大塚国際美術館の陶板美術は必見！所要時間やアクセス・お土産の紹介！

大塚国際美術館は、徳島空港から所要時間30分ほどの鳴門市鳴門町に建つ美術館です。誰もが知っているダ・ヴィンチやゴッホ、ピカソといった稀代の画家の作品を、レプリカである「陶板画」という形で展示しています。教科書に載っているような作品や天井画・壁画などまで、その数は1000点以上にも及ぶそうです。

入館料は一般3240円、大学生2160円に対し、小中高生は540円という安さ。若い世代にこそアートに親しんでほしいと願う大塚国際美術館の粋なはからいと言えるでしょう。子どもたちがお小遣いで美術館へ通うなんて、微笑ましい光景です。そんな子どもたちの中から、将来の有名アーティストが誕生するかもしれませんね。

大塚国際美術館に展示される1000点以上もの作品はすべて「レプリカ」。にもかかわらず、2011年には旅行口コミランキングで1位に選ばれたり、SNSで「感動した」「絶対おすすめ」という声が多く見られたりするほど、人々の注目を集めています。色彩豊かで質感まで再現できる「陶板名画」とはどのようなものなのでしょう？

陶板画は、大塚オーミ陶業株式会社が培った特殊な技術で造られます。色あせたり、災害で損壊・損失したりする名画を良い状態で末永く残したい、という思いから生まれました。大塚国際美術館の陶板名画は、鳴門海峡の砂を原料に、和紙の質感をも再現できる繊細な焼成と、専門家によるレタッチがほどこされています。

大塚国際美術館の最大の見どころは、天井画や壁画などが描かれた場所をそのままの大きさで再現している「環境展示」と呼ばれる陶板画作品です。ヴァチカン市国のシスティーナ礼拝堂や、イタリア・パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂などが実寸で内部構造まで再現され、訪れる人の心に大きな感動を呼び起こす展示となっています。

有名なダ・ヴィンチの傑作『最後の晩餐』は、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に描かれた壁画ですが、現在は修復されたため、本来ダ・ヴィンチが描いたとされる絵を見ることができます。そうなると「修復前はどんなものだったかな？」と比べてみたくもなりませんか？大塚国際美術館なら比較できますよ。

修復前と修復後の『最後の晩餐』の陶板画は、なんと向かい合わせに展示されているのです。一方を向いて「修復前（後）はどうだったかな？」と思った時、振り向けばそこに君がいた、という感じですね。この2作ももちろん原寸大。間違い探しのような感覚で、修復前後の違いを探してみるのもおすすめです。

大塚国際美術館の陶板画は一部をのぞいて、写真撮影が可能なだけでなく触ることもできます。普通の美術館では名画から離れて見なければならなかったり、触ることはもちろん、写真撮影も禁止ですよね。子どもが触って怒られた、などという心配は大塚国際美術館では必要ありません。ぜひ、陶板画を触って楽しんでください。

館内すべてをまわると、急ぎ足でも所要時間8時間はかかると言われる大塚国際美術館。1000点以上ある大塚国際美術館の展示品は地下3階から地上2階まで、なんと5フロア全長4kmというミニマラソン並の長さになります。見方は人それぞれですが、コース決めのヒントになりそうなポイントをご紹介します。

大塚国際美術館はフロアごとにテーマがあります。地下3階は環境展示を含めた古代～中世の作品、地下2階はルネサンス期からバロック時代、地下1階はバロック以降近代まで、1･2階は近代の作品や「だまし絵」「レンブラント自画像」などのテーマ展示となっています。気になる時代のフロアをじっくりまわるのもおすすめです。

好きな画家の作品をチョイスしてまわるのもよいですね。ラファエッロ、ブリューゲル、ダ・ヴィンチ、レンブラント、ミレー、モネ、ルノワール、ゴッホ、クリムト、ムンク、ピカソなどなど多数の陶板名画が展示されています。展示作品のリストは大塚国際美術館公式サイトで入手できますので、ぜひお好きな画家を見つけてみてください。

初めて行かれる方は、美術ボランティアさんのガイドによるツアーコースがおすすめ。定時に開催されるフロア別の、所要時間2時間のコースからお好きなものを選んで参加できます。また、100点余りの絵画を解説してくれるイヤホンガイドも貸し出されているので、こちらを利用してまわるのもおすすめです。

有名なシスティーナ礼拝堂やスクロヴェーニ礼拝堂など、その空間を丸ごと再現している大塚国際美術館の環境展示は、おすすめを越えて必見と言えるでしょう。レプリカとわかっていても圧倒されるその迫力ある姿は、きっと「来てよかった」と思える感動をもたらしてくれるはずです。ここからスタートでもいいですし、ここをゴールにするのもありですね。

大塚国際美術館の地下3階にあるミュージアムショップ。お土産は種類も豊富で迷ってしまうほどです。図録を始め、小さいサイズの陶板画や、名画をプリントした缶などに入ったお菓子、メモ帳やボールペンといった文房具、タオルなどもあります。お土産に混じって、ショップに置かれた「ボンカレー」も。その理由は…？

ボンカレーの販売元である大塚食品は、大塚国際美術館の創業者である大塚製薬と同じ、大塚グループなのだそうです。2月12日はボンカレーの日。ご存知でしたか？1968年に発売されたそうなので、2018年には50周年を迎えます。これだけ愛されるレトルトカレーってスゴイですよね。これも大塚国際美術館の立派なお土産です。

大塚国際美術館ミュージアプショップのお土産の中で、若い女性に人気なのが「星空コンペイトウ」です。スクロヴェーニ礼拝堂の天井画をイメージした、ウルトラマリンブルーとイエローの鮮やかな配色。ウルトラマリンブルーの顔料は宝石のラピスラズリから作られ、当時は大変高価な絵の具でした。食べずに飾っておきたいお土産ですね。

地下3階から地上2階まである広大な大塚国際美術館には、レストランやカフェが3ヶ所用意されています。まずは地下3階のセルフカフェ、テ・ペル・テをご紹介。「お茶をあなたに」というイタリア語の名がついたお店は白と黒で統一されたインテリアです。落ち着いた雰囲気で、ゆったりできますよ。

地下2階のカフェ・ド・ジヴェルニーはモネファンにおすすめしたいスポットです。和食から洋食まで幅広いメニューが用意されています。レストラン内は白・赤・緑の三色を基調とした清潔感あるインテリア。大塚国際美術館に再現されたモネの池を眺めながら、窓から射し込むやさしい光の中で「モネのパンケーキ」はいかがですか？

1階のレストラン・ガーデンでは、阿波尾鶏や鳴門わかめといった徳島県鳴門市の地元食材を活かしたメニューを楽しむことができます。パレットを模したプレートにオムレツやエビフライなどが乗った、お子様ランチ風のパレットランチ、『最後の晩餐』をモチーフにしたセット、たっぷり盛った鳴門わかめが自慢のうどんなどが人気です。

いまや、結婚式は美術館でも出来る時代です。大塚国際美術館では、一ヶ月に2組限定という超レアなスクロヴェーニ礼拝堂でのウェディングを開催しています。厳かな雰囲気を味わいたい、アートが大好きというカップルの方におすすめのミュージアム・ウェディング。下見も可能なので、一度見学してみてはいかがでしょうか。

全国各地からツアーで訪れることができる大塚国際美術館。大塚国際美術館も含めて四国を旅したい、徳島の魅力をもっと楽しみたい、所要時間を気にせず、スケジュールに沿って動いてくれるツアーをお探しの方などにおすすめです。あなたの街から出発するツアーも、あるかもしれませんね。

飛行機で徳島空港へ行かれる方の場合、空港から大塚国際美術館へのアクセスには路線バスとタクシーの2通りがあります。所要時間はどちらも約30分ほど。タクシーはバスよりも料金が8倍ほど高くなりますので、それぞれの予算や人数に併せて選択することをおすすめします。バスの場合は大塚国際美術館前に停まります。

県外から行かれる場合、電車を利用して行かれる方は「鳴門駅から路線バス」が便利かもしれません。徳島駅からバスを利用すると所要時間は70分ほどですが、鳴門駅からは路線バスで所要時間15分です。本州からですと、新神戸駅から高速バスで徳島へ。「高速鳴門」バス停で降車し、路線バスに乗り継ぎかタクシー利用となります。

アクセス：神戸淡路鳴門自動車道 鳴門北インターチェンジから約3分 駐車場：あり、無料（美術館までは無料シャトルバス運行） 住所：徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1 TEL：088-687-3737

徳島県鳴門市に位置する大塚国際美術館をご紹介しましたが、いかがでしたか？地下3階から地上2階、全長4kmに及ぶ展示作品は1000点以上で、一日いても飽きないのではないでしょうか。2000年以上色褪せない「陶板画」として残される名画の数々を一度に楽しめるのはここ、大塚国際美術館しかありません。