アグアスカリエンテス観光で人気の見所スポット！温泉もあるメキシコの街

アグアスカリエンテスはメキシコの中西部、約1900メートルの高地に位置する都市です。メキシコの州で2番目に小さい州ですが、産業・商業地帯としてメキシコで最も急成長している州です。郊外には広大な農場や温泉が点在し、中心部ではスペイン統治時代のコロニアル調の建築物を鑑賞することが出来ます。今回は、メキシコで大注目のアグアスカリエンテスの観光と人気の見所スポットをご紹介します。

アグアスカリエンテスは温暖な気候で過ごしやすい都市です。近郊には日系企業も進出しているため、比較的多くの日本人が駐在しています。そのため日本料理屋や看板などに書かれた日本語を目にする機会も多く、日本人観光客におすすめの都市です。観光スポットは数多くありますが、アグアスカリエンテス観光の見所は市街地の街並みと郊外の大自然にあります。

市街地ではスペイン統治時代のコロニアル調の建築物の鑑賞ができます。一方、郊外には広大な農園や温泉が点在し、ロッククライミングなど人気のアクティビティも楽しむことができます。またアグアスカリエンテスでは、世界的に有名な祭りが二つ開催されます。祭りの期間中は国内外より多くの観光客が訪問し、街中はイベントや催し物などで見所が満載になります。そのため祭りに時期を合わせて旅行するのもおすすめです。

市街地の中心に位置する広場で、普段は人々の憩いの場であり、祝祭日には多くの催し物が開催される場所となっています。広場のシンボルである石柱の先端にはメキシコの国章や国旗に描かれている建国の神話に由来する蛇を加えた鷲の像があります。またパトリア広場に隣接して多くの歴史的建造物が建てられています。これらの建造物はアグアスカリエンテスの古い歴史を感じることができます。

代表的な歴史的建造物は広場の西と南にあります。西にはカテドラルと、その隣には国家遺産に指定されるビクトリア朝様式の美しいモレロス劇場があります。一方、南には行政府の中心、国会議事堂があります。赤いレンガが特徴的なこの建物は、17世紀に建築され唯一残っているバロック様式の公共の建物です。見所は外壁や窓に施された見事な装飾です。パトリア広場を訪れた際にこれらの建物を鑑賞するのもおすすめです。

前述したパトリア広場の西側にあるアグアスカリエンテスの中心にあるカテドラルです。美しい外観で結婚式場としても人気の高いカテドラルです。このカテドラルは1738年に建立され、左右対称にそびえたつ塔が象徴的な建物です。スペインのバロック様式を取り入れた厳かな外観はライトアップされる夜に美しさが際立ちます。また、外壁には植物をモチーフにした細かい装飾が施されています。

館内は白の大理石で統一されています。見所は外壁と同じく植物をモチーフにした豪華な金細工で覆われた天井や柱です。また聖母アスンシオンをかたどった白い美しい大理石の祭壇が配置されています。厳かな雰囲気ですが、お祭りのときにはカテドラルも飾られ、カテドラル前は活気で溢れます。観光案内所もすぐ側の県庁舎にあるので、観光のスタート地点としてもおすすめです。

アグアスカリエンテス市街地の散策スポットで人気なのはサン・マルコス地区です。毎年4月から5月に開催されるサン・マルコス祭りの開催地としても有名です。この地区の一番の魅力はもともと農村地帯であった歴史ある古い街並みですが、他にも48日という短期間で建築された闘牛場、美しいサンマルコス庭園や1655年に着工後、約100年間以上の時を経て完成したサンマルコス寺院など見所スポットが多くある地区です。

サンマルコス庭園は南国の植物が茂る美しい庭園です。園内には骸骨などメキシコらしいものや靴磨きの少年などのユニークな銅像が多数配置されていて散策するだけでも楽しい時が過ごせます。普段は市民の憩いの場であり芸術家や思想家が集う場所でもあります。昼も落ち着ける庭園ですが、ライトアップさせた夜の庭園は幻想的でロマンティックなので夜に訪問するのもおすすめです。

サンマルコス庭園の前庭には前述したサンマルコス寺院があります。この寺院はバロック、チュリゲーラ様式を取り入れて建築された質素で厳かな雰囲気の寺院になります。見所は鐘撞塔と寺院内の窓に埋め込まれた聖母カルメン像のステンドグラスです。

古代よりメキシコではガイコツを死と生の象徴とし、祖先のガイコツを身近に飾る習慣がありました。この美術館はそんなメキシコの文化を感じられる観光スポットになっています。建物も現代建築と統治時代のコロニアル調の建築が融合した美しい外観になっています。館内には2000を超える古代から現代の工芸品が展示されていて、暗闇や照明を駆使した展示など、その独特な展示方法も見所です。

市街地のアラメダ地区は、アグアスカリエンテスの名の由来となったほど、湯量が豊富だった地区として知られており、温泉施設が初めて建設された場所でもあります。今は営業していませんが、施設跡が残っていて観光スポットになっています。現在はアラメダ地区の先にある、公共の施設である「オホカリエンテ」という観光客や地元の人に人気のスパで温泉を楽しむことができます。

オホカリエンテ温泉の歴史は古く、かつて源泉は市街地への水の供給という重要な役割を担っていました。19世紀後半に大浴場として開放され温泉施設になり、人気の観光スポットになりました。現在では、完全個室の浴室に、大、中、小の温泉、子供用の浅い温泉があります。温泉の温度は低く、日本の温泉のイメージとは異なりますが、個室のよくそうで観光後の疲れをゆっくり癒すおすすめのスポットです。

メキシコでは、各地で年に一度「フェリア」と呼ばれるお祭りが開催されます。アグアスカリエンテスのフェリアは「フェリア・デ・サン・マルコス」と呼ばれ、毎年4月中旬から5月初旬にかけて開催されます。メキシコ国内でも有数の規模を誇る「フェリア・デ・サン・マルコス」に参加するため、フェリア期間中は国内外から多くの観光客が訪問し、街中が大いに賑わいをみせます。

フェリア期間中は、街中に音楽が鳴り響き、建物は装飾され出店が所せましと並びます。また屋外の劇場でイベントや民族舞踊が披露されたり、民芸品コンクールなどの様々な文化イベント、闘牛、闘鶏などのイベントも開催され、3週間にわたるフェリアには見所がたくさんあります。特にコンサートは目玉で世界的に有名な歌手が出演することもしばしばあります。子供から大人まで一日中楽しめる一年に一度の祭典です。

メキシコには故人を偲び、故人を送り出すための「死者の日」と呼ばれる祭日があります。アグアスカリエンテスの「死者の日」の祭りは、死者の貴婦人カトリーナの絵で有名なポサダの出身地であるため、特に華やかなお祭りとして有名です。毎年10月31日から11月2日まで開催され、サンマルコス公園には巨大なカトリーナの人形が立ち、昼夜を通して様々な催し物が行われます。

死者の日は日本ではお盆にたとえられますが、メキシコ人の「死生観」はアステカ文明に由来しており、「死」は新しい命の過程だと考えられています。そのため、「死者の日」は明るいお祭りで、人々は街中に祭壇、骸骨、花や食べ物を飾り、音楽を鳴らし死者を称えます。この「死者の日」を通して、メキシコの文化や歴史を垣間見ることができます。

「アグアスカリエンテス観光で人気の見所スポット」はいかがだったでしょうか。アグアスカリエンテスの魅力は美しい街並み、歴史的建造物、温泉や祭りもさることながら地元の人々の温かさにあります。今回ご紹介した観光の見所をぜひ参考にしていただき、スペイン統治時代の面影が残る美しい街並みの散策や人々と触れ合い、素敵な時を過ごしてください。