「富士塚」東京のおすすめ８選！江戸八富士と呼ばれる信仰スポットとは？

高層ビルも高層建築物もない江戸時代から富士山信仰は盛んでした。交通の便もよくなかった時代ですから、実際に富士山に登山するのは困難を極めていました。そこで、富士塚を造営することで、身近で富士山信仰が可能になりました。首都圏には多数の富士塚があります。その中でも「江戸八富士」として有名な富士塚を巡りましょう。

江戸時代から、江戸(東京）には有名な8つの富士塚がありました。一部には、改築や修復がされましたが、現在も7塚は残っています。富士塚は信仰の対象であるとともに、強大なパワースポットです。7箇所のスポット巡りで、7つのご利益が複合的にアップしそうです。身近で富士山を感じられる富士塚は先人の知恵です。あやかりましょう。

品川富士は、品川神社にある都内最大の富士塚です。京浜急行新馬場駅の西にあります。登山道は石段の途中から始まります。常時、登山が可能な富士塚です。画像だけ見ると富士山の溶岩と同じに見えます。本物に近づけるための先人の努力が伺えます。頂上は非常に見晴らしがよくレインボーブリッジも望めます。

東京の都心品川にある富士塚です。日本一広い関東平野ですから、高い山もなく品川富士頂上からの眺めは江戸の景観が楽しめたはずです。近場で霊峰富士山に参拝できる富士塚は江戸庶民の知恵です。先人のその知恵は、歴史を越えて今の東京に生き続けています。都心のおすすめ富士塚です。

住所:東京都品川区北品川3-7-15

千駄ヶ谷富士は鳩森八幡神社にあります。寛政元年（1789年）の築造で、現存する都内最古の富士塚です。都の有形民俗文化財に指定されています。JR千駄ヶ谷駅から徒歩で5分ほど歩くと鳩森八幡神社に着きます。高さは6メートルほどの富士塚です。東京で人気が高いおすすめの富士塚です。ご利益も期待できます。

高さが約6mですが、直径は25mあります。約30歩で登れるそうです。本物の富士山は気候にもよりますが、簡単には登れません。30歩で登れる富士山は素晴らしい叡智です。先人の知恵は計り知れません。画像から見る限り富士塚も神社そのものです。お参りしてご利益を期待しましょう。

住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-1-24　　　　　

下谷坂本富士は小野照崎神社にあります。歴史価値が認められて国の重要有形文化財に指定されています。文政11年（1828年)の築造と伝えられています。高さは約5ｍあります。富士山から取り寄せた溶岩で覆われています。江戸時代からの根強い富士山信仰の証です。登頂することでご利益が授かりそうです。

下谷坂本富士の「お山開き」は、毎年6月30日と7月1日に行われます。今はありませんが、昭和の中ごろまでは富士五湖に見立てた池が5つありました。さらに、胎内洞窟を模した横穴もあったと伝えられています。富士山信仰の強い思いがわかります。ご利益もあったはずです。渥美清さんは大成功の御利益があったそうです。

住所:東京都台東区下谷2-13-14

江古田富士は茅原浅間神社にあります。天保10年(1839年)に築かれたものと推定できます。長い歴史があります。価値ある富士塚で重要有形文化財に指定されています。江古田富士は、高さ約8m、直径約30mの大きさで、規模の大きいものです。大正12年(1923年)の関東大震災の損壊後に、復旧工事が行なわれました。

江古田富士も塚の一部に富士山の溶岩が使われています。古人も本物の富士山への憧れは強かったようです。それにしても、富士山から大量の溶岩をどうして運んだのでしょうか。さらに、どのように江古田富士に積み上げたのでしょうか。少し気になります。そんな、苦労のうえに造営された富士塚です。ご利益は先人の努力の贈り物です。

住所:東京都練馬区小竹町1丁目59番2

地域住民からは「おふじさん」と呼ばれ、長く親しまれています。十条冨士がそのまま神社になっています。十条富士塚は1766年(明和3年)に造営され、1881年(明治14年)に修復されたようです。元々は古墳と推定される塚を富士塚に利用したようです。1991年に北区の有形民俗文化財に指定されています。

十条富士は「おふじさん」で親しまれていますが、「お」と「さん」が付いて、心から愛されているようです。江戸時代に富士山になかなか行けなかった江戸の庶民たちは、身近な富士山を自分たちの富士山に造り上げたようです。毎年山開きの日には祭礼が行われ露店が立ち並びたくさんの人で賑わいます。山開きの日の参拝はおすすめです。

住所:東京都北区中十条2-14

高松富士は豊島区の富士浅間神社内にあります。歴史価値が認められて国の重要有形文化財に指定されています。高松富士は文久2年(1862)に築造されたことが確認されています。都内にある富士塚の中でもよく原型をとどめています。

富士浅間神社の富士塚は、高さが約8m、直径は約21mで、塚全体が富士の熔岩でおおわれています。頂上の石祠や登山道の合目石、手水鉢など富士塚に設置されている碑等のほとんどが造営された当時のまま残存しています。特に富士塚ファンへおすすめです。

住所:東京都豊島区高松2丁目9-3

文京区の護国寺にある音羽富士は、寺の敷地内にある富士塚です。寺の境内にある富士塚は珍しく音羽富士だけです。お寺に鳥居もあります。音羽富士の頂上には祠もあります。立派な富士塚です。200年以上前に造られた歴史があり、富士塚そのものが造営当時の姿を残しています。

護国寺は、東京都文京区大塚五丁目にある真言宗豊山派のお寺です。徳川五代将軍徳川綱吉が、生母桂昌院の願いにより創建した祈願寺といわれています。境内に入るとすぐ右手に音羽富士の富士塚があります。2分みれば、頂上まで上ることができます。頂上には石祠があります。浅間神社標識もあります。お寺の境内にある富士塚です。

住所:東京都豊島区高松2-9-3

高田富士は1779年(安永8年)水稲荷神社（高田稲荷明神社）の境内に造られました。江戸最古の富士塚として知られていました。この高田富士は早稲田大学9号館の場所にありましたが、昭和30年代後半に大学がここの土地を入手し、大学拡張の際に取り壊されました。

早稲田大学と高田富士の関係はかなり微妙です。早稲田大学には歴史を学ぶ学部もあるはずですが、歴史が込められた高田富士を壊して、大学を拡張しています。それだけに、早稲田で学ぶ学生は歴史の重みも踏まえて学問に励むことをおすすめします。

住所:東京都新宿区西早稲田3丁目5-43

成子天神社の富士塚は大正9年（1920年）に造営された歴史的には比較的新しい富士塚です。標高約12ｍあり高い富士塚になります。新宿の高層ビルに周囲を囲まれた富士塚です。高層ビルを背景にする富士塚の画像は、東京ならではの光景です。

鉄砲洲稲荷神社の富士塚は境内の西北の隅にあります。ここの富士塚も富士山の溶岩で覆われています。高さが5.4mあります。頂上には、富士塚定番の富士浅間神社が祀ってあります。32基の石碑が埋め込まれています。この富士塚は昭和3年に築かれました。中央区民有形民族文化財に指定されています。

住所:東京都中央区湊1丁目6-7

江戸時代は「火事と喧嘩は江戸の華」で、火消しさんも有名でした。その火消しが描かれた石碑が境内にあるようです。江戸八富士に入っていませんが、歴史あるある富士塚です。駒込富士神社は「1富士2鷹3茄子」の発祥の地ともいわれています。

住所:東京都文京区本駒込5丁目7-20

平井の富士塚は、比較的新しく大正9年(1920年)ごろに造られました。塚の高さは約1.5mですが、富士塚です。中腹に小御嶽神社があります。頂上には石祠があります。立派な富士塚です。富士塚は高さや大きさだけではありません。御利益も同じです。

住所:東京都江戸川区平井6-17-36

東京に多数ある富士見町、立川にも富士見町はあります。立川市富士見町にある富士塚公園の奥にある富士塚です。高さが5mあります。富士塚の山頂には浅間神社が祀ってあります。本格的な富士塚です。まさに、公園内にある、みんなの富士塚です。

住所:東京都立川市富士見1-23

世界遺産の富士山です。その美しすぎる崇高な姿は世界遺産に相応しい、まさに日本最高峰の霊峰です。富士山は遠くから遥拝することが最高です。それでも、富士山に登り御利益を賜りたいものです。富士塚巡りは身近で登れる富士山です。富士塚はパワースポットです。富士塚はその出張所です。大いにご利益が期待できます。