空也もなかの値段や賞味期限に予約方法までご紹介！どら焼きも人気！

「空也もなか」といえば予約なしでは買うことができない人気の東京みやげですが、こちらではどうしてそんなに空也が有名なのか、購入するにはどのように予約したらよいのか、値段や日持ちに関する情報や最中以外の和菓子、新ブランドの"どら焼き"などについての情報をご紹介していきます。

明治17年(1844年)、上野の池之端に創業を始めた老舗の和菓子屋で、現在は4代目が切り盛りしています。戦争で池之端のお店が焼失してしまってから、銀座の並木通りに移り、"銀座の空也もなか"として半世紀以上愛されてきました。顧客の中には文化人や著名人も多く、人気の『空也もなか』はこちらでしか買えません。

屋号の「空也」は「空也上人」の空也です。初代の古市阿行氏が関東空也衆の信徒だったことにちなんでいるそうです。空也上人は平安時代の僧侶で口から吐き出される、小さな６体の阿弥陀如来で有名な「木造空也上人立像」は国の重要文化財でもありますね。「空也もなか」は空也念仏が鉦(かね)やひょうたんを叩きながら行うことからひょうたんの形をしています。

もなかの命でもある餡は北海道産の減農薬の小豆である「元気豆」と白ざら糖で丁寧に炊きあげられます。炊きあげられた餡はさっぱりとした甘みの中に豆の香りとコクがしっかりと引き出されており、絶妙に残る小豆の粒が大変みずみずしい餡です。十分に火を入れて炊いているので、保存料や添加物は一切使用していません。

空也によると、餡と皮が馴染む2日目や3日目が食べごろとのことですが、個人的には1日目のパリパリの皮もおすすめです。空也もなかは大変香ばしい"焦がし皮"を使用しており、その香ばしさは空也のもなかの特徴ともいえるほどの絶品です。また小ぶりなサイズは女性でも二口三口で食べきれる大きさでついつい2個3個と食べてしまいます。

この"焦がし皮"は初代が当時親交があった9代目の市川団十郎(養子縁組などもありますが家系図的には市川海老蔵の先)のもとを訪ねた際、団十郎が最中を火鉢で少し焦がしていたのをヒントに生まれたもので、空也の最中の皮は江戸時代から続く老舗のせんべい屋「種萬(たねまん)」から仕入れています。香ばしくても噛んだ時に崩れないのは職人の高い技術力のおかげです。

銀座のビルで毎日餡作りからすべてを行う空也では1日7000個から8000個のもなかをつくるのが限度です。「これだけ売れるているのだから支店を出したら良いのに」などと安易に考えてしまいますが、4代目曰く、「支店を出して量産すると機械に頼らざるを得なくなり、代々引き継がれてきた『空也もなか』の味が変わってしまう。」という信念から支店を出すつもりはないとのことです。

『空也もなか』は香ばしい焦がし皮に自家製の小豆のつぶし餡が挟まれたもの一種類のみです。日持ちが気になるところですが、この自家製の餡は小豆と砂糖にじっくりを火を入れてありますので、添加物や保存料は含まれていませんが、どの季節でも5日ほどは日持ちしますので、遠方の方を訪ねる際にもおすすめです。

また、1度に食べきれない場合は、5日は日持ちしますので、箱のまま置いておいてもよいですが、1個ずつラップをして冷蔵庫で保存すると良いでしょう。硬くなってしまったら御汁粉にすることもできますし、あえて冷凍庫で凍らせて、少し自然解凍してアイスのようにいただく方法もあります。上級者はバターを塗る方もいらっしゃいます。

『空也もなか』は初代より「その日作ったものは全てその日中に売り切る」という方針を貫いており、「支店を設けず、営業時間も５時(４時)まで、日祝は休み。人でが少ないので配達はせず、壊れるので配送は行いません。そのため、『空也もなか』は店頭に行かないと購入することができません。

しかも、1日の製造数が決まっている『空也もなか』は予約なしではほとんど手に入れることができませんので、あらかじめ電話で予約をしなくてはなりません。また電話も大変つながりにくいのですが根気よくかけましょう。

電話がつながると①注文者の名前と電話番号、②予約日時(来店日時)、③個数、④包装の方法を聞かれます。大変忙しいお店で、一日に何十本もの予約の電話を受けるお店ですのでこれらの項目をあらかじめ決めておくと注文がスムーズです。

②の予約日時ですが、おそらく電話をして「次の日に」というのは難しいでしょう。最低でも1週間、できれば1か月前に予約をするのが確実です。もしキャンセルになってしまったら早めに連絡をしましょう。まただいたいの来店の時間も伝えなくてはいけません。沢山の予約客が次から次へと来店するので、お店では来店時間に合わせてそれぞれのお客様の予約商品をスムーズに出せる様に、順番に棚に用意をするのです。

③の個数は10個から頼むことができます。値段は④の包装の方法によって異なります。例えば自家用箱であればお値段は10個で1030円(税込)で、手土産として人気なのは化粧箱の10個入りで、お値段は1130円(税込)です。以降15個、20個、24個、30個、40個、50個、75個、とあり(※24個・40個・75個は自家用はなし)、30個、50個、108個は贈答用の木箱に入れてもらうこともできます。

予約なしで『空也もなか』を"確実に"手に入れる方法は残念ながらありません。ただ"ひょっとしたら"手に入る方法は2つほどあります。①朝一番に店を覗く。お店の営業時間は朝10時からですので、ちょっと前からお店の前で開店を待ちましょう。まだ予約が入っていないもなかがあるかもしれません。②突然のキャンセルを狙う。幻の銘菓が偶然手に入ると嬉しさは倍増でしょう。

空也は夏目漱石をはじめ、林芙美子の小説にも登場します。かの文豪夏目漱石の代表作の一つ『我輩は猫である』にも空也の和菓子"空也餅(くうやもち)"というフレーズが何度も出てきます。空也餅は季節限定(11月と1月下旬から2月上旬)の和菓子で、こちらも電話で予約が必要です。

空也では『空也もなか』や有名な『空也餅』の他にも年間を通して20種類以上の生菓子を作っています。こだわりの粒餡だけでなく、手間暇がかかるこし餡も手作りなので数もすくなく、基本的にはすべて予約が必要です。もなか同様、朝一番であれば店頭で予約なしで購入できるかもしれません。

また、空也では身体への優しさも考えて、すべての素材を天然の素材で揃えています。色素に関しても紅の色は天然の花から取った紅色の色素を使い、茶色はメープルシュガーを使って表現するという徹底したこだわりの生菓子なのです。また、季節の生菓子の詰め合わせのお値段は(生菓子6個で)1380円です。生菓子のお日持ちは当日のみです。

『空いろ』は空也の5代目が手掛けた新ブランドです。4代守り続けてきた「支店を設けず、営業時間も5時(４時)まで、日祝は休み配達(人出がないので)や配送は(壊れるので)一切行わず来店客に品物を受け渡す」という経営方針を覆した5代目の挑戦です。このスタイリッシュな和菓子店のスタイルは若者や外国人に和菓子を広めたいという5代目の想いが表現されています。

『空いろ』は東京を中心としたデパート等に展開していますが、店頭にスタイリッシュにディスプレイされた和菓子はとてもおしゃれで、洗練されています。空也餅をアレンジした"くも"などもおすすめですが、こちらでは米粉と小麦粉を使用したモチモチ生地の"たいよう"(どら焼き)をご紹介していきます。

『空いろ』のどら焼きは少し小さめサイズのどら焼きです。中にあんこは3種類で、①粒あん、②〇(まる)あん、③白いんげんです。①は小豆の粒が程よく感じられる餡、②は皮ごと"まるごと"濾したあん③は文字通り白いんげんで作った餡です。少し小さめのどら焼きは、「ついもう一つ」と手が伸びてしまいます。お日持ちは7日です。

いかがでしたか、「空也もなか」の魅力と新ブランドの人気商品をご紹介してみましたが、やはり予約なしではなかなか手に入らないオリジナルの「空也もなか」は根強い人気で、大切な人へのお土産にもおすすめの一品です。今すぐ空也に電話をして絶品もなかを予約しましょう!