阿蘇ラピュタの道の地震後の姿は？行き方は？熊本の絶景はジブリの世界！

「ラピュタの道」とは、熊本県の阿蘇の外輪山の一角にある、ジブリの名作「天空の城ラピュタ」に出てくるような絶景スポットです。外輪山から望む阿蘇盆地に雲海が発すると、この道が天空へとつながる道のように見え、まるでラピュタのような光景がみられることから、「ラピュタの道」と言われるようになりました。

もともとは小さな農道だった「ラピュタの道」は、観光用に作られた道ではありませんが、景観がとても素晴らしく、いつの間にか脚光を浴びるようになりました。特にライダー達に大人気で、「ラピュタの道」がいかに愛されていたのかが分かります。ライダーの憧れの地が、一日でも早く復旧する日を願ってやみません。

「ラピュタの道」では、朝晩の寒暖差の激しい無風状態の早朝に、素晴らしい雲海が見られるチャンスです。普段は見える阿蘇谷が一面雲で覆われて、「ラピュタの道」だけがのびている姿は、とても幻想的です。阿蘇の雲海は秋と冬だけに限らず、梅雨時や夏場でも見られ、時間は日の出から朝９時頃までが見頃です。

「ラピュタの道」への行き方は、2通りの行き方があります。一つはミルクロード（県道339号)側から行く方法、もう一つは県道149号から行く方法です。「ラピュタの道」は細い農道ですので、通行には注意が必要です。車だと対向車とすれ違うことが出来ない位の狭さで、悪天候の時は特に注意が必要です。

ミルクロード(県道339号)からの行き方は、「かぶと岩展望所」を目印にしばらく行くと、「ラピュタの道」への分岐点があります。入口には乗用車数台が止められる駐車スペースがあり、車を降りたら、草原の中を進む脇道があり、その道を進んで行きます。約5分ほどで展望スペースに着き、そこから眼下には「ラピュタの道」が望めます。

熊本地震で「ラピュタの道」も被災してしまい、いまだ復旧の目途が立っていません。現在も地震の影響により、道路には亀裂が入り、斜面を支える地盤がもろくなっています。地震後の安全確認ができていないこともあり、現在も立入禁止の状態になっています。

「ラピュタの道」へは、グーグルマップで「ラピュタの道」または「天空の道」で検索すると詳しい行き方がわかります。ただし、震災後は早くから県道149号線側の「長寿が丘つつじ公園」の方からのルートは通行止めになっています。また、最終的にミルクロード（県道339号線）側も、入口に土のうが並べられ、全く先に進めない状態です。

地震後、阿蘇地方経由で熊本県と大分県を結ぶ物流ルート「国道57号」が通行止めになり、迂回を余儀なくされています。現在はミルクロードが、熊本から阿蘇地方への代替迂回路となっていますが、一般道で片側１車線通行のため、渋滞が心配されています。

熊本県には「熊本城」「阿蘇」「黒川温泉」ほか、絶景スポットや観光スポットがたくさんあります。今回は特に、「ラピュタの道」のようなジブリ映画に登場しそうな人気の絶景スポットをご紹介します。熊本を訪れる機会があったら、ここは是非行っていただきたいおすすめのスポットです。

熊本県の美里町にある、廃線になった熊延鉄道（ゆうえんてつどう）沿線の「八角トンネル」です。このトンネルは実際はトンネルではなく、線路への落石防止のために作られたそうで、テレビ番組「ナニコレ珍百景」でも紹介されました。確かにジブリ作品に出て来そうなトンネルですね。

「八角トンネル」は、トンネルらしからぬ造形をしていて、近未来の建物に見えます。ボルトを並べたような独特な形をしていて、なぜか八角形なのです。特に案内標識や掲示板も何もなく、山の中にひっそりとたたずんでいる様が、まさに「ラピュタ」の遺跡を想像させます。

「八角トンネル」への行き方は、国道443号線を南方面へ行き、津留川を渡る直前で左折し二股橋方向へ進みます。300ｍほど先に行くと、町道から左へ砂利道が分岐している場所（クスの木が目印）があります。ここが廃線跡で、さらにそこから300ｍ進むと「八角トンネル」が現れます。

周辺の道路は土砂崩れなどの被害がありましたが、「八角トンネル」そのものに大きな損害はありませんでした。さすがに、線路への落石防止のために作られたトンネルですので、頑丈なようですね。

「菊池渓谷」は、菊池市から東へ約17㎞行った、阿蘇外輪山の北西部に位置した熊本自然休養林です。うっそうとした天然広葉樹で覆われた「憩いの森」で、その範囲は4㎞に渡って続いています。夏は避暑地として、秋は紅葉と渓流の景色が眺められ、四季折々の変化が楽しめるスポットです。

「菊池渓谷」に入ると、まず渓谷入口の手前の道路下に「掛幕の滝」、次に水量によっては左右二条の滝になる「黎明の滝」、先に進むと「天狗滝」、日本の滝百選に選ばれた「四十三万滝」があります。運がよければ虹が見られるかもしれません。「菊池渓谷」はまさにジブリの世界のような絶景スポットです。

「菊池渓谷」へのアクセスは、菊池市中心部より国道325号線で約25分です。「菊池渓谷」には住所は存在しません。カーナビで「菊池渓谷」を目的地に入れても正確に案内されない場合がありますので、地図を参考にして下さい。また、事前予約制の観光乗合タクシー「きくちあいのりタクシー」もあります。

現在は震災により「菊池渓谷」への入谷は遊歩道をふくむ渓谷内への立ち入りは禁止されています。工事関係者以外は立ち入れません。また、菊池渓谷へつながる道路、スカイライン、県道45号線は落石による被害で通行止めの状況です。

熊本県の美里町に、恋人たちの聖地と言われている「二俣橋」という橋があります。。プロポーズにふさわしい「恋人の聖地」と言われている場所で、カップルに人気のスポットです。「二俣橋」では、アーチの影が、きれいなハートマークになって浮かび上がります。橋の近くにはハートの形をした鐘のモニュメントがあります。

「二俣橋」は釈迦院川と津留皮の合流点にある石橋で、「二俣福良渡目鑑橋」と「二俣橋」がＬ字型に架っています。「二俣橋」でハートが見られる時期は、10月から2月の午前11時半から正午くらいまでの約30分間に現れるという情報があります。アクセスは「松橋IC」から国道218号を山都町方面へ、車で約20分です。

熊本地震の影響により、「二俣福良渡（ふたまたふくらわたし）」の石橋が一部崩壊し、通行禁止になってます。「二俣福良渡」の手前にある橋からはしっかりしたハートの形を見学することが出来ます。「二俣福良渡」は2017年10月完成をめどに修復工事が行われています。

「鍋ヶ滝」はおーいお茶のCMで有名な、マイナスイオンあふれる癒しのスポットです。落差約10ｍしかありませんが、幅が約20ｍほどの滝で、横に水のカーテンを引いたような情景が圧巻です。「鍋ヶ滝」は滝の裏側に回って見ることもできます。2017年4月1日（土）から4月5日（水）まで、ライトアップイベントが開催されます。

アクセスは、「JR阿蘇駅」から産交バス「杖立温泉行き」で約１時間、「ゆうステーション」で下車し、タクシーで約15分です。マイカーやレンタカーで行かれる方は、滝に向かう道路が少し狭い部分もあるので、ご注意下さい。また、「道の駅小国」より駐車場まで車で約10分で、駐車場から滝前まで徒歩数分の距離です。

「マゼノ渓谷」は中原川上流にある原生林が5㎞にも及ぶ渓谷です。地形が馬の背中に似ていることから、この名が付いたそうです。春にはアウトドアスポーツや渓流釣り、ハイキングなどが楽しめ、家族連れなどで賑わいます。また、家族向けのキャンプ場があり、バンガローやコテージも設置されています。

「マゼノ渓谷」は、最近完成した「ミステリーロード」が通じてから、知られるようになった、新しい阿蘇の観光スポットです。まだ出来たばかりの道なので車の混雑もなく、快適なドライブが楽しめます。 「マゼノ渓谷」は普段は立入禁止で、 期間限定（11月1日から15日）で公開されるそうです。

「大観峰」は、標高936メートルで、阿蘇北外輪山の最高峰に位置する天然の展望台です。阿蘇五岳を一望でき、広大なカルデラ盆地や、大分県のくじゅう連山までが見渡せる阿蘇随一のビュースポットとして人気です。運がよければ早朝に阿蘇の雲海に出会えることもあり、バイカーに人気がある場所です。

「大観峰」のビューポイントは「大観峰茶店」から歩いて10分の「大観峰駐車場」です。「大観峰茶店」では軽食やお土産もあります。おすすめメニューは、濃厚な「ジャージーソフト」です。その他、阿蘇名物の赤牛丼などがっつり食べたい人向けのメニューもあります。行き方は「阿蘇駅」から産交バス「大観峰入口」下車徒歩30分です。

「ラピュタの道」から車で10分ほどの距離にある「大観峰」は、地震後の爪痕は残りますが、特に規制もなく絶景は引き続き見られます。

熊本地震のニュースは、最近ではテレビでは見られなくなりました。熊本地震で被災した方たちが少しでも早く、以前の生活に戻れることを願ってやみません。そして、絶景スポット「ラピュタの道」が１日でも早く復旧し、以前のように、たくさんの方達に熊本に足を運んでいただき、ジブリのような絶景を体感していただければと思います。