共栄堂のスマトラカレーとは？神田・神保町の老舗の味をご紹介！

大型書店や古書店、専門書店などが集まる神田・神保町は、カレー激戦区としても知られています。カレー好きの人なら一度は訪れたことがある街なのではないでしょうか。そんな神田・神保町でもっとも長い歴史を持つ、おすすめのカレー専門店「共栄堂」をご紹介します。

神田・神保町周辺には、明治大学や法政大学、順天堂大学、大原簿記学校ほか、多くの教育機関が集まっています。学生さんが本を読みながらくつろげる喫茶店やカフェもいっぱい。本を読みつつ片手で食べられるもの、それが「カレー」だったという説もあるそうです。

1924年(大正13年)創業の「共栄堂」は、カレーの聖地と呼ばれている神田・神保町で、一番古い歴史を持つカレー専門店です。一番の特徴は、本格「スマトラカレー」が味わえるということ。その人気は衰えることなく、長年通いつめるファンがいっぱい。デザートの「焼きリンゴ」も名物メニューのひとつです。ミシュランガイドのビブグルマンを2年連続獲得。

明治末期、東南アジアに渡り、さまざまな南洋文化に接してきた伊藤友治郎氏。東南アジアのスパイシーなカレーに影響を受けた伊藤氏は、帰国後、新しいスタイルのカレーとコーヒーのお店「カフェ南国」をオープンしましたが、関東大震災により崩壊。

伊藤友治郎氏の友人であった共栄堂の創業者が、伊藤氏からスマトラ島のカレーの作り方を教わり、そのレシピを日本人好みの味に改良したのが共栄堂のカレーです。伝統の味を受け継ぎながら、長い歴史を刻んできた共栄堂。神田・神保町を訪れたらぜひ味わいたいカレーです。

インドネシアの最西端に位置するスマトラ島。熱帯雨林に覆われた、インドネシアで2番目に大きな島です。スマトラ島のカレーは、香辛料の風味が活きたさっぱりとした味わいが特徴。日本では、カレーにとろみをつけるため小麦粉を使用します。スマトラでは小麦粉を使わずカレーを作るので、さらりとした口あたりになるのです。

共栄堂でも、ベースとなる「カレーソース」には小麦粉を使用していません。約1時間ほどじっくり炒めて香ばしさと辛味を引き出した26種類ものスパイスとともに、野菜、肉を長い時間煮込んで、サラリとしていながらも旨味がつまった濃厚なカレーソースに仕上げています。

共栄堂のカレーソースは、濃厚な旨みとピリッとした辛味、独特な苦味を持っていることでも知られています。スパイスをじっくり炒めることで引き出される香ばしさは、心地良い苦味となってカレーソースの中に溶け込んでいます。

共栄堂のスマトラカレーは、ポーク・チキン・ビーフ・海老・タンの5種類。具ごとにブイヨンや出汁を変えてカレーソースを煮込むことで、それぞれの具材の風味を活かしたカレーソースができ上がります。具材ごとにカレーソースの味わいが異なるので、訪れるたびに新しい味を楽しむことが可能。

お米にもとことんこだわっています。サラサラとした共栄堂のカレーにぴったりな、新潟産の極上コシヒカリを使用。ふっくらとした艶を持ちながらも、しっかりとした米粒のコシが感じられるお米に炊き上げてあります。ライスのボリュームがたっぷりなので、ソースを大盛にするとちょうど良いようです。

注文を終えると、すぐに提供されるポタージュスープ。カレーの辛さで口が疲れないよう、ポタージュスープで口を休めて欲しいというお店の心遣いから生み出されたスープです。さらりとした飲みやすい口あたりになっています。

「共栄堂」のカレーは、超速提供。ポタージュスープの後、すぐにカレーが出てきます。提供までに時間がかかるお店は、ランチタイムの利用は難しいもの。共栄堂は、提供までのスピードが早いため、行列ができていても回転率が良いのです。サラリーマンの方やお急ぎの方でも美味しいランチが味わえます。

老舗「共栄堂」で人気ナンバーワンのスマトラカレーは「ポークカレー」。じっくり炒めた香辛料の香ばしさが感じられるソースと、とろとろに煮込まれた豚肉が、抜群の組み合わせです。共栄堂3代目店主・宮川泰久氏もおすすめの人気メニュー。普通盛950円、ソース大盛1150円。ご飯はプラス50円で中盛、プラス100円で大盛。

牛肉と野菜を長時間煮込んだ「ビーフカレー」。牛肉の脂を取り除きながら煮ているので、さっぱりとした味わいになっています。香ばしく濃厚なソースに溶け込んだビーフの旨み、ゴロゴロと入った大きくて柔らかい牛肉が絶品。普通盛1350円、ソース大盛1650円。ご飯はプラス50円で中盛、プラス100円で大盛にできます。

さっぱりした味わいの「チキンカレー」は、普通盛1150円、ソース大盛1350円。26種類のスパイスを使った共栄堂自慢のカレーソースと、ヘルシーでさっぱりした鶏肉のコンビネーションが、優しいハーモニーを奏でる人気メニューです。ご飯はプラス50円で中盛、プラス100円で大盛にできます。

プリプリの海老がたっぷり入った人気の「海老カレー」。香ばしくスパイシーなカレーソースに、魚介ならではの旨みたっぷり。白ワインやバター、香辛料で風味付けした海老がゴロゴロ入った贅沢なカレーです。普通盛1350円、ソース大盛1650円。ご飯はプラス50円で中盛、プラス100円で大盛。

陶器のカレーポットで提供される「タンカレー」。たっぷり入ったとろとろの柔らかいタンは、野菜と一緒に6時間以上も煮込んでいるというから驚きです。上にかけられた生クリームが、タンカレーの味わいを引き立てます。

タンの旨みと甘さがカレーソースに絡まり、まろやかかつスパイシーな、共栄堂ならではのカレーになっています。普通盛1700円、ソース大盛2000円。ご飯はプラス50円で中盛、プラス100円で大盛にできます。

共栄堂のもうひとつの名物メニューは、「焼きリンゴ」です。スパイシーなカレーを味わった後にぴったりの「焼きリンゴ」。1日26個から30個限定、10月から4月までの冬季限定で、旬の味わいを活かしたデザートになっています。

まるごと1個、丁寧に焼き上げられたリンゴに、濃厚生クリームを絡めていただくトロトロの「焼きリンゴ」は絶品。辛いカレーの後に、甘みある焼きリンゴがよく合います。共栄堂を訪れたらぜひ味わいたい、おすすめの一品です。1個530円(※焼きリンゴのみの注文不可)。

共栄堂は、「ハヤシライス」1300円(※ソース大盛1600円)も個性的です。スマトラカレーと同様、甘さ控えめで香ばしい風味が楽しめる、共栄堂らしいお味になっています。紅しょうがとともにいただきます。

サイドメニューもいろいろ揃っています。「コンビネーションサラダ」950円や「ハムサラダ」950円、アスパラガスサラダ950円、小サラダ320円。ビールやコーヒー、紅茶、ミルク、コーラのほか、コーヒーフロートやコーラフロートなどの懐かしい飲み物メニューもあります。

「共栄堂のカレーを味わいたいけれど、遠くて行けない」という方も大丈夫。ご家庭でも楽しめるカレーセットが、インターネットからのみ1日20セット限定で購入できます。1セット5食分ですが、お店で提供される量の6食分のボリュームがあるそうです。

「ポークカレー」1セット(5食分)4200円、「チキンカレー」1セット(5食分)5250円、「ビーフカレー」1セット(5食分)6300円、「タンカレー」1セット(5食分)7800円。3セット以上購入で送料無料になります。

都営三田線、都営新宿線、営団半蔵門線「神保町」駅の利用が便利です。A5出口を出て、靖国通りを左へ直進。「スマトラカレー共栄堂」の看板が見えたら、ビル地下1Fへ降りてすぐです。営業時間は11時から20時(ラストオーダー19時45分)。定休日は日曜日、祝日は不定休。

住所:東京都千代田区神田神保町1-6 神保町サンビル B1F 電話番号:03-3291-1475

神田・神保町にある、おすすめ老舗カレー専門店「共栄堂」の歴史や人気メニューをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。「スマトラカレー」のほかデザートメニューの「焼きリンゴ」もおすすめの共栄堂。老舗カレー店「共栄堂」で、伝統を受け継ぐ味わい深いスマトラカレーを味わってみてください。