井の頭公園のボートに乗ると別れるってホント？スワンの価格や混雑情報もアリ！

武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭公園。緑がとても豊かな広い公園の中心に存在しているのが井の頭池です。ところが井の頭公園にあるボートにカップルで乗ると、なんとそのカップルは別れるという噂があるのです。本当に別れたという話も多い井の頭公園のボートにスポットを当てて、様々な角度から迫ってみたいと思います。

まずは井の頭公園のご紹介をしたいと思います。武蔵野市と三鷹市にまたがる広大な敷地の井の頭公園は、1917年(大正6年)に開園した歴史の深い公園で、2017年に開園100周年を迎えました。もともとは天皇の御料地で、井の頭の名は江戸時代に三代将軍である徳川家光が名付けたという話が残っています。

井の頭公園の中には動物園や水族館、児童遊園など多くの施設があり、休日には様々なイベントが開催されるなど賑わいを見せています。そして井の頭公園の中心となっているのが井の頭池です。神田川の源流でもある井の頭池の湧水は、神田川上水の水源として江戸時代から多くの人々が利用してきました。

そんな由緒ある井の頭池に浮かぶたくさんのボート。カップルのデートプランとしてメジャーであるボート漕ぎですが、なぜか井の頭公園でカップルでボートに乗るとそのカップルは別れてしまうという不穏な噂が存在しているのです。実際に別れたという声も多いこの噂を、詳しくご紹介いたします。

井の頭公園のボートにカップルで乗ると、そのカップルは別れる。井の頭公園のボートにまつわる噂はネットニュースやテレビ番組でたびたび取り上げられるため知名度は高く、実際にカップルに協力してもらいデートの様子を検証しているテレビ番組までありました。

カップルでボートに乗ると別れるという噂は実は全国的に存在しており、心理学的に理由付けされている説があります。ぐらぐらと揺れるボートは無意識に結婚後の舵取りをイメージさせるため、男性がスムーズにボートを進めることができないと、女性に将来を任せて大丈夫だろうかと不安を抱かせてしまうという説です。

このほかにもカップルで行くと別れるというスポットの噂は数多くあります。その中でも80年代後半からささやかれ始めた井の頭公園ボートデートの噂が有名なのは、心理学以外にもう一つ別れてしまう説が存在しているからなのです。井の頭公園に伝わるもう一つの説、弁財天の嫉妬説をご紹介いたします。

井の頭公園ボート乗り場の近くに、弁財天が祀られているのをご存知でしょうか。938年から946年の間に源経基が安置した弁財天像が始まりといわれています。弁財天とは日本では七福神のうちの一人とも数えられており、音楽を中心とした芸事や学問にご利益があるとされ信仰を集めています。

弁財天は、もともとヒンドゥー教の神であるサラスヴァティという女性の神様です。サラスヴァティとは、聖なる豊かな河という意味があり水の神として祀られてきました。現在でも江之島や厳島といった水のそばに祀られており、井の頭公園でも井の頭池の近くにお堂が建立されています。

ところが弁財天は女性の神様のため大変に嫉妬深く、仲の良いカップルを見かけると女神がやきもちを妬いてしまいそのカップルを別れさせてしまうという説があります。弁財天が祀られている江之島や飢えの不忍池でも同様の噂が存在していますが、井の頭公園のボート乗り場の噂は乗った後に実際に別れた人も多いため有名になっています。

井の頭公園のボートに乗ると別れるという噂は、井の頭公園の混雑が関係しているのではないかという説もあります。井の頭公園は桜の名所として大変人気が高く、公園全体では500本を超える桜の木が植えられています。桜の種類も豊富で八重桜、しだれ桜、ソメイヨシノ、白、ピンクなど様々な桜が3月から4月の長期間楽しむことができます。

井の頭公園の中心である井の頭池の周囲にはおよそ250本の桜が植えられており、ピークの時期には満開の桜の下に一面ピンクのじゅうたんに変わった水面が広がります。ロマンティックなその光景を楽しむため、お花見の時期に井の頭公園を訪れる人はなんと53万人というとてつもない人数となり大変混雑します。

もちろんボート乗り場も家族連れやカップルで大混雑となり、一時間待ちなども珍しくありません。なかなか進まないボートの順番待ちと、やっと乗れたボートをぶつけないように神経を使い、体力を消耗して募ったイライラで喧嘩勃発という可能性も高くなります。3月から4月のお花見時期、また長期休暇や連休中などは特に注意が必要です。

本項では井の頭公園にあるボートの種類をご紹介いたします。ボートの種類は3種類あり、それぞれ乗れる人数が異なります。オーソドックスな手漕ぎのローボート、屋根がついていて視界が開けているサイクルボート、サイクルボートと同じように足で漕ぐスワンボートの3種です。

ローボートは乗船定員、大人3人までとなっています。ボートといえば手漕ぎをイメージする方が多いと思いますが、思いのほかパドルが重くスムーズに漕ぐのが難しいものとなっています。サイクルボートは乗船定員が大人2人小人1人までです。屋根付きで視界が開けているので、暑い日に小さなお子さん連れなどではおすすめです。

そして人気が高いのがスワンボートです。乗船定員が大人2人、小人2人と多いのでカップル、ファミリー、友人グループなどいろいろなシチュエーションで利用することができます。スワンの首が目の前にあるのでサイクルボートよりも視界が限られてしまいますが、かわいらしいスワンボートは小さな子供にも人気があります。

たくさんある井の頭公園のボートですが、実は一台だけとても珍しいボートがあります。スワンボートの顔はみんなまつ毛のパッチリした女の子のスワンなのですが、一台だけきりっとした眉毛がりりしい男の子のスワンがいるのです。混雑しているときには見えづらいですが、よく探してみると見つけることができます。

たくさんの女の子スワンに囲まれているこの男の子スワンは、職人さんのふとした遊び心から誕生しました。経年によってペンキの剥げてきたスワンボートを修復した際に、塗りなおしているスワンの一台だけにきりっとした眉毛を書き足したため、レアな男の子スワンが出来上がったのです。

テレビや新聞でも取り上げられた男の子スワンは、ラッキーアイテムとして人気があります。カップルで男の子スワンに乗れると別れを回避できるという噂や、女の子スワンとタイミングよくハートの形になったときに写真を撮ると結婚できるといった噂もあります。混雑しているときの待ち時間対策もかねて、探してみてはいかがでしょうか。

普段なかなかないボートデートではボートの価格が意外と高く、喧嘩になって別れるというケースもあります。井の頭公園のボートは3種類ですが、ボートの価格もそれぞれ異なっています。まず一番利用時間が長く低価格なのが、60分で700円の手漕ぎボートです。延長料金は30分以降300円の追加となります。

次にボートの価格が安いのが、30分で600円のサイクルボートです。延長料金は30分以降600円となっています。そして最も価格が高いスワンボートは30分700円、延長料金は30分以降700円となっています。ボートは体力を使うので延長はあまりありませんが、時間内に戻る必要がありますので強風時などはサイクルボートがおすすめです。

井の頭公園のボートで注意が必要なのが、営業時間です。4月から9月の間は朝の10時から営業を開始して8月は18時20分、それ以外は17時50分までの営業です。10月から3月の間は朝の9時30分から営業し、10月と3月は17時20分、それ以外は16時50分までの営業です。気象状況によっても営業時間が変動する場合があるのでご注意ください。

井の頭公園の中心である井の頭池はかつて上水に利用されていたほど綺麗な湧水池でしたが、近年は水質環境の悪化や外来生物種の増加等の影響により生態系の乱れが懸念されています。外部から持ち込まれたブルーギルやブラックバス等の魚、アメリカザリガニなどが増え古来からの水生生物が減ってしまったのです。

そこで井の頭公園では池の水をすべて抜いて底地の泥を乾かし、水質環境を改善させるかいぼりという作業を定期的に行っています。この時には普段ボートが浮いている井の頭池の水もなくなってしまうため、ボートも営業することができません。陸に揚げられて休むスワンボートたちという貴重なショットを見られるチャンスでもあります。

井の頭公園では数回のかいぼりによる成果から少しずつ水質が改善され、日本古来の水草の生育が確認されました。2017年の開園100周年に向けて行われてきましたが、2018年以降は数年に一度行っていくことが発表されています。井の頭公園のボートに乗る前にはホームページで確認してから行くことをおすすめします。

いかがでしたでしょうか。井の頭公園のボートに乗ると別れる噂には心理学説、混雑説、価格説、弁財天嫉妬説など様々なものがあるとご紹介してきました。しかし一説には別れるという噂を信じて暗示にかかってしまうという説もあります。弁財天の嫉妬をはねのけるほどお互いを信じ、井の頭公園のボートを楽しんではいかがでしょうか。