岸和田城の魅力に迫る！見どころや歴史・アクセス・周辺情報もあり！

大阪府岸和田市にある岸和田城は、国の名勝に指定されている八陣の庭をはじめ、桜や紅葉を楽しむこともできる魅力的なスポットです。長い歴史の中で多くの城主が守ってきた岸和田城について学び、お城へ見学に行ってみてはいかがでしょうか。ここではアクセス情報や見どころ、周辺情報をまとめてご紹介していきます。

岸和田城は南北朝時代に楠木正成の一族が築いたとされており、戦国時代には秀吉がこのお城を拠点に紀州根来寺を滅ぼし、伯父の秀政を城主としています。秀政が城主の時代に天守閣も築かれたそうです。その後城主は吉政・吉英、松平(松井)康重・康映と変わっていき、1640年に岡部宣勝が入城し、明治維新まで岡部一族が城主となりました。

天守閣は1827年に落雷によって焼失してしまい、明治維新の際に櫓・門などを破壊されているため、現在残っている当時のものは塀と石垣の一部のみとなっています。ただ、本丸を囲む水堀と石垣は当時の岸和田城の繁栄が感じられるものでもあります。とても立派で見応えがあります。

現在の天守閣は昭和29年に再建されたものです。本来の天守閣は残された絵図などから5層の天守であったとされていますが、現在の天守閣は3層3階の天守となっています。現在は岸和田城ウエディングなども人気があり、ギャラリーやイベントなどでも使用し、岸和田市の観光PRの中心としての役割を担っています。

岸和田城の所在地は大阪府岸和田市岸城町9-1です。岸和田といえば関西国際空港の近くにあるため、岸和田城は世界の玄関口から最も近いお城とも言われています。岸和田城へは南海本線岸和田駅から徒歩10分ほどでアクセスすることができます。また大阪なんばから行く場合、岸和田駅へは急行に乗って約25分ほどで着きます。

電車でアクセスする場合、岸和田駅以外に南海電鉄南海本線の蛸地蔵駅も最寄駅となっています。蛸地蔵駅で下車して徒歩7分でアクセスすることができます。とても小さな駅ですが、こちらから歩くのもお城周辺の雰囲気がよく感じられておすすめです。車でアクセスする場合は阪神高速岸和田南ICから約5分ほどで着きます。

岸和田城の天守閣への入場料は大人300円、中学生以下が無料となっています。毎週月曜日は休場日となっているのでご注意ください。岸和田城、だんじり会館、自然資料館のお得な3館共通チケットは大人700円で販売されています。開場時間は10時から17時までで、最終入場は16時となっています。

現在の天守閣は昭和29年に建造されたもので、登っていくと大阪の町を眺めることができます。またここから見る八陣の庭は、地上から見るのと全く違い、全貌がよく見えるので、岸和田城に来た時はぜひ天守にも上がってみてください。天守閣へは大人300円で入場することができます。

岸和田市の公式キャラクターちきりくんは、岸和田城の別名である千亀利（ちきり）城から名前がつけられ、岸和田城の天守屋根をモチーフにした帽子をかぶっています。運が良ければ岸和田城を訪れた時に出会うことができます。桜祭りなどの時は特に会える確率が上がるでしょう。もし会えたら記念に写真を撮ってはいかがでしょうか。

岸和田城は様々な特徴のあるお城ですが、中でも城郭の犬走りがとても有名です。石垣の下部を見ると狭い小径があります。この空間は犬しか走れないほどの狭い道として犬走りと言われているそうです。防御の面では不利になりそうな構造で、石垣の崩壊を防ぐために設けられていたのではないかとされているそうです。

岸和田城で見逃せないのが岸和田城庭園です。八陣の庭とも呼ばれるこの庭園は昭和28年に重森三玲氏によって設計、作庭されたもので、三国志の英雄孔明の「八陣法」をイメージして作られているそうです。中央にある石組みはどの角度からも鑑賞できます。この庭園はユニークなデザインから海外からも注目されています。

回遊式枯山水庭園の八陣の庭は上空から観察されることも意図して造られているため天守閣から観るとより楽しむことができます。8組の石組みは「八陣法」の虎、風、天、地、雲、竜、鳥、蛇の各陣を表現しています。重森三玲氏はこの八陣の庭に平和への願いを込めたそうです。見れば見るほど複雑な形で魅了されていきます。

岸和田城庭園(八陣の庭)はその独創性などから平成26年10月に国の名勝に指定されています。多くの石が使われていますが、この石は和歌山県の沖ノ島から重森三玲氏が自ら運んできたそうです。重森三玲氏の強いこだわりが感じられますね。四方正面の庭をぜひ様々な角度からお楽しみください。

岸和田城の大手門（復興櫓門）は、1969年に再建されています。かなり立派な門でここからワクワクしてきます。門の先には人が入れるほどの大きな釜があります。この釜は甑用大釜でお酒を作る時に使うものだそうです。直径は150センチメートルもあり、見応えがあります。

岸和田城では春に約170本の桜が咲き誇ります。3月下旬から4月上旬にかけて桜が見られ、4月1日から15日には桜祭り、その中数日間に泉州物産展も同時開催されて大いに盛り上がります。満開になった時には多くの人が桜をフレームにして岸和田城の石垣や天守閣の写真撮影を楽しんでいます。

桜の見頃には夕方日没後から20時30分まで桜とお城のライトアップもあります。ライトアップされたお城を背景とした夜桜鑑賞はとても見応えがあり、地元の人だけでなく遠方から訪れる人も多いようです。控えめなライトアップがお城を幻想的に見せ、昼とは違った姿の岸和田城を楽しむことができます。

岸和田城では紅葉はそこまでたくさんではありませんが、桜紅葉を楽しむことができます。桜紅葉は葉の色がとても鮮やかで様々な色になるのでボリュームは少なくてもとても綺麗です。岸和田では大威徳寺の紅葉が人気なので、岸和田城を見た後はぜひ大威徳寺にも行って紅葉をお楽しみください。

岸和田で一番盛り上がるのがだんじり祭りです。毎年9月に行われている伝統のお祭りで、だんじりの時には南海本線春木駅から蛸地蔵駅間の4駅全てを含む範囲の交通規制が引かれるほど大規模なイベントです。岸和田城をバックにしただんじりは日本の伝統祭りの素晴らしさを改めて実感する光景です。熱い祭りを間近で見学してはいかがでしょうか。

岸城神社は岸和田城の鎮守神社で、ちぎりのお宮とも呼ばれています。そこから契りとかけて、縁結びの神様としても信仰されるようになったそうです。ちぎりの糸を結んで恋愛成就を祈願しましょう。また岸城神社の御朱印帳はバラ、だんじり、鳥居、岸和田城が刺繍されており、とてもおしゃれでかっこいいとして人気があります。

岸和田城と一緒に訪れてほしいのが岸和田だんじり会館です。だんじり祭りについてわかりやすく展示されており、体験コーナーも充実しています。大工方体験や祭りで使われているものと同じ大太鼓や小太鼓、鉦など鳴り物体験をすることもできます。だんじりのある時期に行けないという方もここで祭りの主役になったつもりで楽しんでみてください。

岸和田城のすぐそばにある岸和田五風荘は2400坪を越える広大な敷地を有するお屋敷で、近代和風建築と回遊式日本庭園がある岸和田市指定の有形文化財です。現在五風荘はがんこ岸和田五風荘として利用されており、中で食事を楽しむこともできます。美しい日本庭園を見ながら贅沢な食事を楽しんではいかがでしょうか。

がんこ五風荘店では懐石料理、寿司、豆腐料理、湯葉料理などが食べられます。ランチ営業は11時からで個室もいくつかあるので、家族の集まりで利用したり、大規模な食事会で利用したりすることができます。比較的リーズナブルなランチも種類が豊富で、豪華な食事を楽しめるので、贅沢な気分になれます。

岸和田城の見どころや周辺情報をご紹介してきましたが、いかがでしたか?岸和田城では天守閣から見る名勝の八陣の庭、桜や紅葉など見どころがたくさんあります。城主が目まぐるしく変わってきた歴史あるお城で大阪の歴史を学んできてはいかがでしょうか。だんじりについても学び、岸和田を満喫してきてください。