御座候は姫路発祥の名物回転焼き！名前の由来やメニュー・販売店舗は？

関西ではすっかりお土産やおやつの定番になっている食べ物に「御座候」があります。関西のデパートなどではおなじみの商品ですが、全国的にはまだ名前を知らない人も少なくありません。さて、この不思議な名前の御座候とはどのような食べ物なのか、どこが発祥なのか、どこで買うことができるのか、「御座候」についてのいろいろな情報をお届けします。

御座候とは関西では駅構内の店舗やデパートで実演販売されている回転焼きのことで「ござそうろう」と読みます。御座候は兵庫県姫路市に本社と工場があり、会社名も御座候です。主力商品は回転焼きですが、つぶあんやよもぎ餅など、回転焼き以外の和菓子や肉まんも販売しています。また姫路市内ではラーメン店も3店舗営業されていて担々麺やジャンボ餃子、焼売などが提供されています。

御座候という名前を聞いても、全国的にはまだ意味がわからない人も多いですが、関西、特に兵庫県では御座候とは回転焼きのことを意味すると考える人が多いです。姫路近辺では回転焼きのことを全て御座候と呼んでいることも多いです。会社としての御座候の商品は回転焼きだけではありませんが、すっかり会社を代表する商品になっています。

御座候の回転焼きは店舗では実演販売をしていることがほとんどです。小麦粉、卵、砂糖を混ぜて練った生地を円形の金型に流し込んで、そこに小豆餡を入れて焼き上げていく様子は、見ていても飽きません。御座候はこのお菓子を販売している会社の名前ですので、本来の呼び名は「御座候の回転焼き」だったのですが、今では回転焼きの部分がはずれて御座候と呼ばれるようになりました。

御座候と回転焼きや今川焼、大判焼きとは全く同じ和菓子です。似たお菓子には「たい焼き」や「どら焼き」があります。御座候は店舗で実演販売されていることが多いですが、回転焼きや今川焼、大判焼きはお祭りの露天などで売られていることもあります。また回転焼きや今川焼などはカスタードクリームなどを入れたものもありますが、御座候はずっと餡子だけにこだわって実演販売を続けています。

御座候と同じように小麦粉を練った生地に小豆餡を入れて金型で焼いた円形のお菓子の呼び名にはいろいろなものがあります。発祥地の姫路市はもちろん神戸などでも「御座候」と呼ばれていますが、兵庫以外の関西では御座候の店舗で売っているもの以外は「回転焼き」と呼ばれることのほうが多いです。全国的には「今川焼」や「大判焼き」と呼ばれることが多いです。

「今川焼」の呼び名のルーツは、東京都千代田区にあった今川橋の近くのお店で、このお菓子が販売されて大人気になったから今川焼と呼ばれるようになったという説があります。また同じように小麦粉の生地を魚の形の金型に入れて焼いた「たい焼き」は今川焼が発展したものであると言われています。回転焼きの他の呼び名には「太鼓饅頭」や「太閤焼き」というものもあります。

御座候の本社は兵庫県姫路市にありますが、昭和25年に最初の御座候である回転焼きが販売されたのは姫路市ではなく九州の佐賀市でした。戦後間もない物資不足の日本でも、上質の回転焼きを提供したいという思いから生まれたのが御座候の回転焼きの原形です。佐賀市で営業を始めてから5年後に創業者の出身地である兵庫県姫路市に進出しました。

創立当初の回転焼きの値段は1個10円でした。現在までの長い歴史の間には、回転焼きのメニューがカレーやクリーム、ジャムなどと増えていったこともありましたが、今は現在の「赤あん」と「白あん」の二つのメニューに落ち着いています。回転焼きの店舗はその後全国に広がっていき、姫路では平成17年に製あん工場が新築され工場見学ができるようになりました。60年もの歴史を持つ御座候は佐賀で生まれて姫路市で育って大きくなっていきました。

御座候の本社と工場は兵庫県姫路市にあります。実は御座候が一番最初に回転焼きを販売したのは60年以上前の九州の佐賀市なのですが、本格的に会社として発展したのは姫路市に移転してからでした。姫路市を拠点として発展を続けた結果、御座候は姫路では知らない人がいないくらい有名になり、御座候とは回転焼きの意味だとイメージする人がほとんどです。

姫路市で御座候の他に有名なものは世界遺産の姫路城です。白鷺城とも呼ばれる姫路城は姫路市の観光の中心であり、時代劇のロケ地に使われることも多く、全国各地から観光客が訪れます。新幹線の停車駅でもある姫路は大阪方面だけでなく、九州、中国地方からでもアクセスが良いので、日帰りで御座候の工場見学や姫路城見学をすることもできます。

会社名の「御座候」とは「ございます」という意味の昔の言葉です。姫路周辺では「御座候」イコール回転焼きという意味でとらえる人が多いのですが、回転焼きをはじめとするあんこや和菓子、ラーメンや肉まんなどを扱う会社を「御座候」と名付けたのは、佐賀市で回転焼きのお店を始めて姫路に移転してからのことでした。

「御座候」は「ございます」という意味ですが、この会社名は二つの意味が込められています。一つは「私が焼いた回転焼きでございます」という意味です。実演販売で回転焼きの販売を続けている自信と誇りが込められています。また「お買い上げ賜り、ありがたく御座候」という感謝の意味も込められています。

御座候は関西のデパートや駅構内の店舗で購入することができます。店舗が一番多いのは、もちろん姫路市になります。姫路の店舗では御座候の工場ショップがおすすめです。その他、兵庫、大阪、京都、奈良、和歌山のほとんどのデパートで販売されていますので、関西で御座候が買いたくなったらデパートに行けば間違いないでしょう。

御座候は大きな駅の構内でも実演販売されていることが多く、ちょっとしたお土産を持って行く場合にとても便利です。御座候が販売されている主な駅は兵庫県ではJR姫路駅、JR垂水駅、JR三ノ宮駅です。大阪ではJR大阪駅、JR新大阪駅、近鉄鶴橋駅です。駅構内の店舗は乗降者数が多い駅が多いので、お土産に買い求める人が列を作っていることも多いです。

御座候の回転焼きは中身が餡子のシンプルなものです。メニューは「赤あん」と「白あん」の二種類のみで、値段は1個85円です。生ものですので通信販売もなく、店舗での実演販売のみです。そのシンプルさと値段の安さ、中身の餡子もたっぷりで、いつ食べても変わらないおいしさが行列が絶えない人気の秘密です。

御座候の回転焼きのメニューの「赤あん」の餡子は北海道十勝産の小豆餡が使用されています。さっぱりとした甘さで人気の「白あん」はインゲン豆の一種であるてぼう豆が使用されています。てぼう豆は小豆よりも食物繊維が豊富で健康にも良い食材です。回転焼きと言えば小豆餡のものが圧倒的に多い中、白あんは珍しいので、白あんのほうが好みという人も多く、赤と白、どちらも甲乙つけがたい人気です。

関西では店舗も多くすっかりおなじみの御座候の回転焼きですが、東京では食べられないのかというと、そうではありません。御座候の回転焼きは生ものですので通信販売をしていません。そのために店舗での実演販売にこだわっているのですが、姫路から広がった御座候の回転焼きは、今では関西一円だけでなく東京や全国で焼き立てを買うことができます。

東京都内にある御座候の店舗は「玉川高島屋店」「立川高島屋店」「新宿高島屋店」「東武池袋店」「蒲田駅店」の5店舗です。メインのメニューは赤と白のあんこが入った回転焼きで、値段は同じ85円です。1個からでも買うことができるので、アツアツをいつでも食べることができます。またかしわ餅などの和菓子やつぶあん、肉まんが販売されていることもあります。

御座候の回転焼きは全国のデパートを中心とした都道府県で実演販売されています。北海道地区は1店舗だけですが「札幌丸井今井店」があります。東北地方には今のところ店舗はありませんが、関東に行きますと東京以外にも横浜、埼玉、千葉に店舗があります。中部地方には三重、愛知、岐阜、静岡に店舗があります。

愛知県には名古屋のデパートを中心に6つの店舗があります。関西以西の地区は広島に4店舗、岡山に4店舗、徳島に1店舗があります。まだ1店舗も御座候の店舗がない地区も多いので、今後も品質を保持しながらおいしい御座候の回転焼きの店舗が広がっていくことでしょう。

御座候の姫路市の工場では工場見学を随時受け付けています。工場見学では見学通路から製あんなど和菓子製造の過程を見学してビデオの視聴をします。所要時間は30分程度です。個人の工場見学は当日、工場ショップで行っています。工場見学は1日に2回、10時30分からと11時に行っています。無料ですので気軽に参加してみましょう。工場見学の定休日は火曜日と年末年始、設備の点検日になります。

30名までの団体の工場見学は事前に電話予約が必要です。日曜日は一般客が多いために団体の工場見学は受け付けていません。工場見学に行ったら工場ショップに立ち寄って作り立ての御座候の回転焼きを味わってみましょう。工場ショップのメニューには担々麺やジャンボ餃子もありますが、おすすめは出来立てのあんを使用した「あずきソフト」です。値段はレギュラーサイズが300円、ミニサイズが260円です。

御座候の回転焼きは店舗で実演販売をしていますので、焼き立てのアツアツを食べるのが一番おいしい食べ方です。しかし持ち帰りの距離と時間が長い場合は冷めてしまうこともあります。冷めても風味は残っていますが、やはり温かいほうがおいしいです。その場合は電子レンジとオーブントースターで温めなおすと再びアツアツの状態で食べることができます。

冷めた場合はラップで包んで電子レンジで25秒から30秒温めてください。そのままで食べてもおいしいですが、ラップを取りオーブントースターで表面を焼くと、表面がパリッとしてよりおいしくなります。買った回転焼きを食べきれない場合は一個ずつラップに包んで冷凍保存しましょう。食べる時は常温で解凍してから電子レンジとオーブントースターで加熱します。もち網でゆっくり焼いてもおいしいです。

御座候で販売している和菓子は回転焼きだけではありません。期間限定で販売されるかしわ餅も自慢のつぶあんがおいしい一品です。かしわ餅は5個入りで値段が480円です。よもぎ餅は5個入りで値段が税込で495円です。十勝産のあずき餡が入ったよもぎ餅はかしわの葉で巻かれています。夏のおやつにぴったりのわらび餅は300円で関西の一部の店舗だけでの販売です。

夏季限定のアイスのメニューは「あんこ大好きアイス」と「抹茶大好きアイス」があり、店舗で販売されますが、工場ショップでは通年販売ですので、工場見学のついでに立ち寄ってみるのもおすすめです。値段は「あんこ大好きアイス」が税込165円、「抹茶大好きアイス」が税込185円です。また和菓子ではありませんが冬季限定の冷凍の肉まんも好評です。値段は税込で1個130円です。

御座候の店舗では姫路限定でラーメンを食べることもできます。ラーメンが食べられる店舗はFESTA店、たんたん山陽店、そして工場ショップです。FESTA店とたんたん山陽店の主なメニューはラーメンが、担々麺、味玉入り担々麺、野菜入り担々麺、焼き豚入り担々麺の4種類で、値段がそれぞれ300円、400円、360円、460円です。

御座候の工場ショップでも担々麺が食べられますが、メニューと値段が少し異なります。工場ショップの担々麺のるニューは味玉入りと味玉なしの担々麺の二種類で、値段はそれぞれ440円と340円です。ジャンボ餃子は3個のみで値段が240円です。ラーメンと言ってもメニューは担々麺のみですが、リーズナブルな値段で人気があります。

「御座候」とは「今川焼」「大判焼き」とも言われる回転焼きで有名な会社の名前です。「御座候」という会社名には「お買い上げいただいてありがとうございます」の意味と「私が焼いた回転焼きでございます」の意味が込められていますが、地元姫路では御座候は回転焼きそのものを意味しています。関西ではおやつやお土産の定番「御座候」を一度は味わってみてください。