九十九島の観光は遊覧船が人気！水族館や展望台などおすすめスポットを紹介！

九十九島は長崎県の佐世保にあり、佐世保港から25kmにわたり島々が点在する海域を指します。島の密度は日本一といわれており、実際の島の数は208あります。名称にも含まれる九十九（くじゅうく）とは、数がたくさんあるという意味で使われているため、99の島があるという意味ではありません。また、自然環境を維持した九十九島独特の海域には、クラゲをはじめとする多くの海洋生物が住んでいます。

九十九島はほとんどが無人島で、人が住んでいる島は4つあります。また、九十九島は小さな島も数多く存在し、満潮時は別々の島だったものが干潮時には島々がつながるというように、潮の干満によって島の数が変わってしまう現象も珍しくありません。そのため、九十九島は島の数え方として、満潮時に水面から出ていること、陸の植物が生えていること、の二つの条件を満たしたものを“島”として認めています。そんな九十九島についてご紹介していきます。

九十九島を観光するには船に乗ってぐるっと一周するのがおすすめです。遊覧船で観光する際には「九十九島パールシーリゾート」へ向かいましょう。九十九島パールシーリゾートでは、遊覧船での九十九島観光をメインに水族館も併設されています。また、九十九島の遊覧船は二種類あり、「パールクイーン」と「みらい」から選べます。他にも、小型船の「九十九島リラクルーズ」やヨットでも観光することができます。

「みらい」は「未来に向かって海を走る」という思いが込められた九十九島海賊遊覧船で、遊覧船としては日本初の電気推進船という特徴があります。未来志向の環境や自然に優しいエコな船で、海賊をモチーフにしたポップなデザインが観光客に人気です。夏休みになると子供向けの冒険クルーズが実施されるので子供の思い出作りに乗船する家族連れも多いです。

「パールクイーン」という名称は、海の女王をイメージしており、優雅な白い船体が特徴です。 豪華客船を彷彿とさせる外観と、バリアフリー構造で木目調の落ち着いた船内は、老若男女問わず人気です。期間限定でサンセットクルーズも行っており、九十九島から見える美しい夕日も外せない観光ポイントです。

「リラクルーズ」は、船自体が小型ですが、大型の遊覧船では通ることのできないコースを巡ることができます。水面が近いため、九十九島の景色を間近に見たり、時にはクラゲなどの海洋生物も探せることも魅力の一つです。九十九島を熟知した船長のとっておきの観光ガイドでクルーズを楽しんでみませんか。

ヨットセーリングは、クルーザー型のヨットに乗って九十九島を観光します。舵取りやセール操作も体験できるので、子供連れに人気です。シーカヤックは季節限定の運航ですが、10分程度のレクチャーを受けた後、誰でも簡単に体験できます。穏やかな海面での体験なので初心者でも安心して体験可能です。

まずは、遊覧船チケットターミナルカウンターで乗船したい便のチケットを購入します。チケットは朝9時から購入可能で、運行時間もそれぞれの船で異なるので乗りたい船を決めておいてくださいね。気になる料金は、遊覧船「みらい」と「パールクイーン」は、大人1400円、中学生以下700円です。「九十九島リラクルーズ」とヨットセーリングは、大人2050円、中学生以下1030円です。

遊覧船は最大200名収容できる広々とした船で、遊覧船観光の所要時間は約50分です。予約は、団体予約のみ受け付けているので、個人で訪れる場合は、直接カウンターまで行ってチケットを購入します。15名以上の団体であれば、団体割引もあります。

九十九島にはユニークな形をした島が数多く存在しており、それぞれの島がどんな形に見えるか想像するのもとても楽しいですよ。遊覧船で出発してすぐに「横島」という島が見えますが、これはライオンが寝そべっているように見えます。馬の鞍に形が似ていることから名前が付けられた「鞍掛島(くらかけじま)」という島もあります。遊覧船からはっきり見えるので、チェックしてみてくださいね。

九十九島にある島の中には、民話や伝説のもとになった島が多くあります。たとえば、遊覧船出港後すぐにみえる「牧の島」は、海賊船の停泊地であったという伝説が残っています。他にも「松浦島(まつらじま)」には、平戸藩の罪人を島流しにして住まわせたという言い伝えもあります。

九十九島の島々には伝説や言い伝えだけではなく、現存する書物に歴史的事実も書かれています。たとえば「オジカ瀬」という島は、潜水艦が浮かんでいるようにみえる独特の形をした島なのですが、戦時中、この島が潜水艦のように見えたという理由で米軍が誤爆し、多くの魚が死んでしまったそうです。また、海難事故で亡くなった方の火葬場として「枕島」という島が使われていたことも歴史的に明らかとなっています。

九十九島の島々には、大小問わずそれぞれに名前がついていますが、名前の由来を知るのもとても面白いんです。たとえば、潮が引いたら島が長く生えてくるので｢長南風島(ながはえじま)｣、一つの島が真っ二つに割られたような形をしている「割島」など、歴史、伝説、形などが主な名前の由来になっています。

遊覧船で九十九島観光を堪能した後は、水族館「海きらら」で九十九島に生息する海洋生物を見ていきませんか。この水族館は、子供も喜ぶイルカショーや、屋根のない巨大水槽トンネルで泳ぐ魚の大群など、誰でも楽しめるところが人気です。真珠の玉出し体験や、ヒトデやナマコを触れるスペースなども子供連れにおすすめです。

水族館「海きらら」で特に有名なのが、「クラゲシンフォニードーム」です。他の水族館では体験できない神秘的な空間でゆったりとクラゲを見ることができ、なかには世界的にも希少なクラゲも飼育されています。九十九島周辺にも多くのクラゲが自生しているので、クラゲの生態の研究もなされています。クラゲの生態を説明した子供向けのパネルもあるので、子供も飽きずに楽しめますよ。

西海国立公園九十九島水族館　海きらら [住所]長崎県佐世保市鹿子前町1008番地 [電話番号]0956-28-4187

九十九島を海面から楽しんだ後は、展望台から九十九島の絶景を眺めてみませんか。実は九十九島が拝める展望台は4か所あり、多くのカメラマンが訪れる絶景スポットです。特に夕日が沈むタイミングを狙っていくのがおすすめですよ。では、4つの展望台の特徴をまとめてみたのでぜひご覧ください。

「展開峰」は、春には菜の花、秋にはコスモスというように季節によって表情を変えるのが魅力の展望台です。遊覧船や水族館がある九十九島パールシーリゾートから車で約15分で着きます。

遊覧船を楽しんだ後、すぐに展望台からの眺めを楽しみたい方は「船越展望所」へ行ってみては?船越展望所は、九十九島パールシーリゾートから約3分で到着できるので九十九島を間近で眺めることができます。また、バリアフリー仕様になっているところも魅力です。

「石岳展望台」から眺めることのできる九十九島は、映画「ラストサムライ」に起用されたほどの美しい絶景で、360度見渡せる景色と佐世保港の風景が楽しめます。九十九島パールシーリゾートから車で約8分で、ほかの展望台よりも穴場感があるのが特徴です。

「弓張岳展望台」の魅力は、佐世保港の全景と九十九島を一望できるところです。夕映えだけではなく、デートスポットとして市街地の夜景を見に来るカップルも多いです。九十九島パールシーリゾートから車で約15分です。

九十九島の魅力についてまとめてみましたが、いかがでしたか。遊覧船で優雅なクルーズを楽しんだり、ヨットやシーカヤックで九十九島を至近距離で体感したり、楽しみ方はたくさんあります。また、九十九島周辺には水族館や展望台もあるので子供から大人まで飽きることなく観光ができます。ぜひ、九十九島の不思議な島々を見に行ってみてくださいね。