群馬・妙義神社に参拝しよう
群馬県富岡市妙義町の妙義神社は、表妙義の要・白雲山の東麓にある妙義山信仰の中心的な神社です。この神社は妙義山への登山口にあたり、パワースポットとしても有名です。ここではそんな妙義神社について、アクセスや駐車場、石の階段、紅葉、パワースポット、御朱印などの情報にも触れつつ紹介します。
群馬・妙義神社へのアクセス
東京方面から妙義神社にアクセスする場合は、上野駅から新幹線またはJR高崎線で高崎まで乗車し、高崎駅で信越線に乗り換えてJR松井田駅まで行き、松井田駅からタクシーを使えば約10分で妙義神社にアクセスできます。また新幹線だと約1時間半で、JR高崎線だと約2時間で上野駅から妙義神社にアクセスできます。
電車でアクセスする場合のもう一つの行き方は、高崎駅から上信鉄道の上州富岡駅まで35分ほど乗車し、富岡駅から妙義神社停留所までバスでアクセスする方法です。
そして東京方面から車でアクセスする場合は、関越自動車道を走り、藤岡JCTで上信越自動車道に入り、松井田妙義インターで下車後約5分程度で目的地にアクセスできます。
群馬・妙義神社の駐車場
妙義神社の駐車場は、神社の下にある道の駅みょうぎの駐車場か、その脇にある富岡市営駐車場に駐車します。道の駅みょうぎの駐車場には約120台、富岡市営駐車場には約80台の車が無料で駐車できます。よほどのことが無い限りどちらかの駐車場に駐車できますが、それでも満杯の時には近隣の有料駐車場にも駐車可能です。
群馬・妙義神社の拝観料と入館料
妙義神社は年間を通して無休で営業しており、境内は無料で拝観できます。ただし、宝仏殿のみ12月20日から1月10日を除き、開館時間が9時から17時までとなっており、入館料は中学生以上の大人が200円、小学生が100円です。また30名以上の団体割引があり、その場合には大人が160円、小学生が80円となります。
群馬・妙義神社の歴史と由緒
妙義神社の創建は社記によれば宣化天皇の御世の537年で、当初は波己曽(はこそ)の大神と称されていましたが、後に妙義という名に変えられたと伝わっています。妙義という名称は後醍醐天皇に仕えた権大納言長親卿がこの場所に住まい、明々魂々たる山々の奇抜な姿に感嘆し、明魂と名付け、後に妙義と改められたようです。
妙義神社の祭神には日本武尊(やまとたける)をはじめ多くの神々が祀られています。江戸期には、歴代将軍始め、加賀の前田公他諸大名の信仰が篤く、上野東叡山宮や御代々御兼帯の神社となり、宿坊は宮様御殿と呼ばれていました。宝仏殿はその御殿を利用しており、多くの社宝や資料が展示されています。
群馬・妙義神社の見どころ
妙義山は複数の山の総称で、南側の白雲山、全洞山、金鶏山などが表妙義、北側の谷急山、丁須の頭、御兵などが裏妙義と呼ばれており、妙義神社は白雲山の東南に位置します。
妙義山全山が国指定の名勝であり国定公園でもあります。そしてその奇勝や奇岩の数々は全国でも珍しい存在となっています。
妙義神社の境内や建物は急な斜面に建てられており、幾つもの石の階段を登って本社へと進みます。入口である総門から始まる妙義神社の境内は様々な建造物や彫刻に溢れ、その多くが国や県の重要文化財に指定されています。また、春には大きな枝垂桜が美しい花を咲かせ、秋には境内を覆う紅葉が満喫できます。
群馬・妙義神社の境内
まず最初の鳥居をくぐり参道をすすみます。斜面に沿って造られた妙義神社の石の階段を上ったところに立つ二の鳥居をくぐり、再び石の階段を上り切ったところに総門があります。その先の階段を上がった右手側が明治期以前に石塔寺のあった旧寺域で、現在は社務所と御殿となっています。
更に石の階段を上がったところには県の重要文化財である銅鳥居があり、これをくぐった右手の奥に旧本社の波己曽社があります。
銅鳥居から参道を進み石造りの太鼓橋を渡ると、上部神域へと延びる165段の石の階段があり、上り切ったところに神域への入口である随神門があります。また、その右側には袖回廊が連なっています。
随神門をくぐった正面に、神域上段部の石垣があり、石の階段を上ると国指定の重要文化財である唐門が現われます。そして唐門をくぐった正面には拝殿、幣殿、本殿が連なる本社があります。入口の階段から神域上段部の本社に行くまでには石の階段を何百段も上るため、相応の気合が必要となります。
群馬・妙義神社の石垣と石の階段
急な斜面に建つ妙義神社を象徴するのが石の階段と石垣です。高さ10メートルの石垣は江戸中期に妙義山で採れた安山岩を用いて築かれており、当時の技術の粋を尽くして造られています。この石垣は群馬県随一の精巧な造りを誇っており、県の重要文化財に指定されています。
一の鳥居をくぐったところから始まる石の階段は、総門の上にもあり、更に上ったところに銅鳥居があり、そこからまた165段の階段が続きます。
そして神域上段部にも石の階段があり、その先にようやく本社が現われます。これらの階段をを上りきらないと本殿に辿り着くことができません。
群馬・妙義神社の総門
総門は最初の石段を上りきったところにある三間二間単層切妻造の大きな門で、元は白雲山石塔寺の仁王門でした。高さ12メートルの鮮やかな朱色の総門は関東一の壮大さを誇ります。この門は1773年に建造されており、国の有形文化財に指定されています。また門前のしだれ桜が花見の時期には美しい花を咲かせます。
群馬・妙義神社の御殿
石垣の上には1852年に再建された御殿があります。この御殿は寛永十三年から江戸東叡山寛永寺の座主・輪王寺宮の隠居所となっており、宮様御殿とも呼ばれています。
この場所で明治天皇第10皇女貞宮の養育主任となった楫取(かとり)素彦氏は、2歳の貞宮とともに明治31年の夏をこの御殿で過ごしており、NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」でも取り上げられました。
群馬・妙義神社の銅鳥居
総門の先の石の階段を上がった先に、銅鳥居と灯籠があります。老杉が生い茂る中にある大鳥居は1668年に建造されたもので、その最下部には狛犬の彫り物があります。また、歴史を感じさせる灯籠には、県内のみでなく山本山海苔店や野沢屋といった、江戸や横浜の老舗店の名前がいくつも刻まれています。
群馬・妙義神社の波己曽社
銅鳥居をくぐった右手奥に波己曽社があります。波己曽社(はこそしゃ)は旧本社と伝えられており、1600年代に建造されたと推定されています。波己曽社は本殿、幣殿、拝殿からなり、県指定の重要文化財となっています。
現在の本社が建造される前までは、波己曽社に本殿があり、神楽殿に拝殿がありました。幣殿は失われていましたが、移築修理をして建立当初の姿に復元されています。
群馬・妙義神社の唐門
唐門は端を唐破風(からはふう)にした銅葺平入りの門で、数々の彫刻で覆われています。ちなみに唐破風というのは、中央が凸型で両端が凹型の曲線状の屋根の端の三角形部分のことを指します。唐門には松に鳳凰、松に雉などの透かし彫りや、菊花葉を籠のように透かして彫った籠彫(かごぼり)などの彫刻が施されています。
群馬・妙義神社の本社
唐門をくぐった正面には拝殿、幣殿、本殿が連なる本社があります。この3つの建物は代表的な権現造りで、1756年に建造された本殿と拝殿は黒漆塗銅葺入母屋造りとなっています。
拝殿の正面には千鳥破風が置かれ、その前に唐破風の向背屋根が張り出しています。これらの建物には種々の華美な彫刻が施され絢爛豪華な雰囲気が醸し出されています。
本社の3殿は上毛の日光と言われるほど華美な彫刻に溢れ、本殿の板壁部や欄間、暮股内、小天井、柱頭に鳳凰や龍などの見事な彫刻が施されている他、拝殿にも向拝部とつながる柱の梁部分にも精巧な龍が刻まれ、欄や脇障子などにも鶴の彫刻や竹林に七賢人など、数々の彫刻が刻まれています。本社は国の重要文化財に指定されています。
群馬・妙義神社のパワースポット
妙義神社はそそり立つ山々に囲まれた修験の聖地で、神社の中に入ると体内に澱むけがれや重みが消え失せ、生き生きとした活力や生命力が漲ってくるのが感じられます。この由緒ある神社には様々な場所に強力なパワーが宿るパワースポットがあり、訪れる人々の心を和らげ蘇らせてくれます。
群馬・妙義神社のパワースポット1:銅鳥居と灯籠
銅鳥居と灯籠のある石段付近が上昇運のパワースポットと言われています。この場所からは妙義山の見晴らしが良く、山々の屹立した山頂を眺めることで、この地に降りてくる上昇の気を取り込むことができます。銅鳥居の根本付近に鎮座する狛犬にも強いエネルギーが感じられます。
群馬・妙義神社のパワースポット2:千年杉跡と三本杉
千本杉跡は、倒壊した大杉の跡につぎ木やとりきが行われ、白根を出させて植栽したもので、祠のあるこの場所は新しい生命力の宿るパワースポットと言われています。また、樹齢500年の三本杉に囲まれた場所が強力なパワースポットと言われており、その周辺を背景に、「義経」や「天地人」などの大河ドラマのロケが行われました。
群馬・妙義神社のパワースポット3:波己曽社と厳島社
波己曽社は元々の妙義神社の祭神・波己曽大神が祀られていた旧本社です。この神社は男気のあるたくましい雰囲気を持つ神社で強力なパワースポットの場所でもあります。その脇に建つ小さな末社が厳島社で、こちらは癒しのパワースポットです。この両社により、力強さとやさしさのエネルギーがもらえます。
群馬・妙義神社のパワースポット4:本殿と拝殿
165段の階段を上りきった後の清々しい気分で本殿や拝殿の前に立つと重厚な気に満たされます。拝殿には華麗な金色の昇り龍と下り龍が対を成す彫刻などが施されており、厳かな雰囲気に満ち溢れています。
この拝殿で参拝すると必勝や上昇運、厄除け、生命力、統率力のアップなどのご利益があるそうです。また、裏手の末社・天狗社には黒天狗、赤天狗が鎮座し、清らかな気で心を清めてもらえます。
群馬・妙義神社のパワースポット5:影向岩
影向岩(ようごういわ)は男坂の脇にある女坂沿いにある大きな岩で、もとはこの影向岩が波己曽大神であったと伝えられており、強力なパワースポットの一つです。この岩場所には祠があり、趣のある灯籠も並んでいます。波己曽神社はこの波己曽大神を祀っています。
群馬・妙義神社の紅葉
妙義神社のの本社の周りには多くの紅葉の木々が取り囲み、10月下旬から11月中旬にかけては見事な紅葉が楽しめます。また、境内の背後には妙義山が控え、山全体が色鮮やかに紅葉したさまは圧巻です。
毎年11月3日に妙義山紅葉フェスティバルが催され、地元保存会により、八十節や獅子舞、神楽、和太鼓などの郷土芸能が披露される他、同日には妙義山周辺ウオーキング大会も開かれます。
群馬・妙義神社の御朱印
妙義神社の御朱印は総門をくぐったところにある授与所で拝受します。御朱印の初穂料は300円です。御朱印の書き手の一人は美しい女性ですが、達筆な上、大胆で力強く「妙義神社」と墨書された御朱印を拝受することができ、この書き手の御朱印が是非欲しいというマニアまでいるほどです。
妙義神社にはオリジナルの御朱印帳があります。蛇腹スタイルになった御朱印帳の表紙の片側には紺地に鶴と梅の花がデザインされており、もう片方には、やはり紺地に大文字が入った妙義山と、龍がデザインされた素敵な御朱印帳で、初穂料1000円となっています。
群馬・妙義神社近隣の妙義パノラマパーク
妙義パノラマパークは妙義神社の下にある公園で、西側に妙義三山を、東側に赤城山、榛名山他の山々や関東平野、遠くに筑波山を一望することができる公園です。
11月上旬から中旬にかけて公園内及び妙義山の美しい紅葉と、同時期に咲く花畑のコスモスが見頃を迎え、訪れる観光客を魅了します。無料の駐車場も完備しており、妙義神社へのアクセスも良い場所にあります。
妙義パノラマパークの施設1:富岡市立妙義ふるさと美術館
妙義パノラマパーク内にある妙義ふるさと美術館では、1983年から開催されている「妙義山を描く絵画展」の入賞作品が展示されています。妙義山や紅葉を実際に眺めながら絵画を楽しむという方法は国内でも珍しいもので、自然と芸術が同時に堪能できるという贅沢な美術館として人気があります。
妙義パノラマパークの施設2:妙義温泉・もみじの湯
妙義ふれあいプラザ・妙義温泉「もみじの湯」はパノラマパーク内にある天然温泉です。妙義山を背景にした露天風呂からは眼下に関東平野が一望でき、素晴らしい景観が満喫できる日帰り温泉です。露天風呂や内風呂、サウナ以外にも、食事処や和室の休憩室があり、疲れた体を癒してくれます。休館日は月曜日です。
妙義パノラマパークの施設3:道の駅みょうぎ
妙義神社の駐車場でもある道の駅妙義は三角屋根が並列するユニークな造りの建物で、ここから見る妙義山の紅葉も見逃せません。店内では、地元で造られた新鮮野菜や特産品が販売されており、食事メニューには、そばやうどん、舞茸ごはんなどがあります。季節ごとに変わるソフトクリームもおすすめメニューの一つです。
群馬・妙義神社を満喫しよう
妙義神社は妙義山の東麓に位置し、妙義山信仰の中心を成す神社です。この山々に囲まれた由緒ある神社は神聖なパワースポットとしても知られており、妙義山の登山口にもなっています。ここではそんな妙義神社について、アクセスや駐車場、紅葉、御朱印などの情報を取り入れつつ説明してみました。
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