすすめです。くずもちやくず湯など、様々な料理に使え、吉野グルメを再現できそうですね。誰かに贈るのはもちろん、家庭用にも買って行って損はないでしょう。グルメの個所でもご紹介した「葛うどん」もおすすめ。一部のおみやげ屋さんでは乾麺が売られています。気に入った人はぜひ買って帰ってくださいね。

いかがでしたか？吉野が一番盛り上がるのは春、お花見シーズンですが、お花見以外にも吉野には様々な魅力があるんです。吉野の山は深く、今回ご紹介しきれなかった名所がまだまだ残っているんですよ。桜だけ見て帰るのは少しもったいないかも知れません。ハイキングや温泉巡りもぜひ挑戦して、豊かな自然や古の時代に思いをはせてみてください。