トルコ料理を味わおう！現地のおすすめレストランをご紹介！

交通機関が発達し、世界中どこでも行き来しやすくなった現在。ほとんどの郷土料理は海外で普及し、どこに居ても他国の郷土料理が味わえるようになっていますね。しかし、やはりその国の郷土料理は、一度は現地で味わってみたいものではないでしょうか。トルコ料理も、現地で食べるとより一層、トルコという国の特色や文化を感じることができるのです。

フランス料理、中華料理と並ぶ世界三大料理の一つ、トルコ料理。トルコは、東西に広がる国で、東はイラン、イラクなど中央アジアの国に面し、西はブルガリアやギリシャなど黒海、地中海地方に面しています。そんな豊かな国土を持つトルコでは、食材も豊富!オスマン帝国時代から交易や流通が盛んになるにつれ、その豊富な食材を活かしたトルコ料理が、急速に確立されていきます。

中央アジアの酪農に地中海の海産物など、豊富な食材を手に入れることのできるトルコは、｢食の宝庫｣とも言われるほど、グルメにこだわった食文化を持っている国なんです。16世紀頃インフラ整備によって、香辛料などアジアの調味料を輸入し始めたトルコは、それまでのシンプルな料理から、多彩な調理法を郷土料理に組み入れていきます。

また、ギリシャに近いイスタンブール付近では、地中海特産のオリーブオイルだけでなく、ヨーグルトやナッツも調味料として料理に使用します。18世紀頃になると、地中海地方の郷土料理と上手に融合させながら、自国のトルコ料理として発展させ、料理本などでも多くのレシピを残すようになりました。

トルコ料理と聞いて、まず浮かぶのはケバブやサバサンドではないでしょうか。ケバブやサバサンド以外のトルコの郷土料理は?と、聞かれると、あまり思い浮かばない方も多いかと思います。私達日本人にはそれほど浸透していないトルコ料理ですが、その魅力は、何と言ってもバリエーションの豊かさなんです。

トルコ料理のバリエーションが豊富なのは、その立地からきています。アジアとヨーロッパの中間に位置するトルコ。南東部では、ケバブなど羊肉がメインの中央アジア系料理が盛んで、地中海に近い西部では、パスタやオリーブオイルを使った郷土料理が特徴的です。地域によって使用する食材や味付けの仕方が異なるのも、トルコ料理の特徴の一つですね。

形式にこだわらず、美味しい食材や調理法はどんどん取り入れ、自国の郷土料理として発展させていく、という探究心こそ、トルコ料理が世界三大料理の一つと言われる所以かもしれません。続いては、トルコの代表的な郷土料理をいくつかご案内していきます。

国民の99%がイスラム教徒のトルコ。宗教的な背景からも、豚肉は使用せず、羊肉の料理が多いです。他にも、鶏肉や牛肉は一般家庭でも使用されています。羊肉を使用したトルコの人気郷土料理といえばケバブ。日本でよく食べられるケバブといえば、味付けされた肉を垂直な串にさし、回転しながら回りの肉を削ぎ落としていただくドネルケバブが人気ですね。

削ぎ落としたお肉をピタパンなどに挟んで食べるスタイルがケバブと思いがちですが、実はケバブとは、水を使わないロースト料理全般のことを指すのです。なので、トルコ料理においては、肉だけでなく、魚や野菜を焼いた料理もケバブと呼ばれます。現地で野菜串のケバブが出てきても、驚かないようにご注意くださいね。

トルコの名物郷土料理といえば、サバサンド。しかし、どこでも食べられるわけではないんです。というのも、サバはアシが早く腐りやすい食べ物であったことから、イスタンブールのガラタ橋周辺でしか販売されていないのです。サバサンドをトルコ語で注文するときは、バルックエキメックと言います。

サバサンドの調理法は、シンプル。焼いたサバをパンに挟んだサンドイッチです。脂の乗った肉厚のサバをカリカリのフランスパンで挟んだサバサンドが特に人気です。地中海に面しているイスタンブールでしか食べられない、人気郷土料理サバサンドは、ぜひ現地で味わってみてくださいね。

イスラム教徒の多いトルコですが、トルコに住むムスリムにとって飲酒は比較的自由。古代都市エフェスの名がついた、エフェスビールはトルコを代表するビールで、人気のブランドです。さっぱりとしたお味で、ラガー好きの日本人にも飲みやすいと人気のビールです。

まず、街角でよく見かける大衆食堂のような気軽なトルコ料理店をロカンタといいます。ロカンタはまさにトルコ郷土料理の宝庫!スープから肉魚料理、主食までメニューは選びたい放題。ロカンタでは、トルコの人気主食品であるパンは無料で食べ放題の店がほとんど。しかし、お水は、有料であることが多いです。

お酒も好んでよく飲むトルコ人。居酒屋のようにアルコールを扱っているトルコ料理店を、メイハネと言います。居酒屋といっても、外国人や観光客が多く出入りする都市部では、お洒落なレストランといった様子のメイハネも多くあります。メゼと呼ばれる前菜料理に、トルコの蒸留酒ラクが定番メニューとして人気!

ちなみに、この｢○○ハネ｣は｢◯◯館｣や｢○○店｣の意味で、チャイを扱うお店のことをチャイハネと言います。トルココーヒー専門店はカーヴェハネと言われます。名称は違いますが、現在はどちらでも、チャイやトルココーヒーを味わえるお店がほとんどです。

店内に大きな炭火焼きの設備があるお店のことを、オジャックバシュといいます。日本語にすると、オジャックバシュとは炉端の意味で、串に刺したシシケバブを、ケバブ職人が目の前の炉端でジューシーに焼いてくれるお店です。オジャックバシュでは、ラクを飲みながら、焼きたてのケバブをつまみにしているトルコ人を多く見かけます。

ここからは、トルコの郷土料理がいただける、現地のおすすめレストランをご紹介していきます。意外と知られていない、人気トルコ料理についても一緒に解説していきますので、旅行前の参考にしてみてくださいね。どんな郷土料理があるか知っておくと、現地でメニューを見たときも困らずにすみそうですね!

まず、おすすめしたいトルコのレストランがセリム･ウスタ。1920年創業の老舗ロカンタで、観光客はもちろん、地元の人からも愛され続けている、イスタンブールの人気レストランです。そして、このお店で人気の郷土料理が、キョフテ。

キョフテとは、ひき肉に刻んだ玉ねぎやスパイスを加えた、トルコのミートボールのような郷土料理です。ハンバーグのような丸い形のキョフテを多く見かけますが、セリム･ウスタでは細長い長方形型の牛肉のキョフテが人気!羊肉のシシケバブもキョフテと同じくらい、人気メニューです。味付けはシンプルで、肉素材の味が強く感じられる料理です。

肉料理の他に、セリム･ウスタの看板メニューが、レンズ豆のスープ。トルコでは、メルジメッキ･チョルバスと呼ばれる定番スープです。レンズ豆以外にも、トルコ料理のスープの種類はかなり豊富で、前菜メゼとしても食べられることも多いです。チリや、レモンを絞って味に変化を加えながら食べるのが現地では人気!

住所:Alemdar Mh., Divan Yolu Cd. No:12 電話:0212-520-0566

日本でも人気のサバサンド。トルコでは、イスタンブール、ガラタ橋のたもとで本場サバサンドが食べられます。ここのサバサンドがおすすめな理由は、なんと言っても新鮮さ!ガラタ橋は二層になっていて、上層ではたくさんの人達がサバ釣りをしています。そして、レストランになっているガラタ橋の下層で、釣ったサバを調理し、サバサンドとしていただけるんです。

屋台のような雰囲気で、小腹がすいたときに気軽に食べられるのも、人気理由のサバサンド。目の前で作ってくれるサバサンドは、お腹だけでなく目でも楽しる郷土料理です。多くの人で賑わっているお店なので、満席のことが多いですが、座れるテーブル席も近くに用意されています。

住所:Rüstem Paşa Mahallesi

デパートの中に入っているおしゃれなレストラン、ナルロカンタ。ホワイト基調の洗練された建物に、壁一面に植えられたグリーンがリゾート地のようなセレブ感漂う店内です。高級感ある内装ですが、トルコ料理の値段は意外とリーズナブル。雰囲気の良い場所でお食事を楽しみたい時におすすめのレストランです。

ナルロカンタのおすすめトルコ料理が、カルヌヤルクと呼ばれるナスの肉詰め料理。ナスに、玉ねぎやニンニクを混ぜたひき肉の肉ダネを詰めた郷土料理です。オーブンでじっくりと焼き上げるカルヌヤルクはジューシー。ピラウと呼ばれるトルコの米料理にもよく合うおかずです。

住所:Mollafenari Mahallesi, Nuruosmaniye Cad. Armaggan No:41 電話:0212ｰ522ｰ2800

トルコ観光では、必ず訪れる場所と言っても過言ではないグランドバザール。バハールレストランは、そのグランドバザール内にあるこじんまりとしたトルコ料理のレストランです。観光客だけでなく、地元の人からも人気で、日常的によく利用され、常に賑わっているお店です。

バハールレストランのおすすめグルメは、巨大なプレート料理です。香辛料で味付けしたひき肉を串に刺し、炭火で焼いたアダナケバブに、シンプルなピラウが大きなワンプレートに盛られています。シェアしながら食べるのがおすすめ!ドネルケバブとは一味違うアダナケバブは、パンや米にもよくあう人気のケバブメニューです。

住所:Carsikapi Nuruosmaniye Cad. Yagci Han No.13 電話:0212-512-7439

トルコの居酒屋風レストラン、タリヒ･ジュムフリエット･メイハネ。街角の居酒屋さんらしく活気に満ちた店内で、現地の生活をリアルに感じられるレストランです。トルコの蒸留酒ラクも、もちろんおいてあります。ラクは、水と混ぜると白く濁ることから、乳成分の入っているアルコールと思われがちですが、実はぶどうから作られる蒸留酒なんです。

ぶどうにアニスという甘い香りのする香辛料を加え蒸留して作られるラク。薬草のような独特な香りと、ほのかな甘い味わいで一度飲むとクセになるお酒です。アルコール度数は45％から60%と高めなので飲み過ぎにはご注意ください。トルコの前菜料理メゼとよく合います。

住所:Hüseyinağa Mahallesi, Kamer Hatun Cd. No:12 電話:0212ｰ243ｰ6406

トルコ料理もいただけるお洒落なバーといった様子の、360イスタンブール。ガラス張りの大きな窓は、その名の通りイスタンブールが360度見渡せる、景観の良いレストランです。モダンなインテイリアに、テラス席も完備されていて、美味しい料理と一緒に優雅な気分を堪能できます。

週末にはクラブイベントが開催されることもある360イスタンブール。今までご紹介したレストランより、お値段は高めになりますが、雰囲気のゴージャス感と景色の美しさを合わせるとお値段異常に楽しめるおすすめのレストランです。お料理も、トルコの郷土料理を新しくアレンジしたおしゃれなものばかり!

住所:Fevziçakmak Mahallesi, İstiklal Cd. No:8 D:Apt D:163 電話:0212ｰ251ｰ1042

ファーティフ･スルタン･メフメト･メモリアル公園の近くにある、スル･オジャックバシュ。老舗のケバブ屋さんです。こちらのお店のメニューは、数あるトルコ料理の中でも東部地方の色が強い料理が多いです。周辺はちょっとした商店街のようになっていて、果物が販売されているコンビニ等もあります。緑豊かな街並みなので、腹ごしらえした後は周辺を散策してみるのもおすすめ!

住所:Zeyrek Mah., İtfaiye Cad. No:19 電話:0212-533-8088

いかがでしたでしょうか。トルコ料理のバリエーションはかなり豊富で、ここに挙げた以外にもおすすめの郷土料理はまだまだあります。ケバブやサバサンドなど人気トルコ料理を本場で味わったあとは、ぜひお好みのトルコ料理を探してみてくださいね。